第三部 ~せいじょう!~
タッタッタ
澪「お、今日も来たな」
唯「あのね、今いい?」
澪「うん、どうした?」
唯「あのね、この文法問題なんだけど…………」
唯「前置詞の目的語が抜けてるから、これかこれだと思うんだけど」
澪「うん、そうだな」
唯「これとこれは両方とも3文型と4文型とるから、意味で考えるしかないのか?」
澪「この動詞が4文型で使われる時は特殊な意味になるんだ、だから……」
唯「うんうん…………」
唯「わかったよ澪ちゃん、ありがとう!」
澪「大丈夫か?」
唯「実は、この和訳も見てもらいたいんだけど………」
澪「うん、どれどれ」
唯「どうかな?頑張って見たんだけど」
澪(日本語はメチャクチャだが文型は取れてるし、ちゃんとやってるな………)
澪「無理に、日本語っぽくする必要はないんだぞ」
唯「へ?」
澪「文型はちゃんと取れてるんだから、無理に意訳しないで直訳にした方が良い」
唯「うん」
澪「つまり、ここをこうやって…………」カキカキ
唯「なるほど!」
唯「ありがとう!澪ちゃん。また来るねー」
澪「うん、いつでもおいで」
澪(唯、頑張ってるな………)
和「澪」
澪「のどか、生徒会終わったのか?」
和「うん、唯どう?」
澪「すごく勉強してるみたいだ」
和「澪に勉強教えてもらえて喜んでるみたいよ」
澪「……私も負けてられないな!」
……
憂「はぁ…………」
梓「どしたの?」
憂「お姉ちゃんが最近、人が変わったように勉強してるみたいなの…………」
梓「良いことじゃない?」
憂「お姉ちゃんが体壊さないか心配なの」
梓「うーん、考えすぎだと思うよ」
憂「お姉ちゃん…………」
…
律「唯ー今日部室よってかない?」
唯「うーん、今日は朝勉強できなかったからやめとくかな」
律「そっかーわかった」
紬「唯ちゃん頑張ってるね、模試が近いからかしら?」
律「唯が本当に勉強するとはな………」
唯(んー、この動詞って5文型とるっけな)ペラペラ
……
憂「お、お姉ちゃん!」
唯「んーどうしたのういー?」
憂「最近、勉強ばっかりしてるみたいだけど大丈夫?」
唯「大丈夫だよー。勉強しすぎて死んだ人はいないってさわちゃん先生も言ってたしー」
憂「ならいいんだけど………」
唯「来週の模試が近いから頑張ってるんだー」
唯「次の模試では偏差値50を超えたいんだー」
憂「お姉ちゃんはやれば出来るからきっと大丈夫だよ!」
唯「ありがと、ういー」
憂「……………」
唯「……………」
唯「ところで、ういの偏差値ってどれくらいなの?」
憂「わ、わたしは…………ちょっと覚えてないかな………」
唯「そうなんだー。ういは頭良いから心配いらないよねー」
憂「ぜ、全然そんな事ないよ!」
唯「私の妹なんだから大丈夫だよーういー」
憂「あ、ありがとうお姉ちゃん」
…
梓「そういえば最近先輩達部室に来ないなー」
梓「唯先輩も必死に勉強してるって聞いたし………」
梓「私も焦らなくて良いように勉強しとこ………」
梓「数学むずかしー」
梓「………………」カリカリ
AM 1:24
澪「……………ここを展開して………」
カキカキカキカキ
澪「よーし!今日も結構勉強したな」
澪「模試まで後一週間…………」
澪「もうちょっとやってから寝よう!」
AM 2:30
トントン
憂「お姉ちゃん?もう寝ないと………明日も学校でしょ?」
唯「ちょっと今日の部分むずかしくてさー。この問題解いたら寝るから大丈夫だよー」
憂「無理しないでね………」
唯「うん、ありがとー」
……
こんにちは!
平沢憂です!
今日は、お姉ちゃんの模擬試験当日です。
お姉ちゃんはこの試験のために頑張って来たので私も頑張ってサポートしたいと思います!
これからお姉ちゃんを起こしに行きます
AM 8:30
憂「お姉ちゃんー朝だよー」
唯「あ、ういおはよー」カリカリ
憂「!!!!!!!!!(お姉ちゃんが自分で起きてる………)」
憂「………………(絶句)」
唯「ほえ?ういーご飯できたー?」
憂「あ、うん………で………できてるよ」
唯「わーい」
タッタッタ
憂「お姉ちゃんに頑張ってもらおうと思って朝食は頭に良いものにしたよ」
食べながら単語帳を見る唯
唯「…………………ほえ?何か言った?」
憂「ううん!何でもない…………(お姉ちゃんを思って頑張って作ったんだけどなぁ………)」
唯「そうそう澪ちゃんがねー」
憂「うん!……………(最近は澪さんの話ばっかりだなぁ……)」
唯「じゃぁそろそろ行くね!」
憂「うん!」
唯「お弁当は?」
憂「え?」
唯「お弁当」
憂「あ、ごめんね!はい!」
唯「行ってきまーす」
ガチャン
憂(……………………………)
律「おー唯早いなー」
紬「気合い入ってるみたいね」
唯「あ、おはよーりっちゃんムギちゃん
」
律「唯、今日のテスト勝負するか?負けた方はチョコパフェおごりで!」
唯「その勝負引き受けたー!」
一限目~地理歴史~
監督員「それでは始めて下さい」
ペラペラペラ(紙をめくる音)
カッカッカッカ(鉛筆の音)
律(うわ…………しょっぱなから中国史かよ)
澪(ここは昨日やったな………………)
紬(………………)
唯(これさっきやってた所じゃん!)
25分経過
律(これどっちだったっけなー!!!)
澪(もう一度見直しておこう………)
紬(眠たい……………)
唯(シク教の祖はー………どうやって覚えたっけなー……………!そうそう「シクシク泣く」→シク教はナーナクだよね!)
~休み時間~
律「うわー難しかったなー」
澪「東南アジア史はややこしいからな」
紬「唯ちゃんはどうだった?」
唯「…………………」
教科書を見つめる唯
唯「…………あー!そうだ!アユタヤ朝は仏教だったよ!覚えたじゃん!なんで間違えるかなー私」
唯「ほえ?…………何か言った?」
監督員「大学コード表配りますので席について下さい」
監督員「大学コード表を見て志望校を記入して下さい」
律(世界史できなかったからあんまり高い所書けないな……ニッコマは嫌だから……明治学院辺りが無難か)
澪(横国と学芸大と…………)
紬(日本女子は…………)
唯(マーチ全部書こう!)
律「澪ちゃんは、どこを記入したのかしら?」チラッ
澪「こら!勝手に見ようとするな!」
律「良いじゃーん、私と澪の仲だろ?」
澪「いやだ!」
唯「澪ちゃんは、よここくだよねー!」
紬澪律「……………………」
律「そうなのか?澪」
澪「あぁ………そうだけど」
律「いくら聞いても私には教えてくれなかったのに?唯には教えたのか?」
澪「ムキになるような事じゃないだろ」
紬「まぁまぁ………」
唯「あわわわわわ」
監督員「試験を始めるので席について下さい」
律「へーい(何だよ澪のやつ………)」
唯「澪ちゃん、ごめんね。私てっきり…………」
澪「気にしなくていいぞ。あいつが異常なだけだから」
紬「……………やな空気」
監督員「それでは始めて下さい」
カリカリ……………
唯(私が悪かったのかな…………ダメ!今は試験に集中しなきゃ!)
紬(嫌な雨ね…………)
澪(この量なら古文漢文を25分で解きたいな)
律(あー気分悪い。もうどうでもいいや、どうせ模試だし………)
唯(べくべからべくべかりべき、べきべかるべけれまる!…………あれ、まるってなんだっけ………)
紬(今日は傘持ってくるの忘れちゃった…………)
澪(小説難しい…………)
律(めんどくさ、はやく帰りてぇ…………)
~残り20分~
唯(あーもう時間ないよー古文はテキトーでいいや!)
澪(…………………)
紬(………………)
律(zzZ)
監督員「試験終了です。つづきまして英語のテストを行います。トイレに行かれる方は今のうちに行っておいて下さい」
唯(時間足りなかった…………!)
澪(今回はギリギリ間に合ったな)
紬(お手洗い行ってこようかしら)
律(後一つか…………)
監督員「試験を始めて下さい」
唯(ついに英語だ!最後だから頑張ろう!澪ちゃんに言われた通り、最初からやろう)
律(先に長文読むか………)
澪(落ち着いてやろう…………)
紬(……………)
唯(これは現在分詞形容詞用法だから…………そうすると前置詞の目的語がなくなるから動名詞にしてここに………)
澪(残り50分………)
律(むずかしー………)
紬(…………………)
監督員「試験終了です、数学と理科を受験しない方は一階で答えを配布します」
唯「終わったー澪ちゃん、この答え4だよねー」
澪「んーどれどれ」
律「…………」スタスタ
紬「りっちゃん…………」
唯「じゃ、皆帰ろ!」
澪「おいおい、私とムギはまだ試験あるぞ」
唯「そうだった!りっちゃんーあれ?りっちゃんは?」
紬「りっちゃん先に帰ったみたい…………」
唯「そんな……………」
律「はぁ、今日は散々だったな」
律「おまけに雨までヒドくなってくるし………」
律「ちょっと雨宿りするか………」
律「…………ん?」
「もしもし?今○○公園の近く!雨ひどいから迎え来てくんない?…………わりーな!」
律(やむのかな、この雨)
「雨、ひどいねー」
律「………え?あ、そうですね」
「天気予報では雨何て言ってなかったんだけどなー」
律(何、この人………)
「おー来た来た!この傘使って良いよ」
律「え?…………でも………」
「気にしなくていいよ。じゃぁね、うわーすげー雨!」
律(変な人…………でも助かった)
律(妙にテンション高くて変な人だったな)
律(でもちょっとだけカッコよかったかも…………)
律(そういえば男の人と喋ったの久しぶりだな………)
帰宅中
唯「え?これ違うの?なんでー!」
和「唯、歩きながら答え見てたら危ないわよ」
唯「気になって仕方ないんだよー」
和「家帰ってからすればいいじゃない」
唯「これ以上おでこを痛めるわけにはいかないからそうするよ!…………ところでのどかちゃん?」
和「何?」
唯「模試の英語ってどこから解いてる?」
和「私は最初から普通にやってるわよ」
唯「やっぱりそれが良いのかな?」
和「どうかしたの?」
唯「澪ちゃんに、英語のマーク模試は頭からやるのが一番良いって言われたんだ!」
和「うん」
唯「でも、今日最後の方時間なくて読めなかったの………最後って点数高いじゃない?だからそっちからやった方がいいのかなぁとか考えちゃって………いや澪ちゃんを疑ってるわけではないんだけど」
和「うーん、澪に聞いてみたら?」
唯「うん!そうするよ!」
和「じゃぁ私今日はこっちだから、またね」
唯「え?」
和「ちょっと成城の親戚宅による用事があって」
唯「せいじょう!」
~第3章 せいじょう!~
完
最終更新:2010年05月27日 02:51