ピッピッピッピッピッ。
憂「お姉ちゃん起きて朝だよー目覚まし時計鳴ってるよー」
唯「…………はっ!」
憂「おはようお姉ちゃん!」
唯「夢……だったんだよかった……」
憂「どうしたのお姉ちゃん?」
唯「怖い夢を見たんだ……急に回りが暗くなって何も見えない夢」
憂「怖かった?もう大丈夫だよ」
唯「うん……夢でよかったぁー」
憂「ご飯出来てるから制服に着替えたら下に降りて来てね」
唯「うん……本当に夢でよかった!」
唯「よーし!着替え終わったし朝ご飯食べようかな~」
唯「あ!ギー太も忘れないように持って行かなくちゃ!」
唯「よいしょっと…」
唯「夢の中だけど忘れてごめんねギー太」
憂「あ…お姉ちゃん朝ご飯の支度もう出来てるよ」
唯「うん!ありがとう!」
憂「じゃあ食べよっか」
唯「うん、いただきます」
憂「いただきます」
唯「ごちそうさまでしたー」
憂「ごちそうさまでした」
唯「美味しかったよ憂」
憂「ありがとう!じゃあ学校に行こっか」
唯「うん!行こう!」
唯「いってきまーす」
憂「いってきます」
唯「今日も暑いね~」
憂「そうだね、段々と暑くなって来てるもんね」
唯「うん!私、夏は好きだけど暑いの嫌い」
憂「私もお姉ちゃんと一緒だよ!」
唯「そうなんだ~このじめじめした暑さ嫌だよね~」
憂「うん!」
唯「でも夏休みがあるから暑いの我慢出来る!」
憂「あ…お姉ちゃんアゲハ蝶だよ!」
唯「本当だぁ!」
唯「可愛いね~」
憂「うん!可愛い」
唯「あ!お花に止まったよ蜜を吸うのかな?」
憂「そうなんじゃないかな?」
唯「暑さに負けず頑張って蜜を吸うんだよ!」
憂「頑張ってね蝶々さん」
唯「よし!私達も蝶々さんみたいに暑さに負けず学校に行こう!」
憂「うん!」
唯「今日もムギちゃんのお菓子食べるぞー!」
憂「私も勉強頑張る!」
唯「じゃあ学校へ行こう!」
憂「そうだねー」
唯「やっと着いたね…」
憂「うん、そうだね」
唯「やっぱり蝶々さん見たいに暑さと戦えないや……」
憂「教室に行ったら涼しいから後少し頑張ろ?」
唯「うん!じゃあ教室に行くね」
憂「うん!バイバイお姉ちゃん」
唯「バイバイ~」
…
唯「みんなおはよー」
律「おはよう唯、今日は暑いな」
唯「うん!でもここ三階だから涼しいよね~」
律「そうだな~」
唯「クーラーも着けなくていいし!エコだね!」
紬「唯ちゃんクーラー苦手だからね~」
唯「あ、ムギちゃん!」
紬「おはよう唯ちゃん」
唯「うん!おはよう」
律「そういえば今日は澪は休みだから」
紬「何かあったの?」
律「夏風邪だよ」
唯「そっかー澪ちゃん大丈夫なの?」
律「うん、大丈夫だと思う」
紬「よかったわ~」
唯「あ!今日の部活どうするの?」
律「まぁ澪抜きでやるしかないよな」
唯「そっかぁ~部活終わったらお見舞い行こうよ」
紬「私もお見舞い行きたいわ~」
律「わかった後で澪に電話してみるよ」
さわ子「みんな席に座りなさい」
唯「あ、さわちゃん来たよまた後でね」
さわ子「みんな気をつけてね~」
唯「やっと放課後だぁ~」
律「あ、昼休み澪に電話掛けたらお見舞い来ていいってさ」
紬「よかったわ~梓ちゃんも誘って行きましょうね」
唯「うん!澪ちゃん風邪だからはしゃぎ過ぎないようにね!」
律「お前が言うなー!」
…
梓「あ、皆さん!」
唯「あずにゃん!」
律「梓、今日は澪休みだから」
梓「え?何でですか?」
唯「夏風邪だよ!」
梓「そうですか…大丈夫なんですか?」
律「うん、大丈夫大丈夫」
唯「澪ちゃんクーラー付けて寝てたのかなぁ?」
律「そうじゃないか?」
紬「最近、暑くなって来たもんね~私もついつい着けたままで眠ってしまうから気をつけなきゃ」
唯「うん!やっぱり夏は扇風機だよね!」
律「ああああああって出来るしな!」
梓「じゃあ練習しましましょうか!」
唯「こう暑いと練習するやる気が出ないよね~」
律「アハハハハ分かる分かる」
梓「アハハハハじゃないです!暑さに負けずに練習しましょう」
紬「少しティータイムしてから練習しない?」
唯「うん!ムギちゃんに賛成!」
律「私もー!」
紬「梓ちゃんティータイムしてからでいい?」
梓「はい…分かりました」
紬「ありがとうね梓ちゃん」
梓「いえ、でもティータイムが終わったら練習ですよ!」
唯「うん!」
唯「このアイスティー美味しい!」
紬「そう?ありがとう」
梓「澪先輩…大丈夫ですかね?」
律「大丈夫だって!」
梓「少し心配です……」
唯「澪ちゃんを心配するあずにゃん可愛い!」
梓「みんな飲み終わった事ですし…練習しましょうか」
紬「そうね!」
律「よーし頑張るぞー」
唯「あ…あれ?」
梓「どうしたんですか」
唯「右手が動かない……」
梓「右手が動かないって……嘘ですよね?」
律「嘘は良くないぞー」
唯「ほ、本当だよ!本当に本当に動かないんだよ!」
紬「本当なの?」
唯「動かないよ……動かないよ……」
律「と、とりあえず保健室に行こう」
梓「は、は…はい」
唯「た…立てないよ………ムギちゃん…りっちゃん……あずにゃん立てないよ…」
梓「立てないって……」
唯「足が動かないよ……うぅ……動かない…ぐすっ……」
律「足が動かないって…………」
唯「うぅ……動かない…ぐすっ……動かないよぉ…嫌だよぉ……動かないよぉ」
紬「唯ちゃん大丈夫なの!?すぐに救急車呼ぶわね」
唯「大丈夫なのかな?……私…大丈夫なのかな?」
律「だ、大丈夫だって……」
梓「だ、大丈夫ですよ!」
唯「嫌だよぉ……このまま…手が動かなくなるの嫌だよ…足が動かなくなるの嫌だよぉ……」
紬「救急車に連絡したわ!先生呼んでくるわね!」
唯「何で……急に…動かなくなるの……ぐすっ…もうギー太弾けないのかな?…そんなの嫌だよ…」
……
憂「…………うぅ」
憂「私、寝てたみたいだね……」
憂「また夢を見たよ…とっても素敵な夢」
憂「お姉ちゃんも素敵な夢を見てるんだよね?」
憂「そうだったらいいな」
憂「あのね……私が今見た夢はね」
憂「お姉ちゃんが抱き着いてくる夢」
憂「私の目を見てお姉ちゃんがニッコリ笑ったかと思うと…私に抱き着いてくるの」
憂「とっても幸せだったよ」
憂「お姉ちゃんの柔らかな肌……温かい体温」
憂「私を安心させてくれる匂い」
憂「夢なのにね……凄く鮮明だったよ」
憂「思わず私もお姉ちゃんを抱きしめてね」
憂「何だか……何だか分からないけど私泣いてた」
憂「私が泣いてるとね……」
憂「お姉ちゃんはそっと私の涙を拭ってスーッと消えちゃった……」
憂「私の目を見て両手を伸ばして……幸せそうに笑って消えた……」
憂「そして目が覚めた……起きてお姉ちゃんが側たから……安心したよ」
憂「ねぇ……お姉ちゃん」
唯「…………………」
憂「寝てないで目を覚まして……」
唯「…………………」
憂「目を覚ましてお願いだから……」
……
ピッピッピッピッピッ
唯「う……ふわぁ~」
憂「あ、お姉ちゃん目覚めたんだね」
唯「うん……今何時?」
憂「えーと…7時30分だよ~」
唯「そっかぁー……………」
憂「もう二度寝しないの!」
唯「うん……でもよかった……」
憂「何が?」
唯「夢だったんだ……まだ頭がボーッとしてるけど……夢だったんだ」
憂「どんな夢を見てたの?」
唯「私の右手と両足が動かなくなる夢…怖かった」
憂「そっか…あ!もう朝ご飯出来てるよ」
唯「うん……制服に着替えてから行くね」
憂「じゃあ用意してるからね」
唯「ありがとう……」
憂「お姉ちゃん何だか元気無いね……」
唯「うん、夢が怖かったから……」
憂「お姉ちゃん……」
唯「凄くリアルだったんだ」
憂「…………………」
唯「腕がね動かそうと頑張ってるんだけど動かなくて…足もまったく動かなかった」
憂「怖い夢だね……」
唯「本当に怖かった……でも夢でよかったよ!」
憂「うん…」
唯「制服に着替えるね」
憂「うん、わかった」
唯「着替え終わったよー!」
憂「うん!もうご飯の仕度は終わってるから朝ご飯食べよっか?」
唯「うん!いただきまーす」
憂「いただきます」
憂「お姉ちゃんやっと学校に着いたね!」
唯「………………え?」
憂「どうしたの?」
唯「あれ?わ、私今ご飯食べてたんだけど……」
憂「ご飯は食べ終わったよ」
唯「え?いつの間にか学校に着いてる……」
憂「…………?」
唯「あのね私、今さっきまでご飯食べてたんだ」
憂「でも……ご飯は食べ終ったよね?」
唯「ううん…まだごちそうさまもしてない……」
憂「えっと……」
唯「……憂と一緒に学校行った記憶が無い」
憂「え……お姉ちゃん大丈夫なの?」
唯「……憂と学校に行った記憶が無いよぉ……」
憂「大丈夫なの?今日は学校休む?」
唯「ううん……ただ忘れてるだけかも知れないし……」
憂「でも最近の事だよ?そんな簡単に忘れないと思うよ」
唯「そうだよね……」
憂「お姉ちゃん起きてー!」
唯「…………んっ」
憂「もう朝ご飯食べながら寝てるんだもんびっくりしたよ~」
唯「え?…私、学校に……夢?」
憂「どうかしたの?早く朝ご飯食べないと遅刻しちゃうよ~」
唯「う…うん……」
憂「美味しい?」
唯「美味しいよ……」
紬「そうよかったわ~」
唯「え……?ムギちゃん?」
梓「それ食べ終わったら練習ですからね!」
唯「……あずにゃん?」
梓「律先輩も今日はいっぱい練習しますからね!」
律「わかってるって~」
唯「…………………」
澪「どうしたんだ唯?急に黙って」
紬「何だか顔色が悪いわね具合悪いの?」
唯「私…家にいた……」
律「……はぁ?」
唯「私、家にいたんだよ!それが……気付いたらいつの間にか部室に……」
梓「唯先輩はずっと部室にいましたよ?」
唯「ううん…家にいたよ……」
唯「朝、憂に起こして貰って……制服に着替えて朝ご飯食べてたらいつの間にか学校にいて」
紬「唯ちゃん……本当にどうしたの?」
唯「また……いつの間にか家にいて……」
唯「次はここにいた……」
ピッピッピッピッピッ
最終更新:2010年07月11日 21:14