律「あたしは昨日染め直したからバッチリだぜ!」
紬「私もそろそろ染めないと…」
唯「ムギちゃん今度は眉毛もちゃんと染めなよ~」
澪梓「…」
唯「この前買ったファンデすっごくいいよ~」
律「へ~、あたしも買おうかな」
唯「買いなよ~いいよ~」
紬「私も欲しいわ~」
律「ムギはめちゃくちゃいいの使ってるじゃんか」
わいわい
澪「…」
唯「澪ちゃんは髪の毛染めないの?」
律「そういえば澪って染めたことないよな~」
澪「え…いや、私は…その、校則で禁止されてるし…」
唯律紬「wwwまじめwwwwwwww」
澪「…」
唯「だから澪ちゃん学校では化粧しないんだ~」
澪「えっ?」
紬「ああ~なんでいっつもスッピンなのかと思ってたわ」
澪(私化粧なんてしたことない…)
唯「でも化粧くらい大丈夫だよ~」
律「だよなー、ほとんど黙認だしな」
澪「でも…」
紬「ファンデとチークくらいならいいじゃない?」
唯「あっ!私がこの前買ったやつすっごくいいんだよ!貸してあげる!」
ズイッ
澪「えっ」
紬「楽しみだわ~化粧した澪ちゃん」
律「じゃああたしはアイラインとマスカラ貸してやるよ」ズイッ
澪「あっ…え、と」
唯「澪ちゃんスッピンでも美人さんだもんね~楽しみだよ~」キラキラ
紬「さあさあ」ニコニコ
澪「じゃ、じゃあ…」
(えーと、ファンデを1番最初でいいんだよな?)
パカッ
澪(確かテレビで見たときは…)
パタパタパタパタ
唯「ちょwwwww澪ちゃんwwww」
律「wwwwwww」
紬「澪ちゃんwwwww」
澪「えっ」
律「おいおい澪~白粉じゃないんだぞーww」
唯「しかもまだファンデつけてないしwww」
澪「ははは…自分のじゃないからちょっと間違えたよ…」
澪(えってこのスポンジでこの肌色のやつを取って…)スッスッ
唯「りっちゃんのマスカラってどこの~?」
律「マジョマジョだぜー」
唯「いいよねーマジョマジョ!ムギちゃんは?」
紬「私はオーダーメイドで作ってもらってるわ」
唯律「なんですとぉ!?」
澪(一応塗り終わった…つぎはアイライン、か?)
カチッ
澪(アイラインか…聞いたことはあるが、本当にエンピツみたいだな…)
プルプル…
澪「ひぃっ!」(こ、こんな尖ったものを目に近付けるなんて…こ、怖い!)
唯律紬「えっ!?」
唯「どうしたの澪ちゃん!?」
律「大丈夫か澪!?」
澪「あ、いや…なんでもない、大丈夫だから」
紬「ほんとに?」
澪「ああ、気にしないでくれ」
(なんとか頑張ろう…)
プルプル…
唯「それでさー憂がね」
律「出来た妹だー!」
紬「ほんとに仲がいいわねぇ」
澪(や、やっと右目が終わった…なんか汚い…皆と全然違う…)
律「そういえばさわちゃんがさー」
紬「意外ね~」
唯「ケーキなくなっちゃった」
紬「おかわりあるわよ、唯ちゃん」
唯「やったー!」
澪(とりあえず左目もやらないと…おっ、さっきよりはやりやすいぞ!)
プルプル
澪(でもやっぱり汚い…皆どうやってやってるんだろ…見栄張らずに化粧したことないって言えばよかった)
唯「そういえば今日あずにゃんは?」
紬「今日は遅れるってメールきてたわ」
律「なにぃ!?なんで部長のあたしじゃなくてムギに!?」
澪(次は…マスカラ?どうやってつけるんだろうこれ…)クルクル
ジュポッ
澪「うわっ」(虫みたいで気持ち悪い!)
ガタッ!カツーン!
唯律紬「えっ!?」クルッ
律「ああーーー!!!私のマスカラ!!」
澪「ご、ごめん律!」
律「ったく!気をつけろよなー」
唯「み、みおちゃん…その顔」
紬「まあ」
澪「!!」
唯「どうしたの?酷い顔だよ?」
律(バッサリだあー!)
澪「ううっ私帰る!」ダダダッ
唯「澪ちゃん!?」
律「おい澪!」
ガチャ
梓「遅れてすみません…って澪先輩!?」
澪「あ、梓…」
梓「澪先輩どうしたんですかその顔!?」
澪「い、いや…」ウルッ
唯「澪ちゃん…」
梓「唯先輩と律先輩ですね!?」
唯律澪「えっ?」
梓「イタズラが過ぎますよ!酷すぎです!よりにもよって澪先輩の顔にこんな落書きみたいな化粧するなんて!」
唯「あ、あずにゃん?」
梓「酷すぎます!こんな顔じゃあ恥ずかしくてとても人と顔合わせられないですよね澪先輩!?」
律「あ、梓…」
梓「あまりにも酷いですよこの化粧!下品です!やっていいことと悪いことがあります!」
紬「梓ちゃん…」
梓「どうやったらこんなに酷くなるんですか!」
澪「うわあああんっ」ダッ梓「澪先輩…かわいそう」
梓「ちゃんと澪先輩に謝った方がいいですよ」
律「謝るのはお前だ、梓」ポンッ
唯「謝って許してくれるかな…」
紬「傷は深そうね」
梓「え?え?どういうことですか?」
紬「あのお化粧澪ちゃんが自分でやったの…」
梓「えっ!?」
律「ほら、澪学校で化粧しないだろ?だからやってみろよーって…」
梓「そうだったんですか…私…どうしよう」
唯「だーいじょうぶだよあずにゃん!澪ちゃんきっと許してくれるよ!私も一緒に謝るから!」
律「あたしも」
紬「私も…」
梓「唯先輩…律先輩…ムギ先輩…」
律「とりあえず今日は解散しようぜ」
唯「そうだね」
紬「ええ」
梓「すいません私のせいで…」
澪「はあ…」トボトボ
(恥ずかしい…明日学校行きたくないなぁ)
澪「本屋でも寄るか…」
ウィーン
澪(あっ、君に届け買おう…)
澪「ん?漫画の所に雑誌が置いてある…全く、元の場所に直…ん?小悪魔ageha?」
(そういえば私こういう雑誌買ったことないなぁ…だから駄目なのかな、私……)
澪「買おう、かな」
澪(で、でも私みたいな地味な奴がこんな雑誌買うなんて…馬鹿にされないかな…)
(そうだ!他の雑誌の下に隠して…適当に料理の本でも買うか…)
レジ男「いらっしゃいませー」(おっ可愛い!)
ピッ(料理の本か~女の子らしい!可愛い!)
ピッ(君に届けか、なんとなく似てるなこの子)
ピッ(!?小悪魔ageha!?な、なんで…せっかくこんなに可愛いのに!こんな化け物雑誌を…)
澪(ああ~やっぱり馬鹿にされてる…お前なんかが読むのかよって思われてる…消えたい…))
レジ男「ありがとうございました~」
ウィーン
澪自室
澪「ふぅ…とりあえず今日買ってきた雑誌みて少しはオシャレを勉強しよう…」
澪「わあ~さすがモデルさんだな、肌綺麗だし化粧バッチリだ」
(…でも、これって可愛いのか…?)
澪「いや、雑誌なんだから可愛いんだよな、私がダサくて感覚がずれてるだけだ」
ペラッ
澪「…私の知らないようなファッションばかりだな…」
ちょっとビッチなあなたに彼はメロメロ!
澪「こ、こんな服…恥ずかしい…」
澪「でも、頑張らなきゃ。よく考えたら今まで服はお母さんに任せっきりだったからな」
ペラッ
澪「ん…?」
春のギャルメイク!これであなたも目力美人!
澪「こ、これだ!!!!メイクのやり方が写真つきでのってる!!!親切だ!」
バッ
澪「ふむふむ…なるほどアイラインはこうひくのか…」
澪「コンシーラーってなんだ…?それの説明はのってないんだな…女の子には常識ってことか…」ズーン
澪「あとでお母さんに聞こう。えーっと、つけまつげ…?」
澪「あっ、そういえば私一つも化粧品持ってない…どうしよう…もし明日も化粧せずに行ったら…」
(((唯「あははははwwwwなにその顔~ぶっさいくぅ~www」
律「引くわ女として」
紬「これだからダサい人は…」
梓「知り合いと思われたくないので近付かないでください」)))
澪「嫌だ嫌だっ!」ウルウル
澪「明日は学校休もう、調度お母さんは出掛けるから都合がいい」
澪「…寝よう」
平沢宅
唯「…~ってことがあったんだよ~」
憂「それは澪さんに悪いことしたね」
唯「うん、だから明日皆で謝るんだ」
憂「お姉ちゃん、えらいっ!」
唯「えへへ…だって澪ちゃん大好きだもん」
憂(九割は梓ちゃんが悪いのに、ちゃんと反省するなんてさすがお姉ちゃん!)
田井中宅
聡「姉ちゃん元気ないね
律「ああ…実は」
律「…~ってことがあったんだ」
聡「それは…気まずい」
律「だろ~?」ハァ
(澪…明日ちゃんと学校くるかな…)
紬宅
紬「澪ちゃん大丈夫かしら…」フゥ…
紬「明日はとびきり美味しいケーキを持っていこう」
中野宅
梓「はぁ…澪先輩に酷いことしちゃった…明日学校行きたくないなぁ…」
次の日
秋山宅
澪母「じゃあお母さん今日は帰り遅いからね、晩御飯はあっためればできるようになってるから」
澪「うん、分かった」
澪母「いってきます」
澪「いってらっしゃい」
バタン
澪「さて、と…」
平沢宅
唯「うい~おはよ~」
憂「おはようお姉ちゃん、自分で起きるなんてどうしたの?」
唯「なんか目が覚めちゃったんだ~」
憂「すごいね!じゃあ朝ごはん食べちゃおう」
唯「うん!」
田井中宅
律「いってきまーす」
律母「あっ律!ちょっと待って!これ澪ちゃんに渡してきて!」
律「なにこれ?」
律母「大根とさつまいもとインゲンよ。おばあちゃんからいっぱいもらったからおすそ分け」
律「ああ~…っぐあぁ!おもっ!!」ズシッ
律母「よろしく~」
紬宅
紬「いってきます」
執事「いってらっしゃいませ、紬お嬢様」
中野宅
梓「いってきます…はあ」
学校
さわこ「…あら?今日は澪ちゃん休みかしら」
唯「えっ」
紬「やっぱり昨日のこと…」
律「さわちゃん、連絡はないのか?」
さわこ「今のところはきてないわね、どうしたのかしら」
律「…」
薬局
ウィーン
澪「えーと、まずはつけまつげ…あ、あった。一杯あるな…どれがいいか雑誌には書いてなかった…不親切だ」
澪「とりあえずこの1番長くてモサモサのにしよう、目力は強ければ強いほどいいからな」
澪「次は…ファンデーション… 」
澪「うっ…これもいっぱいあるな…種類も色も…雑誌にはどれがいいか書いてなかった…不親切だ」
澪「しかも結構高いな…なんかめんどくさくなってきた…いやいや!こんなんだから駄目なんだ私は!」
(((梓「落書きみたいな化粧」「下品」「酷すぎます!」)))
澪「…」ウルッ
澪「これでいいや」
澪「次は…アイライナー」
唯「澪ちゃんこないねー」
律「ああ、今日はもう来ないかもな」
紬「心配だわ…」
店員「合計で1万3580円になりまーす」
澪(大きい出費だ…)
ウィーン
店員「ありがとうございましたー」
澪「家に帰って練習しよう」
昼休み
唯「澪ちゃんがいないと寂しいね…」
律「うん…」
紬「私今日とっておきのケーキ持ってきたの…澪ちゃんが少しでも元気になるように」
律「あたしだって親からこーんなに荷物持たされたんだぞ!!それなのにまったく澪しゃんは!なにやってんだよ…」
唯「そうだ!今日の放課後澪ちゃんちに行こうよ!ケーキとりっちゃんのおすそ分け持って!」
律紬「さんせーい!」
澪宅
澪「よしっまずは…下地、か。下地ってコンシーラーのことか…?」
ペタペタ
澪「次にファンデーション…」
ヌリヌリ
澪「なんか不自然…皆みたいに綺麗にできない…よけい不細工だ…」グスッ
(澪は自分の肌の色に合わないのをつけてるので不自然なのです)
唯「澪ちゃんってさ、化粧したことなかったのかな?」
律「昨日のアレから思うに恐らく…」
紬「私がやってみたら?なんて言うから…」
唯律「ムギ(ちゃん)は悪くないって!」
紬「…ふふっ、ありがとう。もうすぐ授業が始まるわ」
澪「つけまつげ…この付属の接着剤でつけるんだな」
グニュ…プルプル
澪「うう…むずかしい…」
澪「皆は毎日こんなことしてたのか」
先生「~が現在進行系なので」
唯「」コックリ…コックリ…
律「」ボーッ
紬「」カキカキ
澪「時間がかかったがなんとか出来たぞ!」
キーンコーンカーンコーン
唯「終わった~」
律「一回部室行って梓と合流してから澪んち行くか!」
紬「そうね」
部室
梓「こんにちは…」ガチャッ キョロキョロ
梓「澪先輩来てないですね…」
律「澪は今日学校休みだ。今からみんなで澪んち行くけど梓も行くだろ?」
梓「ええ」
澪「すごい…私じゃないみたいだ…」
澪「でも…ほんとにこれでいいのか?これがオシャレなのか?」
ぴんぽーん
澪「!は、はーい」
ガチャ
唯「やっほー澪ちゃん!」
律「お母様からおすそ分けですわよーん」
紬「美味しいケーキ持ってきたの~」
澪「」
唯「」
律「」
紬「」
梓「」
澪「み、みんな…」カァァァッ(は、恥ずかしい…っ根暗がいきなりこんな化粧してるなんて…)
唯(首と顔の色が全然違う…)
律(目の回りがくまみたいに真っ黒だ…)
紬(つけまつげが浮いてる…)
梓(ほっぺがおかめみたいにまっピンク…)
最終更新:2010年05月05日 00:43