さわ子「今日からクラスに新しい子が増えるわよ!」
ざわ・・・ざわ・・・

唯「転校生だって~!どんな子なのかなぁ?」

澪「関西から来たって噂だぞ?」

律「なんと!これは大事件やで!唯、ちょっとツッコんでくれ!」

唯「わかったよりっちゃん!なんでやね~ん!」

律「ぐはーー!!」ガラガラガシャーン

律「これくらい派手に受けた方がいいかな?」

澪「なんでやねん」


さわ子「春日歩さんよ。みんな仲良くしてあげてね」

歩「春日歩です・・・よ、よろしくおねがいします」

さわ子「そんなに固くならなくていいのよ?よろしゅーたのみまんがなーでいいわよ」

歩「そんなん大阪でも・・・」

さわ子「ほらほら、春日さん!」

歩「よ、よろしゅーたのみまんがなー・・・」

唯「すごいねりっちゃん!ホントに大阪弁だよ!」

律「うむ・・・新たなライバルが登場したな!」

紬「まあまあまあまあ♪」


律「春日さんって大阪から来たんだよね?」

歩「今までは別の高校に行ってたんやけど、こっちに転校することになったんよー」

紬「あらあら、じゃあ前の高校にもお友達がいたのね~」

唯「きっとみんな大阪弁なんだよ!」

澪(大阪の高校じゃないだろ・・・)

歩「いや、みんな大阪弁なわけじゃ・・・」

唯(ワクワク)

歩(ハッ!)

歩「なんでやねん」

唯「おー!さすが大阪人だよ~!」

律「これは私達も修行せねば・・・!!」

澪「なんのだよ・・・」


キーンコーンカーンコーン

唯「ねえねえ大阪ちゃん!」

歩「」


歩「へ?わ、私?」

唯「そうだよ!大阪生まれだから大阪ちゃん!」

歩「私、生まれは和歌山やねん」

唯「えっ、そうなんだぁ」

歩「そんで、小学校の時は神戸におってん」

歩「せやから純粋な大阪人では・・・あれ?平沢さん?」

唯「」

澪「ごめん、唯には少し難しすぎるみたいだ・・・」


律「ゆーい!起きろー!部活だぞー!」

唯「」

澪「おい唯、ギターだぞ~!」

唯「」

紬「唯ちゃん、部室でお菓子食べよう?」

唯「お菓子!?」パァァ

唯「そうだ!大阪ちゃんも一緒に食べようよ!」

歩「せやから純粋な大阪人では・・・」

唯「いいの!大阪ちゃんは大阪ちゃんなの!」

律「悪いなー春日さん!唯は細かいこと気にしないんだ!」

澪「お前もな」

歩「平s・・・唯ちゃんってペット飼ったことある?」

唯「ペットはいないけど、ギターならいるよ!」

歩「そ、そうなんや~(ペットじゃない・・・)」

唯「うん!ギー太っていうんだ~」


歩「あ~なるほど~(わかる気がする・・・)」

唯「それより一緒にお菓子食べようよ!ね?」

律「大阪の大好きなたこ焼きも用意するからさ!」

大阪「たこ焼きは好きやけど、私部活入ってへんけど大丈夫かなぁ?」

紬「大丈夫よ♪先生もきっと許してくれるわ」

唯「りっちゃん、澪ちゃん、いいよね?」

律「おう!いろいろと聞きたいこともあるしな!」

澪「ま、まあ春日さんがいいならいいけど・・・ほんとに大丈夫?」

大阪「私はええよ~」

唯「じゃあ決定!早速部室にいこう~!」



部室

ガチャ
律「おいーす!」

梓「あ、みなさんこんにちh・・・って、その人は誰ですか?」

唯「あ、あずにゃん!紹介するね、今日から私達のクラスに転校してきた大阪ちゃん!」

大阪「よ、よろしくおねがいします」

梓「こ、こちらこそよろしくお願いします!あの、軽音部に入ったんですか?」

律「いや、いっしょにお茶でもしようと思って呼んだんだ」

梓「拉致ですか・・・」

唯「む!人聞きが悪いよあずにゃん!大阪ちゃんはたこ焼きを食べに来ただけだよー」

梓「あの、大阪さんって本名ですか?」

大阪「ちゃうねん、唯ちゃんに付けられたんよ」

梓「やっぱり・・・どうりで安直だと思いました」

唯「むぅ~」



紬「ミルクティー入ったわよ~」

~~~~

律「大阪って前の学校でも仲の良い友達とかいたの?」

大阪「うん、いたよ?梓ちゃんみたいに小さくて可愛い11歳とか・・・あとh」

律「待て、今11歳って言ったか?」

大阪「ん?言ったよ?」

唯「おかしいよ~!だってあずにゃんは11歳じゃないもん」

律「いやそこじゃなくて」

澪「それは飛び級ってことか?」

大阪「うん、ちよちゃんは天才やから10歳で高校に入ったんや」

紬「あらあら、可愛い高校生なのね♪」ウフフフ


唯「他には他には??」

大阪「背が高くてかっこいい子もいたで~ ちょうど澪ちゃんみたいな雰囲気かなぁ」

律「ほう?その子はもしかしてボインかな?」ニヤリ

澪「変なこと聞くな!」ゴチン

律「いてぇ!いいじゃんか~澪の事じゃないんだから!」

澪「まったく・・・///」

大阪「あはは、なんか律ちゃんと澪ちゃんは私の友達にそっくりやな~」

唯「その澪ちゃん2号と仲のいい子がいるのかな?」

梓「その呼び方はまずいんじゃないですかね」


澪「その・・・私に似た人と律に似た人は仲良しなのか?」

大阪「ちゃうねん、澪ちゃん2号とは別にツッコミの子がいてなー」

唯「なるほど!澪ちゃん2号は2人いるって事だね!」

梓「唯先輩、その言い方ややこしいですよ・・・」

大阪「その子の幼馴染が律ちゃんにそっくりなんや」

律「またもやライバル登場か!?」

大阪「あはは、ほんとにそっくりやなぁー」

紬「りっちゃんが2人・・・」ウフフフ


大阪「ところでここは何の部活なん?」

唯「ここは軽音部だよ!」

大阪「あーそうやった!ところで軽音ってどういう意味なんやろ?」

唯「軽い音楽って意味なんだよ!」

大阪「あ~なるほどなぁ なっとくや~」

澪「いや納得するなよ・・・」

梓「なんかあの2人、ちょっと似てる・・・」

唯「そうだ!せっかくだから私達の演奏聴いていってよ!」

大阪「えっ、ええの~?」

律「そうだな、せっかく友達になったんだからお近づきのしるしにな!」

大阪「楽しみやなぁ~!」


ジャカジャーン

~~~~~

大阪「みんなすごかったで~!かっこええなぁ~!」パチパチ

唯「えへへ、面と向かって褒められると照れるな~」

澪「そ、そうだな///」

大阪「私も軽音部に入ろうかなぁ」

紬「歓迎するわよ、大阪ちゃん♪」

律「なんたって大阪人だもんな!即戦力だぜ!」

梓「ところで大阪さんって何か楽器できるんですか?」

大阪「カスタネッt・・・リコーダー?」

律「(激しくデジャヴ・・・)」


大阪「私、楽器できひんねん…」

澪「はは、唯もそうだったよ」

唯「大丈夫だよ!私でも練習すれば弾けるようになったもん!」

梓「唯先輩は飲み込みが早いですからね」

大阪「へぇー唯ちゃんすごいなぁ」

唯「えへへ…だから大阪ちゃんもすぐに覚えられるよ!」

律「唯、ギター貸してあげたらどうだ?」

唯「それいいね!大阪ちゃん、ちょっと触ってみなよ!」

大阪「ええの~?」


ズシッ
大阪「おおう!?重い…」プルプル

紬「とってもよく似合うわぁ、大阪ちゃん」

澪「そのギターは重いしネックも太いからな 唯もよくこれで弾けるよな」

唯「えっへん!」ふんす

梓「適当にならしてみたらどうです?」

ジャラーン

大阪「こ、こんな綺麗な音が…これさえあれば武道館も…」

律「おっ!なかなかいい目標だな!」

唯「一緒に武道館目指そうよ!」

大阪「そうやね、武道館いきたいなぁ~」

唯「じゃあ決まりだね!」



大阪「ギターの弾き方教えて~?」

梓「とりあえず、まずはこのコードを弾いてみましょう」

大阪「あ、楽譜の読み方から教えてほしいねん」

澪「やっぱりそこからか…」

律「こりゃいっちょまえになるまでに時間かかりそうだな~」

大阪「そういえば、いっちょまえの『いっちょ』ってなんやろ?」

澪「いきなりだな」

紬「一丁ってことじゃないかしら?」

唯「お豆腐も一丁二丁って数えるねー」

大阪「じゃあ私がいっちょまえになるにはお豆腐が必要なんやね!」

律「帰ってこーい」


大阪「ギターって難しいなぁ…指が痛い」

梓「そういえば大阪さんもギター担当になると、3人になっちゃいますね」

澪「そうだな、ちょっと多いかもしれないな」

大阪「じゃ、じゃあ私はどうすれば…?」

律「ベースが2人っていうのはどうだ?」

紬「確かにリズム隊が増えるのは心強いわ~」

梓「でも澪先輩、律先輩にもベース弾かせるのは嫌がってたんじゃ…」

律「あぁ、あれは自分のベースがなくなるって事を嫌がってたんだよ。な、澪?」

澪「う、うん…(律にはお見通しだな)私もベース弾けるなら、2人でもいいかも」

唯「じゃあ大阪ちゃん、ベースでもいいかな?」

大阪「ええよ~。ところでベースってなに?ギターとちゃうの?」

律(な、何もわかってなかった~!!)


ズシッ
大阪「おおぅ!?唯ちゃんのギターより重い…」ズシッ

澪「ギターより大きいし、ネックも長いからな」

大阪「弦も太くて4本しかないなぁ 澪ちゃん、しっかり弦張っとかなあかんよ?」

澪「それがベースだよ!」

梓「弾いてみたらきっと違いがわかりますよ」


大阪「弦が太くて音がビンってなってまうなぁ」

澪「慣れるまでビビっちゃうのは仕方ないよ」

大阪「もっと指の力を鍛えた方がええんやろか?」

澪「そういうときはもっとフレットに近いところを抑えて…」

唯「まずい…このままじゃ大阪ちゃんに抜かれてしまう!」

唯「あずにゃーん!ギター教えて~!」

梓「ふふ、唯先輩もやっとやる気になりましたね!」

紬「これから楽しくなりそうね♪」

律「ムギ~、お茶にしようぜ~」ダラダラ

澪「お前はもうちょっと練習しろ!」



数日後

大阪「ムギちゃんの眉毛って太いなぁ」

紬「ええ。これ実はたくあんなの♪」

大阪「ほんとや~おいしそうやなぁ」

紬「さあ、召し上がれ~」ペラ

大阪「いただきまーす!」パクッ

大阪「これは極上のたくあんやな~」

律「ゆーい!おーさか!部活だぞ~!起きろ~!」

澪「起こす相手が増えたみたいだな…」


唯「今日は日曜日だよ…」

大阪「もう朝~?」

澪「いや部活だって」

紬「ふふふ、大阪ちゃんったら」

大阪「あ、ムギちゃーん!ちょっとええかな?」

紬「どうしたの?」

大阪「」ペタッ

紬「?私の眉毛になにかついてるかしら?」

大阪「やっぱそうやんなあ」

唯「!そこに気付くとは大阪ちゃん…ただものじゃないね!」

大阪「唯ちゃんはもう知っとるんやね?」

唯「もちろんだよ大阪ちゃん!!」

紬「???」

律「なんだこいつら」



部室
律「大阪~、お前ベースどうするんだ?」

大阪「そうやなぁ…5000円くらいで買えるやろか?」

澪「それは無理だな…安くて1万だけど、やっぱり5万円くらいのにしたほうがいいかもね」

大阪「ええっ!私そんなにお金持っとらんよ…」

唯「大丈夫だよ!みんなでバイトして買おうよ!」

紬「そうね!またアルバイトでお金を溜めましょう♪」

梓「アルバイト?またって…?」

澪「唯のギターを買うときにみんなでバイトしたんだ」

律「結局ムギのコネで買えちゃったんだけどな~!」

大阪「でも、みんなに悪いんじゃ…」

唯「私達は楽しんでるから気にしないで!ね、りっちゃん!」

律「うむ!これは部長命令だ!!」

梓「やらないと大阪さんの練習ができませんからね、特別ですよ!」

大阪「みんな…おおきに」ウルウル

紬「まあまあまあまあ♪」


律「というわけで作戦会議を始めるぞ!」

大阪「おー!」

唯「今回はどんなバイトをするんですかりっちゃん隊員!」

律「うむ!今回は時間がないこともあって、短期で大金が入るバイトを探す!」

澪「要するに交通量調査みたいなことだよな」

紬「あれはとっても楽しかったわ~」

梓「澪先輩とムギ先輩が大半をやってたんでしょうねぇ」

澪「まあな」

律「なにをー!!私達だってちゃんと数えたよな!?唯!」

唯「そうだよ澪ちゃん!ドラム代わりにしたり、鳥を数えたりなんかしてないよ!」

大阪「楽しそうやなー」

梓「やっぱり…」


大阪「私、前の高校では夏休みにバイトしててん」

唯「おお?!大阪ちゃん、なかなか大人だねっ」

律「まさか夜の仕事では…!?」

大阪「夜も入ったりしとったよ?」

律「なんと!!」

唯「破廉恥だよ!意地汚いよ!大阪ちゃん!」

大阪「???」

澪「///」

紬「あらあらあらまあまあまあ♪」

梓「みなさん勘違いしてませんか…?」


律「な~んだ、マグネかよ!びっくりした~!」

唯「私はてっきりあっち系のお仕事かと…」

澪「…///」

紬「大阪ちゃん可愛いから似合いそうだけど♪」ウフフフ

大阪「ごめんな~変な言い方してもうて」

澪「んん!じゃあ今回も交通量調査ってことでいいか?」

律「そうだな、それくらいしか思いつかないし」

梓「…」ワクワク
唯「あーずにゃん!いまワクワクしてたでしょ~?」ギュッ

梓「し、してません!」

大阪「あっええなぁ~ 私にもギュってして~」

唯「おーさかちゃん!」ギュッ

大阪「あったかいなぁー」ポワワ~

梓「むぅ…」

律「梓、いまやきもち焼いただろ?」ニヤッ

梓「や、焼いてませんってば!」カァァ


2
最終更新:2010年05月28日 01:35