翌朝

憂「おはよう」

唯「お、おはよ、またドラマ観てたの?」

憂「うん」

唯「そんなに面白いなら、今度私にもみせてよ」

憂「う、うん、考えとくね」

唯「……」

憂「そう言えばお姉ちゃんも遅くまで起きてたの?」

唯「あ、あぁ、うん、ちょっとギターの練習を」

憂「そうなんだ、頑張ってね」

唯「うん……」

憂(ん? でもそれこそ物音がしそうなのに……私がヘッドホンしてるから聞こえないだけかな?)



教室

純「ボンジュール」

梓「はいはい」

純「梓って絶対私に冷たいよね」

梓「三日に一回くらいデレてあげるから」

純「まぁ別にいらないけど」

梓「なにーーー!」

憂「二人とも、めっ!」

純「憂?」

憂「優しさから始まるパワー、それが勇者だよ」

梓「ドラクエ?」

憂「時に拳を、時には花を」

憂「本当は敵なんかいない事に気付かないと」

憂「えへへへへ」

純(夏の暑さで頭が……)

梓(唯先輩の妹だしなぁ、変なとこがあってもおかしくないよね)

~~~

唯「へっくし!」

和「夏風邪?」

~~~

憂「そう言えば、ここって中国拳法部とか無いのかな?」

純「無いよそんなの」

憂「えー、手から火を出したり、高速移動したりしたかったのに」

純「マンガ読み過ぎ」




放課後

憂「ばいばーい!」

純「じゃあ」

梓「……」

純「かまってかまって欲しいの?」

梓「泣き真似するぞ」

~~~

ポツリポツリ、ザザーン

憂「あ、雨だ」

憂「今日もあの子来てるのかな……この雨だし、来て無いよね」

憂「私もスーパー寄ってすぐに帰ろう」

~~~

子ども2「帰ろうぜー」

子ども1「もうちょい」





憂「ウルトラマンを観るために一瞬で宿題終わらせた」

憂「我ながら凄まじい速度だった……マッハ3は出てたね」

憂「さてさて」イソイソ

コスモス『デュワ!』

カラミティ『ドゥワ!』

憂「……」ドキドキ

アヤノ『ムサシが……死にかけてる?』

フブキ『カオス大戦だ……』

コスモス『ムサシ、これ以上一緒には戦えない』

憂「そんな……酷いよこんなの……」

ムサシ『僕はカオスヘッダーも救いたい! コスモース!!』

コスモス『ハアァ……』

憂「優しさの勝利だ!」

コスモス『君はもう、一人で飛べる』

ムサシ『また、会えるよね?』

憂「ひっく……ぐす」

憂「コスモスが……行っちゃった……」

憂「でも大丈夫! 続きの映画があるもんね!」

憂「それにしても何で同じ内容っぽいのに、二つあるんだろ?」

憂「ムサシ少年編……いや、やっぱり続きの方にしよう」

シャウ『あれはスコーピス!』

ムサシ『こんな時、コスモスがいてくれれば!』

憂「え? 今のコスモスは……? げ、幻覚?」

憂「結局コスモスは来てくれないの……?」フルフル

ジーン『人間は醜い』

憂「むぅ、勝手な事ばっかり言って」

シャウ『スコーピスの群れが来る!』

ジーン『……』

憂「なんだ、手伝ってくれるんだ」ホッ

憂「でもこの怪獣の群れ……コスモスがいないと……」

憂「ああっ! ジーンとレイジャが! 北九州が……世界が滅んでいく……」ガクリ

少年『来てくれるんよね? ウルトラマンコスモス、来てくれるんよね?』

憂「コスモスはもう」

ムサシ『なぜ夢を奪うんだ!! お前達にそんな権利があるのか!?』

憂「ムサシ……」

ムサシ『僕に力を! もう一度……皆を守る力を! コスモース!!』

コスモス『デュウアッ!!』

憂「うう……信じてたよぉ」ボロボロ


サンドロス『力あるものが正しい、それが宇宙の絶対的な掟! 真理だ!』

コスモス『違う! 心無き力は……やがて滅びるだけだ!』

憂「……」ハラハラ

シャウ『宇宙には、光り輝く神がいる……』

ジャスティス『デュワ!』

憂「え!? 誰!?」

コスモス『デェイア!』

ジャスティス『ジュワ!』

憂「な、何でも良いや! 同じウルトラマンだし、味方だよね」

ムサシ『おおーい! コスモース!』

憂「また別れが……でもでも、次の映画があるもんね!」

憂「え……コスモスvsジャスティス……? どういう事?」

ジュリ『人間はやがてサンドロスと同じになる』

憂「どうしてこう、宇宙人さんは勝手に決め付けるのかな」ムカムカ

憂「ムサシまで……いなくなっちゃった」

憂「チャイルドバルタン! それに皆……!」

ジュリ『自分以外のために必死になる……これが人間、か』

ジュリ『おおおおおおおお!!』

ジャスティス『ジェアッ!』

グローカー『……』

憂「女の人がウルトラマンって珍しいなぁ……何にせよ良かった」

憂「って……このグローカーって倒してもキリが無いよぉ、このままじゃジャスティスが」

憂「でも」

ムサシ『この光は……』

コスモス『シュウワッ!!』

憂「いつだってコスモスは来てくれるもん!」

コスモス『デェア!』

ジャスティス『シュワ!』

グローカー『……!』チュドーン!

憂「やったぁ!」

ギガエンドラ『……』

コスモス『フウゥ……』

ジャスティス『ハアァ……!』

フブキ『もういいムサシ! もういいんだ……!』

憂「ウルトラマンが、溶けていく……」

レジェンド『……』

憂「光り輝く……神」

デラシオン『しばらく様子を見るとしよう、さらばだ』

憂「なんで偉そうなのかな」ムカムカ



翌朝

唯「おはよー」

憂「おはよー、ご飯出来てるよ」

唯「わーい!いただきまーす!」

唯「お味噌汁美味しい」

憂(愛されたよりも愛して……)

憂「お姉ちゃん、愛してる」

唯「ぶばっ!」

唯「な、なんなの急に?」ゴホゴホ

憂「え、特に意味は無いよ」

唯「そ、そう」ドキドキ

憂「あ、そうだこれ」ゴソゴソ

唯「アメ?」

憂「甘いよ」

唯「えへへ、ありがと」パクリ

憂「あ!?」

唯「な、なに?」

憂「そこは『君がもらった物だから』って断ってよ」

唯(全く意味が解らないよ……アメ甘い……)

唯(これもドラマの影響なのかな?)

唯(うーん、これはいよいよチェックしないといけないね)



ヨドバシ

憂(今日は土曜日だから学校はお休みです)

子ども2「あ」

憂「やあ」

子ども1「……」

子ども2「こいつ昨日ずっと待ってたんだぜ、約束もしてないのに」

子ども1「うるせぇ」

憂「そうなんだ……ごめんね、大雨だったから来ないと思ってた」

子ども1「別に」プイ

子ども2「何拗ねてんだよ」

憂「お詫びにアイス奢るから、ね?」ナデナデ

子ども1「……」

子ども2「何照れてんだよ」

店員「ちくしょう! フィギュアーツ激情態、整理券配布はこちらですバカ野郎!」


子ども1「お姉ちゃん、今日はやらない方が良いよ」

憂「どうして?」

子ども2「土日は子ども連れた家族が多いからね」

憂「君達も子どもでしょー」グリグリ

子ども2「むー、それに、今日は良くないんだ」

憂「なんで?」

子ども1「人気の玩具の発売日だから、ライダー大戦という多々買いが始まるんだよ」

憂「確かに凄い行列……」

客「保存用に三つ買わせろや!」

店員「一個だっつってんだろ!」

客「転売してやろうかコラァ!?」

店員「テメーのポイント消去しちゃうぞあぁん!?」

憂「殺気立ってる……」


子ども1「ああいう大人にはなりたくないなー」

子ども2「だなー」

憂(うわぁ、子どもの方がしっかりしてるよ)

子ども1「時代はネットショッピングだよな」

子ども2「でも佐川は使えないからなー」

憂(あはは……生意気)

子ども2「そういう訳だから、収まる夕方までは近付かない方が良いよ」

憂「そうみたいだね……お昼ご飯でも食べようか?」

子ども2「奢り?」

憂「えっ」

子ども1「よせよ格好悪い」

子ども2「格好つけー」

子ども1「うるせぇ」

憂「ふふふ、じゃあ行こうか」


マクド、誰が何と言おうとマクドだ

子ども1「ハッピーセット」

子ども2「俺も」

憂(この辺は子どもなのね)

子ども1「席取ってくるよ」

憂「ありがとう」ニコリ

子ども1「……」タタタ

憂「まだ怒ってるのかな?」

子ども2「いや照れてるんだよ」

憂「ふーん、どうして?」

子ども2「お姉ちゃんが可愛いからじゃね?」

憂「君はそういう事サラッと言えちゃうんだ」

子ども2「俺には寧々さんいるし」

憂(彼女かな? 最近の子は進んでるなぁ)

子ども1「こっちこっち」

憂「はーい」

子ども2「窓際にしろよ」

子ども1「うるせぇ」

憂「まぁまぁ混んでるから、仕方ないよ」

子ども1、2、憂「いただきまーす」

子ども2「そういやさ」モグモグ

憂「うん?」ムシャムシャ

子ども2「お姉ちゃん、彼氏とかいないの? せっかくの休日に俺らなんかと遊んでて良いの?」

憂「なかなか失礼な事を聞くなぁ」

純「いないから遊んでるんだよね」

憂「そうそう……ぶっ!」

梓「うわ!」


憂「純ちゃん!? 梓ちゃん!?」

梓「暇だから純とプラプラしてたら」

純「まさか憂にこんなショタ趣味があったとはねー」

憂「ち、違うよ!」

子ども1「誰?」

憂「高校の友達」

純「で、憂の旦那さんはどっち?」ニヤニヤ

憂「もー!!」

梓(無駄にイキイキしてるな)

純「冗談だって、でもなんでまたこの子達と? どういう関係?」

憂「え、えと……その……趣味が一緒で」

梓「趣味って?」

憂「あうう」

子ども1(どうする?)

子ども2(別に俺らはどうなっても良いけど……お姉ちゃんがバレたくないなら黙っとくべきじゃね?)

子ども1(オタ趣味の辛いとこだな……)

子ども2(適当に口裏合わせようぜ、ボランティアのゴミ拾いの休憩中とかで)

子ども1(俺らはお姉ちゃんに面倒みてもらってる設定だな)

子ども2(おう、さすがだな相棒)

梓「カードゲーム?」

純「あははははは!! 何してんの憂!?」

憂「うう……」

子ども1「あれ?」

子ども2「テンパると嘘つけないタイプだったか」


純「まさか憂がそんなのにハマってたとはねー」モシャモシャ

梓「ここ最近の変な言動もその影響?」ペロペロ

憂「まぁ……そんな感じ」

子ども1(意外と受け入れられて助かったな)

子ども2(お姉ちゃんがな)

純「別にゲームをバカにはしないけどさ、子どもの遊びでしょ?」

子ども2「む」

憂「そんな事無いよ、やってみたら面白いよ」

純「はいはい、じゃあ後で皆で行ってみようか。どうせ暇だし」

純「君らも綺麗なお姉さんが二人も追加されたら嬉しいよね?」

子ども1「綺麗な?」

子ども2「お姉さん?」

梓「こっち見ないでくれる? 君達より年上なんだよ?」


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最終更新:2010年07月10日 14:22