1時間後

唯「ケロ、ショートショット!」

ケロ「ほいほい、脚部…っと」パンパンッ!

キン!

たー「いてっ!あのケロって奴、中々飲み込みが早いな」

紬「すごいわ~2人とも!命中率がどんどん上がってる!」

澪「確かに…私達は的に当てるまでに3日はかかったのに」

律「こりゃー天才メダロッター誕生かな~?」

ケロ「天才メダロットはー??」

唯「いやー照れるよりっちゃん~」

梓「律先輩、おだてちゃだめですよ!」

紬「そうね、じゃあ梓ちゃん達とロボトルしてみたらどうかしら?」

梓「わっ、わかりました!」

唯「おー!ロボトル!ケロ、やってみる?」

ケロ「うん、ゆいがいいならやるよ~」

唯「負けないよ!あずにゃん!」

梓「さすがに初心者の唯先輩には負けません!」

シュタッ

???「合意とみてよろしいですね!?」

唯「だれ!?」

律「あー、この人な、ミスターうるちさん」

ケロ「身のこなしが常人じゃないね」

澪「ロボトル協会の公認レフェリーらしいぞ」

紬「ロボトルの時はいつも駆けつけてくれるのよ♪」

うるち「ご説明どうも!」

唯「よーしうるちさん、私達の生き様を見てて!」



うるち「それでは…ロボトルーファイッ!!」
――――――――――――――
唯・ケロ VS 梓・あずにゃん3号
――――――――――――――
唯「いっけ~ケロ!パテリィバルカン!」
ケロ「あいあーい」

ケロの左腕の銃口から弾丸が絶え間なく撃ち出される

梓「甘いですよ、あずにゃん3号!」
3号「おっけーあずさ!」

あずにゃん3号は梓が言いたい事を瞬時に理解した
激しいケロのマシンガン攻撃に怯みもせず、目にも止まらぬ速度で距離を詰める
ケロがあずにゃん3号を視界に捕らえた時には既に、右腕が振りかざされていた

唯「危ないケロ!避けて」
ケロ「~~~っ!」

ケロは咄嗟に後方に跳び、間一髪で回避する

梓「唯先輩たち、なかなかいい動きしますね…!」

3号「あずさ、もうちょっと速く動いてもいい?」

梓「うーん…ちょっとだけだよ?」

唯「速い…」
唯「でも、避けれない程じゃなかったね!」
ケロ「うん、なんとかいけそう!」
唯「とにかく、まずは動きを封じなきゃ!」
ケロ「わかった~、脚部狙いだね」

ケロは素早く距離を離し、更に攻撃を激しくする
発射された無数の弾丸は、目標には当たらず地面にめり込む

梓「よし、あずにゃん3号!後ろに回ってライトブロー!」
3号「おっけー!」

あずにゃん3号は銃弾の雨をギリギリで交わし、少しずつ距離を詰める
唯とケロの目にもそれがわかる

唯「もうちょっと…もうちょっとひきつけて」

そして2体の距離が1mを切った時、

ケロ「ここだ!」

ケロが更に右腕のライフルをあずにゃん3号の頭部に向け発砲する
唯とケロは頭部への命中を確信した。

が、次の瞬間あずにゃん3号の姿は2人の視界にはなかった


唯・ケロ「消えた!」

すぐに辺りを見回し、相手の姿を探す。が、どこにもいない
ということは…
ケロ「上!?」

見上げた時には既に遅く、一瞬前に空中にいたあずにゃん3号は次の瞬間、ケロの背後で構えていた

唯「ケロ、後ろ!!」
ケロ「んっ…!」

ケロが振り向いたと同時に目に写ったのは、あずにゃん3号の左腕と激しく弾ける電流だった
そして強い衝撃と共にケロの体が宙に浮き、5m先に飛ばされた

唯「ケロー!!」
ケロ「」

ケロの背中が開き、メダルが飛び出した

うるち「ケロ、機能停止!梓選手とあずにゃん3号の勝利です!!」


唯「ケロ、大丈夫!?」

ケロ「ん…あれ、負けちゃったの?」

唯「うん…でもよく頑張ってくれたよ!ありがとー」

ケロ「いいよ~楽しかったし」

梓「あずにゃん3号もがんばったね!」ナデナデ

3号「ふふん、あずさのためならなんでもやるよ!」ゴロゴロ

梓「ありがと」

紬「どう?唯ちゃん、ロボトルってどんなものかちょっとわかった?」

唯「うん、難しいけどすっごく楽しいんだね!」

律「ちなみに受けたダメージは自動的に回復するから安心していいぞ!」

梓「唯先輩、初心者とは思えない飲み込みの早さでした…」

澪「たしかに。索敵も上手く使えるようになったら律たちは危なそうだ」

律「なにおー!」

ケロ「索敵ってなにー?」


澪「索敵っていうのは、相手の動きをサーチして攻撃を当てやすくすることなんだ」

律「ケロはいい動きしてたけど、攻撃は当たってなかっただろ?」

唯「う…たしかに」

梓「あずにゃん3号は移動や回避能力が高いから、攻撃をよけやすいんですよ」

ケロ「だから当たらなかったんだね…」

紬「それに梓ちゃんたちはレベルや熟練度も高いのよ♪」

唯「じゃあ私たち、勝ち目ないの!?」

澪「いや、そういうわけでもないぞ」

梓「あずにゃん3号は格闘攻撃タイプなんです」

ケロ「うん、近寄られたら何もできなかった~」

梓「格闘攻撃にも種類があって、その中でもがむしゃら行動は隙が大きいんですよ」

律「最後に決めた攻撃だな」

梓「あれが決まったから良かったものの、外していたらあずにゃん3号には大きな隙ができてしまうんです」

唯「じゃあ、その攻撃をかわせたら、私たちにも勝機が…!」

梓「そういうことになりますね!」

澪「とにかく、まずは色々な経験を積むことだな」

律「だな!まあ今日はもう遅いし、帰るとすっか!」

澪「練習…」

梓「まったくしょうがないですね」

紬「梓ちゃん、ノリノリだったわよ~」

梓「そ、そんなことないです!」

唯「じゃあケロも一緒に帰ろっか~!」

ケロ「うん、かえろう~」

澪「すっかり馴染んでるな、あの2人」

律「似たもの同士だから、打ち解けるのも早いんだろ」



帰り道

唯「じゃあみんな、ばいばーい」

律「おう、また明日な~」

~~~~~~~~~~~~~

唯「ケロ、おなかすいたでしょ?」

ケロ「ううん、メダロットは何も食べないんだよー」

唯「えー!?じゃあどうやって生きてるの?」

ケロ「う~ん…しいて言うならメンテナンスとか?」

唯「なるほど!じゃあ帰ったらピカピカに磨いてあげるからね!」

ケロ「ありがと、ゆい じゃあついでに間接にオイルも!」

唯「任せて!」

ケロ「わーい!」



平沢家

ガチャ

唯「うい~ただいま~」

憂「お帰りお姉ちゃん!あと、メダロットさん…い、いらっしゃい?」

ケロ「おかまいなく~」

唯「やだなあ憂、これから一緒に暮らすんだから、ケロにもおかえりでいいんだよー!」

憂「あ、そうだよね!おかえり、えっと、ケロ!」

ケロ「ただいまー」

憂「どうしよう…ご飯2人分しか作ってないよ」

唯「大丈夫だよ、ケロはメダロットだからご飯食べないんだよ!」ふんす

ケロ「そのとーり!」ふんす

憂「そうなんだ~、じゃあとりあえず2人とも手、洗ってきて?」

唯「はーい」

ケロ「はーい」


唯「それでね、今日はあずにゃんとロボトルしたんだ~!」

憂「そうなんだ!すごいねお姉ちゃん!」

唯「えへへ・・・でもあずにゃんたちは強くて負けちゃった」

ケロ「気がついたら後ろにいるんだもんねー」

唯「そうそう!あれは常人じゃないよ…」

ケロ「もっと練習しないとね!」

憂「ふふ、2人とも楽しそうでよかった!」

唯「あ、うい~機械用のオイルってあるかなあ?」

憂「ごめんねお姉ちゃん、うちにはないよ…」

ケロ「そうだよゆい、普通はないよ」

唯「そっか~、じゃあ今日は磨くだけで我慢してね、ケロ」

ケロ「うん、ありがとゆい、うい」

憂「ごめんねケロ、あとで買ってきてあげるね!」

唯「ありがと~うい~!」ギュッ



唯の部屋

ゴシゴシ

唯「かゆいところはございますか~?」

ケロ「ありませ~ん」

唯「よし、これでピッカピカだよ!」

ケロ「ほんとだ!ありがと~!」

唯「えっへん!あ、そうだ…ギターの練習もしなきゃ」

ケロ「ギター?」

唯「うん、私たちね、音楽を演奏する部活なんだよ!」

ケロ「そうなんだ、すごいね!」

唯「えへへ…じゃあケロも一緒に練習してみる?」

ケロ「うん、やる~」

唯「ここをこうやって押さえて…こっちの手で弦を弾くんだよ」

ケロ「えっと…こう?」ジャラーン

唯「じょうずじょうず!」



憂の部屋

ジャラーン、ジャンジャン

憂「ふふ、お姉ちゃん達楽しそう!」

憂「家族が増えたみたいで、なんだか嬉しいな」

憂「間違って、ご飯3人分作らないようにしないと…」


憂「機械用のオイルって、スーパーに売ってるかなあ?」



翌日

憂「お姉ちゃーん、そろそろ起きないと!」

唯「ん~…あと5分…」

ケロ「」Zzz...

憂「ケロも起きて~!学校遅刻しちゃうよ!」

ケロ「今日は日曜日だよ…ムニャムニャ」

憂「今日は木曜日だよ~」

唯「」Zzz...

憂「お姉ちゃん、二度寝ダメ~!」


憂「…しょうがないなあ、2人とも」クスッ

~~~~~~~~

唯「よし、じゃあ行こうか、憂、ケロ!」

ケロ「ねむーいー」

憂「ほらほらケロ、いくよ~」


登校中


律「おっす、唯、憂ちゃん!あとケロ」

唯「おはようりっちゃん!」

憂「おはようございます!」

ケロ「むう、おまけみたいな扱いしないでよ~」

律「悪い悪い!しかしケロも早起きか~!」

ケロ「そうだよ!規則正しい生活がレベルアップへの第一歩なのです」ふんす

唯「そのとーり!」

律「まあ、粗方憂ちゃんに起こしてもらったんだろうな」

ケロ「う…」


律「でもケロは偉いよ。たーくんなんてお昼まで寝てるからなぁ」

唯「メダロッチの中で熟睡中?」

憂(お姉ちゃんがメダロッチに入ってたら可愛いだろうなあ)

ケロ「じゃあ転送して起こそう~」

律「いや…あいつは寝起きの時の移動スピードがとんでもなく遅いんだ」

唯「遅刻だね…それじゃ」

律「ま、ロボトルの時は頼りになるんだけどな!」

憂「律さんとたーくんも仲良しなんですね~」

律「まあね!」

唯「そういえば、澪ちゃんは?」

律「ん?メール来なかったから、寝坊したんじゃないか?」

憂「澪さんが寝坊って珍しいですね~」

律「昨日の唯のロボトル見て、感化されちゃったんじゃないかな?」ニヤリ


澪「うう…アクビちゃんのメンテナンスしてたら寝坊しちゃった…」



教室

唯「おはよ~!」

ケロ「おはよー」

紬「唯ちゃん、りっちゃん、ケロちゃん、おはよう♪」

律「おはよ!って唯…教室でメダロットはさすがに怒られるぞ」

唯「そうなの?」

紬「そうよ~、休み時間や放課後以外はメダロッチに入れておかなきゃだめなの」

ケロ「せっかく早起きしたのに…」

唯「ごめんねケロ、でも授業中は寝ていられるから羨ましいよ!」

ケロ「そっか!寝てていいんだ、わーい」

律「唯も大抵寝てるけどな」

紬「うふふ♪」

ガラッ

澪「はぁ…はぁ…おはよ、みんな…」

唯「ギリギリだよ澪ちゃん!」

紬「おはよう、澪ちゃん」

律「なんだ~澪、昨日はアクビのメンテでもしてたか?」ニヤッ

澪「なっ…!ま、まあそれもあるかな!」

唯「寝坊するほど愛情を注いでるんだね~」

紬「ふふ、そうみたいね♪」

澪「ち、ちが///ほら、HR始まるぞ!」


部活

ジャラーン

澪「今日はバッチリだな!唯もちゃんと練習してきたみたいだな」

梓「すごい、完璧に弾けてました!」

唯「えっへん!ケロと一緒に練習しました!」

律「ケロに抜かされるなよ~?」

紬「ケロちゃんも覚えが早そうね~」

唯「ま、負けないぞ~ケロ!」

律「おっし、じゃあ今日の練習はここまでにして、ロボトルの練習するか!」

澪「しょうがないなあ」

梓「そうですね、ちゃんと弾けてたから、特別ですよ!」

唯「わーい!」


校庭

律「唯、今日は私とやろうぜ!」

唯「望むところだよりっちゃん!」


シャキーン

たー「あ~…よく寝たぜ」

ケロ「ねむーいー」

律「たーくん、ロボトルだぞ!気合いれていこうぜ!」

たー「お、いいな!腕がなるぜ」

唯「ケロ、今日も頑張ろうね」

ケロ「うん、でもあと5分だけ…」

澪「なんというねぼすけ」


5分後

ケロ「よ~し、頑張るぞ~!」

たー「筋はいいみたいだが、簡単にはやらせないぜ」

ケロ「あ、昨日は練習の的になってくれてありがと!痛くなかった?」

たー「え?お、おう。気にすんな!(調子狂うなー)」

律「よっし、じゃあはじめるぜ!」

唯「うん、いつでもいいよ!」

うるち「合意とみてよろs(ry

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最終更新:2010年06月12日 00:18