職員室にて
唯「失礼しまーす。さわちゃん先生用事って何ですか~?」
さわ子「よくきたわね。はい、これ軽音部のみんなに渡してもらえる?」
唯「封筒?」
さわ子「実は軽音部の部費が何故か凄い浮いちゃってね。その余り分なんだけど」
唯「え!もらっていいんですか!?」
さわ子「そんな目光らせないで、唯ちゃん」タジタジ
唯「あ、すいません。へへへ」ペコペコ
さわ子「急に態度が変わったわね…。まぁいいわ。とりあえずお願いね?」
唯「はーい」
部室
唯「みんなー!朗報だよー!」バタバタ
梓「どうしたんですか?唯先輩。そんなに慌てて」
律「なんだ?宝くじでも当たったか?」
唯「えへへ」
律「ってまじ!?」ガタッ
澪「本当か?唯!」
紬「おめでとう~。唯ちゃん」パチパチ
唯「あ、違うよ~。さわちゃんからお金もらったの」
梓「お金って…それ余った部費とかじゃないんですか?」
唯「おお、さすがあずにゃん。するどいね!」
梓「いえ…普通に考えたらそうなんじゃ…」
律「まぁいいじゃん?たしかに私たちにとって朗報だしな!」
澪「そうだな。私も新しいアンプが欲しかったところなんだ」
律「おやおや、澪ちゃん?早速私物化ですかね?」ニヤニヤ
澪「うっ…うっさい// 別にいいだろ!」カァー
紬「それで唯ちゃん?そのお金ってどこにあるの?」
唯「あ、うん。これだよー」パサッ
梓「なんかこの封筒…ボロボロですね」
律「唯~。あんまはしゃぎすぎんなよ」
唯「ち、違うよー。初めからこうだったもん」
澪「なんか妙だな…とりあえず開けてみるか…って」
律「すげーのり付けされてるな」
梓「あ、律先輩ハサミです。どうぞ」
律「お、サンキュー梓。では早速」
チョキチョキ
律「さてさて、いくら入ってるのか…んー…」
ゴソゴソ
律「なんだこれ?」
澪「どれどれ?えーと……」ピタッ
梓「?どうしたんですか?先輩」
唯「ねーねー。いくらあったの~?」
紬「?」
律「10万…」
唯「え!?そんなに?」
梓「うわ、凄い!」
紬「あらあら」
律「ペリカ…」
唯「へ?」
梓「え?」
紬「あらあら」
「なぁ澪。10万ペリカってどこの紙幣だ?」
澪「私が知るわけないだろ」
さわ子「あけてしまったようね…パンドラの箱を…!」
唯「さわちゃん先生!」
律「…ってさわちゃんいたのかよ!」
さわ子「と、いうことで、突然ですが第一回軽音部クイズ大会を開催します!」
律「しまった!これはさわちゃんトラップだったか!」
説明しよう!さわちゃんトラップとは、さわ子先生が暇なときに軽音部メンバーで遊ぶための
いわゆる自分の暇潰しに無理やり付き合わせるために仕組まれた巧妙な罠のことである!
唯「クイズだって~。面白そ~」
紬「一度やってみたかったの…クイズ大会…//」
律「いや…それはないだろ」
律「つーか、お前ら順応するの早いな…」
さわ子「この日のために衣装まで用意してきたんだからっ!」ババッ
澪「ちょ…先生!私たち本番も近いし練習しないと…」
梓「そうですよ!クイズなんてやってる場合じゃないです!」
さわ子「あら~ん?そんなこと言ってていいのかしらね?2人とも」ニヤリ
澪梓「え?」
さわ子「そのペリカとかいうお札はいわゆる小切手みたいなものよ」
さわ子「もしこのクイズ大会で優勝できれば…」ゴソゴソ
ババーン
律「うぉ!ほんとに10万出てきた!」
さわ子「これと交換してあげるんだけどなぁ…欲しいんでしょ?新しいアンプ」
澪「うっ…」ギクリ
梓「澪先輩!しっかりしてください!」
さわ子「あら~?梓ちゃんは欲しくないの?エフェクターとか」
梓「にゃっ…」ギクリ
澪「まぁ…たまには息抜きも必要だよな?梓」
梓「そうですね。澪先輩の言うとおりです」
さわ子(ぬるいわね…)
律(っていうかなんでクイズなのかは誰も突っ込まないんだな…)
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クイズ大会概要
○2人1組でチームを組む。全8人計4組でのバトルとなる。
○バトルは全3ステージで行われる。各ステージで最下位のチームが1チームずつ敗退となる。
○3ステージを勝ち残った最後の1チームが栄えある軽音部クイズ大会の最初の覇者となる
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さわ子「はーい!本日はみなさんお集まりいただいてありがとうございます!」
さわ子「今回記念すべき第一回大会に出場される歴戦の猛者達を紹介いたしましょう!」
さわ子「まずは、ぐうたらな姉とそれを健気に支える妹。美しい姉妹愛を見せつけてくれるか!?」
さわ子「平沢姉妹チーム!」
唯「ぐうたらってひどいなぁ!プンプン」
憂「あはは。やるからには頑張ろう?お姉ちゃん」
唯「うむ、目指せ10万円!ギー太に新しい服買ってあげなくちゃ!」
律「ってなんで憂ちゃんがいるんだ?」
梓「数合わせだそうです…」
澪「っていうかギターに服を着せちゃ駄目だってあれほど…」
さわ子「はーい!続いて2組目」
さわ子「ベースとドラムは夫婦の絆!ラブラブカップル~…」
さわ子「幼馴染チーム!」
澪律「ってうぉおおおい!」
律「夫婦はねーだろ!夫婦は」
澪「ラブラブって…」カァー
紬「素晴らしいネーミングです。先生」ポッ
さわ子「でしょでしょ?」
澪律「おい」
さわ子「それでは気を取り直して3組目!」
さわ子「前の2組を先に決めたから余っちゃったとか絶対言えない~…」
さわ子「仲良しチーム!」
紬「あらあら」ニコニコ
梓「完全に今余ったって言いましたよね…しかもなんかチーム名も安易な感じだし…」
紬「まぁまぁ、梓ちゃん。こうなったら一緒に頑張りましょう」
梓「そうですね。私もエフェクター欲しいですし!」
紬「うふふ」ニコニコ
唯「あれ?4組って人数足りないような…」
澪「それもそうだな…」
さわ子「残すところ最後の1組~!」
さわ子「今大会のダークホース!何故ここにいるのかさえ把握してなさそうな~…」
さわ子「先輩後輩チーム!!」
和「というか本当に把握してないんだけど」
純「え?え?」
唯「和ちゃん!」
梓「純まで…」
和「生徒会長は至急軽音部まできてくださいって言われたから急いできたんだけど…」
和「まさかこんなことのために呼び出されるなんて」ハァー
さわ子「こんなことって!それはないんじゃない?真鍋さん!生徒会長でしょ!」
和「あ、先生は煩いんで少し黙っててください」
さわ子「うぅ!ひどい!」
純「私もなんか呼び出されたので、とりあえずきたんですけど…」
梓「ごめん…」
純「なんで梓が謝るの?」
唯「わーい、和ちゃんも一緒にやろうよ~」
和「遠慮するわ。生徒会の仕事もあるし」サラッ
唯「ガーン」
さわ子「ああ、それなら今日はないわよ?」
和「は?」
さわ子「私が校長に言って、今日の生徒会の活動はなくしてもらったの☆ミ」キラッ
和「……」←呆れている
純「あの…真鍋先輩」
和「?」
純「この際だし、やりませんか?クイズ」
和「うーん…」
唯「シクシクシクシク」
和「仕方ないわね…えーと、鈴木さん…だっけ?」
純「純でいいですよ」
和「そう、なら私も和でいいわ。じゃあ適当にやりましょうか」
純「はい!和先輩」
紬(この組み合わせもありね…)
さわ子「チームも出揃ったところで、そろそろゲーム開始といくわよ!」
さわ子「ヘイ!アシスタントカモン!」
恵「はーい」パタパタ
和「って曽我部先輩!?」
恵「今日は大学休みなの。だから来ちゃった♪」ニコッ
澪「……ッ!」ブルッ
梓「なんかどんどん大掛かりに…」
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恵「ではルールを説明します」
恵「第1ステージは『宝探しクイズ』です」
恵「まずチーム間で宝探し担当とクイズ回答者を決めていただきます」
恵「現在校舎の至るところにクイズが書かれたメモ用紙が隠されています」
恵「宝探し担当になった人は、スタートの合図と共にこのメモ用紙を探し出して軽音部に戻ってきてください」
恵「メモ用紙を私に渡してくださった順からそのクイズの回答権を得ることができます」
恵「メモ用紙には1~5までのポイントが記載されています。1~5は数字の小さい方から簡単な問題~超難問と分かれています」
恵「そのクイズに正解することができれば、見事そのポイント数をゲット。一番先に5ポイントをゲットしたチームから1抜けとなります」
恵「ちなみに昨日徹夜で山中先生が用紙をセットしてくださったそうですが」
恵「ポイント順に見つけやすさも異なっているそうです。つまり1ポイントのメモ用紙はすぐ見つかる場所にありますが」
恵「5ポイント、つまり一回でクリアできるような問題用紙はかなり見つけにくい場所にあるそうです」
恵「私からのアドバイスとしては実際、5ポイントの問題は大学生の私でも分からないような専門的な問題らしいので、1~2ポイントの問題をたくさん解いたほうが効率がいいってことかしら」
恵「その部分も考えて、宝探し担当の人と回答者を決めたほうがいいと思うわ」
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唯「……う、うい~」プシュー
憂「だ、大丈夫だよ!お姉ちゃん。私は分かったから!」
唯憂チーム 【宝探し】唯 【回答者】憂
律「んじゃ、動き回るんなら私の出番だな!」
澪「ああ、まかせたぞ律」
律澪チーム 【宝探し】律 【回答者】澪
梓「ムギ先輩はここで待っててください!すぐに見つけてきます!」
紬「あまり無茶しちゃだめよ?梓ちゃん」
紬梓チーム 【宝探し】梓 【回答者】紬
純「和先輩、私何か探すの得意なんで宝探しやりますね」
和「そう、じゃあお願いするわね」
和純チーム 【宝探し】純 【回答者】和
さわ子「決まったようね」
さわ子「では…!第1ステージ『宝探しクイズ』開始!!」
最終更新:2010年05月03日 22:07