数ヵ月後

2008-09-24

唯「もう文化祭の季節かー」

最近の学校は文化祭の準備で大忙しです。当日ライブをするけいおん部も毎日練習してるみたいです。

律「おーっす唯!」

唯「お、おーっす」

ムギ(おーっすwwwwwwwwwww)

律「文化祭のけいおん部のライブ。見に来ないと・・・」

唯「ひっ・・・」

澪「こら律!あの、平沢さん。私たち文化祭でライブやるんだけどさ、よかったら・・・」

唯「う、うん。見にいく!見にいくから!」

唯(見にいくから何もしないで・・・!)

澪「いや、あの、そうじゃなくて・・・」

唯「え・・・?」

ムギ「はい。このポスター。いろんなところに貼って宣伝してほしいの」

ムギ「いいかしら?」

澪「みんな部活やってて忙しいしさ・・・友達のお前にしか頼めないんだよ。」

唯「澪ちゃん・・・」

唯「ま、まかせてよ!私いっぱい貼っちゃうよ!」

澪「助かるよ、平沢さん。それじゃあ任せるから。」

唯「うん!」

唯(澪ちゃんはそんなに悪い人じゃなかったんだ・・・)


これをがんばったら澪ちゃんと仲良くなれるかもしれない。
そうしたら嫌がらせも終わるかもしれない。
そう思った私は一生懸命に宣伝しました。
その結果なのかはわかりませんが当日、体育館はお客さんでいっぱいです。


2008-09-27-13:00 桜高文化祭

唯「えっと、体育館ではけいおん部が13:30からライブかぁ・・・」

唯「けいおん部は嫌いだけど・・・澪ちゃんのライブだもん。見にいかなきゃ。」


13:30 体育館

唯「すごい・・・人でいっぱいだよ・・・」

唯「他校の人だけじゃない・・・大人の人や、中学生の人まで・・・」

唯「高校の文化祭ってすごいなー」


澪『こんにちは。けいおん部です。けいおん部はこの3人と幽霊部員1人の4人で活躍しています。』

唯「へー4人もいたんだー」

「え?幽霊部員?」

唯「え?」

「いえ・・・すみません。って・・・!?」

澪『じゃあ次行きます。ふわふわタイム!』ジャカジャンジャン

モブ「キャー」

モブ「山中センセイカッコイー」

唯「か、かっこいい・・・かっこいいよ・・・」

唯(やっぱりこの演奏見て来年けいおん部入る子もいるのかな・・・)

唯(3人とも楽しそうだな・・・)


私も何か部活をやっておけばよかった。そう感じた文化祭でした。


文化祭から数か月が翌年の春。

2009-04-09-7:50 通学路

唯「はぁ・・・今日から2年生か・・・クラス替え嫌だなぁ・・・」

トボトボ

8:10 学校

唯「うわ!掲示板すごい人だな~あ、あれは・・・」

律「ま、まーこっちのクラスに遊びにこりゃいいじゃん!」

ムギ「それに部室では一緒なんだし!ね?」

唯「けいおん部・・・」

律「ほら!あと教科書の貸し借りとかもできるぞ?」

澪「う~~~~」

律「って泣くなよ!!」

唯「けいおん部・・・澪ちゃんだけ違うクラスだったんだ・・・」

けいおん部内で忘れ物とかの貸し借りができる。そう聞いてほっとしてしまった自分が少し嫌でした。


唯「和ちゃんと離れちゃったらどうしよう・・・」

唯「でも澪ちゃんのいるクラスだったら・・・澪ちゃんとなら仲良くなれるかもしれないし・・・」

唯「とりあえずクラス分けを見ないと」

唯(よっと・・・ちょっと失礼!失礼しまーす!)

      • なんてできるわけなく人ごみ無くなるまで待ちました。

唯「えっと私のクラスは・・・えっと2組・・・」

唯「の、和ちゃんは!?」

和ちゃんは1組で澪ちゃんと一緒のクラスでした。
そして私は2年2組。そう、よりにもよって律ちゃんと紬ちゃんのいるクラスになってしまったのです。



9:10 2組教室

律「なんだ、また唯と一緒のクラスかー」

唯「そ、そうだね。ははは」

ムギ「今年は1ダース集めないの?」

唯「え・・・」

律「ブフッwwwwちょっとムギwwww今のは不意打ちすぎるだろwwwwww」

ムギ「ごめんなさいりっちゃんwwwwwふふふwwwwwww」

唯「はは・・・」

唯(助けて、和ちゃん・・・)



こんな毎日が続き、そして数日後

2009-05-01 16:00 生徒玄関

律「ほら!こっちこっち!」

梓「なんですかもう~」

唯「・・・?」

ムギ「ほら、この子よw!」

梓「もう!先輩ってば!あ、こんにちはです。」

唯「こ、こんにちは・・・」


唯(リボンの色が違う・・・1年生かな?)

律「ぷーくっくっくwwwwww」

ムギ「くすくすwwwwwwwwwwwww」

唯「え?どうしたの・・・」

梓「なんかさっきからずっと2人で笑ってて・・・」

唯「ふ、ふーんそうなんだ。」

律「そうなんだじゃねえよ!」

ベシッ


唯「痛いっ!」

律「なんだよー上履きにも耐えられないのかーwwwwwww」

ムギ「ほら、梓ちゃんもほら!」

律「先輩とか遠慮なんかしなくていいからさ!」

梓「では、いきます!」

ベシッ

唯「痛いっ!」

ベシッベシッベシッ


梓「ふー疲れましたー」

律「ちょっとやりすぎだぞ梓。」

梓「す、すみません・・・」

律「ほら唯。120円。これでジュースでも買ってこい。な?」

唯「・・・」

ムギ「もう、梓ちゃんのせいで脅えてるじゃない!」

梓「すみません・・・」

律「唯、お前も梓殴っていいぞ。」

唯梓「え・・・?」


唯「そんな・・・できないよ・・・」

律「なんだ?仕返しもできないチキンなのかw?」

唯「違うよ!だってかわいそうだし・・・眼鏡も壊しちゃうかもしれないし・・・」

ムギ「もうそろそろ部室にいきましょ、りっちゃん。澪ちゃんに怒られるわよ。」

律「そうだな。じゃあ梓も行くぞー」

梓「はい、律先輩」

スタスタ

唯「後輩・・・」


梓と呼ばれていた青い眼鏡をしたツインテールの少女は悪魔のような先輩達と音楽室へと向かっていきました。
その様子を、私はただ見ていることしかできませんでした。


和ちゃんがいないのをいいことにけいおん部の私へのいじめはエスカレートしていきました。
後輩が入って調子に乗り出したのか、澪ちゃんがいなくて歯止めが利かなくなったのかはわかりません。
本当に辛い毎日です。
登校拒否なんかすれば憂が心配するのでそんなことはできません。
私は一人で悩むことしかできませんでした。


昨年よりも状態が悪くなったことで、去年とは比べ物にならないぐらい酷いイジメのになりました。
そのままなにもできず毎日がすぎていき、そして1年がすぎていきました・・・



2010-04-08 8:00 通学路

和「今日から3年生か。高校生活もあっという間ね。」

和「あら、唯。おはよう。」

唯「お、おはよー和ちゃん。」

和「朝から元気ないわね。」

唯「だって・・・だって・・・春休みが~~~~~」

和「まったく・・・」



8:20 掲示板前

唯「や、やった!和ちゃんと同じクラスだ!よかったよ~~」ギュー

和「もう・・・えっと他には・・・あら、結構知り合いいるわね。」

唯(律ちゃんと紬ちゃんも一緒か・・・でも和ちゃんもいるし・・・大丈夫だよね?)

和「ほら、教室にいくわよ」



8:30 教室

律「よかったなー澪ー!今年は一緒のクラスになれて!」

澪「ふえ~ん。よかったよ~」

律「おーよしよし」

ムギ「あらあら」

和「けいおん部全員集合って・・・。いったいどんな力が働いたのかしら?」

唯「でも和ちゃんと一緒だから私は嬉しいよ~」ギュー

和「もう!なんなのよさっきから!」

ガラララ

さわこ「みなさんこんにちは。2組の担任を務める山中さわ子です」

澪「え」

ムギ「え」

律「ええええ!!!」

さわこ「よろしくね!」

和(ちょっと・・・担任までけいおん部ってどうなのよ・・・)

さわこ「じゃあちょっと早いけど出席をとるわねー!」



11:40 廊下

律「おっし。今日は昼までだからめいっぱい遊べるな!」

澪「練 習 な!」

律「あ!さわちゃん!帰る前に聞きたいことがあるんだけどさ!」

さわこ「あら、なあに?」

律「これ仕組んだのってさわちゃんか?」

さわこ「さあどうかしら~」

律「教えてくれたっていいじゃん!」



11:45 教室

唯「和ちゃん、今日生徒会は・・・?」

和「今日は無いわよ。流石に始業式だしね!」

唯「じゃあ一緒に帰れるね!」

和「あ、でも生徒会室に取りに戻らなきゃいけないものがあったからちょっとまっててくれる?」

唯「うん!まってるねー」



11:47 2年1組教室

純「今日はこれで帰りかー」

憂「梓ちゃんは部活あるの?」

梓「そうなんだ。だから弁当も持って来てるんだ。」

憂「長くなりそう?」

梓「うん、多分1日練習かな?」

梓(半分以上は遊びだと思うけど・・・)

純「じゃあ私たち先に帰ってるね。」

梓「うん。また明日。」



11:50 教室

唯「和ちゃん遅いなー。待ってる間にトイレ行ってこよっと」

11:51 生徒会室

和「あった。生徒会日誌。鞄に入れてっと。よし、OK。」

11:52 廊下

梓(こんなに早く行っても先輩達多分まだ来てないような・・・)

梓(行って鍵閉まってたら嫌だし先に音楽室の鍵貰ってこよっと。)



11:55 職員室

さわこ「はー、まんぷく。まんぷく。」

さわこ「さて、食事も終わったし、けいおん部の部室に行くかな~?」

さわこ「音楽室の鍵はさっき澪ちゃんがもっていったから大丈夫っと」

11:57 廊下

さわこ「早くいかないと紅茶が冷めるわ!急ぐのよさわこ!」



12:00 廊下

和「唯が待ってるし急がないと・・・」

和「あ・・・」

和「そっか・・・私過去を変えたんだ・・・」

和「今は唯もけいおん部にいない・・・」

12:01 教室

唯「和ちゃん遅いな~」

ガララ

唯「あ、和ちゃん!・・・って、なんで先生?」


さわこ「唯ちゃん・・・」

唯「どうしたんですか?先生・・・」

さわこ「ごめんなさい。ちょっとお話があるから。」

唯「え?え?」

唯(何?私怒られるようなことした?)

さわこ「いいから来なさい!!」

唯「ひっ・・・」



12:10 体育倉庫

唯「なんでこんなところに・・・先生まさか・・・」

さわこ「変な勘違いはやめて!!ちょっとお話があるだけよ!」

唯「お話?」

さわこ「私、実はタイムスリップできるの。」

唯「頭大丈夫ですか?」


さわこ「あなたにそんな事言われるなんて・・・」

さわこ「私は人生に3回だけ。自分の生きている期間の範囲でならタイムスリップできるの。」

唯「にわかに信じがたいなぁ」

さわこ「その力の源がこの眼鏡なの。通称、スーパーメガネ。」

唯「スーパーメガネ?」

さわこ「この世界には青・白・赤・黒の4つのスーパーメガネがあるの。」

さわこ「で、その力を使って未来に行ってきて帰ってきたら過去が変わってたの」

唯「どんなふうに?」

さわこ「あなたがけいおん部じゃなくなってたのよ!」


唯「私がけいおん部?まさかそんな」

さわこ「本当よ!でも私は過去を変えた記憶ないし・・・」

さわこ「もし誰かが過去を変えたとしても他人の手によって過去が変わった以上それまでの事を私が覚えてるわけないし・・・」

さわこ「もしかしたら私が未来に行くと同時にその人も過去に行ったのかも!」

唯「私がけいおん部ってありえないって。きっと勘違いだよ先生。」


さわこ「勘違いなわけ無いわ。はっきり覚えてるもの。」

唯「絶対勘違いだって。」

さわこ「そんなはずない。」

唯「じゃあ眼鏡使って過去見てきたら?」

さわこ「・・・それもそうね。あなた新入生の時けいおん部に興味持った出来事あった?」

唯「えーっとねー、確かクラブ登録の前の日だったかに掲示板でけいおん部のチラシ見たような・・・」

さわこ「じゃあ確かめてくるわね。何が原因か見てきてあげる。」


2008-04-16-8:00 桜高

さわこ「さて、2年若返った私。調べますか~」


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最終更新:2010年05月06日 23:11