律「ちょっとゲーセン寄ってこーぜー」

唯「行く行く~」

澪「おい律、買い物じゃなかったのかよ」

律「いいじゃんかたまには」

紬「わぁい、面白そう。私行ってみたいと思ってたの」

梓「プリクラでも撮りますか?」

唯「わぁいいねぇあずにゃん」

紬「わぁ、プリクラ!」キラキラ

律「よぉし、じゃあ行こ~」

唯「あれ?あのゲームなんだろ?」

律「ドラムらしいものがあるな」

唯「こっちはギターのがあるよ」

律「やってみよ~ぜ~」

唯「うんうん♪」

紬「わぁい、太鼓のゲームがあるわ」



梓「ちょっと…プリクラは…?」

澪「あ~ぁ行っちゃったよ…」

梓「どうしますか澪先輩?」

澪「ちょっと待ってるか」

梓「そうですね」ショボン

唯「あれぇ…ギー太みたいに上手くいかないよ…」

律「私もだ…なんか本物と違うな…」

紬「私は面白いわぁ。えい!えいっ!」ドンドンカッ

唯「何か難しいね」

律「所詮ゲームか…」

両津「おい、お前たち」

律「ん?」

唯「おまわりさん?」

律(やべ、学校の帰りに遊んでたからか…)

両津「このゲームはコツがあるんだ。ちょっと貸してみろ」

律「は?」

……

律「おぉ~すげ~満点だぜ~」

唯「すごいすごい!」

両津「ははは、まぁ、こんなもんだ」


紬「こっちの太鼓もやってください」

両津「太鼓の達人か…どれ…」

唯「あれ?なんで二人プレイなの?」

両津「プロは二つ同時にやるんだ」

唯「そんなのできるわけないじゃん」

……

紬「りょ、両方をパーフェクトで…」

律「す、すごい…」

唯「おまわりさん!すごい!すごいよ!すごすぎるよ!」

両津「ははは、子供に褒められても悪い気はしないな」

唯「子供じゃないもん」ブー

律「お前は子供だろ」

唯「もぅ!りっちゃんだって同い年じゃん!」

律「はっはっは、冗談だよ」

両津「仲いいなお前ら」

紬「はい、私たち同じ部活なんです!」

両津「何やってるんだ?」

唯「けいおん部だよ~」




梓『ちょっとやめてください!!!』


唯「あれ?あずにゃんの声だ…」


DQN1「なぁちょっと遊ぼうぜ」

DQN2「うひょ~マジ可愛いな。特にこっちの子」

澪「ひっ…や、やめ…」

梓「もうやめてください!」

DQN1「こえ~」

DQN2「でも可愛いなぁ。どっかいこ~ぜ~」

梓「ぅ…誰か…」

両津「おい、お前たち」

DQN1「なんだぁ?」

DQN2「おまわりが何の用だよ?」


両津「傍から見ていて、見苦しいぞ。さっさと帰れ」シッシ

DQN1「市民が楽しく遊んでるのを邪魔すんのかよ」

DQN2「あぁ?調子のん…『カチャ』

DQN1「け、拳銃…」

両津「馬鹿は口で行ってもわからんらしいな」

DQN1「ひぃぃ…」

DQN2「覚えてやがれ!」

両津「ははは」

梓「ありがとうございます、おまわりさん」ペコリ

澪「あぅ…あ、ありがとうございます」

両津「いいってことよ、たまたまパトロールで通りかかっただけだ」

唯(でも、ゲームしてた)

律(ゲームしてたけどな)

紬(ゲームするのがパトロールかしら?)


唯「澪ちゃん、あずにゃん、大丈夫だった?」

梓「はい、私は大丈夫ですけど…」

律「澪、何かいやらしいことされたのか?」

梓「いえ…恐怖で怯えちゃって…」

澪「だって…怖いよ…いきなりからまれたら…」

両津「まぁ、いいや。じゃあワシはそろそろ行くからな」

唯「あ、おじさん」

両津「ぁん?」

唯「澪ちゃんとあずにゃん助けてくれてありがと~」

両津「いいってことよ」

唯「あ、そうだ!これあげる!」

両津「ん?菓子か?」

唯「うん!ムギちゃんのクッキーだよ~すっごくおいしいの!」

両津「悪いな」

唯「へへへ」ニパー


両津「きーーーん」

キキッーー

両津「ただいま到着~」

中川「先輩、もうお夕方ですよ」

両津「パトロールしてたんだよ」

本田「って…先輩、今日は昼からでしょう?待ってたんですよ」

両津「おう、本田。来てたのか」

中川「あれ?その袋なんですか?」

両津「あぁ、これか、さっき女子高生にもらったんだ」

本田「クッキーですか」

両津「さっき少し食ったがなかなか上手かったぞ」

麗子「あら?これってかなり高級なやつよ」

両津「なに?あのガキどもこんないいもん食ってんのかよ」

本田「うわぁ、なんか羨ましいなぁ」アハ

両津「別に、なんてことはない。で、本田は何の用だ?」

本田「実は先輩にいい話があるんです」

両津「いい話だと」ピク

本田「これです!」ジャーン

両津「なになに…バンドコンテスト…
    ワシは音楽なんか興味はな……何!賞金100万だと!!!」くわっ!

中川「実はこの企画はことぶ『うおおおぉぉぉ!!!出るぞ本田!ワシらで優勝いただきだ!』

麗子「本当、両ちゃんは現金ね」はぁ

両津「よし、どうすれば出られる?」

中川「…」

両津「どうした中川?」

麗子「圭ちゃんが喋ってる途中で大声あげるからでしょ」

両津「そうだっけ?」

中川「いいですよ。いつものことですし」

両津「ははは、まぁ気にするな」

本田「まずはバンドを結成しないと」

両津「ギターやドラムか…あまり得意じゃないな…
    太鼓なら自信あるんだが…」

両津(ピンッ!…まてよ…なんとかなりそうだな)


本田「エントリーするのに審査があるみたいですよ…」

両津「ワシらの腕ならまず大丈夫だ」

中川「すごい自信ですけど大丈夫なんですか?」

両津「何言ってるんだお前たちも出るんだぞ」

麗子「えぇ?私ギターとかあまり得意じゃないわよ」

両津「キーボードとかもある。心配するな」

中川「でも面白そうですね」

両津「よし、決まりだな。軽く練習しとくぞ」

本田「そんな簡単にいくのかなぁ…」



……

紬「ジャーン、これなぁんだ」

梓「バンドコンテスト…ですか…」

律「ふ~ん、私たちには関係ないな」

澪「おい、律。私たちは何の部活だっけ?」

唯「わぁ、今日のケーキはマロンだねぇ~美味しい~」

梓「唯先輩も、ちょっとは関心持ちましょうよ…」

澪「…」

律「ん?どうした澪?」

澪「しょしょしょしょ…」

唯「しょしょしょ?」

梓「しょ、賞金100万円…」

律「な、何だって…」…ポト

紬「何か今日家の人が教えてくれたの。
  でも、あんまり皆乗り気じゃないみた…

律「よぉーーーーし、練習するぞおおお!」

唯「はやく!あずにゃん、澪ちゃん!何やってるの!早く楽器持って!」


澪「ヒャクマンあれば…ヒャクマンあれば…」

梓「でも、これって私たちも出られるんですか?」

澪「そ、そうだよ。それにバンドで賞金がでるなんて聞いたこともないぞ」

梓「ほんとです!何かの間違いじゃないですか?」

唯「ムギちゃん、どこでそのチラシもらってきたの?」

紬「えっと…昨日家の人が教えてくれたの」

律「家族の人か?」

紬「うぅん、お手伝いさん」

律「うっ…また金持ちらしき発言が…」

澪「で、この情報は確かなのか?」

唯「ムギちゃんが嘘つくわけないよ~」

律「いや、このチラシ自体が嘘かも…」

紬「たぶん、大丈夫だと思うけど…」

律「ちょっと電話して聞いてみようぜ!」

梓「あ、電話番号書いてありますね」

澪「一応確認しておいた方がいいかもな」

律「それによって、今後の練習具合ががらりと変わるからな」

澪「いや、練習はしろよ」

唯「じゃ、私かけてみるね」

……

唯「あ、こんにちは」

唯「あのぉ、チラシみたんですけど」

唯「うんうん、そのチラシです」

唯「それでぇ、本当に100万円ってくれるんですか?」

律(何だよその電話…)

澪(もっとマシな聞き方あるだろ)

梓(まったく、唯先輩は…)

唯「わぁ、そうなんですかぁ」

唯「うん、うん。は~い、失礼しま~す」

ピッ

律「どうだった?」

梓「ど、どうせ嘘ですよね?」

澪「おい、唯、どうなんだ?」

唯「くれるって」ニコ


一同「やっほーーーーい」




コンテスト当日!

両津「ほぅなかなか賑わってるな」

本田「審査の時とは全然違いますね」

両津「今日は観客つきだからな」

中川「出場できてよかったですね」

両津「当然だ。もし落とされたら文句言ってやるところだ」

本田「それにしても…人が多いですね…」

中川「何でも今回は琴吹財閥がスポンサーですからね」

両津「スポンサーがついてるのか。どうりで賞金がでるわけだ」

本田「バンドで賞金なんて普通ないですもんね」

両津「そんなに大きな財閥なのか?」

中川「えぇ、うちの会社ともいくつか共同のプロジェクトがあります」

両津「そりゃすごい」

麗子「それにしても、なんでこんな格好なの…恥ずかしいわ…」

両津「こういうのは曲だけじゃなくインパクトが大事だからな」

本田「確かにそうれはありますね」

両津「ワシらは衣装といい楽器といい、絶対に印象に残るぞ」

中川「曲もプロに頼んで作曲してもらったし、かなりいい出来だと思います」

両津「これで優勝できなきゃ、おかしいな。ははは」

本田「えっと、午前中は予選で8組が30分ずつ演奏して、
   午後はその中の4組が1時間ずつですか…」

両津「1日がかりだな…聞く方も大変だな」

麗子「さて、本番まであと少しね…」


2
最終更新:2010年06月05日 22:16