―準備室

梓「先輩たちは卒業しちゃったし…私これからどうしよう」

梓「新歓ライブもできなかったから結局新入生入らなかったし…」

梓「むったん…」

むったん「(あずにゃんならひとりでも、先輩たちに負けないような音楽ができるったん!がんばるたん!)」

梓「むったん…!」

梓「そうだ!先輩たちもいないし、今日からはいっぱいむったんと練習できるね!」

梓「ひとりでも、やってやるです!」



―梓自室

梓「まずは音楽の方向を決めないと」

梓「放課後ティータイムみたいなやわっちい音楽もすきだけれど、やっぱりジャズかな」

梓「でもジャズはバンドだし」

梓「純がいるから今更ジャズ研には入れないし」

梓「ニルヴァーナみたいなのも、いいなー」

梓「やっぱりハードロックかな…あっ」

梓「このCDは!」

梓「Aphex Twin!」

母親「梓ご飯よー」

梓「はーい今行くー」

梓「えーふぇっくす…ついん!」

梓「ごちそうさまでした」

―梓自室

梓「これなら…リチャードみたいになるば…ひとりでもできる!」

梓「むったんもいっぱい活躍させられる!」

むったん「(あずにゃん…)」

梓「これだ…これだったんだ…私の……道!」

梓「そうと決まればやることはひとつです」

梓「練習するです!」

じゃかじゃかじゃーんじゃかじゃかじゃーん


―教室

純「梓、先輩たち卒業してからやっぱり寂しそうだったけどさー」

憂「最近なんか生き生きしてるよね」

憂「お姉ちゃん結構心配してたから、元気になって嬉しいな」

純「…私は平沢先輩の受験の方が心配だったけれどね」

憂「えへへっ//」

純「なんであんたが照れるのよ あっ梓がこっち来た!」

梓「おはよー」

憂純「おはよー」

梓「ところでお二人さんに聞きたいことがあるんだけど」

梓「ちょっとこれを聞いて欲しいいの」

梓「先輩たち卒業しちゃったけれど、ひとりでやってみようと思って作ってみたんだ」

純「おっ弾き語りか~」

梓「そんなんじゃない」

純「」

憂「梓ちゃんが作った曲、聞きたいよー」

キャッキャワクワク



梓「じゃあ再生するから」



憂純「」

梓「初めてだからあんまりミックス上手くいかなかったけれど…どうかな///」

憂純「」

純「…アヴァンギャルドだね」

梓「ドリルンベースね」

憂「あっお姉ちゃんもドリル好きだったもんね!」

梓「えっ」

梓「まじっすか」

憂「私はこういうの、いいと思うなー」

純「まじっすか」

梓「なんだとコラ」

憂「梓ちゃんすっごく楽しそうだし、むったんも大活躍な曲だし!」

純梓「憂…」

梓「お前はいい」ポカッ

純「ギャッ」



―準備室

梓「純はわかってくれなかったけれど、憂には褒められちゃったね」

梓「やっぱり間違ってなかったんだ…!」

むったん「(あずにゃん…)」

梓「あっ新しいエフェクター買って来たんだった!」

梓「むったん、もっといっぱいむったんの力、引き出してあげるからね」

むったん「(あずにゃん…!)」

梓「よしっこれをこーやって…こーつないで…」

アンプ「ドーn」

梓「うわっうわわわ」

梓「音量落として、こっちをこーつなぎ直して…」

アンプ「ぐもっちゅいーん」

梓「わぁ…!」パァァ


―教室

梓「やっぱりシンセは必要かなあ」

梓「欲しいのはハードシンセだけど、お年玉は全部エフェクターとかにつぎ込んじゃったし」

梓「Mac欲しいなあ」


純「最近梓ひとりごと増えたよね」

憂「お姉ちゃんたちいなくて寂しいのかなー」

純「絶対口に出てないって思ってるって」

憂「なにか手伝えたらいいけどねー」

純「はーあ、私も澪先輩のベース見たくて寂しいっつーのっ」

憂「そうだ!」



―準備室

梓「むったん!今日もやるよ!」

むったん「(all right master!)」

?「よー梓!来てやったぜーええええええ!!!」

梓「わあああ」

梓「律先輩!驚かさないでくださいよ!」

澪「音楽室来るの、久しぶりだなー」

紬「うふふふふ」

梓「澪先輩!むぎ先輩も!」

唯「あずにゃああああああああああああああん」

梓「わああああああああ」

唯「あずにゃんもふもふにゃん!あずにゃんもふもふにゃん!」

梓「」

梓「息できないです!苦しいです!」

律「ギブアップかー?ギブアップなのかー?」

澪「おい、そろそろ離してやれよ 梓死ぬぞ」

唯「おっとこれはこれはー失礼しましたー」

梓「もうっなんなんですかっ」


憂「梓ちゃんが寂しいかなって思って、お姉ちゃんに音楽室に行ってみたら、って言ったんだよー」

梓「わっ憂!」

澪「それで唯が私たちに声かけてくれて」

紬「みんなも学期の始まりで忙しくなかったから、お茶会しに来たの」

律「そーゆーことだっ!むぎ!お菓子の準備は万端かっ」

紬「もちろん!久しぶりのお茶会だから大奮発しちゃった」

唯「まじっすか!やったー!」

梓「先輩…先輩……」グスッ

憂「うふふ」



唯「むぎちゃんのお菓子と紅茶、おいしいよお 久しぶりだよお」

澪「やっぱりひとりで軽音部だと、部員は入らなかったか」

律「そーいえば梓、お前いま何やってんのー?練習?」

梓「あのっ、私、ひとりバンドやってるんです」

紬「ひとりバンド?」

梓「リチャーd…憧れてるミュージシャンがひとりバンドやってて、それの真似事ですが…」

梓「ドラムセットは準備室にあるので、リズムはドラムで録音して、ギターをそれに重ねてくんです!」

澪「へぇ、面白そうじゃないか」

唯「むぎちゃんのお菓子おいひいよおおお」

梓「あっそうだ!唯先輩ドリルンすきなんですよね!」

梓「こないだ録音したのがあるので、聞いてほしいです!」

律「おっiPhoneかーカックイー!」

梓「おもちゃ程度ですが、音楽に使えるアプリもたくさん出てるんですよー」

梓「再生しますね」






唯「」

律「」

紬「あらあらうふふ」

澪「コワイ…ドリルコワイ…」ガタガタブルブル


梓「あの…どうでしょうか…」

律「」

紬「梓ちゃんが楽しそうなのが伝わってくるわー」

律「(マジかよ)」

唯「むったん、いろんな音色出せるんだねって思ったよ!」

梓「流石唯先輩ですね!ムスタングはシューゲイザーなんかでもよく使われる、人気ちゃんなんですよーえへへ」

梓「まだまだ全然100%の力じゃないですが」

梓「正直big muffに助けられてるところはありますね」

澪「コワイ…ドリルコワイ…」

梓「big muffも使いこなせてないですし、やりたいことイッパイです!」キリッ


―帰り道

律「梓、すごかったなー!」

澪「うーん、私はよく分からなかったけれど」

律「いや、あたしもわかんねーけど」

律「でもさー、唯から新入部員一人も入らなかったーって聞いたときはどうなることかとおもったけど」

律「梓ならなんか私達じゃできなかったこと、ひとりでやってのけちゃいそーな気がすんだよなー」

澪「そうだな」

澪「私の歌詞がなくても、むぎの綺麗なメロディがなくても、お茶会がなくても」

澪「なんか壮大な音楽を作れそうな意気込みみたいのを感じたな」

律「さっきはドリルコワイヨーって言ってたのにな」

ボカッ

律「イテッ」



……

憂「おねーちゃーん、ごはんできたよー」

唯「いまいくー」


唯「あずにゃん元気だったねー心配してたけれど、それには及ばないぜって感じだった!」

憂「教室でも音楽聞きながらメモとったりしてて、すごく熱心なんだよ」

唯「あずにゃんひとりぼっちにしちゃったし、なんか助けられればいいんだけれどなー」

唯「でも何したらいいかわかんないや!」

憂「うふふ お姉ちゃんたらっ//」

唯「うーいっ//」

キャッキャウフフ



―梓自室

梓「先輩たち褒めてくれたね」

梓「勢いで始めちゃったから不安になったりもしたけれど、最近みんなが認めてきてくれてる気がする」

むったん「(あずにゃんのちからがついてきてるってことだよ!)」

むったん「(いっぱい弾いてくれるし、いっぱい触ってくれるし、嬉しい!)」

梓「むったん…!」

梓「今日はむったん休ませてあげるね」

梓「come to daddy聴いて寝よっと」

梓「明日からもがんばるです!」エイエイオー



―準備室

アンプ「ぐぐぐぐぐぐぐろろろろおろ」

さわ子「梓ちゃーん」

梓「ひゃっ 先生!」

さわ子「梓ちゃんにお届けものよー♪」

梓「うわっおっきいですね トンちゃんの水槽ですか?」

さわ子「それが差出人が不明なのよ なにが入ってるかも分からないし」

さわ子「琴吹さんからの差し入れかしらねっ」

梓「」

梓「そんなの開けてだいじょぶなんですか?爆弾とかだったら…」

さわ子「そんなのあるわけないじゃなーい さっ開けましょ」バリバリ



さわ子「あら…これは…」

梓「Mac Pro!!!」

さわ子「お菓子じゃないのねー残念だわ」

梓「」

梓「Appleの最上位パソコンですよ!しかも」

梓「Ableton Liveもついてる!」

梓「体験版じゃないです!」


さわ子「…なんなのそれ?」

梓「えっと…これがあればひとりバンドがすっごい楽しくなるんです!」

さわ子「そういえば梓ちゃん、ひとりでカセットテープ使って録音したりしてたわね」

梓「それは…お金がなかったから…」

梓「先生、これ準備室に置いてもいいですか」

さわ子「トンちゃんも置いてるし、パソコンくらい置いていいわよ」

さわ子「曲ができたら教えてねっ」

梓「今聞けますよ!」


さわ子「これよ…これが音楽だわ!!!!」パアア

梓「先生さすがです!」



―職員室

さわ子「(それにしても差出人は誰なのかしら…)」

さわ子「(えぇっと…ID: iKozUFcU0?)」

さわ子「(気持ち悪いわね)」

―準備室

梓「わああああああああ」

梓「これがあれば…これがあれば…!」

梓「むったんやろっ!」

むったん「(Yes, Sir!)」



―教室

梓「ブツブツ」

純「梓の輝きっぷりに磨きがかかった」

憂「パソコンもらったんだって、ニコニコしてたよねー」

純「一年のとき素直にジャズ研入ってればよかったのに」

憂「まあまあそんなこと言わずに見守ろうよー」

純「残念ながら私は見守ることしかできないわ、あんな音楽」

憂「梓ちゃんかっこいいのにー」



―準備室

梓「曲の完成度も上がってきた気がする」

梓「でもなんだか、なんか違う」

梓「こんなとき先輩たちがいたら、もっと新しい展開ができそうなのに…むったん…」

むったん「(あずにゃん…)」

憂「あーずっさちゃん」

梓「わっ憂!何?」

憂「あのね」

憂「お姉ちゃんも大学の授業が本格化してきて、飲み会とかもやってるみたいなんだけれど」

憂「お夕飯作ることが減っちゃって暇だなーって思って」

憂「梓ちゃんのお手伝いができたらいいなって思って、来たんだよ!」

憂「ギターも買ってきちゃった//」ジャーン

梓「憂…!」

憂「軽音部に…入れてくれないかな?」

梓「憂!」

梓「そうと決まればさっそくやるよ!」ジャンジャーン


2
最終更新:2010年07月03日 14:27