唯「肉一切れしか入ってないし！」
唯「ニンジンと玉ねぎ多すぎだろ無能！突くえひっくり返してやった！」
唯「なんで妹ってここまで無能なんだろ」
唯「ほかほかご飯とか糞うざいんだよ」
唯「熱いだけのべちょべちょ米 胸糞悪いわ！」
……
唯「さて、この恨みをどうしてくれようか」
唯「この肉じゃがをカレーに変えてやろうか」
唯「いやいや、わたしでもさすがにカレーは作れるが、だからと言って……」
唯「あの愚妹の愚昧な肉じゃがをカレーにする義理などない」
唯「」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ
唯「ここはちょいと調教してやろうか」
唯「憂はいるかー」ﾄﾞﾝ
唯「憂ー憂ー」
唯「」
唯「あの愚妹め……」
唯「わたしにこんなクソまずいメシを食わせただけでなく」
唯「逃げ出すとは……！」
唯「明日学校で暴れるか」
唯「うひひ」
唯「お腹すいた」ｸﾞｳ
唯「寝よう」
唯「次の日です」
唯「学校に行こう」
唯「もう部活の時間だけど」
唯「あの愚妹、肉じゃがにさては睡眠薬を仕込んだな」
唯「許さない」
唯「許さんぞー」
唯「ぴゅーん」
唯「学校です」
唯「部室です」
唯「おそよーございますー」
紬「あら……ゆ
澪「」
律「」
梓「」
？「」
唯「なん……だと？」
唯「お、お前は……！」
唯「どうしてわたしが二人も！？」
？「」
律「唯が二人、だと」
？「ちがうよ。わたしはわたしだよ」
梓「ま、まさか！」
？「そう。そのまさかだよ」
紬「あなたは……」
唯「憂！」
憂「正解だよ」
唯「どうしてわたしのふりをしてるの？」
憂「お姉ちゃんが起きないからだよ」
律「だって」
唯「起こしてよ」
憂「起こしたよ」
唯「わたし起きてないよ」
憂「だって起こしても起きないんだもん」
唯「だからってなんでわたしに変装したの？」
作者別↓
憂「だってお姉ちゃんを欠席させる訳にもいかないし、変装すればいいかなって」
唯「憂が欠席になっちゃったじゃん」
憂「あ」
唯「まったく、憂はドジなんだから」
唯「昔から何やらせてもだめだよね、昨日の肉じゃがだって散々だったし」
憂「ごめんね、お姉ちゃん……」
律「まあまあ、お前ら喧嘩すんなって」
唯「……そうだね、寝坊しちゃった私が悪かったよ」
唯「私のためにやってくれたのにごめんね憂」
憂「ううん、起こせなくってごめんね」
梓「これで一件落着ですね」
唯「今日の晩御飯は一緒に作ろっか」
唯「そろそろ憂にも一人でちゃんとご飯作れるようになってほしいし」
憂「うん！私がんばるね！」
紬「これが姉妹愛なのね！」
律「じゃあ今日の部活は終わり！解散！」
自宅！
唯「じゃあ昨日の肉じゃが捨てるのは勿体ないから味付けしなおそうか」
憂「どうするの？」
唯「この場合はね……」
（中略）
憂「おいしい！やっぱお姉ちゃんはすごいね」
唯「しょうゆ足してお肉入れただけだけどね」
唯「じゃあ食べ終わったら憂はお風呂掃除お願いね、洗い物はやっとくから」
憂「はーい」
憂「お姉ちゃーん、お風呂掃除終わったよ」
唯「ごくろう！って憂びしょびしょになってるじゃん！」
唯「床までびしょびしょだし、とりあえず憂は洗面所ね」
唯「着替え持って行くから服脱いでてね」
憂「えっ、服脱ぐなんて……お姉ちゃんったら///」
唯「なんでもいいから体拭いちゃって、風邪引いちゃうよ？」
憂「……はーい」
唯「着替え持ってきたよーってなんで下着まで脱いでるの！？」
憂（キャー///お姉ちゃんに裸見られちゃった///）
唯「恥ずかしがらなくていいから！」
唯「これに着替えて、お風呂沸いたらすぐ入りなよー？」
憂「あ、あの……、お姉ちゃんも一緒におふｒ」
唯「私は床拭いてくるからねー」
憂「ｼｭﾝ」
憂「お姉ちゃん、お風呂上がったよ」
唯「ほいほーい」
憂（勉強してるお姉ちゃん可愛い！）
唯「もうすぐしたら入るね」
憂「うん、今日は色々ごめんね……」
唯「気にしてないよー、いつものことじゃん」
唯（この愚妹いつになったら家事とかできるようになるのかな）
憂「えへへ///ありがとうお姉ちゃん」
次の日！
憂「んむぅ～、6時か……、朝ご飯作って昨日の失敗を挽回しなくちゃ！」
唯「ん～、なんか焦げくさい……憂かな」
憂「う～、目玉焼きが焦げちゃった」
唯「おはよ～憂、朝ご飯作ってたの？」
憂「あ、お姉ちゃんおはよう」
憂「いつもトーストだけだとあれだと思って目玉焼きとお味噌汁作ってみたよ」
唯「あれ？炊飯器が空だけど」
憂「あ！ご飯忘れてた……パンならあるけど」
唯「パンがあること知ってるよ」
憂「焼こうか？」
唯（お味噌汁とパン……まあお腹に入ったら一緒だよね）
唯「焼きなさいよ！」
放課後！
唯「～ってことが今朝あってね」
律「頑張ってるな～、憂ちゃん」
唯「頑張ってくれるのはうれしいんだけどね」
梓「前は唯先輩がご飯作ったりしてたんでしたっけ？」
唯「そうだよ～、でもいまは部活があるから憂にもしてもらうことになったんだけど」
紬「いきなりは難しいわよね」
唯「っていうか憂は昔から何やらしてもダメなんだぁ」
唯「頑張ろうって気はあるみたいなんだけどね」
律「もう唯が部活始めてから1年以上経ってるしな」
梓「そういえば今日も時間割り間違えてました」
唯「あ、メールだ」
梓「また憂からですか？」
唯「うん、今日の晩御飯の買い物何いるかって」
律「今日はどっちが作るんだ？」
唯「私だよ～、っていうか毎日作ってるようなものだけど」
唯「最近は色々させてるんだけど後の処理が大変なんだよね」
紬「それで最近お疲れ気味なのね」
澪「みんな、そろそろ練習しようよ」
唯「もうちょっとお茶しようよ～」
律「ケーキうめぇ」
澪「……」
自宅！
唯「ただいま～」
憂「お姉ちゃんおかえり、今日は早かったんだね」
唯「今日は私がご飯当番だからね～、少し早く帰ってきたの」
憂「そうなんだ、お姉ちゃんのご飯おいしいから楽しみだなぁ」
唯「ほいほい、んじゃちゃちゃっと作っちゃうね」
唯「……あれ、材料が足りない？」
唯「憂ー、メールで送ったものはどこ？」
憂「冷蔵庫に入れといたけど……」
唯「あれ～、見当たらないよ」
憂「おかしいな、確かに言われたの物を……あ！」
憂「お姉ちゃんごめん、買う物間違えちゃった……」
唯「またなの？前も間違えてたよね？」
憂「ごめんなさい……」
唯「いい加減買い物ぐらいちゃんと出来るようになりなよ」
唯「あずにゃんに聞いたよ？今日また時間割り間違えてたんでしょ」
唯「憂がドジなのはもう仕方ないことだけど周りに迷惑だけは掛けないようにしなよ」
憂（うう……、最近お姉ちゃんに迷惑掛けっ放しだよぉ）ｳﾙｳﾙ
憂「ごめ……なさい」ｳﾙｳﾙ
唯「まあ、今日のところはなんとかするから憂は戻っていいよ」
憂「……うん」ｸﾞｼｸﾞｼ
唯「ごちそうさま」
唯「私が洗い物やっとくから早く食べてね」
憂「……うん、あの！」
唯「なに？」
憂「やっぱりお姉ちゃんのご飯はおいしいね……」
唯「……そう」
憂「ごめんね、早く食べるね」
唯「憂も」
憂「？」
唯「私の妹なんだからこれくらい作れるようになるよ」
憂（お姉ちゃん……！）
唯（きつく言いすぎたかな、いつものことなのに……）
ｺﾝｺﾝ
憂「……お姉ちゃん、お風呂空いたよ」
唯「うん、ありがと」
憂「……お姉ちゃん、今日はごめんね、私頑張るから！」
唯「私もきつく言いすぎたよ、ごめんね」
憂「ううん！……私がドジだから」
唯「うい～」ｶﾞﾁｬ
憂「おねえちゃ」
唯「今日は一緒に寝よっか！」ﾀﾞｷｯ
憂「……うん！」
憂「ねえ、お姉ちゃん」
唯「んー？」
憂「今までは自分がドジだからって妥協してたところもあったかもしれない」
憂「でも、もう自分にそんな言い訳しない！」
憂「だって、私は大好きなお姉ちゃんの妹なんだから！」
唯「頑張ってね憂、応援してるからね」
憂「これからはお姉ちゃんの迷惑掛けないように頑張るから」
憂「私を嫌いにならないでね」ｳﾙｳﾙ
唯「大丈夫だよ憂、嫌いになんてなったりしないよ」
唯「それに周りに迷惑掛けるなって言ったけど、私には掛けてもいいんだよ」
憂「え？」
唯「だって私は憂のお姉ちゃんなんだから」ﾌﾝｽ
憂（お姉ちゃん好き好き大好き！）///
唯（これで憂も本気で頑張ってくれるといいなぁ）
次の日！
唯「ただいま～」
憂「おかえり、ご飯できてるよ」
唯「ごくろう！何作ったの？」
憂「一昨日と同じでごめんなんだけど肉じゃがだよ」
憂「でもね、今回は何度も
レシピ見て、何度も味見して分量だってちゃんと考えて作ったの」
唯「おお～、期待してるよ！」
憂「うん！食べて食べて！」
ﾓｸﾞﾓｸﾞ
唯「うん、おいしい……おいしいよ憂！」
憂「やったぁ！」
唯「憂が作った肉じゃがが美味しいから目の前でおかわりしちゃいます！」
おわり
最終更新：2010年06月28日 02:46
