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1年前
律『ああ・・・ついに5月になってしまった』
澪『部員が1人足りずに廃部・・・か』
紬『残念ね・・・』
律『ま、まだだ!何か打開策があるはず!』
澪『打開策って・・?』
律『例えば!この音楽準備室を毎日掃除する代わりに使うのを認めてもらうとか!』
澪『そんなばかな・・・』
律『うるさい!そうと決まれば倉庫から掃除だ!』ガチャ
澪『うわ、これは酷いありさまだな』
律『なんだよこれ・・・めちゃめちゃじゃん。このアンプとか何年も使ってなさそうだな』
紬『でも、ちゃんと拭けばまだ使えそうね』
律『そうかなあー』キュッキュッ
ギュオン!
律『なんだ!?』
魔人『ふう・・・久々の人間界だ。私はアンプの魔人!』
澪『きゃ、きゃあああ!』
紬『お、落ち着いて!』
魔人『失礼だな。君らがアンプをこすったから願いを叶えに来てやったというのに』
律『え!願い叶えてくれるの?』
魔人『うむ。3つだけだがな。それと願いの効力は私が出現してから1年間だ。今何時だ?』
紬『4時13分です』
魔人『つまり1年後の4時13分までだ』
魔人『さあ、願いを言うんだ』
律『だ、だったら、軽音部にもう一人部員が欲しい!』
魔人『よかろう。作ってやる』
律『え、いいの?』
魔人『少し待っていなさい』
ヒュンッ
律『消えた・・・』
澪『怖かったあ』
紬『本当に部員ができるのかしら・・・』
ガチャ
律『はい?』
唯『やっほー。遅れてごめーん』
律『へ?』
紬『あの、どちら様でしょうか?』
唯『やだなームギちゃん、私だよ、唯』
澪『えっと?』
唯『もう、澪ちゃんまで。同じ軽音部の仲間の顔忘れるなんて、冗談でもやめてよお』
律『ぶ、ぶ、ぶ・・・』
律『部員だーーーー!』
唯『りっちゃんどうしたの?』
律『お前、軽音部の部員なんだな?』
唯『?うん、そうだけど』
律『ああいや、なんでもない!まあお茶でも飲めよ!』
唯『ありがとう!あ、先にトイレ行って来るね!』
ガチャ バタン
澪『まさか・・・』
紬『すごい』
ギュオン!
魔人『どうだった?では残り2つの願いを言ってくれ』
律『どうする?本物だよ本物!私の願いは叶ったから残りは2人が決めてよ』
澪『わ、わたしはいいよ・・・!なんか怖いし』
紬『私もちょっと・・・』
魔人『なんだ。早く決めてくれ』
澪『だって・・・あの子は願いのためにわざわざ作られたんでしょ?』
魔人『そうだ』
澪『どう見ても人間だったし・・・それで1年後に消えちゃうなんて、かわいそう・・・』
律『・・・』
律『じゃ、じゃあさ、残りの願いはあの子にあげようよ!』
紬『私もそれでいいと思う』
澪『うん、私も』
魔人『叶えられるのは私を呼び出した者の願いだけだぞ?』
律『そこをなんとか!』
魔人『まあ、"残りの願いは
平沢唯のを叶えてほしい"という願いを君がすれば出来ないこともない。
もちろん残りは1つになってしまうが』
律『・・・わかった!じゃあそれでお願い!』
魔人『魔人は3つの願いを叶えるのが常識だが、それについて突っ込まれたらどうする?』
律『事業仕分けで予算が減ったとか言えばいいんじゃない?』
魔人『事業仕分け?なんだそれは』
律『さあ?私もよくわからないけど
ニュースでよく聞くから』
魔人『まあいい。願いはわかった。彼女が1人になったら現れるとしよう』
ヒュンッ
律『また消えた・・・』
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律「・・・というわけだ」
梓「じゃ、じゃあ・・・明日になれば2人とも」
澪「うん、唯と憂ちゃんは一緒に消えるはずだ」
紬「悲しいけど・・・せめて一緒に消えることが唯ちゃんと憂ちゃんにとって一番いいことだと思うの」
律「だから2人をそっとしておいたんだ」
梓「そうなんですか・・・」
律「全部私が悪いんだ・・・こんな思いさせてごめん、みんな」
澪「それはもういいって言っただろ?」
紬「2人と作った思い出が間違ってるなんて、絶対思わないわ」
……
梓「・・・うーん」
梓「もう外が明るい・・・爆睡しちゃった。昨日の夜ずっと泣いてたからかな」
梓「あと、何時間かで、唯先輩と憂が・・・」
梓「2人とも、自分が消えることは知らないんだよね・・・」
梓「先輩たちはそっとしておけって言ったけど」
梓「すいません律先輩、ちょっと反抗しちゃいます」
……
唯「ういー」
憂「お姉ちゃん、どうしたの?今日はずっと私に抱きついて・・・」
唯「嫌かなあ?」
憂「ううん。嬉しいよ」
唯「よかったあ。今日はずっとこうしてたいんだ」ギュ
憂「まあ、こういう休みの日があってもいいかな」
唯「(あと1時間、かあ)」
……
梓「はあっ、はあっ!」
梓「道に迷ったらもうこんな時間!」
ピンポーン
憂「お姉ちゃん、誰か来たよ」
唯「いいよ、今日くらいはほっとこうよ」
梓『唯先輩!憂!』
唯「!」
憂「梓ちゃんの声だ!」
唯「・・・私が行くよ!憂はちょっと待っててね」
ガチャ
唯「あずにゃん、どうしたの?」
梓「唯先輩、話は聞きました」
唯「そっか、それで憂にお別れを言いに来てくれたんだね」
梓「いえ、2人にです」
唯「どういうこと?」
梓「辛いかもしれませんが、やっぱり唯先輩は知っておくべきだと思うんです」
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梓「・・・これが先輩たちに聞いた話です」
唯「・・・そっかあ、やっぱりそうなんだ」
梓「え?」
唯「薄々ね、感じてたんだ。高校に入る前の記憶が思い出せそうで思い出せないし」
梓「・・・」
唯「よく考えたら、お父さんとお母さんの顔もわからない・・・
だからね、なんとなくわかってた」
梓「すいません・・・」
唯「ありがとうあずにゃん」ギュ‐
梓「・・・」
唯「私、憂と一緒に消えれるならすごく幸せだよ。あずにゃんやみんなと別れるのは辛いけどね」
梓「唯、先輩ぃ・・・ぐすっ」ギュ
唯「よしよし、みんなにも伝えておいてくれるかな。私を作ってくれてありがとうって。
みんなと過ごした1年間、とっても楽しかったって」
梓「はい・・・」
唯「そろそろ時間だから、憂のところに行くね。ありがとうあずにゃん。大好き」
梓「私もです。唯先輩も憂も大好きです」
唯「えへへ、ありがと。じゃあ・・・バイバイ」
バタン
梓「・・・」
…
唯「ただいま、憂」
憂「おかえりなさい、お姉ちゃん」
唯「あずにゃん、憂が大好きだって」
憂「梓ちゃん、わざわざそれを言いに来てくれたの?」
唯「そういうところがかわいいよね」
憂「そうだね」
唯「えへへー私も憂大好きー!」ギュ
憂「お姉ちゃん、ありがとう。私も大好きだよ」
唯「ずっと一緒にいようね」
憂「うん・・・」
唯「ずっと、ずっと一緒に・・・」
おわり
最終更新:2010年05月27日 23:49