リーネ「きょうは楽だったね、芳佳ちゃん」
宮藤「いいのかなー、これで…」
ウウウ~ キュンキュンキュン ピーポーピーポー パラリラパラリラ
リーネ「!」
宮藤「警報!?」
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ミーナ「敵は南南東200kmの海上。かなりの大型よ」
ミーナ「バルクホルン、ハルトマン、シャーロットは前衛。リネット、宮藤、ルッキーニは後衛を」
「「「はいっ!」」」
ミーナ「トゥルーデ。現場の指揮をお願い」
バルクホルン「わかった」
澪「せ、戦闘?戦争!?ひいぃ…」 おろおろおろ
ミーナ「他の者は待機。坂本少佐。あなたは私と共に管制塔で指示を」
澪「え?は、はいっ!」
ミーナ(実戦に触れることで、少しでも記憶を取り戻す手がかりになれば……)
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オオオゥーーン
ハルトマン「でかっ!」
バルクホルン「でかいだけならっ!」 ズガガガガガガガ
ンミ゙ーム
ルッキーニ「うひゃあっ!!」
シャーリー「でかいだけじゃない、固いぞ、こいつっ!」
バルクホルン「適当に当てるだけでは、キリがないか!」
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美緒「まったく、こっちの女学生はみんなああなのか?」
美緒「いい機会だ。私がこの軽音部を世界一の楽団に鍛えなおしてやる」 ふんす
美緒「さて、明日はどう………ああっ!」 ガタン
美緒「しまった!予報では確か、おそらく今晩か明日にネウロイが!」
美緒「しかし元の世界に戻る手がかりは依然として何も掴めて…ぬううっ」
美緒「出現するネウロイが普通のタイプであれば良いが」
美緒「もしも特殊なタイプが出ていたら、私の魔眼がなければ……」
美緒「こうしてはいられないっ!」
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ミーナ「リーネさん。機体にまんべんなく当てて、コアを探るの。できる?」
リーネ『はいっ!』
澪「みんな、みんな……」 オロオロ
ミーナ「美緒。何か作戦は?」
澪「えっ?」 ビクッ
ミーナ「何でもいいわ。何かあったら指示をお願い」
澪「そんな事いわれても、えっと、えっと……」
澪「み、みんな!」
『坂本さん!?』
『少佐!』
澪「…………が」
澪「がんばってっ!!」
『『『 了解! 』』』
ミーナ「あなたねぇ……」
澪「ご……ごめんなさい……」 プシュー
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ルッキーニ「へへー。いい指示するじゃん、少佐ってばー♪」
ハルトマン「このまま記憶なくしてたほうがいいかもね♪」
バルクホルン「ハルトマン!!」
ンミ゙ーム
ハルトマン「っとお」
バルクホルン「無駄口叩くのはこいつを片付けてからだっ」
ハルトマン「やれやれ」
バゴン!
リネット「! 見つけました!敵尾翼部分にコアです!」
ルッキーニ「なーいす♪」
バルクホルン「行くぞおっ!」
「「「おーっ!」」」
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律「ふんふふふーふん」 テクテク
美緒「!……!!……」
律「ん?あいつ…澪じゃん。交番で何やってんだ?」
美緒「だから、私は!連合軍第501統合戦闘空団の」
警官「あー、はいはい。えーと、おうちの人の電話番号とか言えるかな?」
美緒「ええい、貴様では話にならん!上のものを出せっ!!」 バンッ
警官「うーん、困ったなあ」
律「な、なにやってんだあいつっ!?」
美緒「ええい、離さんか、律!」
律「あはははは、ご迷惑おかけしましたー」 グイグイ
警官「ははは、どういたしましてー」
警部「ん?どうしたのかね」
警官「ああいや、コレですよコレ」
美緒「ええい、離せ!離さんかっ!」
律「どうどう!いったいどうしたってんだよ、澪!最近変だぞ?」
美緒「……」
律「?」
美緒「そうだな。律。お前にだけは話しておこうと思う……」
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ミーナ「みなさん、おつかれ様でした」
ハルトマン「ふいー」
ルッキーニ「おーつかれーぃ♪」
澪「よかった、みんな無事だ…!」
宮藤「お手柄だったね、リーネちゃん!」
リーネ「わ、私は後ろで撃ってただけだよ…」
バルクホルン「いや、お手柄だった。今回はリネット軍曹がいなければ苦戦を強いられていただろう」
ミーナ「誇っていいわよ、リーネさん」
リーネ「えへへ… //// 」
ルッキーニ「まあ、坂本少佐の魔眼があったら、もっと楽だったけどねー♪」
澪「えっ……」
シャーリー「おい、馬鹿!」
ルッキーニ「ふぇ?」
澪「……ごめん」 トボトボ
ルッキーニ「あっ」
ハルトマン「なーかした♪」
ルッキーニ「な、泣いてなかったよ!」
ペリーヌ「……」 ゴゴゴゴゴゴゴ
ルッキーニ「ひうっ!」 ゾクッ
ペリーヌ「ルッキーニさん!あなたは坂本少佐に!坂本少佐になんてことおおおっ!」 ブンブン
ルッキーニ「ふええ!ごめん!ごえんあさああい!」 がくんがくん
ハルトマン「どうどうどう!それ以上やったら死んじゃうよ!」
ペリーヌ「がるるるるる」
ルッキーニ「ふえぇーん」
シャーリー「お前が悪い」
とぼ とぼ
澪(魔眼か…坂本って人は優秀だったんだな。みんなにも頼られて……)
澪(それに比べて私は……戦えるような力なんて、持ってないし…)
宮藤「坂本さんっ!」
タッタッタッ
澪「宮藤さん…」
宮藤「はぁ、はぁ……坂本さん、元気出してください」
澪「そんなこといっても、私……みんなの役に立てない
宮藤「坂本さんはっ!」
澪「」 ビクッ
宮藤「坂本さんは、いつもみたいに、笑ってる方がいいです!」
澪「いつもみたいに…って」
宮藤「ほら、わっはっは!って!」
澪「そんな笑い方する人……」
宮藤「いいから一緒に笑いましょう!さあ!わっはっはー!」
澪「わ、わっはっはー」
宮藤「わっはっはー!」
澪「わっはっはー!」
リーネ「あれ?芳佳ちゃんに坂本少佐……」
宮藤・澪「わっはっはっはっはー!」
リーネ「……ふふっ、なんだか楽しそう」
ペリーヌ「ぎりぎりぎり」
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律「よっこらせ、っと。話ってなんだよ?澪」
美緒「ああ、実は…」
律「うん」
美緒「私は……この世界の者ではないんだ」
律「うん」
律「」
律「へっ?」
美緒「私は連合軍第501統合戦闘空団、通称ストライクウィッチーズ所属、坂本美緒少佐だ」
律「」
美緒「私の世界に突如襲来したネウロイという謎の生物が──」
美緒「それに対抗するために開発されたストライカーユニット──」
美緒「我々ウイッチーズはそれを駆り、ネウロイと──」
律(大変だ……澪の厨二病が再発した)
律「最近澪がおかしかったのは、そういうわけだったのか…」
美緒「ああ。協力してくれるとありがたい」
律「お、おう。とりあえず皆にはバレないように」
美緒「いや、短い間の付き合いだが、部の彼女達は信頼できると思う。みんなにも打ち明けて……」
律「ば、ばかっ!どこに敵がいるとも限らないんだぞっ!?」
美緒「っ!?」
美緒「……何か知っているのか?律」
律「うあ」
律(どうしたもんか……)
律(ここは話を合わせるか──)
律「あ、あたしもそのネウロイを調査する任務についてるんだよ。その、ほら政府の機関から」
美緒「なにっ!?やはりここにもネウロイが!」
律「えーと、あれだ。まだそっちの世界みたいにはっきりとは出現してはいないから、
世界中に調査員を派遣して超常現象の痕跡とかを調べている段階なのだ」
美緒「そうだったのか……」
律「あたしが調査員だとバレると、政府に命を狙われてしまう。極秘任務なんだ」
美緒「……」
律「だからさ、ほら、みんなにはその話は内緒にしてほしいなー、と」
美緒「律」
律「おう」
美緒「上に掛け合ってくれないか。私はネウロイの情報を持っている」
律(しまったあああ!そうきたかー!)
律「ば、ばかっ!」
美緒「!?」
律「言ったろ?まだおぼろげな異常現象として確認されているだけなんだ」
律「そんなところに、私はその敵と戦った戦士でーす!なんて主張して行ったらどうなる?」
美緒「…信じろという方が、無理な話か」
律「そう思われても仕方ない。確実に身柄は拘束されて、身動き取れなくなるだろうな。そうなりゃ元の世界に返るもなにもない」
美緒「むぅ……」
律「わかってくれ、あたしができるのは情報提供くらいなんだ…」
律「まあ、下っ端のあたしはほとんど何も知らされてないんだけどなー!あっはっはっ」
美緒「いや、ありがたい。感謝する」
律「ぇ……あ、うん」
律(……中学の頃よりパワーアップしてるんじゃないか?妄想が。前世ネームみたいなもんまでついてるし)
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澪「あれから一週間たったけど」
澪「やっぱり私…なにもできない……」
ミーナ「美緒」
澪「あ、はい!」
ミーナ「あなたが倒れていた時、一緒にあった物よ。」
澪「あっ、私のベース…!」
ミーナ「念のため調べさせてもらったけど、危険な物はないようだから」
澪「ありがとう!」
トテタタタタ
ルッキーニ「おぉーい!なにそれなにそれ!うわーなんか変なギター!」
シャーリー「んー?おっ!おおお!エレクトリックギターじゃん!なに、少佐弾けるの!?」
澪「え?あ、うん。まあ…」
ルッキーニ「ほえぇ!少佐ってばハイカラぁー♪」
シャーリー「なーんだ、水臭いじゃん!聞かせてよー」
澪「で、でもこれベースだから一人じゃ……!」
サーニャ「……」 ちょこん
エイラ「サーニャがピアノ弾くってサ」
サーニャ「デュエット…」
澪「ええっ!?」
バーン!
ペリーヌ「坂本少佐!私もバイオリンを」
エイラ「合わないダロ」
シャーリー「合わないなぁ」
ルッキーニ「にゃははー」
ペリーヌ「ガーン!」
~~♪
~♪
~♪
~~♪
ルッキーニ「ふえー」
リネット「力強いけど…優しい音」
宮藤「坂本さん、すごい…!」
ペリーヌ「ああ、坂本少佐…… /// 」
シャーリー「すごい、こんな音出すエレキ聞いたことない……新型?新型なのか!?」
ハルトマン「~♪」
ぱちぱちぱちぱち
宮藤「坂本さん、すっごくよかったですっ!」
ペリーヌ「わたくし感動いたしました!」
ルッキーニ「やるじゃん、少佐~♪」
バルクホルン「ああ」
ハルトマン「なんだよ、もっと素直に褒めなよー。うりうり」
バルクホルン「ちゃ、ちゃかすなっ」
澪「みんな……」 ジーン
くい くい
澪「あ、エイラさん」
エイラ「坂本少佐のギターが私のピアノを支えてくれて、すっごく弾きやすかった」
エイラ「って、サーニャがいってた」
サーニャ「!」 ガタン
ぐいぐい
エイラ「いたた、照れなくてもいいダロー。いやホント耳痛いから」
澪「ふふっ」
最終更新:2010年06月17日 01:47