憂「よし、そうしよう!はい、始め!」
―ぱんっ
唯「……え、え?」
憂「唯ー♪今帰ったよー♪」
唯「あ、お、おかえり」
梓(くそ、憂のやつ、強引に……)
憂「唯、んー……」ドキドキ
唯「……え?」
憂「ほ、ほら、新婚さんなんだから……ほら……///」ドキドキ
唯「……え、そ、そうか」
唯「お、おかえり、あなた♪」
―ちゅっ
憂「……!!」ドキン
梓「……な、な!?」
梓(ほっぺたにキス?……なんてことを……)
憂(ゆ、夢にまで見たシチュエーションがついに現実に……)ドキドキ
唯「はい、ご飯できてますよ、あなた♪」
憂(も、もう……今死んでもいい……///)
梓「……」イライライラ
唯「は、あなた、あーん」←食べさせるフリ
憂「あ、あーん///」
憂(こ、こんなに幸せでいいんだろうか……///)
梓「……」イライライラ
唯「お仕事は大変だった、疲れたでしょ?」
憂「う、うん……///」ドキドキ
梓「……」
梓「ねえ、パパは、『ぱちぷろ』って言うおしごとなんだよね、
ところで『ぱちぷろ』ってなぁに?」
憂(ちょ、梓、一体何を……)
唯「そ、そうだったの、あなた?」
憂「……え、いや、これはその……」
唯「私には公務員って言ってたのに……あれは嘘だったのね?」
憂「ち、違うんだ、唯、話を……」
憂(……って、あれ、いつの間に……?)
梓(……そんなラブラブにさせるもんですか)
梓「ご、ごめんパパ、そういえばママには内緒って言ってたのに……」
唯「……そうだったのね、あなた」
憂(も、もう、あずさちゃんがいらん設定を加えるから、おかしなことに……)
憂(し、仕方ない……)
―がばっ
唯「きゃっ」
憂「すまなかった、唯……でもキミにだけは嫌われたくなくて、つい嘘を……」
唯「う、憂……近い……」
梓(ちょ、ちょっと、憂……)
憂「あ、ああ、愛してるよ、唯……///」ドキドキ
唯にキスをしようとする憂
梓(ま、また力技……ずるい……)
梓「あー、パパとママ、ちゅーするの、ちゅー?」
唯「い、いや、その……///」
唯「ほ、ほら、あなた、梓が見てますから……///」
憂(くそ、あずさちゃん、また邪魔を……)
憂「梓、ちゅーすることは一種のコミュニケーションなんだ
別におかしいことじゃないんだよ……」ドキドキ
梓(う、くそっ……憂のやつ、完全に開き直って……)
梓(な、何か考えないと……何か……)
梓「じゃ、じゃあパパ、こないだいた女の人とやってたのも、
『こみゅにけーしょん』だったんだね?」
憂「……え?」
唯「……ちょっとあなた、どういうことですか」
憂(な、なんでまたドロドロした方向に……)
梓(あ、危ない危ない……)
唯「……梓、ママに話してもらえるかなぁ?」ニコッ
梓「うん、あのね、こないだがっこうからかえったらね、
パパとしらないおんなのひとが、そこでちゅーしててね」
憂「こ、こら、梓……」
梓「でね、しごとのうちあわせだったんだよって言ってね、かえっていったの」
唯「……ちょっとあなた、どういうことかしら」
憂「い、いや、その……」
梓「ママ、パパをしからないであげて!おしごとなんだからしょうがないんだよ」
梓「『ぱちぷろ』ってそういうおしごとなんでしょ? パパいってたもん」
唯「ちょっとあなた、梓にまで何を教えてるんですか」
憂「いや……その……これはだな、あの……」シドロモドロ
憂(く……、ここからラブラブに持っていくのはさすがに……)
梓(……ここまでやっとけば、安心かな)
唯「私がパートに出てる間に、そんなことを……」
憂「……」
唯「信じてたのに……あなたの事は本当に信じてたのに……」
憂「……」
唯「……ちょっとあなた、何か言ったらどうなの!ねえ!」
憂「……愛してるよ、唯」
唯「……え?」ドキッ
―ぎゅううぅ
唯を抱きしめる憂
唯「ちょっ……あなた、いきなり何を……」
憂「……愛してる」
唯「……ずるいわよ、こんな時に……///」
憂「……好きだよ、唯……」
―ぎゅうぅぅぅ
唯「……もう」ドキドキ
梓(……あれ、あれ?)
梓(ま、まさかの大逆転!?)
―ぐぃっ
憂「唯……」ドキドキ
唯「あなた……」ドキドキ
梓(……ってあれ、唯先輩、素でちょっと赤くなってない?)
梓(も、もしかして、先輩は、こういう強引なシチュに弱かったりするのかな……)ドキドキ
梓(だ、だとしたら、私ももっと強引に行けば、まだ可能性が……)ドキドキ
憂「唯……」ドキドキ
唯「う、憂……ち、近いってば……///」
梓(……ってそんなこと考えてる間に)
梓(し、しかも唯先輩、今度は結構素でテレてるし……マズい)
梓「とぅるるるる、とぅるるるる」←自分で電話のマネ
梓「がちゃっ、も、もしもし」
梓「ぱ、ぱぱー、でんわだよー!おんなのひとから!」
憂「……パパは今いないって言っておいてくれ」
唯「……ちょっと、何よそれ」
梓「……はい、はい」←電話で話してるフリ
梓「わ、わかりました……がちゃ」
梓「ね、ねえパパさっきのひとがね、おくさんとはいつ、りこんしてくれるのかきいてくれって!」
憂(ま、また余計なことを……大体、子供にそんなこと言うのはおかしいでしょ!)
憂(……あずさちゃんも、ゴリ押しになってきた)
唯「ちょっと、離婚ってどういうこと?」
憂「い、いや、その……」
梓「さっきのひとはね、ぱぱとりこんのやくそくしてるんだって!
やくそくはまもらないとだめだって、せんせいがいってたよ」
梓「ねえ、ところでりこんってなぁに?」
唯「梓、ちょっと部屋に戻っててくれるかな、ちょっとパパと二人でおはなしがしたいの」ニコッ
梓「うん、わかった!」ニコッ
憂(く、くそ……)
……
唯「ふぅ……楽しかったね」
憂(……く、くそ、結局あれからあずさちゃんにペ-ス掴まれっぱなしだった……)
梓「つ、次私、ダンナさんやりたいです」
梓「そ、それで……その……相手は先輩で……」ドキドキ
憂「ちょっと梓ちゃん、次は私が……」
唯「ふ、二人とも、もう遅いから、お風呂はいっちゃおうよ」
梓「……あ、あれ、いつの間にもう10時……」
憂「そ、そうだね……私、お風呂沸かしてくる!」
―タタタ
唯(な、何で二人は、こんなにおままごとに一生懸命なんだろう……)
唯「お風呂、誰から入る?」
憂「お、お姉ちゃんから入っていいよ///」
唯「いやいや、最初はまずお客さんからじゃない?」
憂「そ、そうかな……」
憂(ダ、ダメ、お姉ちゃんだけが浸かったお湯じゃないと……)
梓「せ、先輩が先に入っていいですよ、ここは年功序列ってことで……」
憂「そ、そうだね、それがいいよ///」
唯「そうだ、もうみんな一緒に入っちゃおっか?」
憂「……!!」
梓「……!!」
梓「え、せ、せせせ先輩、今何て?」ドキドキ
唯「……ん?いや、だから一緒に入っちゃおうって……」
梓(な、なななに動揺してるのよ、私……女同士なんだし、一緒に入っても特に問題は……)ドキドキ
憂「で、でも、うちのお風呂狭いし、3人も一緒にはいれないよ」ドキドキ
梓「……え?」
唯「うーん、そっかぁ」
梓「……そうですよね、狭いですよね」
梓(……って私、なにがっかりしてるのよ)
梓(べべ、別に期待してなんか……)
憂「そ、そうだねー、一緒に入るなら、せいぜい二人くらいまで……じゃないかな」ドキドキ
梓「……!!」
唯「うーん、二人かぁ……」
梓(ふ、二人……唯先輩と二人っきりでお風呂……)ドキドキ
憂(お、お姉ちゃんと……お姉ちゃんと、数年ぶりに一緒にお風呂に入れるかもしれない……)ドキドキ
唯「じゃあ誰が一緒に……」
梓・憂「じゃあ私が……」
唯「よし、じゃあ憂とあずにゃん、一緒に入っちゃおっか!」
梓「……え?」
憂(し、しまった……はやりすぎた……)
梓(……な、何で憂と……)
―脱衣所―
―ぬぎぬぎ
梓(全く……何で憂と一緒に……)
憂「あずさちゃん、洗い物は、ここの置いといてね、洗濯しておくから」
梓「う、うん、ありがと……」
憂「あ……」
憂(お姉ちゃんが、さっき脱いだ靴下……)
憂「……」スンスン
憂(ああ……お姉ちゃんの匂い……)ドキドキ
梓「う、憂……何やってるの?」
憂「……はっ!」
憂(し、しまった、あずさちゃんがいたんだった、ついいつもの癖で……)
憂「い、いや、ちょっと汚れてたから、どんなもんか気になって……」
梓「……」ジー
憂「う……」
憂「ちょ、ちょっと私、お風呂の前に、トイレに行ってくるね」
―ガチャ
梓(……逃げた)
梓「それにしても……」
梓(憂のやつ、靴下の匂いを嗅ぐなんて、どうかしてるわ)
梓(いくら唯先輩がはいた靴下だからって……)
梓「……」ジー
梓(い、いくら唯先輩がはいた靴下たからって……)ドキドキ
梓「……」ドキドキ
梓(い、いくら唯先輩が……)ドキドキドキ
梓「……」キョロキョロ
梓(こ、これが唯先輩のはいた……)ドキドキ
―そろー
靴下をおそるおそる嗅ごうとする梓
梓「……」ドキドキ
憂「……何してるの、あずさちゃん」
梓「……う、憂、いつの間に!?」
梓「い、いや、これは、その……」
憂「……」ジー
梓「わ、私も汚れが気になっちゃって……」
梓「う、憂もこういうの気になるタイプなんだよね、さっき言ってたもんね」
憂「……え、わ、私?」ドキッ
憂「う、うんそう、気になるよねー、すっごい汚れてると」
梓「う、うん、そうそう」
梓「あ、あはは」
憂「え、、えへへ」
―ガララ
二人で笑いながらお風呂へ入っていく
梓(こ、ここで唯先輩はいつも裸になって……)ドキドキ
梓(……って、何考えてるのよ、私、もう)ドキドキ
憂「あずさちゃん、先に洗っていいよ、はい、タオル」
梓「う、うん……」
―ごしごし
梓「……」
梓(そういえば、憂って、実は結構やさしいよな……私が先輩のこと好きだって、
もう分かってるはずなのに……)
―がちゃ
憂(うふふ……お姉ちゃんの毛……)
梓「……」
憂「……はっ!」
憂(そ、そうだった、ついまた癖で……)
梓(……まあ、へんたいだけど……)
梓「はい、ここ使っていいよ、憂」
憂「……ん」
―しゅる
憂「……ふぅ」
―ざぱーん
梓「……」
梓(……憂って、髪おろすと唯先輩みたい……)
憂「ねえ、あずさちゃん、シャンプーとってくれる?」
梓「……え、う、うん」ドキッ
梓「……」ドキドキ
梓(憂……結構胸あるんだ……)
梓(唯先輩も、このくらいあるのかな……)ドキドキ
梓「……」ジー
憂「……ん、どしたの、梓ちゃん?」
梓「い、いや、別に……」ドキドキ
梓(あ、あれ、私、何動揺してるのよ、憂と唯先輩は全然違うじゃない……)ドキドキ
―がたんっ
憂「ちょっとごめんね、その後ろのスポンジ取らせて」
梓「う、うん///」
梓(う、憂……近いよ……)ドキドキ
―ちゃぽーん
憂「二人で浸かると、やっぱり狭いねー」
梓「う、うん……///」
憂「……あ、そうだ、聞いてきいて、こないだお姉ちゃんがね――」
梓「う、うん……」
憂「―それでね、お姉ちゃんが……」
憂「大好きー♪」←唯の声マネ
梓「……!!」ドキッ
憂「……って言ってくれてね」
梓(げ、激似……姿も似てるし、なんだか唯先輩に、本当に言われてるような……)ドキドキ
梓「……う、憂、もう一回言ってもらえるかな?」ドキドキ
憂「……ん、何を?」
梓「だ、だから、その……唯先輩は何て言ったんだっけ……///」
憂「大好きー♪」←唯の声マネ
梓「……!!」ドキッ
憂「って言ってくれて……」
梓「……」ドキドキ
梓「そ、そうなんだ……」
憂「うん、だからすっごい嬉しくてね♪」
梓「……」
梓「う、憂、もう一回……」ドキドキ
最終更新:2010年01月03日 01:39