梓「…」ポケー

梓「今、何時だろ?」

梓「うわ、寝坊!!」ガバッ

梓「…って、そうか今日土曜日じゃん」

梓「ふわーあ、なんだか損した気分」

梓「二度寝しよっかな~」

梓「…あ!そういえば澪先輩のハンカチ!」

――回想―――――――――――――――――

澪「今はあんな調子で大して練習もしてないけど」

澪「梓がこの部活にいてよかった!って思えるよう私もがんばるよ」

―――――――――――――――――――――

梓「…」

梓「あのときの澪先輩…、かっこよかったな…///」

梓「もう少し寝ようっと」スリスリ



……

澪「…でこれがこう、xが…ん?携帯、ムギからか…もしもし?」ピッ

紬『もしもし、澪ちゃん?今お電話大丈夫かしら?』

澪「あぁ!どうしたんだムギ?」

紬『昨日の帰りのことなんだけど…』

澪「あ、あれか」

紬『梓ちゃん、どうかしたのかな~って』

澪「ハハっ、さすがムギだな、梓は少し不安になっちゃったみたいなんだ」

紬『不安?』

澪「せっかく入部したのにみんなであの調子だったからな」

紬『そうね、私のせいで梓ちゃんに悪いことしちゃったかしら…』

澪「いや、ムギのせいじゃないよ!みんなが悪いわけでもない、でも…」

澪「これからはしっかり練習して上達して、梓に軽音部に入ってよかった!って思われるような部にしないとな」

紬『どうやら澪ちゃんはいいお姉ちゃんみたいね』ウフフ

澪「ふっ…、茶化さないでくれよ、じゃあまた学校で!」

紬『は~い、お休みなさい♪』

澪「おす!今日は早いね?梓」

梓「///…!こ、こんにちは澪先輩、今日はHRが早く済んだの…」

律「おいーす!澪ちゅわん!それにあ~ずさ~!」

紬「澪ちゃんに梓ちゃん、こんにちは」

唯「あ~ず~にゃ~ん!よかったよぉ!辞めちゃうかと思ったんだから~!」ダキッ

梓「んっ…///」

律「うーし、じゃあ早速お」

紬「りっちゃん?今日からは先に練習にしましょ?」

律「えぇ゛~!力がでなーい」バタバタ

澪「律!練習の後のティータイム、きっと格別だとおもうぞ?」

律「ちぇっ…、まぁ一理あるしな!さっさと練習してお茶にしますか!」

梓(よかった、みなさんが練習してくれる…)

律「ふぅ~!終わった終わった!ムギちゃん、“いつもの”頼むぜっ」キリッ

紬「は~い、かしこまりました!りつ様っ♪」

唯「あ゛ー つ゛か゛れ゛た゛ぁ゛ー」

梓「唯先輩も律先輩もお疲れさまです、今日は満足でした!」ニコニコ

律「!!…///あ、あのくらいで満足されてちゃ困るってもんだぜ」ニヤニヤ

唯「ま、まぁ私もまだまだ!8割しか本気出してないよっ」フンス

律「へ~、私は6割しかだしてないけどね~」

唯「!!わ…、私も本当は5割しか出してなかったんだけど~」

澪「お、おまえら…」ヤレヤレ

紬「は~い、皆さんおまちどう様~♪」ニコニコ

唯「一時休戦のようですな…、律さんや」

律「そのようですな…、唯さん」

唯「…でねでね!うぃがね!」

紬「あらあらまあまあ」ウフフ

律「おっと!こんな時間か、帰ろうぜ~!」

澪「そうだな!そろそろ…」

梓「あ、あの澪先輩!」グイッ

澪「ん?どうした梓?」

律「おっと!澪ちゃんは梓ちゃんと逢引きですかね?ふぉっふぉっふぉ」

唯「あー!!澪ちゃんずるいぃ!!」


律「いーじゃんいーじゃん!唯にはこの律さまとムギさまがいるんだし」

紬「そうよ~、唯ちゃんっ」ギュ

唯「いーもんいーもん!ムギちゃんむぎゅ~っ」ムギュ

澪「べっ別にそんなんじゃないよ、ほら帰った帰った!」

律「はーいはい、んじゃね~あずさ!」

唯「じゃあね、あずにゃん!澪ちゃんに襲われそうになったら叫ぶんだよ!」

紬「じゃあ澪ちゃんに梓ちゃん、お疲れさま~♪」

梓「は、はい!みなさんお疲れさまです!」



梓「…」

梓(今日は思い切ったなぁ、…私)バタッ

梓(澪先輩と…)ニヤニヤ

梓(いーっぱいお話しちゃった…)ゴロゴロ

梓(鯛焼きもおいしかった…)ニヤニヤ

梓(今日は素晴らしい一日だった…)ゴロゴロ

梓(今日から日記でもつけようかな…)ニヤニヤ

梓(澪×梓日記…)ゴロゴロ

梓「えへへ///」


……

澪「…」

澪「…」カタカタ

澪「…」ガタガタ

澪(わ…、私は何をいまさら緊張してるんだ…)カタカタ

澪(そっそりゃあ梓はかわいい後輩だからな…)ガタガタ

澪(急にあんなこと言われたらちょっとはびっくりするけど…)カタカタ

澪(だからっていまさら…)ガタガタ

澪(何か梓に対して違う意識があるのか…?)カタカタ

澪(ち、…違うよな、コレは軽音部みんなへの気持ちと同じなんだ…)ガタガタ

澪(じゃ、じゃあこの震えは何なんだ…!)カタカタ

澪(こ、こ、これは…)ガタガタ

澪「た、ただの…武者震いだぁ!!!!」ガタンッ

澪(あ…余り眠れなかった)ガチャ

澪「よ、よーみんな」

唯「あっ!澪ちゃーん」ムギュムギュ

梓「///!!ちょっ、唯先輩いい加減離して…」

澪「///…お、おぅあずさ」

律「澪ちゅわん、おそいぞ~?」

澪「ま、まぁなHRが…」

紬「~♪」(乙女電波受信)

律「どした?お二人さんとも?…まっまさかお前らぁ!?」

唯「そっそんな!?ふっ…不潔よぉ!!」

澪「ち…違う///何もない、一緒に帰っただけだ!」

梓「そーです///練習しましょう!」

律「こんな子に育てた覚えは…」ヒックヒック

唯「お前の教育がなってないからだぞぉ!りつぅ!」

澪「茶番はいいから…」


澪「ふー、今日はこのくらいにしようか」

律「今日の澪ちゃんのベースはまるで恋する乙女のよう…」

唯「二人は燃えるような演奏で恋を奏でる…」

紬「まぁステキね~♪」

梓「…そ、そんなんじゃ///」

律「せめて、せめていまだけは…」

唯「この音色だけでも…」

唯律「交わっていたいのぉ~~♪」シャラーン

紬「あらあらあらあら」ダラダラ

梓「…か、帰ります///」ダッ

澪「あ、梓?」

唯「…」(りっちゃんのせいだずwwww)

律「…」(おwwwおまwwwのりのりだったじゃねーかwww)

澪「ったく、私は梓を送って帰るからな!」ガチャッ

唯「りっちゃーん?」

律「ゆいぃ?おまえが!」

紬「唯ちゃん!!りっちゃん!?」

唯律「…はい」ショボン

紬「…澪ちゃんね、最近梓ちゃんの相談にのってあげてたみたいなの」

唯律「…」

紬「だからね、二人のこと、少し見守ってあげよ?」

唯律「…はい」ショボーン

紬「いい子ね!じゃあ澪ちゃん達はいないけどお茶にしよっか!」

唯律「はい、…手伝います」

紬(澪ちゃんが梓ちゃんを独り占めでからかいたくなっちゃうのも分かるけど…)

紬(今は大切な時…、あの二人、軽音部みんなのためにも…)

紬(少しさびしいかもしれないけど、唯ちゃんとりっちゃんには我慢してもらわないと…)

紬(……私のためにもね♪)ウフッ



……

澪「おーい!梓」タタタッ

梓「…澪、先輩」ショボン

澪「ごめんね?最近私と梓の仲がいいからからかいたくなっちゃったんだよ」

梓「…」

澪「きっと二人とも梓のことが大好きなんだ、ゆるしてやってね」

梓「…み、みおせ」

澪「?」

梓「…な、なんでもないです!すみません迷惑かけちゃって!」

澪「そ、そうか?それならよかった!よーし一緒にかえろう!」

梓「はい!」

梓(…)

梓(聞けないよね…)

梓(澪先輩は?なんて…)



澪(今日の唯と律のヤツらときたら…)

澪(まぁ、悪気があるわけじゃないもんな…)

澪(梓に私が言った通り…)

澪(軽音部のメンツひとりひとりのカラーがある…)

澪(そこがいいところなんだもんな…)

澪(それにしても、なんて言おうとしたんだろ梓のヤツ…)

澪(なんか、ほっとけないんだよな…)

澪(べ…、別に変な気はないんだ!!けど…)

澪(…)

澪「…あーぁ、明日古文小テストだったな!」

澪「勉強勉強…っと」



梓(なんであそこで部室を出てきちゃったんだろ…)

梓(唯先輩も律先輩も悪気があるわけじゃないのに…)

梓(部のムードを明るくしてくれてるのに…)

梓(でも…)

梓(恥ずかしかった…)

梓(悔しかった…)

梓(だから部室を飛び出してしまった…)

梓(何なんだろ、この気持ち…)

梓(女の子同士なのに…)

梓(澪先輩のことが…)



梓(好き…)



……

律「…で、だ」

唯「…はい」

律「今日で梓が来なくなって3日目になりました」

唯「…はい」

紬「どうしちゃったのかしら、…梓ちゃん」

澪「…」

律「み…澪は」

澪「…知らないよ!」

唯「ほ~ら~!やっぱりりっちゃんが~」

律「わ、わたしか!?わたしのせいになるか!?」

紬「唯ちゃんもよっ」

唯「ちっ…、うっせーな、反省してまーす」ボソッ

律(唯wwwwwwwやめwwwろwww)

紬「もう、ゆーいーちゃーん?」プリプリ

唯「って言うのは冗談で!いい作戦がありまーす!」

律「おぉ!さっすが唯隊員!!」

唯「でねでね?作戦っていうのが…」ゴニョゴニョ

律澪紬「…?」

律「///ま、…まぁ、やってみるか」

澪「///」

紬「///うまくいくかしら?」

唯「この平沢唯!やってみせます!!」フンス

唯「それじゃあ!明日、決行だよ!」


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最終更新:2010年07月25日 22:01