8:50

さわこ「ずっと掲示板見てるけど・・・あの子の言ったこと本当なのかしら?」

9:00

さわこ「遅い・・・朝か昼かだけでもきいときゃよかった・・・って来た!」

唯「なにか始めないと・・・」

さわこ(きたきた・・・)

さわこ(とりあえず時が来るまで待たなきゃね。さあ来い!)



2010-04-08-12:15

さわこ「じゃあ確かめてくるわね。何が原因か見てきてあげる。」

唯「いってらっしゃ~い」

さわこ「犯人は和さんでした。」

唯「早っ!ってええ!?先生嘘はちょっと・・・」

さわこ「本当よ!でも何とかして元に戻さないと・・・」

唯「もう一回過去に行って阻止して来たらどうなの?」

さわこ「さっきのが3回目なの。そこまで考えて無かったわ。」

唯「そうですか。」


さわこ「・・・え?本来の流れに戻したくないの?」

唯「けいおん部の人と仲良くなんて無理かな・・・だって私・・・」

さわこ「何言ってるの!けいおん部のあなたはすごく輝いてたわよ!!」

唯「え・・・」

さわこ「4人でずっと頑張って・・・ほんとにリア充だったの!」

さわこ「私に任せなさい。担任として、顧問として。あなたをけいおん部に戻してあげる。もう一回、明るい世界に戻してあげる!」

唯「先生・・・」

唯「でももう過去に戻れないんじゃ・・・」

さわこ「・・・」


唯「本当に3回使ったんですか?」

さわこ「うん。1回目はリア充になるために過去を変えて、2回目はあなた達の未来を見にいって、3回目はさっきだもの。」

唯「先生、メガネって4つあるんですよね?だったら他のメガネつけてる人を探したら・・・」

さわこ「そうね・・・唯ちゃん、色つきメガネをかけてる人いない?」

唯「確か・・・けいおん部の梓ちゃんがつけてたような・・・」

さわこ「梓・・・ちゃん・・・とりあえず彼女を当たってみましょう!」


12:20 音楽室

『2年1組の中野梓さん、すぐに体育館へ来てください。繰り返します。2年~』

律「呼ばれてるぞー梓ー」

梓「すみません。ちょっと抜けます。」

12:25 体育館

梓「すみませーん。だれか呼びましたかー」

さわこ「こっちこっち」

梓「山中先生・・・?」


12:27 体育倉庫

さわこ「あなたタイムトラベルしたわね。」

梓「ど、どうしてそれを~~!?」

さわこ「ほらね。私の話、嘘じゃなかったでしょ?」

唯「スーパーメガネ・・・本当にあったんだ・・・」

さわこ「単刀直入に言うわ。私が初めに居た場所ではあなたはけいおん部員じゃなかったの。」

さわこ「それが今では・・・過去を変えたわね?」

梓「・・・はい」

さわこ「やっぱり・・・」

梓「でも、色々とおかしいんですよ・・・」

さわこ「おかしい・・・?」


梓「はい。1回目に過去に戻ったときは特になにもおきなかったんです。」

梓「2回目に同じことをしたらちゃんと変わったんですけど・・・」

さわこ「えっ、どういうこと?」

梓「私も実はリア充になりたくて、けいおん部に入ろうと思ったんです。」

梓「タイムスリップする前の今頃の私は根暗で“ゴキブリ”って言われて虐められてたんです。」

さわこ「梓ちゃん・・・」

梓「きっとあの時ライブに行けば変わっていた。そう思って去年の桜高の文化祭に行ったんです。」

唯「去年の桜高祭・・・」

さわこ「kwsk」



2008-09-27-12:00 桜高

梓「さっさと過去を改変して歴史を変えよう。暗い過去はおさらばです!」

梓「この時私どこに居たっけ?たしか・・・あ、いたいた。」

梓「さりげなくけいおん部のポスター渡してライブに行くよう仕向けなきゃ!」

13:30

梓「見てる見てる。感動してるっぽいし、これで私の未来も安泰!」

梓「用事もすんだし、帰ろ帰ろ」


2010-04-08 12:00

梓「・・・あれ?リア充になってない・・・なんで・・・?」

梓(確かに過去も改変したし・・・私ならああなったら絶対入るはずなんだけど・・・)

梓「仕方ない。もう一回行こう」


2008-09-27 12:00

梓(どういうことだったんだろう・・・でも悩んでても仕方ないしまた同じことしなきゃ・・・)

13:30 体育館

梓「よし上手くいった。ちゃんとライブ見てる。あとは帰るだけ・・・」

澪『こんにちは。けいおん部です。けいおん部はこの3人と幽霊部員1人の4人で活躍しています。』

梓「え?幽霊部員?」

梓(さっき来た時こんなこと言ってたっけ?それにボーカルの人も変わってるし・・・)

「え?」

梓「いえ・・・すみません・・・って・・・」


梓「・・・ということなんです。唯先輩がけいおん部じゃなくなってたんですよ。」

さわこ「多分1回目のは和さんに変えられてしまったのね。」

梓「1回損しました・・・」

唯「やっぱり私、けいおん部だったんだね!」

さわこ「だから言ってるでしょ!まずは唯ちゃんをけいおん部に戻してあげないとね。」

梓「でも他人に過去を変えられてるのに覚えてるって・・・」

唯「気にしない気にしない。」

唯「でも和ちゃんもまだ2回残してるかもよ?」

梓「確かにそうだったら無理ですね・・・私はあと1回だし・・・」

さわこ「わたしもう無いし・・・」

唯「あ、たしか」ゴソゴソ

唯「前部室で見つけた白いメガネ。もしかしてこれかな?」

梓(なんで持ってるんですか・・・)

さわこ「でもいいの?自分で過去変えちゃったら・・・その記憶残っちゃうわよ?」

唯「今の生活より全然ましだよ~さ、いこいこ梓ちゃん。」

梓「はい、唯先輩!」

さわこ「いい!同じ時間で任務を遂行して戻ってきた後も記憶を保つには2人で同時に過去に行かなきゃだめなの」

梓「そうすればどっちかの所為で未来が変わったとしても記憶を保てますからね。少なくとも唯先輩はあと3回はできるんだし。」

唯「でも2人で行くのはこれっきりだね・・・」

さわこ「今回成功したとしても多分また変えられるわ。だから2人とも。この次を考えて動くのよ」

唯「はーい」

梓「はいです。」


2008-04-16-7:30

唯「うわーちゃんと体も幼くなるんだねー」

梓「唯先輩、とりあえず和さんを探しましょう。この時代の和さんと未来から来た和さんの2人がいるはずです。」

唯「あ、山中先生も2人いるよ。この時代の先生と未来の先生。さっきこの時期に跳ぶって言ってたし。」

梓「私も2人ですけどあまり関係ないですね。入学すらしてませんから。きっと家でPCでもやってるはずです。」

唯「じゃあ2人で各和ちゃんを止めれば介入の無いそのままの流れになるね!」

梓「そうですね。まず手分けして和さんを探しましょう。」

唯「頑張ろうね、梓ちゃん!」




8:00 掲示板前

梓「唯先輩、唯先輩。」

唯「え?どうしたの?梓ちゃん。」

梓「アソコ見てください。アレって・・・」

唯「先生?張り込みでもしてるのかな?」

梓「多分そうですね。あれは多分未来の先生ですよ。次の事も考えるなら接触はしない方がいいですね。」

唯「え?どうして?」

梓「だって先生は私たちに会ったって言ってないんですよね。」

唯「うん。」

梓「だったらここで会っちゃったら未来が変わっちゃうじゃないですか。」

唯「あぁ、なるほど。」

梓「今回は偵察なんですからできるだけ状況をいじらないのが得策です。」

唯「わかったよ、梓ちゃん。」


唯「あ、そういえばなんで先生と梓ちゃんは今この時までこのこと教えてくれなかったの?できたら1年の時に教えてほしかったな。」

梓「それはその時までは知らなかったんですよ。」

梓「過去を変えちゃった瞬間私たちは平行世界の存在になっちゃいます。」

唯「うんうん。」

梓「でも変えられた世界の当時の私は未来が変えられたことに気づいて無いんです。唯先輩みたいに。」

梓「未来の私が、平行世界の私が飛び立った時間と同じ時間に帰ってきた時に記憶が混ざるんです。」

唯「変な話だね。」

梓「・・・“そういうふうにできている”って言葉があるじゃないですか。」

唯「わかったよ梓ちゃん。」

梓「おしゃべりはこのくらいにしてとりあえず和さんを探しましょう。視界に入れておいて損はないはずです。」


唯「じゃあいきますか。」

梓「あ、唯先輩。ややこしいことになるから携帯の電源は切っておいてください。」

唯「じゃあ連絡取れないね・・・あ、そうだ!」ゴソゴソ

唯「はい、トランシーバー。ちょうど鞄に入ってたよ~」

梓「なんでそんなモノがちょうど入ってるんですか・・・」

唯「さー行こー!」

梓(のんきな人だなぁ・・・)



8:30

梓「和さん発見。場所は図書室です。」

唯『こちら唯隊員!こっちも和ちゃん発見!生徒会室で勉強中。』

梓(いったいどっちの和さんが未来の和さんなんだろう・・・)

梓(それがわかるまで手が出せないってのが・・・)

8:50

唯『和ちゃん現在移動中!今1階の廊下を進行中!』

梓「こっちも今片付けを始めました!もうすぐ動きそうです!」

梓(さて、どっちが未来人か・・・)

8:55

唯『あ、こっちの和ちゃんはトイレに入っちゃった。』

梓(この時間にトイレ?ってことは先生の言う9:00に間に合わない・・・?ということはこいつが!!)

和「トコトコ」

梓(静観しなきゃだめだけど・・・ここは止めるべき?)

梓(もし和さんがもう3回使っているならここで和さんを止めれば未来は変わるはず・・・)

梓(それにもし今静観しても次行くのは唯先輩1人・・・成功するかどうか・・・)

梓(いいや、絶対しませんね!だって唯先輩ですよ?出し抜かれるに決まってます!)

梓(どうせ未来がわからないなら、ここは全部使い切ったっていう可能性にかけて・・・!)

梓(和さんを止めるしか・・・)

8:57

梓「もしもし。唯先輩は追跡はやめて掲示板前に向かってください。」

唯『了解!』

梓(さて、こいつをどうやって阻止するか・・・)

梓(あと3分あります。3分あれば余裕で・・・)

唯『こ、こちら唯!!たた大変だよ!梓ちゃん!』

梓「唯先輩?そんなに慌ててどうしたんですか、こっちは今忙し」

唯『の、和ちゃんがもう掲示板前に来てるんだよ~~!』

梓「な、なんだってー」

唯『どうする?取り押さえる?』

梓「ち、ちょっと待ってください!」

梓(過去に干渉するなっていったのは私たちと同じ時間に過去に行った2目の和さんだから言えるのであって・・・)

梓(3人目の和さんに変えられたら今までの未来は無かったことになって全部忘れちゃう・・・!)

梓(かと言って止めたところでもうどうしようもない・・・唯先輩はけいおん部にはもう入らない・・・)

唯『梓ちゃーん?応答してー?』

梓(今戻ったところで記憶は受け継げない・・・)

唯『もしもし?もしもーし?』

梓「・・・」

梓「もうここにいてもしかたありません・・・戻るしか・・・

唯『了解~』

梓(今から戻ったところで記憶は受け継げない・・・)

梓(受け継ぐには3人目が私たちと同じ12:50ジャストに過去に飛んでいるしかない・・・)

梓(12:00のがそうだったんだ。そんな都合のいいことがたまたま再び起こるなんてありえない・・・)

唯『じゃあ変えろっか!』

梓(唯先輩はなんにもわかってないし・・・もういいです!!)


2010-04-16-12:50

唯「なんとか戻ってこれたねーでも次は私一人か~」

梓「・・・」

さわこ「いったいなにがあったの?」

梓「それがまた私たちと同じ時間に和さんが過去に行ったらしいんですよ。」

さわこ「・・・でも戻ってこれてよかったわね。」

梓「でも次は唯先輩一人ですね・・・」

さわこ「大丈夫?唯ちゃん?」

唯「うん。でも私その前に聞きたいことがあるんだ。和ちゃんに。」


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最終更新:2010年05月06日 23:12