さわ子「……………私?」
和「はい」
さわ子「冗談…ではないのよね?」
和「私がそんな冗談言うように見えますか?」
さわ子「…見えません」
和「よかったです」
さわ子(…困ったわね~………)
さわ子(…ていうかこの子堂々としすぎじゃないかしら?高校生の告白…ましてや同性の教師になんてもっと勇気のいるものよね…)
さわ子(やっぱり冗談なのかしら?それとも誰かに無理矢理…?)
さわ子(まぁどっちにしろ私はこんなんでもノーマルだし………ん?)
和「………」ギュッ
さわ子(あ………手が震えてる…)
さわ子(なんだ…ちゃんと高校生らしく可愛いところあるじゃない)クスッ
和「え?」
さわ子「あぁごめんなさい。なんでもないわ(いけないいけない。本人は真剣なんだから笑ったら可哀想よね。)」
さわ子(…でもあぁやって手握ってれば震えてるのバレないと思ってるのかしら)クスクス
和「あの…返事は?」
さわ子「え?あぁ…そっか(返事しなきゃいけないのよね)」
和「…」ギュッ
さわ子「………いいわよ」
和「えっ」
さわ子「付き合いましょうか」
和「本当…ですか…?」
さわ子「えぇ」キュッ
和「あ…」カァ
さわ子「よろしくね?(手の震えがとまった…)」ニコ
さわ子「ただいまー…」
さわ子「あー今日も疲れたなっと…」バサッ
さわ子「はぁー…」
チカチカ
さわ子「ん?メール着てる」パカッ
和【真鍋です。今日はありがとうございました。まさかOKしてもらえるとは思ってなかったので嬉しかったです。…また明日学校で】
さわ子(絵文字もなしで用件だけ完結にまとめてる…しかも真鍋ですって…)
さわ子(まぁあの子らしいっちゃらしいか)
さわ子(『まさかOKしてもらえるとは思ってなかった』か…)
さわ子(そりゃそうよね。私だってまさかOKするとは思わなかったもの)
さわ子(まぁもう彼氏いない歴も結構長いし…案外楽しいかもしれないし)
さわ子(………それにしても女の子とってどういう風に付き合えばいいのかしら)
さわ子(…ま、なんとかなるわよね)
さわ子「えーっと…」カチカチ
【さわ子です。私も今日はびっくりしました。でも和ちゃんみたいな可愛い恋人ができて嬉しいわ。おやすみなさい、また明日】
さわ子(…こんなもんでいいわよね。ふふっ《真鍋さん》じゃなくて《和ちゃん》ってさりげなく呼んでるのがポイントよっ!)
さわ子「…さ、お風呂入って寝よ」
さわ子「はい、みんな席ついてねー」
生徒達「はーい」
律・唯 キャッキャッ
さわ子「…はい、平沢さんと田井中さんも席ついてねー」にこ
律・唯 キャッキャッ!
澪「おい、律…」
紬「唯ちゃん…」
さわ子「………」ギリッ スタスタス
さわ子「平沢さん、田井中さん、席についてねー?」にこー←クラスメイトから見たさわ子
さわ子「席つけって言ってんの聞こえないの?それとも聞こえててあえて席につかないの?ねぇ?バカにしてるの?ねぇ?ねぇ!?ねぇ!!!?」ゴゴゴゴゴゴ…!←二人から見たさわ子
律・唯 ガクガクブルブル ゴメンナサイ
澪(何か言われたな…)
さわ子「さてじゃあHRを始めます」チラッ
和「!……」カァ
さわ子(なにあの子かわいい)
さわ子「――以上で私からの連絡は終わりです。何かある人いますか?」
さわ子「…じゃあこれでHRを終わります。あ、委員長は昼休みに職員室に来てください。」
和「はい、分かりました」
昼休み
和「失礼します。」
さわ子「こっちよ真鍋さん」
和「どうしたんですか?」
さわ子「お昼ご飯は持ってきた?」
和「え?いいえ…」
さわ子「そう。じゃあお昼をもって第一会議室に来てちょうだい」
和「?分かりました」
唯「あれー和ちゃん早かったねー」
律「早くご飯食おうぜー」
和「あ、ごめん私いかなきゃいけないの」
唯「えー」ブー
澪「じゃあお昼は?」
和「持ってきてくれって」
律「なんだー?昼休みたっぷりかけてお説教かー?」ニヤニヤ
澪「和がそんな説教されるわけないだろ」
唯「そうだよりっちゃんじゃあるまいし」
律「ひどくね?」
紬「きっとクラスのことで用事でもあるんじゃないかしら?」
和「多分そうだと思うわ。じゃあ行ってくるわね」
唯「和ちゃんいってらっしゃーい!」ノシノシ
コンコンッ
和「失礼します」ガチャ
さわ子「もー和ちゃん遅いじゃないのー」プンプン
和「え…すいません」
さわ子「まーいいわ。ご飯食べよ」
和「…あの?もしかして一緒にお昼食べるだけですか?」
さわ子「そうだけど?」
和「…クラスの用事か何かかと思ってました」
さわ子「あっはっは違うわよーほら一緒にお昼って恋人っぽいでしょ?」
和「…そうですね」かぁ
さわ子(あらあらかわいい)
さわ子「私いつもここで食べてるのよ」もしゃもしゃ
和「職員室で食べないんですか?」パクパク
さわ子「やーよあんなとこでご飯食べるの。肩こっちゃうわ」もしゃもしゃ
和「…まー職員室でコンビニ弁当は広げられないですよね」パクパク
さわ子「…失礼ね。今日はたまたまよ。たまたま!」ふんっ!
和「…よかったらお弁当作ってきましょうか?」
さわ子「え!本当!?」キラキラ
和「あ、でも普段はちゃんと自分で作ってるんですよね?じゃあいらないですね」ニコ
さわ子「う…ごめんなさい。いつもコンビニ弁当です」
和「なんとなく分かってました」パクパク
さわ子「うー…」しゅん
和「ふふっ。…何か食べれないものとかあります?」
さわ子「何でも食べれるわ」
和「じゃあ明日から早速…」
さわ子「って本当にいいの?大変じゃない?」
和「どうせ毎日作ってますから一人分増えたって問題ないですよそれに…」
さわ子「?」
和「お弁当作ってくるなんて恋人っぽいでしょ?」にこっ
さわ子「!」きゅーん
夜 さわ子自宅
さわ子(結構女の子と付き合うのも楽しいわね…)
さわ子(でも恋人っていうよりは妹とかに近いかしら?)
さわ子「…………………」
和『お弁当作ってくるなんて恋人っぽいでしょ?』にこっ
さわ子(………やっぱり恋人よね、うん)
さわ子(でも二人きりでキスもしないで一緒にご飯だなんて…)
さわ子(甘酸っぱい中学生同士の恋愛みたい)クスッ
さわ子(キスかぁ…キスしたいとかはないわね今のところ)
さわ子(………っていうかキスなんかしたら駄目なんじゃないかしら…捕まるわよね?リアルに…)
さわ子(キスぐらいなら平気かしら?)
さわ子(いやいや仮にも私は教師で生徒なんだからやっぱりまずいわよね)
さわ子(ま、今のところ大丈夫よね………)くぁ
さわ子(ん…眠くなってきた…)
さわ子「おやすみ…」
……
唯「あれ?和ちゃん今日も一緒に食べないの?」
和「うん、ごめんね唯」
唯「うー…」
律「今日もさわちゃんに呼ばれたのか?」
和「…今日は生徒会のことでちょっと」
澪「大変だな」
紬「生徒会長さんだものね」
和「うん…じゃあ行ってくるね」
唯「いってらっしゃい…」しゅん
和「失礼しm」ガチャッ
さわ子「待ってました!」
和「きゃっ…ちょっとなんでこんなに早くいるんですか」
さわ子「四時間目空きだったからずっとここにいたのー」ニヘー
和「いいんですか?」
さわ子「バレなきゃね」
和「………」
さわ子「おなかへったー」
和「はいはい…」
さわ子「あら美味しそう」
和「最初だからちょっと頑張っちゃいました」
さわ子「やーんうれしー」
和「箸どうぞ」
さわ子「ありがと。じゃあいただきまーす」ぱくっ
和「どうですか?」
さわ子「おいしいっ!おいしいわ和ちゃん!」
和「よかったです」もぐもぐ
さわ子(女の子と付き合うっていいわー。男とだと私が作んなきゃいけないし)もぐもぐ
さわ子「ごちそーさまー」ふぅ
和「どうでしたか?」
さわ子「文句なしっ!嫁に欲しいぐらいだわー」
和「…」カァ
さわ子「あ…(そうだ何気なく言ったつもりでもこの子にとったら…)」
さわ子(こっちまで恥ずかしくなってきた…)カァ
和・さわ子「……………」モジモジ
キーンコーンカーンコーン
和「あっ私戻りますっ!」
さわ子「そっそうね!」
和「じゃあっ!」そそくさっ
さわ子「……………」
さわ子「……はぁ…(高校生相手に何焦ってんのかしら…)」
夜 さわ子自宅
さわ子(ふぅ~…今日はなんだか疲れたわね…)
さわ子「あ、金曜日だからか」
さわ子(明日も学校行かなきゃいけないのよねー…面倒ね…誰よ土曜日も部活やるって決めた奴…)
フワッフワッターイム♪
さわ子「んー?」
和【こんばんは。突然ですが日曜日は暇ですか?よければどこかに行きませんか?】
さわ子「あら。デートのお誘いだわ」
さわ子「…」カチカチ
さわ子【それってデートかしら?】
フワッフワッターイム♪
和【先生のお好きなように捉えていただいて結構です】
さわ子「かわいくない子ね~…ちょっといじめちゃおう」カチカチ
さわ子【ごめんなさいね。私日曜日はデート以外は外に出れない体質なの…】
さわ子「なんて返ってくるかしら♪」
フワッフワッターイム♪
和【先生、日曜日にデートしてください】
さわ子「ふふっ」カチカチ
さわ子【いいわよ。どこに行こうか?】
フワッフワッターイム♪
和【えっと…映画見て買い物でも行こうかと…どこか行きたいところあるならそちらにお任せしますが…】
さわ子「やーん!なんて王道!可愛いわぁ…」ホゥ…
さわ子【いいわよ映画見に行きましょう】
フワッフワッターイム♪
和【じゃあ日曜日に○○駅に1時でいいですか?】
さわ子「駅に1時!健康的なデートね」カチカチ
さわ子【OKよ。楽しみにしてるわ】
フワッフワッターイム♪
和【私も楽しみにしてます。それじゃおやすみなさい】
さわ子「お、や、す、み………ハートっと」カチカチ
さわ子「………ふふっ」
さわ子「やーん!なにこれ!胸がキュンキュンする!」ジタバタ
さわ子「メールだけでキュンキュンするなんて!」ジタバタ
さわ子「なんか恥ずかしい!」ジタバタ
さわ子「……………ふぅー」
さわ子「デート…デートかぁ………」
さわ子「デートなんて久しぶり…しかも映画って…」くくっ
さわ子「…何着て行こうかしら?あんまり決めすぎてもあれよねぇ…」
さわ子「んー………」
さわ子「………………」
さわ子「………………ぐー」ZZZZ
日曜日
さわ子(12時45分…待ち合わせ15分前…あの子のことだからきっと10分前ぐらいには着いてるわよねー)
さわ子(教師であり年上の私が後から行くわけにはいかないものね!)フンス
さわ子(ふふっ先に行ってびっくりさせてやろーっと♪)くしし
和「あれ?先生」
さわ子「」
和「早かったですね」
さわ子「ちょっと!なんであんたが先にいんのよ!」
和「はい?」
さわ子「まだ15分も前じゃない!もう!せっかくびっくりさせてやろうと思ってたのに!」ムキー
和「はぁ…すいません(なんで私怒られなきゃいけないのかしら)」
和「あ、でも遅刻してくると思ったからびっくりはしましたよ?」
さわ子「………うわああああん!バカー!メガネー!」
和「ちょっと…やめてください大きい声で…(メガネはお互い様じゃない…)」
さわ子(いけないいけない…折角大人なところを見せようとしたのに…)
和「落ち着きました?」
さわ子「ええ大丈夫よ(余裕の微笑み!)」ニコ
和「じゃあ行きましょうか」
さわ子「ええ」
最終更新:2010年05月23日 21:56