唯「今日のご飯何かなぁ~」

憂「お姉ちゃ~ん!!」

唯「あ……憂!」

憂「よかった追い付いた…一緒に帰ろうよ!」

唯「うん!いーよ!」

唯「あ…憂」

憂「なぁ~にお姉ちゃん?」

唯「私ラブレター貰ったんだよ!」

憂「わぁ~そうなんだよかったね!」

唯「でも女の子見たいなんだラブレター書いた人」

憂「ほ、本当?」

憂「お、お姉ちゃんそのラブレターを書いた人と付き合うの?」

唯「付き合わ無いよ!女の子同士で恋愛はしないよ!」

憂「そうだよね!お姉ちゃんラブレター見せてよ」

唯「恥ずかしい!」

憂「兄弟だからいいじゃん!」

唯「うーん…じゃあ憂だけだよ」

憂「ありがとう!」

憂「ふむふむ………」

唯「どう…かな?」

憂「凄く達筆だね!」

唯「でしょ!私も思ったんだ」

憂「でも……」

唯「なに?」

憂「ううん…何でも無いよ!」

唯「おかえりー!」

憂「お姉ちゃんアイスがあるよ!」

唯「うん!食べよっーと」

憂「………あ、そう言えばお姉ちゃん今年の年賀状何処にしまったの?」

唯「えーなんで?」

憂「見たいんだお姉ちゃんの年賀状」

唯「待ってて取ってくるから!」


唯「はい!澪ちゃんの」

憂(これじゃない)

唯「そしてりっちゃんの!」

憂(大吉?これじゃない)

唯「あずにゃんの!」

憂(違う…)

唯「ムギちゃんの!」

憂(……これだ)

憂「ねぇ…紬さんと最近話した?」

唯「うん!でも今日学校に来なかったんだよ」

憂「え…なんで?」

唯「体調が悪いんだって!」

憂「そーなんだ…」

憂「あ…私部屋に戻るね」

唯「うん!アイス食べないの?」

憂「いらないよ二つ食べていいよ」

唯「本当?ありがとう」

憂「全然…大丈夫だよ」


憂「よいしょ……」

憂「あった…ヘアピン」

憂「こうして……お姉ちゃんに変身!」

憂「これで紬さんを呼び出して…………」



          • 翌日

唯「みんなおはよー!」

澪「おはよう唯」

律「おいーっす」

紬「ゆ、唯ちゃんおはよう……」

唯「あ!ムギちゃん来てたんだ!」

紬「え、えぇ…」


梓「おはよう憂」

憂「うん、おはよう」

梓「あれ?リボンの色が違うよ三年生のリボンの色だね」

憂「あっ…わっ…お姉ちゃんのと間違っちゃったかなぁ」

梓「珍しいわね」

憂「えへへ…あずにゃん♪」

梓「ど、どうしたの?」

憂「今の私の声お姉ちゃんに似てた?」

梓「うん…似てたけど」

憂「本当に?よかった」



          • 放課後

紬「はぁ……」

唯「ムギちゃんやっぱり体調悪い?」

紬「え…あ…えと………少しトイレに行ってくるわね」

唯「うん!」

紬「すぐ戻るからね」

律「ああわかった」

ガチャバタン

紬「はぁ………」

憂「ムギちゃんいる?」

紬「は…え?ゆ、唯ちゃん?」

憂「うん…そーだよ」

紬「ど、どうしたの?」

憂「ちょっとお話ししようよ」

紬「え…えぇ」

ガチャ

憂「つ……えと、ムギちゃん」

紬「…話しってなに?」

憂「ここじゃ話しづらいから体育館裏に来て」

紬「う、うん…」



        • 体育館裏

憂「…………えと」

紬「………………」

憂「あのね、私…ラブレター出したのムギちゃんって気付いたの」

紬「…………うん、ごめんなさい」

憂「な、なんで謝るの?」

紬「不快な思いをさせたと思って…」

憂「でも嬉しかったよ」

紬「……………気持ち悪いのよね…破いちゃうぐらいに」

憂「気持ち悪く無いよ!……破いちゃったのは…アレだよ!ほら…わざとじゃないんだよ」

紬「………そうなの」

憂「あのね…私の気持ちを伝えるとね」

紬「えぇ………」

憂「ムギちゃんの気持ちには答えられないの…」

紬「……………ぐすっ」

憂「ごめんなさい…あの…これからも良い友達でいましょう」

紬「うっ……うっうっ……」ポロポロ

憂「…………(傷付け無いように言ったつもりだけど…逆効果だったかなぁ)」


憂「………(お姉ちゃんなら…きっとあまり上手く言えると思え無いし)」

紬「うっ…うっ…うぅぅ…ひぐっ」ポロポロ

憂「ごめんなさい…泣かないでムギちゃん」

紬「…ひぐっ……えぇ……ありがとう…でも気持ちがスッキリしたわ」

憂「ほ、本当?」

紬「ありがとう唯ちゃん…」

憂「それじゃあ私先に部室に戻ってるから…」

紬「えぇ……」

憂「バイバイ…」

紬「うん……」

憂「……………」

紬「ありがとう唯ちゃん……」


ガチャ

唯「あ…ムギちゃん」

澪「大丈夫か?」

紬「えぇ…大丈夫よ唯ちゃん」

唯「なぁに?」

紬「これからも…良い友達でいましょうね♪」

唯「うん!」


―――私と唯ちゃんは友達それ以上にもそれ以下にもなれない。
これは凄く悲しい事だけど…私はこれで満足してる。
時々、唯ちゃんが私に天使な様な笑顔を見せる。
その笑顔を見ると私の心は苦しくなるけれど。
溢れる程の感情を私はグッと我慢して私も唯ちゃんに微笑む。
ありがとう唯ちゃんこれからもいい友達でいましょうね―――




END



最終更新:2010年05月07日 23:21