唯「おおー」
律「というわけで!今からファーストピアスを外してこれに付け替えます!」
唯「いけー!頑張れー!」
紬「りっちゃん、応援してるわ!」
澪「なんだ、このノリ」
梓「わかりません」
律「・・・いくぞ!?」
紬「りっちゃん、頑張って!」
律「ぅあ・・・だっ・・・い゛・・・」ギリギリ・・・
唯「うわ」
紬「澪ちゃん、大丈夫?」
澪「」
梓「失神してるのである意味大丈夫かと」
律「あぁ゛・・・!」グググッ・・・!
唯「取れた!?」
律「取れない」
紬「あんなに喘いでたのに・・・」
律「ムギ、その言い方は色々と駄目だ」
唯「うーん・・・あずにゃんゴー!」
梓「全く、ちょっと失礼しますね」スッ
律「おう、頼んだ。すごいかたいからな?」
梓「結構きつめになってるんですかね・・・いきますよ?」
律「おう!」
梓「っと・・・!」ピンッ
紬「取れた?」
梓「はい」
律「よっしゃ、じゃあ交換するぞ?」
梓「割と綺麗ですね」
律「ん?何が?」
梓「ピアスの穴ですよ。まだ一週間経ってないですよね?」
律「あぁ、4日目かな」
梓「並みの回復力じゃないですね・・・」
澪「なんてったって律だからな」
律「なんだよ、その言い方」
唯「澪ちゃん復活したんだね!」
澪「あぁ、もう平気だ」
律「あー、無理矢理外したから血出ちゃったー・・・なんちゃって」
澪「おやすみ」ニコッ
紬「ベッドならここにあるからね」
梓「ないですよ」
唯「りっちゃんまだー?」
律「・・・どうだ!?」ジャーン!
梓「いつの間に!?」
律「ふっふっふ、これでバレずに済むぜ!」
梓「一応言っておきますけど、見えにくくなるだけですからね?」
律「わかってるって!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数週間後
梓「・・・」ジー
律「んー?どしたー?」
梓「・・・別に」ジー
律「な、なんだよー」
唯「私はむしろりっちゃんらしくていいと思う!」
律「どういう意味だよ、それ」
澪「このバカっ!」ガツン
律「いってーよ!?」
澪「明らかにやりすぎだ!」
紬「それ、まだ増えるの?」
律「ううん、もう増えないよ」エッヘン!
澪「当たり前だ!」ガスッ
律「痛い!同じところを殴るな!同じところを!」
紬「・・・でも、それを聞いて少し安心したわ」
梓「私もです。このまま律先輩、穴だらけになるんじゃないかと思ってましたから」
唯「やったね、りっちゃん!蜂の巣だよ!」
律「そっちの穴!?」
澪「これ以上増やしたら本当に蜂の巣にするからな」
律「うわ、怖っ」
唯「ねぇねぇ」
律「なんだ?」
唯「今何個開いてるの?」
律「えーと、7個だな」
梓「うわ」
紬「お願いだからそれ以上は・・・!」
律「だ、大丈夫だって、ほら、さっきも言ったろ?増やさないって」
梓「ならいいんですけど」
律(今のところはな)
唯「でも、なんでりっちゃんはそんなにピアスが好きなの?」
律「・・・」
唯「りっちゃん?」
律「へ?あぁ、ごめん、聞いてなかった」
唯「えー」
律「それよりも練習しようぜ、練習」
澪「律・・・!」ピトッ
律「なんだよ、人のオデコ触って」
澪「うーん」ピトッ
律「おいっ///顔近いぞ」
紬「オデコじゃなくて唇をくっつけた方がきちんと体温を測れるらしいわよ」ニコッ
梓「柔らかい笑みを浮かべてものっそい嘘つきましたね」
律「っていうかなんで私の体温測るんだよっ!」
澪「だって律が練習するぞって言い出すから・・・」
律「そんなにおかしいか?私だってドラム叩きたいときはあるぞ?」
澪「そ、そうか?それならいいんだよ、うん」
梓「律先輩も大丈夫みたいですし、準備しますか」
唯「そうだね。気分が悪くなったらすぐに言ってね?」
紬「あまり無理はしねいでね」
律「何この本気で心配してました的なノリ」
律(ぶっちゃけ練習したいなんて嘘なんだけどな)
律(あまりピアスのこと聞かれるのも困るし・・・)
澪「準備できたぞー」
律「よっしゃ、じゃあ始めるか」
カンカンカンカン!
~~~♪
~♪
~~~~♪
梓(・・・なんか変)
紬(いつもと違う・・・)
律「・・・」
澪(律・・・?)
~~~♪
律(唯、頼むから飛び跳ねながらギター弾かないでくれ)
梓(なんだろ、この違和感)
~~~~♪
律(ムギ、鍵盤見ながらキーボード弾くなよ)
紬(ん?今視線を感じたような)
~~~♪
律(梓は常に全開だよなー・・・)
澪「・・・」
♪。
唯「あ、あれ?」クルッ
梓「どうしたんですか?澪先輩」
律「どうした?間違ったのか?」
澪「・・・よくそんな呑気なことが言えるな」
紬「澪ちゃん?」
澪「律、具合が悪いなら保健室に行こうよ。もしくは帰ろう?」
律「へ?私、間違ったとか?」
澪「そうじゃないけど・・・」
律「じゃあなんだよ。具合は悪くないって」
澪「本当か?」
律「しつこいなー。大体なんでそう思うんだよ」
澪「ドラムにいつものような覇気がない。以上」
律「うっ」
梓「あ、それです!私もなんか変だなーと思ってたんですよ」
紬「実は私も・・・」
唯「私は気付かなかったよ!」エッヘン!
澪「こら、えばるな」
梓「律先輩、本当に大丈夫ですか?さっきは冗談で言いましたけど」
律「平気」
紬「で、でも」
律「大丈夫だって」
澪「そ、そうか?」
律「あぁ、悪かったな。それじゃ、始めようぜ」
カンカンカンカン・・・
シーン
律「あ、あれ?」
梓「どこから始めるか言ってくれないと」
律「あ、ごめん。んじゃ2番のBメロからな」
梓「了解です」
唯「おっけー!」
澪(本当に大丈夫なのか?)
カンカンカンカン・・・
~~~♪
澪(律のヤツ、生理かな?)
唯(みんなどうして今日だけこんなに『りっちゃんの様子が変だ』なんて言うんだろう??)
紬(次の小節でサビね)
梓(ここでドン!と音が一つになる・・・!)
~~~~♪
~~♪
澪(あ、あれ・・・?)
梓(サビってもうちょっと盛り上がらなかった?)
律「・・・」
唯(りっちゃんの様子がおかしいのは今日に始まったことじゃないのに)
梓(やっぱりいつもと違うよ)
唯(あずにゃん戸惑ってるのかな?でもね、違うんだよ)
紬(私が下手だからみんなの足引っ張っちゃってるのかな・・・?)
唯(ムギちゃんは不安そう。でもそれも違うよ)
澪(律・・・)
~~~~♪
唯(あーあ、りっちゃん。ついにみんなにバレちゃったね)チラッ
律(唯め、なんでこっち見てるんだよ)
唯(りっちゃんがどうしてこうなっちゃったのかはわからないけど・・・)
~~~♪
梓(今日の練習は・・・正直つまんないかも)
唯(やっぱりピアスと関係があるのかな?)チラッ
律(だからこっち見んなっての・・・わかったよ、ちゃんとやればいいんだろ、ちゃんとやれば)
澪(次のギターソロでこんな調子ならまた演奏止めるしかないな)
~~~♪
律(切り替えないとな。よし、ギターソロからは余計なことは考えずに集中しよう)
ドコドコタッタカタタタタタタ・・・!
律(フィルインはオッケー!)
律(あとは次の小節のアタマでシンバルを叩けば・・・!)
律「・・・!?」
♪。
律「」ピタッ
澪「え・・・?」
梓「はい?」クルッ
紬「えっと・・・」
唯「りっちゃん・・・?」
律「・・・」
澪「おい、律?」
律「・・・唯」ボソッ
唯「ん?呼んだ?」トテトテ
律「・・・」
唯「ん?」
梓「いきなりどうしたっていうんですか、律先輩」
澪「おい、律。あそこはいつも派手にシンバル叩いてただろ?どうしたんだ?」
唯「えーと、りっちゃん?」
律「・・・ごめん」
紬「何かあったの?」
律「具合悪い、帰るわ」カチャン
唯梓「え゛」
澪「やっぱり具合が悪かったのか」
紬「大丈夫?一人で帰れそう?」
律「・・・」スクッ
澪「り、律?」
律「・・・」スタスタ
唯「澪ちゃん、今日は一緒に帰ってあげて?」
澪「あ、あぁ。そうだな」
ギィィ・・・
律「それじゃ、私帰る」
バタン
澪「おい!律!」
梓「後片付けは私達でやっておくんで、行ってください」
紬「えぇ。ベースも後で届けるわ」
澪「ごめん」
唯「気にしないで!ほら、早く!」
澪「あぁ!」ガチャ
バタン!
紬「りっちゃん、あんなに辛かったなんて・・・」
梓「律先輩が暗いと調子狂いますね・・・」
唯「心配だね、明日は大丈夫かな?」
紬「澪ちゃんがついてるからきっと大丈夫よ」
唯「それもそうだね」
唯(・・・具合悪いって嘘だよね?)
唯(どうしてさっき私の名前を呼んだんだろう・・・?)
唯(・・・りっちゃん、何かを我慢してるみたいだった)
唯(気のせいかな?)
紬「澪ちゃん、追いついたよね?」
梓「律先輩もあの様子じゃ走って帰った風じゃないですし、大丈夫じゃないですかね」
唯(・・・このことは二人には黙っておこう、勘違いかもしれないし)
最終更新:2010年05月11日 23:40