-病院-

律「なぁ澪・・・」

澪「うん・・・」

律「あんまり自分を責めるなよ・・・?」

澪「うん・・・」

律「大丈夫か?」

澪「うん・・・」

律「山」

澪「うん・・・」

律「川」

澪「うん・・・」

律(ダメだ・・・私の言ってることが全く耳に入ってない・・・まぁしょうがないよな・・・唯に続きムギまで病院送りにしちゃったんだから・・・)


ウィーン・・・

医者「・・・ふぅ」

律「澪、先生出てきたよ!!」

澪「あ・・・先生!!」

医者「君たちはこの前の・・・」

澪「先生!!ムギは!?」

医者「・・・・」

律「先生・・・!?」

医者「手術は・・・成功した」

澪「ホ、ホントですか!?」

医者「しかし・・・もう意識を戻すことはないかもしれない」

澪「え・・・!?」


律「そ、そんな・・・!」

医者「全身骨折に内臓破裂・・・脊髄損傷・・・はっきり言って生きてるのが不思議なくらいなんだよ」

澪「あ・・あ・・・」

医者「もし意識を取り戻したとしてももう一生起き上がることも歩くこともできないだろうね・・・」

律「ムギ・・・」

澪「・・・っ!!」

ダダダダッ!!グラグラグラ・・・!!

律「あ、澪どこいくんだ!?・・・すいません先生!今日のところはこれで失礼します!・・・澪ー!!」


-外-

律「澪ー!澪ー!!おーい!!どこいったんだー!?」

律「みーおー!!!」


シーン・・・


律「・・・・・はぁ・・・バカ澪・・・どこいっちゃったんだよ・・・」


ド・・・スゥゥゥゥウン・・・・グララララ・・・

律「!?・・・今の音・・・・澪か!?」


律「確かこっちの森のほうからだったよな・・・おーい澪ー!!澪ー!!」

澪「り、律・・・!?」

律「あ、澪!!やっと見つけた!こんなところで一体何して・・・っておい、なんだよその首に巻いたロープ・・・」

澪「・・・・」

律「お前まさか自殺しようと・・・!」

澪「そうだよ・・・でも枝が折れてこのザマだよ・・・いっちばん太いところ選んだのにさ・・・はは」

律「澪・・・」

律「バカ!自殺なんかしてどうするんだよ!?」

澪「だって・・・そうするしかないじゃないか!!唯もムギもあんなことになっちゃって!!もう死んで責任を取るしかないんだ!!」

律「・・・・・」

律「・・・このバカ野郎!!」

バチボヨーン!!

澪「こふっ!?り、律・・・?」

律「死んで責任なんて取れるわけないだろ!?そういうのは逃げっていうんだ!!」

澪「うっ・・・」

律「澪が自殺したら唯やムギはきっと自分のせいだって思うぞ!?自分のせいで澪が死んだって!!一生それを引きずって生きてくんだぞ!? 澪はそれでいいのかよ!?」

澪「い、いやだ・・・・・」

律「だろ!?」

澪「だ・・・だったらどうしろって言うんだよ!?」


律「とりあえず・・・今できることは痩せることだろ!!」

澪「痩せ・・・る・・・?」

律「そう!!すっきりした体になってそれを唯とムギに見せてやることがまず最初にできる償いだ!!」

澪「・・・・・」

律「そのほかのことは後になってから考えればいい!!とにかく今は痩せろ!!私も徹底的に付き合う!最後まで付き合う!!」

澪「律・・・」

律「だからさ、澪・・・自殺なんてバカなこと考えないで頑張ろうよ・・・私と一緒にさ・・・」

澪「・・・・・・」

澪「・・・・・・分かったよ。がんばる!私やるよ!!」

律「澪・・・!」


澪「私なんでもやる!絶対に痩せた姿を唯とムギに見せるよ!!」

律「澪・・・よく言った!よく言ったよ!・・・よし!それじゃあさっそく走り込みだ!!目標は澪の家!行くぞー!」

澪「おー!」

ドスンドスンドスン・・・・



次の日・・・

律「ふわあぁ~・・・昨日はいろいろあったなぁ~・・・眠いや・・・」

ゴゴゴゴ・・・・グラグラグラ・・・

律「!?・・・この振動!」

澪「おーい律ー!」

律「澪・・・!」

澪「ゼフッ!ゼフッ!おはよう・・・律・・・こふーっ!」

律「おはよう澪・・・もしかして家からずっと走ってきたのか?」

澪「うん、昨日絶対に痩せるって言ったしな」

律「そっか・・・偉いぞ澪!」

ナデナデ

澪「わっ!ちょっ・・・頭をなでるなよ・・・」

律「よーしそれじゃ学校いくか!」

澪「あぁ」

 ヒソヒソ・・・見てあれ・・・・軽音部の二人を病院送りにしたって噂の・・・
ダンプ秋山・・・違うよ・・・・メテオ秋山だよ・・・・近くで見るとすごい迫力ねー・・・

澪「・・・・・・」

律「・・・おい、澪。あんなの気にするなよ」

澪「分かってる。私はこんなことでくじけないよ。絶対に痩せるんだから・・・!」

律「澪・・・」

さわ子「よく言った!」

律「え!?さ、さわちゃん!?」

澪「い、いつからいたんですか!?」

さわ子「さいしょっからずっとよ!!」


律「・・・で、何の用?」

さわ子「ダイエットに協力してあげようっていってるのよ」

澪「え?せ、先生がですか!?」

さわ子「そうよ!こう見えても私、昔はダイエットの鬼って呼ばれてたの!」

澪「ダ、ダイエットの鬼・・・ですか?」

さわ子「そうよ!メチャクチャ痩せるわよ!」

律「おー、いいじゃん澪!せっかくだし協力してもらおうぜ!」

澪「ん・・・そうだな。痩せるためならなりふりかまってられない。先生!よろしくお願いします!!」

さわ子「あ、いっとくけど私超スパルタだから」

澪「え?」

さわ子「ほら、さっそく行くわよ!」

律「学校は!?」

さわ子「サボればいいのよ!」


律「ちょっとさわちゃん!ここどこ!?」

さわ子「見てのとおり、山よ」

律「山って・・・修行じゃないんだからさー・・・」

さわ子「・・・グチグチうるさいのよ小娘が」

律「ひっ・・・!?」

澪(な、なんか怖い・・・)

さわ子「ほら澪ちゃん」

澪「は、はいっ・・・!」

さわ子「まずはこの坂を全力で上りきりなさい。10セットよ!」

澪「せ、先生・・・これほとんど崖・・・」

さわ子「あ゛ぁ!?」

澪「や、やりますっ!」


数時間後・・・

澪「こふーっ・・・こふーっ・・・っうぇ!ゲロロロロロ・・・」

さわ子「なにやってるの澪ちゃん!?ゲロなんて吐いてる場合じゃないでしょ!?まだ一セットもできてないじゃない!!」

澪「むり・・・無理でずよぉ・・・ひっぐ・・・ごんなのでぎないよぉ・・・・」

さわ子「・・・それじゃあ唯ちゃんやムギちゃんはどうなるの?」

澪「!!」

さわ子「あの子達に見せてあげるんじゃなかったの?澪ちゃんの痩せた姿を」

澪「ぅぐ・・・・!」

律「で、でもさわちゃ・・・先生!これはいくらなんでも無理が・・・」

澪「やります・・・」

律「澪・・・!」

澪「やらせてください!」

さわ子「よし、よくいったわ!それじゃあ続けなさい」


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最終更新:2010年01月27日 00:57