澪「こ、こんなに人がいるなんて思わなかった…」パクパク

唯「わぁ、すごい人だねぇ!」

律「まさか、審査に通るとは思わなかったなぁ」

梓「ほんと、すごく嬉しいです!」

紬「いっぱい練習したもんね」

律「だって、出演できるの8組だけだろ?
  私らってこんなにすごかったっけ?」

梓「それだけ、いい演奏だってことですよ!」

紬「そして、その8組の中から観客が気にいったバンドに投票する…」

律「そして、また半分に落とされるわけか…」

唯「そして、その4組の中から勝ち残ったのが!」

律「ひゃっくまんえんだー!」

唯「あれ?澪ちゃん?どうしたの…」

澪「いやだ……いやだ…人が見てる…」

唯「おーい?」

澪「もしまた転んじゃったら…もしまたパン…パンツ…が…」ブルブル

律「あ~ぁ、駄目だこりゃ…」

梓「今日は特に人が多いですもんね」

紬「澪ちゃん、ふぁいとぉ~」

梓「ファイトです」グッ

澪「こわい…こわいよ…」

唯「あれぇ?どっかで見たことある人達だよ?」

律「お、おい…あれって…」

梓「ルシフェルだ…すごい…本物…?」

律「おい、何でプロがいるんだよ?反則じゃねーのか?」

唯「お金に困ってるんだね~」ケラケラ

梓「ほ、本物のルシフェルだ…彼らと同じステージに立つなん…」ブル

唯「あれ?あずにゃん…」

梓「何これこわい…何で私たちがここに?
  何で結成1年半のバンドが?
  何で毎日ケーキ食べてる部活が?」ガクガク

唯「お~い、あずにゃ~ん」

律「澪だけじゃなく梓もか…」

紬「あらぁどうしましょう…」


両津「おや?」

唯「あ!この間のおまわりさんだ!」

律「あぁ、どうもどうも。お久しぶりです」

両津「お前らもこの8組に選ばれたのか?」

唯「うん!すごいでしょ!?」

両津「そういや、けいおん部だって言ってたな」

紬「もしかして、おまわりさんも出演するんですか?」

両津「まぁな」

唯「わぁい、じゃあライバルだね!」

両津「優勝はワシらがいただくがな。はっはっは」

中川「あ、先輩、こんなところに…もう少し音を合わせないと…」

紬「あら?」

中川「あ、紬さん」

紬「ご無沙汰してます」ペコリ

中川「久しぶりだね」ニコ

紬「中川さんも、出演されるんですか?」

中川「うん、まぁね」

両津「おい」ドカッ

中川「いたっ!ちょっと先輩蹴らないでください」

両津「何だお前ら知り合いだったのか」

中川「えぇ、ちょっと仕事の都合で…」

両津「ちっまた仕事か…」

中川「じゃあまたね」

紬「はい♪」


律「へぇ、ムギこんなカッコイイ男の知り合いがいたとはな~」

唯「いよぉ、にくいねぇ」

紬「そんなことないわよ」

律「さわちゃんが聞いたらえらいことになるな」

唯「今の人かっこよかったもんねぇ」ニヤニヤ

紬「あ、あの…できれば黙っててほしいなぁ…なんて」

唯「え~どうしよっかなぁ」

律「この事がさわちゃんの耳に入ったら…」

紬「おねがい」

唯「ふへぇ、ムギちゃん可愛いから黙っとくね」

律「はは、冗談だよ」

紬「ありがとう。唯ちゃん、りっちゃん」ニコ

律「それにしても緊張するなー」

唯「あれ?りっちゃん緊張してるの?」

律「お前は緊張しなさすぎなんだよ。
  澪と梓見てみろよ」

澪「こわいこわいこわいこわいこわい」ブルブル

梓「何で私たちが…何で私たちが…」ガクガク

唯「演奏大丈夫かなぁ…」

紬「きっと、いつも通りできるわよ」

律「おい、おまわりさん達の演奏が始まるぞ!」

唯「見よう!見よう!」

……

律「な、何なんだよ…これ?」

唯「ロック…だよね…?」

律「ロックだけど…まさかヴァイオリンとグランドピアノとは…」

紬「こんなロックもあるのねぇ…」

律「こんなのバンドじゃねぇだろ」

唯「でも…すごいね」

律「これは奇抜すぎて印象に残るな…」

紬「曲もいいわね」

唯「勝てるかな…?」

律「でも、私たちはいつも通りやるしかないな」

紬「がんばろー!」

唯律「おー!」


……

唯「さて、私たちの番だね!」

律「さ、頑張ろうぜ!」

澪「失敗したらどうしよう…失敗したら…」

梓「もう帰りたい…」

紬「あらあら…」

律「困ったなぁ」

唯「ま、なんとかなるって、がんばろー!」

唯「はじめまして、放課後ティータイムでーす!」

観客「キャー、キャー」

澪(うぅ…すごい声援だ…恥ずかしい…)

唯「えっと、何で放課後ティータイムかって言うと~…


唯「でねぇ、そしたらムギちゃんが…

観客「くすくす」

本田「MC長いですね…」

両津「自滅したな…よし…」ぐっ


律「おい、唯…」

唯「あ、そうだった…じゃあ、聞いてください!」

……


唯「ありがとー!」

観客「ワー!ワー!」パチパチパチ


……

両津「ほう、なかなかやるな」

本田「元気があって、気持ちよかったですね」

両津「だが、やはり一般レベルか…ワシらには勝てんよ」

本田「ちょっとずるい気もしますが…」

両津「ずるくない。正々堂々やっている」

麗子「ほんと、両ちゃんはこういうことには長けてるわね」

中川「お金を儲けることには…ね」




お昼!


両津「お、結果発表があるぞ」

中川「楽しみですね」

本田「ドキドキします~」

両津「がはは、午前の部はワシらの圧勝だな」


結果 上位4位 (投票率)

放課後ティータイム43%

おまわりさん倶楽部21%

ルシフェル      18%

その他1       7%


両津「な、なんだと…」ガーン

本田「午前の部は彼女たちの圧勝ですね」

両津「おかしい…そんなはずは…」

中川「やはり、紬さんがいたから…」ボソッ

両津「…ピクッ…どういうことだ?」

中川「あれ?言いませんでしたっけ、彼女が琴吹さんですよ」

両津「琴吹…スポンサーのか!」カッ!

麗子「え、じゃあそれって…」

両津「くそっ!完全に出来レースじゃねぇか!
    あんの糞ガキども~社会の厳しさを教えてやる!!!」ダッ

本田「ちょ、先輩!やめてください!」ガバッ

両津「やめろ、本田!離せ!」

麗子「ちょっと、やめなさいよ大人げない。いいじゃない100万くらい」

両津「いやだいやだ!ここで諦めてたまるか!」


中川「あ、あの子たちがいますよ…」


澪「わ、私たちが…」ブルブル

律「1位…だ…」

唯「わぁい!やったぁ!ばんざーい、ばんざーい」

紬「まだ午前の部だけど、何だか安心するわね」ホッ

梓「私たちが…1位…あのルシフェルよりも…上…」ガクガク


本田「あれ?彼女たちの反応は普通ですね…」

中川「もしかしてスポンサーのこと知らないんじゃないですか?」

両津「うぅむ…その可能性はあるな…」

本田「よかったですね、彼女たちに危害を与えなくて…」

麗子「もう、両ちゃんはすぐ行動に移そうとするんだから」

唯「あ、おまわりさんだー!」

両津「よ、よう」
   (くそっ…知らないとなると文句もいいずらい…)

唯「えへへ~午前中は私たちの勝ちだね」ニヘラ

両津「…あ、あぁそうだな」ピクピク


本田「まずい、先輩…機嫌が…」

中川「100万円分の怒りですか…」

本田「我慢してくれるといいけど…」


唯「じゃあ、午後からもお互い頑張ろうね~」バイバーイ

両津「…」

……

両津「くそ!100万返しやがれ!」ドカッ

麗子「ちょっと、モノに当たらないの!」

本田「そ、そうですよ、まだ午後の部がありますし…」

………
……

本田「ふぅ…なんとか僕らの番は終わりましたね」

中川「今回もなかなかの出来だったと思います」

両津「ワシもそう思う…だが問題はこの後の放課後ティータイムだな…」

本田「勝てますかね」

両津「正々堂々と勝負すればワシらが勝てるはずだ」

中川「先輩、冷静ですね」

本田「もう怒ってないんですか」ほっ

両津「もし、さっきみたいな結果になったら、企画者全員ぶっつぶしてやると腹に決めてるからな」

中川「…」

本田「…」


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最終更新:2010年06月05日 22:16