7月13日AM:11:30


唯「・・・・・・うぅっ・・・・・・うん・・・さむっ・・・うぅ」

唯「・・・・・・ここは・・・(あれ目がぼやけてよく見えないや)・・・・・・うぅ・・・寒いなぁ・・・確か部活が終わって・・・」

唯「(ゴシゴシ)・・・ここは・・・どこだろ・・・・・・暗いからよくみえないや・・・・・・とりあえず出口出口・・・・・・」

ガシャン

唯「あてっ・・・なんだろ・・・・・・足引っ張られたような・・・ん・・・なにかついてる・・・・・・なんだろこれ・・・鎖かな?」

唯「なんで足に・・・あれ誰かいる・・・・・・あれ、あずにゃん?」

わずかな光から自分のそばに梓がいることに気づく・・・・・そして梓にも鎖がついていた

梓「・・・・・・・・・・・・・」

唯「あずにゃん・・・起きてっ・・・あずにゃん」

梓「・・・ん・・・うぅ・・・せん・・・ぱい?」

唯「あずにゃん・・・なんか大変なことに・・・うぅ」

梓「えっ・・・・・・・・・ん・・・えっ、なっなんですかこれ」ガシャガシャ

唯「わからないけど気づいたら・・・どうしよう・・・」

梓「そう簡単には外れないみたいですね・・・・・・・うぅ困ったです・・・」

唯「どうしよう・・・・・・・・」

梓「誰かいませんか~助けてくださいっ誰か~」

唯「助けてぇぇぇぇえええ~」

梓「駄目ですね・・・・うぅ・・・・・ここはどこなんだろう」

唯「う~ん・・・・どこだろう」

梓「その災害用ライト取ってもらえますか」

唯「災害用ライト?」

梓「その足元で光ってる棒のようなものです」

唯「あぁ~これかぁ・・・これってぐにゃって曲げると光るんだよねぇ~・・・あれ、曲がらない・・・・・もう光ってるけど・・・・はい」

梓「ありがとうございます・・・・もしかしたら・・・・・・ん?鍵穴がありますね・・・・」

唯「えっ・・・・ホントだぁ・・・・・ってことは鍵があれば・・・・・ってことだね!」

梓「そういうことですね・・・・でも肝心の鍵が・・・・見当たりませんね」

唯「うぅ・・・・暗いからよく見えないね・・・・あずにゃん照らして~」

梓「照らしてますけど・・・・駄目ですね・・・・光が弱いです」

唯「これじゃ何も見えないよぉ・・・・・」

梓「ですね・・・それにしても寒いです・・・うぅ」

唯「こうやってくっついてればあったかあったか~・・・・・・ね」

梓「・・・はい///」

唯「それにしても・・・・私たちどうしてここに・・・・・・」

梓「確か部活が終わって和さんのお墓参りに行こうとしてましたよね・・・・・・でもそこまでしか記憶にないです」

唯「和ちゃん・・・・・ごめんね・・・・こっから出られたらお墓参りいくからね・・・・・」

梓「それにしても・・・・・暗いし寒い・・・・なんでこんなことに」

唯「・・・・・・ゆ、誘拐とかかなぁ・・・あずにゃん・・・」ギュウ

梓「へ、変なこといわないでくださいっ」

唯「・・・うぅ怖いよぉあずにゃん・・・」ギュ

梓「と、とりあえず・・・ここから出る方法を・・・それにしても暗くてよくみえない・・・・・」

ガシャン・・・

梓「今何か・・・・音しましたね・・・・」

唯「誰かいるのかな・・・」

梓「あそこの角から・・・・ん・・・・・誰かいる・・・・・・ような」

唯「う~ん・・・よく見えないけど・・・・・・確かに誰かいるようにみえ・・・・・・そうだあずにゃんそれ投げてよっ」

梓「何いってるんですか・・・・・もし何もなかったらせっかくの明かりが・・・・」

唯「でも・・・・私たちの知ってる誰かかもしれないじゃん・・・・・・ね、ダメカナ?」

梓「うぅ・・・・じゃ、じゃあ投げますよっ・・・・・どうにでもなれっ・・・・にゃあっ」ポイッ

梓の投げたライトは一回はねて転がり、人の足にぶつかってとまった
ライトはかろうじて角にいる人間をぼんやりと照らす

唯「あれ・・・・・あれって・・・・りっちゃんと澪ちゃん!?」

梓「そう・・・・みたいですね」

唯「よかったぁ~・・・・起こしてあげなきゃねっ」

梓「ですね・・・先輩方っ起きてくださいっ」

唯「澪ちゃん、りっちゃん起きてっ・・・・」

律「・・・・・その声は・・・唯か・・・?・・・・・まぶしっ・・・・・・よく見えねぇけど声は唯だな・・・・・・あれ、なんだこれ・・・」ジャラッ

律「なんだよこれ・・・うぐぐっ・・・こんちきしょおおおおっっ・・・・・はぁはぁ・・・駄目だ・・・って澪・・・おい起きろ澪っ」

澪「・・・・ん・・・・・ん・・・うぅ寒い・・・・・り・・・つ?」

律「澪・・・なんか大変なことに・・・・・・」

澪「えっ・・・・・・・・・ん?足に・・・・・なにこれ・・・」ガシャガシャ

律「唯~なんか分かるか?」

唯「わからないよぉ~・・・・・・あずにゃん・・・どうしよう・・・」

梓「ど・・・・・どうしようといわれても・・・・・・・」

澪「怖い怖い怖い怖い~」

律「澪、私がそばにいてやるから・・・・・大丈夫だって」

澪「うぅ・・・・でも・・・・怖いもんはこわいよぉ~」


唯「どこかに電気のスイッチないのかな・・・・」

梓「・・・・・律先輩それ投げてもらえますか?」

唯「そんな何回も投げたら壊れちゃうよぉ~」

律「そうだな・・・・やめとくわ」

梓「なっ・・・(災害用だから丈夫なはずなのに・・・・・)まぁいいです」

律「なぁ・・・唯と梓だけか?」

梓「反対側の角・・・・誰もいない・・と思いますし・・・・・・・・対角線上の角は暗くて・・・見えないです」

律「なるほど・・・・・・ん・・・・・あれ・・・・誰かいるな・・・・暗くて見ずらいなぁ・・・・澪あれだれだかわかるか?」

澪「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い」

律「・・・・・・駄目か・・・・・・・もう一人いるみたいだけど暗くてよく見えないわぁ」

唯「誰だろう・・・・・えっと・・・・澪ちゃん、りっちゃん、あずにゃん・・・・ムギちゃん・・・・ムギちゃん!?・・・・ねぇムギちゃんじゃない?あずにゃん」

梓「たぶん私もそう思います・・・・・・でも結構大きな声でしゃべってても起きないなんて・・・・・・」

律「よしっこいつを投げて誰なのか確かめようぜっ」

梓「(壊れるって言ったのだれですか・・・・)やめておいたほうが・・・・」

唯「いっけえりっちゃんっ」

律「まかせとけいっっおらっ」ポイッ

ライトは律の手からすっぽ抜けて別の角に転がる

律「あ・・・・」

唯「・・・・・・」

律「・・・・・・」

梓「・・・・・・」

澪「怖い怖い怖い怖い怖い・・・・」

律「・・・・・悪い、外した・・・・しかも取れないとこに・・・・」

唯「・・・・りっちゃん」

梓「うぅ・・・・もったいない・・・・・でも・・・・・これであっち側の角には誰もいない・・・・というかドアがありますね」

唯「HELP~ME~♪」

律「HELP~ME~♪」

梓「・・・・・なんて無駄な・・・・疲れるだけだと思いますよ・・・・」

律「結局・・・・あの角にはだれが・・・・」

唯「きっとムギちゃんだよっ・・・ムギちゃ~んっ」

律「ムギ~ムギ~起きてくれ~」


7月13日PM:12:00


ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリと警報音が部屋中に響き渡り彼女らの鼓膜を刺激する

唯「うわっ」

梓「ひゃあっっ」

澪「いやあぁぁぁぁぁぁああ」

律「なっ」

ジリリリリリリリリリ・・・・・・ピッ

唯「うるさいなぁ・・・・・なんだったんだろう」

パチッ、バッバッバッ

梓「まぶしっ・・・・・で、電気・・・ついたみたいですね・・・・うぅ」

律「まぶしいわっ・・・・あ・・・あれは・・・ムギだったのか・・・・・・」

唯「眩しすぎて直視できません」


紬「・・・うぅ・・・・あれ・・・・・皆さん・・・・・な、なんですかこれ」ガシャガシャ

唯「ムギちゃん聞こえる~?」

紬「唯ちゃんかしら・・・聞こえますよ~・・・・これは一体・・・・・・あらりっちゃんに澪ちゃん」

律「ムギようやくお目覚めか・・・・私たちにも分からねぇんだ・・・・・・起きたらこうなってて・・・・気味悪いな・・・・」

梓「・・・・・・あれっ」

唯「えっ?どうしたのあずにゃん」

梓「へんな人形が・・・・ピエロみたいな・・・・・怖いです」ギュウ

唯「ホントだぁ~なんだろう・・・・なんか可愛いね~?」

梓「(唯先輩・・・・)」

律「ピエロ・・・・ホント気味悪いな・・・・・・それに床がコンクリートだから冷たい・・・・」

澪「怖い怖い怖い怖い」

紬「なんとか逃げる方法考えないとね・・・・」

律「その前にこの鎖をはずさなきゃ・・・・だな・・・・ん?鍵穴があるぞ」

唯「でも鍵がないんだよぉ~」

梓「なにか・・・ないかな・・・・・」ゴソゴソ

唯「私も探そっと(ゴソゴソ)・・・・あれっ・・・・なんだろこれ・・・」

梓「なんでしょうか・・・・ボタンついてますけど・・・・・・」

律「押さないほうがよさそうだな・・・・すごいフラグ立ってるかんじあるし・・・・怖ええよ・・・」

紬「私もそう思うわ・・・・押したらいけない気がする」


唯「そっかぁ~でも・・・・えいっ」ポチッ

梓「ちょっと、何押してるんですかっ」

唯「えへへごめんごめん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、なにも起こらないね・・・」

律「っ・・・・・・なんだよ・・・・びっくりさせやがっ・・・」

キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル

唯「うわぁ・・・・に、人形が動いたっ・・・・あああああずにゃ~ん」ギュウ

梓「(唯先輩暖かい・・・・・じゃなくて)・・・・・・こ、こっち向かってるじゃないですかっ」

澪「ひいいいいい」バタッ

律「澪っ・・・しかっりしろっ・・・・・って・・・・・まぁ・・・・気絶してたほうがいいかもな・・・・」

キュルキュルキュルキュルキュル、ピタッ

紬「あら、止まったみたいね」

唯「あぅ~・・・・怖かったよぉ・・・・・」

梓「もう自分勝手はやめてくださいね」

唯「し、しつれいしやしたっ・・・・」

律「ふぅ・・・・・それにしても寒い・・・・」

紬「夏服だものね・・・私たち」

梓「キャピタラでもついてるのかな・・・・」

唯「ほら、ピー太こっちだよぉ~」パンパン

梓「ちょっとホントにこっちきたらどうするんですかっ」

唯「だってピー太可愛いじゃん・・・・・あれ、可愛いよね」

梓「(さっきひやぁぁああって騒いでたのに・・・・)可愛くないです、グロいです・・・・ホントにこっちきたr・・・」

ギィィイイイイイイイガタガタガタガタガタ

唯「うわああああああ揺れてるよぉ・・・・人形がぁぁぁああ」ギュウウ

梓「怖いです怖いですよぉおお・・・しかも先輩っこっち来ますよっ」ギュウ

律「・・・・ククッ・・・・・こっちから見るとシュールで面白いんだけどな・・・・」

唯「あずにゃんたすけてぇぇぇええ~」

梓「わわわ私だって助けてほしいですよっ・・・・てか先輩が呼ぶから~」

唯「ホントに来るなんて思わなかったうわああああああ」

紬「なかなか歩き方が不器用な人形ね」

律「おもしれぇなお前ら」

ガタガタガタガタガタガタ、ピタッ

紬「あら終わっちゃったのかしら・・・(唯ちゃんと梓ちゃんの怖がってる顔録画したかったわぁ~♪)」

律「なんだもう終わりか・・・・・」

梓「近い近い・・・・人形近すぎですっ」

唯「ひぃぃいいい・・・・・」


人形「・・・・・ギーギージグー・・・・・・ガガガッガ」パクパク

唯「しゃ、しゃべった?・・・・やっぱり可愛いよあずにゃんっ」

梓「(なんなんだ怖がったり可愛がったり・・・・)どう見たら可愛いんですか・・・・怖すぎですよこんなのっ」

人形「・・・・・・・・・グギギ・・・・・おはよう・・・・・桜高校軽音部・・・・・・・・」

律「私たちを知ってるのか・・・・・・?」

人形「・・・・・・・ここが・・・・どこだかわからないだろう・・・・・ギーギー」

唯「分からないよピー太・・・・どこ?」

梓「これきっと録音ですからたぶん意味ないですよ・・・・・・」

人形「・・・・・・・・教えてやる・・・・・・お前らは・・・・・・」

唯「ほらっ答えてくれるみたいだよっ」

梓「どこかから無線でしゃべってるのかなぁ・・・・」

人形「・・・・・・この地下室で・・・・・・・死ぬ・・・・・」

律「なっ・・・・」

紬「そんな・・・・・」

唯「えっ・・・・死ぬ・・・・?」

梓「・・・・うぅ」


7月13日PM:12:10


人形「・・・・・・ただし・・・・ゲームに勝てばここから出られる・・・・」


梓「なんて楽天的・・・・」

唯「だってゲームに勝てばいいんだよっ♪」

律梓紬「(負けたら死ぬってことを忘れてる・・・)」


人形「・・・・・・・・・6時までに・・・・・・真犯人を・・・・殺せ・・・・殺せれば君らの勝ちだ・・・・・」

唯「・・・・・え・・・」

紬「そんな・・・・・酷い・・・・」

律「・・・・・・ふ、ふざけてんのか」

梓「・・・・・真犯人?」

人形「・・・・・お前らの中に・・・・・・・・・・・」

人形「・・・・・君らの友達を殺した・・・・・・真犯人・・・・が・・・・いる・・ギーギー」

唯「・・・・い、言ってる・・・・イミガ・・・・ワカラナイ・・・・ヨ」ガタガタガタ

梓「そんな・・・・和さんを・・・・」

人形「・・・・・・ゲームスタートだ・・・・・・・・・ブチッ」

唯「なんで・・・・イミワカラナイ」

紬「なにが・・・・ゲームよ・・・・」

律「・・・・・なんなんだよ・・・・・・」

梓「・・・・・・殺すなんて・・・・・・・・嘘ですよ・・・・・この中の誰かが和さんを殺したなんて」

唯「あずにゃん・・・・・そ、そうだよ・・・・・だって警察が犯人捕まえたじゃん・・・・」

律「・・・・・・そうだよなっ・・・・こんなくだらないこと・・・・しなくて・・・・・いいんだよなっ・・・・和は・・・・和は・・・・・」

紬「・・・・私もそう思います・・・・もし仮に誰かが犯人だとしても殺したくない・・・・殺せるわけないっ」

梓「・・・・・そうですよ・・・・・なんで私たちが誰かを殺さなきゃいけないんですか・・・・・・・」

澪「・・・・・うぅ・・・・う・・・・」

律「澪・・・・起きたか・・・・」

澪「・・・・頭が痛い・・・・・あれ・・・・ここは・・・・」

律「み・・・・澪・・・・よく聞け・・・・」

澪「どうしたの・・・・?」

律「・・・・なんでもない・・・・言える分けない・・・・」

唯「りっちゃん・・・・・」

澪「・・・・律・・・ここはどこなんだよ・・・・なぁ」

律「分からない・・・・分からないんだよっ」

澪「・・・・・(なんなんだこの重い空気・・・・確かにこの状況ならこういう空気になるけど・・・・なにかおかしい)なにかあったのか?」

梓「・・・・・と、時計・・・・時計はどこに・・・・」

紬「時計なら・・・・そこよっ」

梓「ちょうど私たちからは見にくいところですね・・・えっと・・・いま12時だから・・・・あと6時間」

唯「あずにゃん・・・」

梓「なんですか・・・・」

唯「・・・・・・和ちゃんは・・・・和ちゃんは・・・・・」

梓「大丈夫です・・・・この中の誰も和さんを殺してなんかいませんよっ・・・・・それにきっと誰か・・・・警察とかが探しに来てくれるはずですっ」

澪「おい、なんなんだよ・・・・殺すとか・・6時間とか・・」

律「・・・・・・澪・・・・・・あのな・・・・」

澪「なんだよ・・・・」

律「・・・・・・」

澪「なんなんだよ・・・・」

紬「・・・・・りっちゃん」

澪「おいっ・・・」


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最終更新:2010年01月28日 22:27