プロローグ!
桜の季節、出会いと別れの季節。
そう言われている季節に、
一つの別れから逃れる為、
一つの決心と供に、
一つの告白をした。
梓「好きです、唯先輩・・・」
唯「・・・うん」
梓「・・・私と一緒に居てください!付き合ってください!!」
唯「・・・良いよ。待たせてごめんね、あずにゃん♪」
その笑顔と声に、心が躍る。
嬉しくて涙も出る。
この部活に入って何度も経験した事だけど、今回は特に特別な気がした・・・
先輩達が3年生になっても、いつもの部活、いつもの放課後。
唯「疲れた~」ダラダラ
いつものように直ぐにやる気が無くなる唯先輩。
いつからだか、私はその人に恋をした。
プロローグ終わり
一部
部室!
梓「今年で、卒業なんですからしっかりしてください!」
唯「だってぇ・・・」グスッ
梓「(可愛い・・・)だ、だってじゃありません!」プンプン
澪「まぁまぁ、唯にしては結構頑張ったほうじゃないか?」
梓「でも・・・、私達の最後の一年なんですよ・・・」
澪「梓・・・」
律「・・・、違うぞ梓!私達の”高校での”最後の一年だぞ!!」
梓「律先輩・・・」
律「演奏ならこれからも続けられるんだ!」
唯「そうだよ!あずにゃん!!
私達はまだまだこれからだよ!!」フンスッ!
律「唯の場合は技術もまだまだだしな」ニヤニヤ
唯「りっちゃん、ひどぃ!・・・」
澪「律もまだまだだぞ!」
律「なんだとぉ!」
澪・唯・律「ギャース!ギャース!!ギャース!!!」
紬「うふふ」
梓「(・・・でも、先輩たちは卒業しちゃうじゃないですか)」
律「う~っし、今日の練習終わり!帰るぞ~みんな~!」
梓(あ・・・、もう時間。最近は練習時間がどうしても短く感じる)
梓「あの!も、もう少しだk」
唯「あっずにゃ~ん、帰りにアイスたべよぉ~!スリスリ」
梓「ちょ!!、っと抱きつかないでください!行きますから!」
梓(うぅ、顔が・・・)アセアセ
唯「ん、あずにゃん何か言いかけた??」
梓「な、何でもないですぅ!」
梓(近い!近いよぉ!!)
この気持ちがばれないように、私は常に必死だった。
いつ、唯先輩を意識しだしたかは今となっては解らない。
でも、この気持ちがばれたら駄目だって事は解っていた。
帰り道!
唯「おっいしぃ~!!!」ペロッペロッ
梓「唯先輩、ほっぺにアイスついてますよ・・・」ハァー
唯「あれ?う~ん、あずにゃ~ん!とってぇ!!」
梓「しょうがないですね、もぅ・・・」ドキッドキッ
律「本当に子供だなぁ、唯は」ニヤニヤ
澪「いや、お前も付いてるぞ・・・」
律「りおにゃ~ん!とってぇ!!」
澪「やるか!バカ!!」ゴチン
律「っ、いてぇ~!!」
紬「うふふ」
律「そうだ!今週末、暇だし唯の家でお泊り会しようぜ!!」
唯「いいよぉ!歓迎だよ!!」フンスッ!
澪「・・・本当に、いつも突然だなお前は」フゥー
梓(ktkr!唯先輩の家www)
律「澪とムギは強制参加だし、梓も来れるよな?」
梓「当たり前だろ!!」
律・澪・唯「えっ?」
梓「あっ!違います!!行けます普通に行けます!」アセアセ
紬「梓ちゃんは、どうしても行きたいみたね(笑)」
梓「ち、ち、違うです!憂に会いたいからです!」
紬「それは、それで・・・」ハァハァ
律「おい、ムギ・・・」
澪「てか、唯の両親は大丈夫なのか?」
唯「大丈夫!多分、お父さんもお母さんも私の卒業式まで帰ってこないし」
律「本当に凄い両親だな・・・」
紬「ご両親が居なくて、唯ちゃんのお家の事は大丈夫なの?」
唯「二人なら大丈夫だろう!って」ニコニコ
律(憂ちゃんがいるからだな)
澪(憂ちゃんがいるからだな)
紬(憂ちゃんがいるからね)
梓(憂がいるからね)
唯「んっ?どったのみんな?」ニコニコ
澪「い、いやなんでもないぞ」アセアセ
律「そうそう!気にするな」ハハハッ
唯「??」
週末!
ピンポ~ン!
憂「皆さん、いらっしゃ~い」ニコニコ
唯「みんなぁ~、あがって!あがって!!」
コノスリッパツカッテクダサイ。
律「憂ちゃんありがとぅ!」シュタッ!
憂「いえいえ~、料理も沢山ありますから今日は楽しんで行ってくださいね」
ドタドタドタアズニャーン!スリスリ~!!チョ!キテソウソウ!!
アズニャンブンホキュウ!スリスリスリ!!!ニャ~!!!
澪(姉妹でどうして、こんなに差が・・・)
律「あいつは本気で、梓が好きなのか?」
紬「それは、それで・・・」ハァハァ
澪「おい、ムギ・・・」
リビング!
律「おぉぉぉ!!凄い豪華だな!!」
紬「本当に、憂ちゃんはお料理上手ね~」
憂「お姉ちゃんに喜んで貰おうと思ってたらいつの間にか」テレテレ
唯「憂の料理はいつも美味しいよぉ~」ニコニコ
憂「ありがと、お姉ちゃん」テレッテレッ
梓(私も料理覚えようかな・・・)
律「憂さん!嫁になってください!!」
紬「それは、それで・・・」ハァハァ
唯「ムギちゃん・・・」
律「私は本気です!!」キリッ
澪「おい!憂ちゃんこまってるだろ!!」ゴチン
律「っ、いてぇ~!!」
憂「そんなことないですよ~、律さんは素敵ですよぉ」ニコニコ
澪「えっ!?」
唯「あ!澪ちゃんがヤキモチ焼いてる~」ニヤニヤ
律・唯・澪「ギャース!ギャース!!」
紬「王道こそ、正義・・・」ハァハァ
梓「ムギ先輩・・・」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
唯「ふぅ~、食べた食べた」ペタペタ
律「おい、唯!お腹擦るとかおっさんだぞ!」
唯「違うよ!りっちゃん隊員!!これは儀式だよ!!!」
律「!!?」
唯「お腹を擦ることによって消化を促してるんです!」フンスッ!
澪・紬「な、なんだって~!!!?」
憂「お姉ちゃん、それってただのくせだよね~」ニコニコ
唯「いやぁ~、憂にはかないませんなぁ~」テレテレ
憂・唯「えへへ~」
梓(くっ!混ざりたいですぅ><」
澪「そういえば、私達は何処で寝れば良いんだ?」
律「う~ん、やっぱ唯の部屋??」
唯「一人ならおkです!!」フンスッ!
紬「あら?なんで一人なの?」
憂「お姉ちゃん、寝てるとき何かに抱きつくから(笑)」
唯「私の抱き枕募集!」
律「えぇ~・・・、唯の抱き枕かぁ~」
澪「普通に寝たいよっ!」グスッ
憂「私の部屋なら三人はいけますよ」ニコニコ
律「憂ちゃん私のよm」
澪「それは、さっきやった!!」ゴチン
紬「うふふ」
梓(唯先輩と一緒、唯先輩と一緒、唯先輩と一緒、唯先輩と一緒、唯先輩と一緒、唯先輩と一緒、唯先輩と一緒・・・)
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
憂「じゃあ、私がお姉ちゃんと寝ますから、皆さんは私のへy」
梓「駄目!!」
律・澪・唯・憂「えっ?」
梓「あ!ち、ち違うです!きっと、私は唯先輩と寝たいから!!」
澪「梓・・・、本音出てるよ・・・」
梓「うっ・・・」アセアセ
唯「あずにゃ~ん!!」ダキッ!
梓「ちょ!唯先輩!!」
紬「じゃあ、私達は憂ちゃんのお部屋で泊まらせて貰おうかしら」ウフフ
律「まぁ、良いんじゃね。澪も寝像悪いし」ニヤニヤ
澪「適当な事言うなぁ!!」
律・澪「ギャース、ギャース」
紬「梓ちゃん、ごゆっくり~」ニコニコ
梓「ちょ!!」
チガイマス!ベツニユイセンパイトネタイワケジャナイデス!!
マタマタ、ソンナコトイッチャウトユイチャンガカナシンジャウワヨ~
ソウダヨモウ、アズニャンハホントウニツンデレサンダネ!スリスリ!
チガイマスッテバ!スリスリヤメテ!ヤ、ヤメ!ニャー!!
澪「・・・うん、あれの邪魔するのも悪いしな」
紬「唯×梓・・・、それも王道。しかし、梓×唯も捨てがたい」
憂「紬さん・・・」
寝室!
唯「あずにゃ~ん、もっとこっち来てよ~」
梓「寝るスペースあった方が、お互いに楽じゃないですか!」プィ
唯「えぇ~!?抱き枕になってくれるんじゃないの?」ウルウル
梓(ちょwwwズルイwwww可愛すぎ、なんぞこれwwww」
梓「そ、そ、そんなこと言ってないです!」プィプィ
唯「むぅ~!いいも~ん!!」プンプン
梓(あっ、拗ねちゃったかな・・・)
梓(ごめんなさい・・・でも、私はこれで十分過ぎる程幸せなんです。)
本当に心からそう思えた。
いつも通りに接してくれる。
そのいつも通りが全てが愛おしい。
唯先輩は、
頭が悪い。
要領が悪い。
空気も読めない。
多分、直ぐに騙される。
もし、律先輩が居なかったら、唯先輩は浮いてしまうだろう。
もし、澪先輩が居なかったら、唯先輩は弄られる対象になるだろう。
もし、紬先輩が居なかったら、唯先輩は色々な物を得ていないだろう。
本当にもし、けいおん部が無かったら、
唯先輩は相手にされず、何も出来ず、それでいて、
ただ笑いの為だけにバカにされて居たかも知れない。
だって、そんな特性ばかりだから。
それはきっと
酷いいじめだ。
これは、けいおん部全員に言える事かもしれない。
唯先輩だけがそうなる可能性を持っているわけじゃないかもしれない。
でも、私は唯先輩中心でしか考えられない・・・。
だから私は・・・
ギュッ。
梓「・・・えっ!?」
唯「あずにゃん抱き枕~」ニコニコ
梓「あ、と、ぇ・・・」
唯「駄目だよ!あずにゃん!!あずにゃんは今日は私の抱き枕役なんだから」
梓(好きです。)
梓「・・・」
唯「あれ?あずにゃんどうしたの??抱き枕駄目?」ウルウル
梓(唯先輩、好きです)
梓「そ、そういうことじゃなくて・・・」
唯「じゃあ、ギュ~」
梓(大好きです・・・、だから辞めて・・・)
梓「・・・あの」
唯「ん?」ニコニコ
梓(大好きだから!”いつも”の為に離れて貰わなきゃ)
梓(でも・・・)
梓「・・・私もぎゅ~ってして・・・良いですか?}
梓(あれ・・・?なんで私・・・”いつも”が壊れちゃう・・・でも・・・)
唯「大歓迎だよ!あずにゃんもぎゅ~!ってぎゅ~!!ってしてよ」ニコニコ
ギュ~
梓「・・・」
唯「うにゅ~」ヌクヌク
梓「唯先輩、あったかいです」
梓(本当にあったかい、体も心も・・・)
唯「あったか、あったか♪」
梓「・・・」
梓(でも、もう離れないと、私は・・・これで満足だから)
唯「・・・」
梓(私は、唯先輩の、後輩・・・ただのこうは・・・)
梓「・・・唯先輩」
唯「ん?」
梓「・・・私、・・・唯先輩が・・・」
何を言おうとしてるの?私??
そんなの言っちゃ駄目だよ!!
言ったら”いつも”が終わっちゃう。
”いつも”だけで本当に幸せなんでしょ!?
だめ、絶対に駄目!!
変な子だと思われる。
だって、
同姓愛だよ!!!
伝わらない、きっと理解してくれない・・・
唯先輩は”いつも”の延長なだけ・・・
梓「・・・」
唯「あずにゃん」
唯「私ね。あずにゃんのこと。大好きだよ」
梓「・・・え?」
唯「私もね、エッチなことするんだよ?」
梓「えっ?・・・えっ??」
唯「想像での相手はね、いつも・・・あずにゃんだよ」
梓「ゆ、唯先輩??」
唯「・・・ほら、胸触ってみて。ドキドキしてるでしょ?」
ドキドキ ドキドキ ドキドキ
梓(すごい、ドキドキしてる、でも私も凄い・・・)
唯「あずにゃん、私のこと、す・・・好きでしょ?」
唯「わt、わた!わたすも、あ、あずにゃんがすきなんだっよ!!」
梓「・・・」
唯「・・・」
梓「・・・プッw」
唯「・・・あは」テレテレ
梓「ふぅ~」
唯「・・・」ドキドキ
最終更新:2011年01月16日 03:12