平沢家

唯「いらっしゃいあずにゃん!ようこそ我が家へっ」

梓「おじゃまします」ペコ

憂「梓ちゃんいらっしゃい。何にもないけどゆっくりしてってね」

梓「うん、有難う」

梓(ここに来るの久し振りかも。しかも今日はお泊りだ…)

唯「ほらほら上がって上がってぇ。もうご飯も出来てるんだよ」クイクイ

梓「は、はいっ」タタッ

案内されて居間にいくと香ばしい良い匂いが漂っていた

唯「じゃ~ん、ハンバーグぅ」

梓「わぁ…凄く美味しそう!」

唯「憂のご飯は美味しんだよぉ。あずにゃんもきっとホッぺがとろけるよ~」

梓(憂の手作りなんだ。凄いなぁ)

憂「じゃ、皆で食べよっか」

梓「うん、いただきま」

唯「んむんまい!!!」モグモグモグモグ

梓「早っ!!」

憂「あはははっ」

三人で食卓を囲む賑やかな団欒の時間はあっと言う間に過ぎていき、
食事のあとは憂は二人に気を使ったのか勉強をすると言って自室に戻っていった
梓は唯の部屋に行きしばらくお喋りをしながら寛いだ




唯の部屋

ガチャ

唯「あずにゃん、お風呂用意できたから入っていいよぉ」

梓「え?でも一番風呂だなんて悪いですよ」

唯「いいんだよぉ、あずにゃんお客さんだもん。どぞどぞ」

梓「いえ、先輩なんですからどうぞ先にいってきて下さい」

唯「ん~~ぅ」

唯「………………はっ!」ピコン

唯「あずにゃん、一緒にh」

梓「却下ですっ!!///」

唯「おぉそくとうだ……やふぅー」ガックシ

梓(絶対無理…///)

結局先に唯が入浴を済ませ、その後に梓も風呂へ向かった


チャポン

梓(人の家のお風呂って何か緊張するなぁ)

梓(髪洗おっと…あ、これ先輩が使ってるシャンプーかな?)シャカシャカ

梓(…………)シャカ・・・

梓(先輩の匂いだ)

梓「…///」


ガチャ

梓「お風呂ありがとうございました」

唯「おかえりあずにゃーん。えへっお風呂上りの良い匂い~」ムギュ

梓「先輩…今抱き付かれると暑いです…」

唯「でもあったかいよっ」

梓(ほんとに暑いのにな…ちょっとのぼせ気味かも)

唯「んー……」

梓(顔がポカポカしてる…唯先輩は暑くないのかな?)

梓「はぁ……(暑い…)」


唯「………」

梓(あれ?先輩大人しくなってる)

梓「先輩どうかしましたか?」

唯「あずにゃん……」ジッ

梓「はい?」

梓(どうしたんだろ、いつもと様子が…)

唯「む………」

梓「む?」キョトン

唯「ムラムラ……!」

梓「はい?―――えっ」

意味を理解する間もなく、唯は梓にキスをしてきた


チュッ

梓「ちょちょ、唯先輩…んむっ!?」

梓(えええ!?)

一回で終わると思ったキスは止まらずに何度も繰り返される

梓「……ん、んぅ……っは…」

抱き締められてるせいというより驚きで身動きが取れない
する度に時間も深さも増していくキスの嵐に梓は息苦しさを感じ始めてきた
やっと力が緩んで開放された頃にはすっかり息があがってしまっていた

梓「…はぁ、はぁ……」

唯「はぁ……あずにゃん大好き…」

梓(唯先輩……?)

心なしかいつもと違う唯の眼差しに梓は困惑した
かと思うと、抱き締められたそのままで唯に押し倒されてしまっていた

梓「うわわわわ///」

唯「えへへ、あずにゃん可愛い」プチプチ

梓「あ、あのあの唯先輩っ!?」

唯「なぁにぃ?」プチ

梓「ななななななんで私のパジャマのボタン外してるんですか!?」

唯「もちろん脱がせるためだよぉ」

梓「はい!?だっ駄目です駄目ですそんなの…」

唯「私、もっとあずにゃんに触りたい」

梓「え……」

梓(あっ……)

ボタンを開けて大きく開いてしまった胸元に唯の手が触れた
それだけでは足りないというように更に唯の手は梓の肌の上をもぞもぞ動いていく

梓(どうしよう…何だか先輩怖いよぉ…)

梓「ま、待って唯先輩………やっ」

ブラジャーをずらして小さな膨らみを触ろうと探る手付きに梓は小さく声をあげた
恥ずかしさと緊張のあまりパニックになった梓は思いっきり唯の体を跳ね除けた

梓「やだっ!!」

ドンッ!

唯「わぁ!?」

ドタッ

唯「あ、あずにゃん…」

梓はぎゅっと両腕を抱いて胸元を押さえたまま肩をふるふると震わせる

梓「やです…こんなのやですっ」

梓「こんな事するなんておかしいです!先輩怖いです……嫌いです!」


唯(!!)

梓「うっ…うっ…ひっく…」

唯「ご、ごめんねごめんねあずにゃん…あずにゃんが嫌ならもうしないからっ」

唯「絶対しないから……だ、だから泣き止ん…・・・…なき…」ジワ

唯「う……うぇぇ…」ポロポロ

梓(え………・)

梓「ぐすっ………」

梓「…な、何で先輩が泣いてるんですか…ひっく」

唯「だってぇだってぇあずにゃんが泣くから~~」

唯「私っ、あずにゃんが好きだよぉ…あずにゃんにいっぱい触りたいし、私のこと好きになって欲しいんだよぉ」

梓「………」

梓(もしかして先輩も色々不安だったりしたのかな…だから急にあんな事?)

唯「嫌いになっちゃやだよぅ…」グシグシ

梓(………)

梓「唯先輩」

唯「あずにゃ……」

チュ

唯「…ほへ?」

パチパチと瞬きしながらほっぺに手を当てる唯

唯「あずにゃん今…」

梓「せ、先輩なんだから泣いたりしないで下さい。こっちが困ります」プイッ

唯「う…」

梓「さっきは私も言い過ぎちゃいました…だからその、おっお詫びです///」

唯「………」

梓「………先輩のこと嫌いにはなりませんから、安心して下さい」

唯「あ…あずにゃぁん!!」ガバッ

梓「だっ…だから抱き着かないで下さいってば!唯先輩さっきのは明らかにやり過ぎなんですからね!!」

梓「ああいうのはもう絶対無しですよ!絶対にです!!」

唯「おおおぉぉんごめんねぇぇあずにゃんん」

梓「………まったくもう…」

おんおんと泣きじゃくる唯に少し呆れながらも、梓はほっと微笑んだ
そして唯の部屋の前では泣き声に驚いて踏み込みかけた憂もほっと胸を撫で下ろしていた

憂「……」

憂(何かあったかと思ったけど…大丈夫みたい)

憂(お姉ちゃんも梓ちゃんも、仲良くね…おやすみ)


カチャ

――パタン



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最終更新:2010年07月03日 04:49