律「ほ、本当か?」

唯「うん!」

澪「でも…ここは女子高だぞ」

唯「あ…………」

梓「とりあえず読んで見たらどうですか?」

唯「うん、そうだね」ビリッ

紬「………………」

唯「うわぁ達筆だねこの人」

律「見せて見せて」

唯「や、やだよぉ」


唯「えーと…………」

律「どうだ?」

唯「まだ全部読んで無いよ…」

律「見せろよ~」

唯「恥ずかしいからダメ~」

律「じゃあ早く読んで」

唯「うん……………」


唯「よーし読んだよ」

紬「…………どうだった?」

唯「感想言うの?恥ずかしい!」

梓「でも一体誰が唯先輩にラブレターを…」

澪「男の先生とかじゃないか?」


律「教師と生徒の禁断の恋!」

唯「先生かぁ~それは無いと思うんだけどねぇ」

梓「なんでですか?」

唯「このラブレターには同じ三年生って書いてあるんだよ」


澪「やっぱり…女の子から…」

律「そうとしか考えられないよなぁ…」

梓「唯先輩はどうなんですか?」

唯「え?何がぁ?」

梓「女の子と付き合う事ですよ」

唯「私はあずにゃんに抱き付いたりしてるけどそれは無いよぉ~」

律「だよな~」

紬「…………………」


唯「言ったら悪いけど流石に気持ち悪いよね…」

澪「まぁ…一般人の意見なんかそんな物だしな」

律「しかし誰が出したんだろうな~」

梓「本当ですよね」

紬「ごめんなさい少しトイレ行って来るわね」


律「あぁ、顔色が少し悪いぞムギ?」

紬「えぇ…少し体調が優れなくて」

唯「ムギちゃん大丈夫?」

紬「本当に大丈夫よ」

唯「熱があるのかな?」ピトッ

紬「ゆ、唯ちゃん」

唯「熱は無いみたいだね!」

紬「えぇ……」


紬「それじゃあトイレ行ってくるわね」

ガチャバタン

梓「大丈夫なんですかね?」

律「少し心配だな…」

唯「目が潤んでたし…病気じゃないといいな」


紬「…………唯ちゃん」

紬「やっぱり……同性愛なんて…気持ち悪いわよね…そう考えるのが普通だよね…」

紬「ぐすっ………ラブレターなんて出さなければよかった」ポロポロ

紬「………唯ちゃん」ポロポロ


紬「でも…唯ちゃんを見ると……心が苦しいの」

紬「あんな…ラブレターなんて…ひぐっ…」

紬「………唯ちゃんとデートしたり……二人で手を繋いで…学校を帰りたい」

紬「………今日わかったわ…それは無理なのね」



        • 職員室

紬「失礼します…さわ子先生はいらっしゃいますでしょうか?」

教員「あーわかった呼んで来るから少し待っててね」

紬「はい………」


さわ子「あら?どうしたの?」

紬「いえ…少し体調が優れ無いので早退しようかと思いまして…」

さわ子「本当?大丈夫?」

紬「いえ…今も頭が少し…」

さわ子「うーんわかったわ今日は家に帰ってゆっくり休んでおいで」

紬「はい、ありがとうございます」

さわ子「気をつけて帰ってね」

紬「はい……」


紬「はぁ…………」

紬「でも…名前書かないでよかった…」

紬「私が唯ちゃんの事を好きなのがバレたらきっと唯ちゃんいつも通りに接してくれない…」


ガチャ

唯「あ…ムギちゃん…じゃない」

さわ子「悪かったわね私で」

律「さわちゃん今日もムギのお菓子を食べに来たのか?」

さわ子「あれ?聞いて無いの?早退したわよ」

梓「ほ、本当ですか?」

さわ子「本当よ」

澪「やっぱり体調が優れないって言ってたから」

唯「心配だね…帰って電話かけてあげよ」

律「そう言えばさわちゃん今日、唯がラブレター貰ったんだぞ」

さわ子「ほ、本当に?見せて」

唯「恥ずかしいから嫌だよぉ…」


さわ子「いいから見せなさいよ~」

唯「い、嫌だよぉ!」

さわ子「減るもんじゃないしほら!ほら!」

唯「は…離して…」ビリッ

さわ子「あ………」

唯「あ……酷いよさわちゃん」

さわ子「ご、ごめんなさい唯ちゃん」


唯「書いてくれた人に悪いよ…」

さわ子「ごめんね唯ちゃん」

律「でも、このラブレター書いた人ってさ女なんだぜ」

さわ子「本当?」

唯「うん………」


さわ子「唯ちゃんはこのラブレターに対してどう思ってるの?」

唯「私あまりそー言う事に興味が無いし…この書いた人には悪いと思うけど気持ちには答えられない」

梓「そうですよね…」

唯「うん…」

さわ子「そうよね~私、仕事があるから行くわね」





唯「ムギちゃん大丈夫かな…電話かけて見よ」

紬『……もしもし』

唯「あ…ムギちゃん大丈夫?」

紬『え…えぇ大丈夫よありがとう唯ちゃん』

唯「ううん!私達は友達じゃん!」

紬『……えぇ、そうね』


唯「そう言えばムギちゃんあのラブレター」

紬『え?あ…ラブレターね…』

唯「あのラブレター破けちゃったんだ…初めてもらったラブレターなのに」

紬『…………え?』

唯「でも…初めて貰ったラブレターが女の子からって…あまり嬉し気持ちはしなかったなぁ」

紬『……………』

唯「気持ちは伝わったんだけどね!」


紬『あの…私…ごめんなさい』

唯「え?」

紬『急がしいの…わざわざ電話ありがとうね』

唯「うん!早く直るといいね」

紬『ありがとう…切るわね』

唯「バイバイ!」ブツッ


憂「お姉ちゃんごはん出来たよー」

唯「わかったすぐ行く!」

唯「ムギちゃんやっぱり元気無かったなぁ…」

唯「明日学校行けるのかなぁ…」


紬「……うぅ……ひぐっひぐっ」ポロポロ

紬「唯ちゃん…ぐすっ……」

紬「ラブレター…出さ無ければよかったのよ…」

紬「………きっと唯ちゃん…気持ち悪がって破いちゃったんだ………」

紬「うっ…うぅぅ……」



        • 翌日

唯「みんなおはよう!」

澪「おはよう唯」

梓「今日は早いですね」

唯「うん!あれ?ムギちゃんは?」

律「あぁ…今日は休むらしいぞ」

唯「そうなの?」

律「さわちゃんが言ってたやっぱり体調が悪いって」

唯「そっかー大丈夫なのかな?」

澪「早く直るといいな」

唯「うん!昨日電話掛けたんだけど…元気無かったもん」

律「私も掛けたけど電話に出なかったな」

唯「本当?多分寝てたんじゃないかな」




紬「はぁ……学校休んじゃった…」

紬「………みんなに悪い事したな……」

紬「明日は学校行かないと…」

紬「でも唯ちゃんと…何て話したらいいかわからないよ…」




ジャカジャカジャーン

唯「ふぅ……」

澪「んーやっぱりムギがいないと何か物足りないな」

梓「そうですね…」

唯「ティータイムもまだだしね!」

律「もうそろそろ授業始まるから教室に戻るか」

唯「うん」




            • 放課後

律「よっしゃー部室に行くぞー!!」

澪「どうしたんだ?そんなに張り切って」

律「ムギがいない分、私が頑張らないとな」

澪「それは私の台詞だ…唯行くぞ」

唯「うん!」

唯「ほぇ~疲れた」

澪「ティータイムの分の時間を練習に回す事が出来たからな」

梓「いっぱい練習できましたね…」

律「うぅ…ケーキ…紅茶……」

唯「やっぱりムギちゃんがいないと部活に身が入らないね!」

唯「みんなまたねー」

律「あぁまた明日」

澪「気をつけて帰れよ」

梓「明日もいっぱい練習しましょうねー」

唯「うぅ……」

唯「さぁ…帰ってアイス食べよ!」


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最終更新:2010年05月07日 23:21