唯「ふふふふーん♪今日の晩御飯は何かなー?おなかペコペコだよ~」

唯「あれ?なんだろ…」

???「…」

唯「人が倒れてる!大変だ…た、助けなきゃ」

唯「だ、大丈夫ですか?」

???「ん……おな…」

唯「おな?(うわあ、外人さんだぁ)」

???「おなか…減った…」



唯「ただいまー」

憂「あ、お姉ちゃんおかえ、…り」

憂「どうしたの!?その人は?」

唯「お腹すいて倒れてたの、えーっと」

???「…あう」グギュルルルル

唯「とにかく何か食べさせてあげなきゃ」

憂「そうだね、すぐ用意してくる!」


禁書「けぷ、自己紹介がおくれたね、私の名前はインデックスって言うんだよ」

唯「ほぇ…やっぱし外人さんだぁ」キラキラ

憂「…(明らかに偽名だと思うけど…ま、いっか)」

唯「ねぇインデックスちゃん、その服ってもしかして…」

インデックス「服?ああ、これはね『歩く教会』っていってあらゆる攻撃から身を守ってくれるんだよ。もちろん、魔術からもね」

唯「え…魔術?」

憂「…」

禁書「うん、魔術だよ。英語だとMagicかな?」

憂「…ねぇ、お姉ちゃん(この学園都市でそんなオカルトな話をされても…)」

唯「まじっく…魔法!?じゃあインデックスちゃんは魔法使いなの!?」キラキラ

憂「…」


唯「じゃあじゃあ!何かやって見せて!」

禁書「う…わ、私には魔力がないから、無理」

唯「えー、そうなんだ…アイス食べても?」

禁書「食べても。…アイス!?くれるの?」

唯「うんいいよ!じゃあ、台所にれっつゴー!」

禁書「ゴー!なんだよ!」

憂「…(お姉ちゃんが二人…)」

憂「…(魔術、だなんて…まさかね)」

憂「…(本当に、そんなものがもしあるなら…お姉ちゃんには絶対見せられないよね)」

唯「バニラは私のだよ!?」

禁書「私もバニラをこよなく愛してるの!!」

憂「け、喧嘩しないで~(…お姉ちゃんは、私が守るんだから)」



翌朝
禁書「ねぇゆい。本当に大丈夫なのかな?」

唯「大丈夫だよ~ほら、似合ってるもん」

禁書「これが日本のハイスクールの制服…動きにくいんだよ」

唯「大丈夫大丈夫、それ着て普通の顔してたらバレないよ!」

禁書「で、でもゆい…」

唯「ほら、遅刻しちゃうよ!大丈夫、バレないから!」

唯「バ、バレた!!!」

憂「…お姉ちゃん」

さわ子「バレないと思ってたの?で、この子はどこの生徒なの?」

さわ子「みたところ、まだ中学生ぐらいだし…お名前は?」

禁書「い、インデックスって言うんだよ」

さわ子「目次、って…あからさまに偽名じゃない、本当のお名前は?」

唯「えぇっ!偽名だったの!?」

憂「お姉ちゃん、ちょっと静かにしてて」

禁書「…」


さわ子「とにかく、あなたたち二人は教室に、あなた…インデックスさんはこっちへ来なさい」グイ

禁書「…ゆ、ゆい」

唯「インデックスちゃん!」


唯「…」

憂「大丈夫だよお姉ちゃん、放課後にはまた会えるよ」

唯「…うん、そうだね」

憂「…(よし、これであの子は多分…いるべき場所に戻るはず)」

憂「…(魔術かなにか知らないけど…お姉ちゃんに何かあったら…)」

梓「憂?どうしたの怖い顔して」

憂「え?ううん、何でもないよ」

梓「そう?ならいいんだけど。あ、そういえばさ」

◇◇◇

さわ子「IDがないなんて…どういうことなのかしら、一体あなた…どこから」

禁書「…」

さわ子「はあ…(こうも黙りこくってちゃ…統括理事会に連絡を…)」

禁書「!!…魔力の流れを感じる…属性は火、色彩は…」

さわ子「なに?なにを…きゃあっ」


ズドォオオオオオン


唯「あいたたた…な、何今の」

律「すごい揺れだったな…地震か?」

澪「ひ~」ガクガクブルブル
紬「あら?警報?」

律「おい!窓の下見ろ!燃えてるぞ!」

唯「か、火事だ~…あれ?(あそこって確か…)」

唯「…」ダダッ

紬「唯ちゃん?どこ行くの?ちゃんと避難ルートにっ…」



唯「はっ…はっ(助けなきゃ!インデックスちゃん!)」タッタッタッ


シュウウウウゥ…

さわ子「っ…何今の爆発、何なのよ…テロ?」

さわ子「…あれ、どこも痛くない…ん?、なにかしらこれ、白い修道服?いつのまにこんなの着て…」

さわ子「はっ…(あの子は!?)」

◇◇◇

禁書「…」

???「なんだい?その反抗的な目は。まったく君は恩知らずだよ」

禁書「…」

ステイル「ふぅ…このステイル・マグヌスがわざわざこんな辺鄙な島国にまで保護しに来てやったと言うのに」シュボ

ステイル「少々派手にやり過ぎたかな…うん?」



校庭

ステイル「…君は誰だい?」

禁書「だ、だめ!ゆい!」

唯「…離して」

ステイル「うん?おかしな事を言うね君…それじゃあ僕が、悪者みたいじゃないか」ジジ

◇◇◇

律「なあグラウンドの方、あれ!あれ唯だよな」

紬「あら、そうみたいね」

澪「…あの黒い人は誰だ?」

律「喧嘩か?喧嘩なのか?」

紬「もしそうなら…ねぇ」

澪「ああ、かわいそうだな」

◇◇◇

憂「はっはっ(あの爆発…急がなきゃ!急がないとお姉ちゃんが)」

憂「また人を殺しちゃう!!!」



校庭

ステイル「よしてくれよ、そんな怖い顔しないでくれないか…殺したくなってしまうだろ?」

禁書「な、ゆいは関係ない!私達の世界がこっちの世界に干渉すれば、ぐっ………」ガクン

ステイル「少し黙っててくれないか」

禁書「…」

唯「インデックスちゃん!」

ステイル「殺しちゃいないよ、眠って貰っただけだ。話をしようじゃないか」

唯「話?」

◇◇◇
靴箱
憂「お姉ちゃん!」タッタッタッ

憂「おね…あうっ」

憂「何これ、軽いけど能力が暴走…?ここ、見えないけど壁みたいに何かある」スッ


◇◇◇

律「あれ?なんか砂煙が邪魔で何も見えないじゃんか」

澪「まあ、唯なら大丈夫だろ?警報も止んだし、自習しないと」

律「えーつまんねー」ブー

紬「あらあら、うふふ」

◇◇◇
校庭

ステイル「『人払い』もすでにしていることだし、ゆっくり話をしようか」

唯「『人払い』?…話なんてしない、はやくインデックスちゃんを」

ステイル「聞かないなら殺す」スッ

唯「くっ…」

ステイル「君が動いても殺す、喋っても殺す。君は黙って僕の話を聞くしかない」

ステイル「まずはそうだね、うん、これだけはっきりさせておこうか『僕は悪くない』」

唯「…」ピク

ステイル「いきなり君達の学校に攻撃をしかけ、こうやって少女を一人、拉致しようとしている…ふふ」

唯「…」

ステイル「それでも『僕は悪くない』んだよ!なぜならコレは」グイ

禁書「…」

唯「…」ピク

ステイル「僕たちの所有物だからさ、ふふ、はははははは」

ステイル「はは…ああ、自己紹介がまだだったね…ステイル・マグヌス…イギリス聖教『必要悪の教会』の、魔術師だよ」

唯「…(魔術、師…)」

ステイル「そしてコレは僕と同じイギリス聖教のシスターでもあり、世界に唯一の『魔道書図書館』さ」

ステイル「こいつは特殊な体質を持っていてね…『完全記憶能力』って奴さ、君達の方が専門だよね、こういうのは」

ステイル「この世界の各地にある魔道書の『原典』の全てを頭の中に記憶してるのさ」

ステイル「その数は10万冊を越える、それ一冊でも絶大な魔力をもったそれを10万3000冊もだよ」

ステイル「それらを全て脳に記憶しているなんて…化け物さ、こいつは、本当に…っと、話がそれたね」

ステイル「とにかくコレを僕達が保護するのはそういう理由からだ。放っておけば魔道書を狙う悪い人間や『魔術結社』に狙われてしまうからね」

唯「…」

ステイル「ふぅ…まったく、『かわいそう』な話だと思わないかい?」ニヤ

唯「…」プツン

ステイル「…なんだい、その目は」スッ

禁書「…」

唯「…」ザッ

ステイル「!…動くなと言ったはずだ」

唯「…」ザッ

ステイル「本当に殺すぞ」グイ

唯「…馬鹿じゃないかな?」ザッ

ステイル「なっ…何を、近づくな!それ以上近づいたら…」

唯「『殺すぞ!』だっけ?……そんなに大事な物を?」ザッ

ステイル「はっ!!しまっ……!!!(今、一瞬こいつの声が、僕の声に…!)」

ステイル「ぐ…ああ!殺す!殺してやるとも!お前をなあっ」

ステイル「灰は灰に、塵は塵に…吸血殺しの『紅十字』!!」轟ッ

ステイル「馬鹿なッ…消えっ…」

唯「『灰は灰に…塵は塵に…』」

ステイル「僕の声!?な、なんだお前は!」

唯「『吸血殺しの『紅十字』!』」轟ッ

ステイル「ば、馬鹿な…ぐっ」

ジュウウウゥ…

ステイル「かはっ…ぜっ、な、何故魔術を…貴様、学園都市の人間…」

唯「そうだよ?レベル5『絶対音感』…くす、インデックスちゃんに似てるよね」

唯「私は私が五感で感じた物を全て記憶、ううん…録音するの、それで」

ステイル「再生…か…くそ、学園都市の化け物どもめ…『魔女狩りの王』!!!」

轟ッ!!


唯「…」ジー

ステイル「どうだ…どうだ!永昌破棄だ!何が再生だ!できるものか!」

唯「『『魔女狩りの王』!!』……くす、出ちゃったね」

ステイル「な、そ…んな…『魔女狩りの王』!殺れ!」

シュウウウ…プスン

ステイル「ぼ、僕の『魔女狩りの王』が…消えた?」

唯「『絶対音感』…『再生』だけじゃなくて『停止』も出来るんだ。コピーでもオリジナルも」

唯「『じゃあそろそろ死んでもらうよ!』…だってかわいそう」クスクス

ステイル「う、くるな、やめろやめろくるなくるなくるなくるなくるなくるなああああああああああ!」


憂「やっと通れた!…お姉ちゃん!」

憂「お姉ちゃ……あ」

唯「あ!憂~手伝ってよ~、はいちり取り」サッサッ

憂「う、うん…なんでグラウンド掃除してるの?」

唯「いやあ、ちょっとね~」

憂「ふーん…(この塵…というか燃えカスってまるで……ま、いっか)」

唯「…」サッサッ

◇◇◇

???「ステイルが殺されてしまうとは…ですが」

禁書「…」スースー

???「……平沢、唯…ですか…」


◇◇◇
放課後

唯「…(あの女の人、いないなあ…)」スタスタ

唯「…(みつけたら、どうしてあげようかなあ)」スタスタ

男「ああああああーっ不幸だあああああああああ!」

唯「…(何だろうあの人…自販機の前で)」チラ

唯「…(ま、いいや)」スタスタ


?「あ!あんた!」

唯「…(あの人は…)」


男「げ、ビリビリ!」

美琴「だから私には御坂美琴って名前があるのって何度も何度もー!!」バチバチバチ


唯「…(やっぱり『超電磁砲』の…)」

上条「あっぶ…ねーな!そう何度も何度も挨拶がわりに電撃ぶっ放すな!上条さんにも我慢の限界があるんだよ!」

美琴「はあ?そんなモンどうだっていいのよ、さあ決着を付けさせてもらうわよ!」バチバチバチ

上条「うひー」


唯「…(7人の超能力者のなかでも第3位…)」ジー

唯「…(それにしてもあの男の人、レベル5の電撃を消した?…きのせいだよね?)」



◇◇◇

美琴「おるああああ待たんかーい!」

上条「お前、それでも高校生かよ!」

ドン!

上条「いたた…す、すみません大丈夫で…あっ」

???「……上条、当麻…」

美琴「つーかーまーえーたー!」ガシ

美琴「ん?」

上条「…神裂…」

神裂「…久しぶりですね上条当麻、相変わらず…元気そうで」チラ

美琴「?」

上条「一年ぶりか?…何をしにきたんだ…もうインデックスは……まさか!」

神裂「ええ、あの時あなたが何も出来ずに終わり、そしてまた一年がたちました」

美琴「な、なんの話?」


◇◇◇

上条「インデックス!」

禁書「…」スースー

神裂「寝ているだけですよ」

上条「どうして、どうしてこいつはまたこの街に?」

神裂「わかりません、ただ一つ言えるのは、今から一周間後にはまた、あの『儀式』を行わなければならない、ということだけです」

上条「そんな…また、また俺は…何もできないのか…」

神裂「まだ、一週間ほど時間があります」

上条「…?」

神裂「人の脳、記憶に関する事ならそちらの方が専門なのでは?」


◇◇◇
学生寮

唯「おいちちち…あうっ、し、しみる~」

憂「もう、どうして黙ってたの?体中傷だらけ…」

唯「猫に引っかかれたんだよ~。いっ!」

憂「我慢我慢!」


唯「『肉体再生』を記録出来たらな~」

憂「常磐台とかならいるんじゃない?…でも、だめだよ」

憂「お姉ちゃんはこれ以上強くなっちゃダメ」

唯「え~、なんで~?」

憂「なんでも!(『絶対音感』の『容量』にも限界があるんだから…今日も何か得体の知れない能力を記録しちゃったみたいだし)」

唯「…でも」

憂「インデックスさんのことは仕方がないよ、あの人は『魔術』の側の人、私達『科学』の側がとやかく言う事なんてないんだよ?」

唯「…でも」

憂「お姉ちゃ、」

唯「友達だもん!」

憂「…お姉ちゃん」

唯「インデックスちゃん辛そうな顔してた…友達が辛そうなら、困ってるなら…私は助ける」


◇◇◇

上条「今度こそ…今度こそインデックスを、救ってみせる!」


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最終更新:2010年07月19日 01:38