期末試験が終わった。
終わった、のは嬉しいけど、答案が返ってくるのは嬉しくない。
おかえり!って言って笑って出迎えてあげるほど、生徒は寛容じゃない。

先生「次、田井中」

律「はーい」

先生に名前呼ばれて取りに行く。
おぉ、思ったより悪い点数wwww
笑えねーwwww
点数のところ見えない様に折って席に戻る。

律「勉強しないと…」

唯「そうだね!特にりっちゃんは!」

律「何だと?唯はどうなんだよー」

唯「今回は頑張りました!そろそろ私の番だから取り行ってくるね」

律「いってらっしゃいな」

まぁ私といい勝負なんだろうけど。

唯「思ったよりも出来なかったです…」

唯がしょんぼりして戻ってくる。
やっぱりwwww

律「まぁまぁ。一緒に頑張ろうぜ」

和「唯?どうだった?」

唯「和ちゃん…これ…」

69点。平均よりちょっと上か…
ってマジ??私より31点も高いwwwww

和「注意って言ったところ間違えてるじゃない」

唯「簡単な引っ掛けに足を取られてしまいました…残念!」

和「でもまぁ、今までと比べたらよく頑張ったわね」

唯「和ちゃんのおかげだよー」

まじやばいかも。私どこの大学にも行けないかも。
こうなったら永久就職か!澪ちゃん雇ってくれるかなwwww
だめだめ。本気で考えないと。
勉強するぞ。勉強するぞ。やれ勉強するぞ。それ勉強するぞ。

先生が解説してんの必死に書き込む。
今日の授業はいつもより早く終わった気がした。少し賢くなった!
クラスの雰囲気もちょっぴり真面目モード。
皆今回のテストで危機感持ったらしい。
受験までこれからずっと勉強だなんて考えるだけで気が遠くなるけど、皆と一緒だから頑張れそうな気がする。


唯「お昼ごはんだぁ」

和「なんか嬉しそうね」

唯「勉強頑張ったからお腹すいた!」

紬「はぁ…」

和「こっちは苦しそうね…」

澪「どうしたムギ?」

紬「今回のテストあまり出来なくて…」

澪「あぁ。いつもより難しいテストだったよな」

紬「でも澪ちゃんは点数よかったじゃない」

澪「ヤマ当たっただけだって」

唯「ほら、ムギちゃんテスト勉強って言うより赤本やってたから」

和「唯の言う通りね。範囲が違うもの」

澪「志望校受かればいいんだから…気にするなよ」

紬「…うん」


ついてけません。何この会話。英語?
英語なら仕方ないなwwww
だから、私!真面目に考えろって!!
赤本。テスト勉強。受かればいい。
何で皆受験生なの?私と同じ3年生なのに。

暗くなった気分かき消すように、お弁当かきこんだ。
のり弁だったから、歯にくっついて余計暗くなった。

澪「律、いーして」

律「いー」

澪「うん大丈夫」

律「ありがとー」

澪に歯見てもらった。なんか照れちゃうーwwww
夫婦みたいwww

お弁当食べ終わってムギに赤本見せてもらった。
いろいろ書き込んであってすごい。勉強してるって感じ。

律「これ本屋さんで売ってる?」

紬「うん。赤本コーナーあると思う。いろんな大学の赤本があるのよ」

律「そっか。今日行ってみる」

澪「律、今日の部活の後、予定ある?」

律「本屋さん行く」

澪「ならいいや。何?赤本買うの?」

律「おお!そろそろ本気出さないと!」

澪「律が本気だ…頑張ろうな!」


部活もちゃちゃっと練習して切り上げて。もちろんティータイムはしたけど。
商店街の大きな本屋さん行った。
赤本なら澪詳しいと思ったから一緒に行ってもらいたかったけど、先生と話あるらしくて1人で来た。

律「赤本ってどこですかー?」

店員さんにご丁寧に案内された。
一面真っ赤。こんなにあるの?
私の志望校はどこだー…?探すだけでも一苦労だよ…


志望校はこの前決めた。
家から通えそう且自分の学力で行けそうなところ。

律「あった…」

手にとって開いてみる。
受験生になった感じがした。
した、だけだった。
さっぱり分からない。困った。
これからだよな。これから勉強すればいいんだから。

他の参考書とかいろいろ買おうと思って店内を回る。
こんなに種類があるものなのかと驚いた。
やっぱり澪に来てもらえば良かったな。
澪と来たかったな。


澪「律」

律「うわ!澪!」

澪「驚きすぎだろ」

律「いや、澪のこと丁度考えてたから」

澪「え?あ、そうなんだ」

澪なんか顔赤い。可愛いwwww
唇噛んで、目逸らせて、頬ぴくぴくさせてる。
じーっと見てたら澪がちらっと私のほう見た。
一瞬目があったら、また慌てて逸らされた。


律「何喜んでんだよー」

澪「喜んでないから」

律「口元緩んでる」

澪「いや、これは、律が本気になってくれたのが嬉しくてだな!」

律「そうかそうか」

澪「でも。…私もずっと律のこと考えてた、ぞ」

澪ちゃーん!!!!!
私もいつも澪ちゃんのことばっかり考えてるよー!!!
げへへへへへwwwwwww

澪にお勧めの参考書聞いて買った。澪とおそろいwwww
商店街でクレープ買って、公園のベンチで食べる。

律「澪、一口」

澪「ん」

澪が差し出したクレープにかぶりつく。
チョコバナナ。定番だな。美味い。

律「澪も食べる?」

澪「いや、いいよ」

律「でも一口もらったしあげるよ」

澪「いらない」

律「なんでだよ!」

澪「ぎょうざクレープなんて買うからだろ!もっとおいしいもの買えよ!」

律「いやいや、おいしいですから」

澪「なんで律はいつも冒険するんだよ?」

律「まさかの組み合わせが絶世の美味を生み出すんだよ!」

澪「へぇ」

律「自分で聞いといて薄い反応だな。とにかく一口!」

澪「だからいらないって!」

律「そこまで言うなら食べさせてあげるよ」

澪「え?」

一口食べて、澪に唇突き出す。

澪「何する気だよ…」

律「くひうふひー」

澪「口移し?」

大きく頷いてにっこり。澪はげんなりしてた。

律「たへないの?」

澪「食べないって」

律「きすしはいの?」

澪「キスも、しない」

律「なんへ?」

澪「ぎょうざだから」

無念なり。しょぼーんだよ。
いいや、もう自分からしちゃえばいいや。
一緒に餃子臭くなろうぜwwwww

澪「律、待て、ま…」チュ

してやったりwww
唇舌でこじ開けて、無理やりぎょうざクレープ押し込んだ。
澪が顔振るから、がっしり両頬押えてホールド。
澪も私の頬掴んで離そうとする。
させまいぞ。澪殿。
私のキスでとろけさせてやる。
しばらく澪の口の中楽しんだ後、離された。
もう少し楽しもうと思ったのになーwwww


澪「何するんだよ!」

律「澪がいらないってしつこいんだもん」

澪「しつこいのはお前だ!」

律「で、どうだった?おいしかった?」

澪「味なんてわかんなかったよ…」

律「じゃぁもう一口!」

澪「え?おいちょっと待て!」

人の声聞こえてきたからやめた。

律「残念だったね」

澪「いやいや」

律「残念だったね」

澪「いやいや」

律「残念じゃなかったね」

澪「いやいや」

律「むふ」

澪「あっ!違う!違うぞ!」

律「さて、クレープも食べ終わったところで帰りますか」

澪「そうだな」

律「帰ったら勉強するぞ」

澪「おぉ。まさか律の口からそんな言葉が聞けるとは」

律「ははは。りっちゃんは進化したのです!!」

私の家の前きて、別れる。

澪「じゃぁお互いに勉強頑張ろうな」

律「うん。じゃぁまた明日」


澪が歩いて、私はその背中を見送った。
10mくらい先で振り返った。
あ、へらへらした顔見られたかも。

澪「律」

律「え、あ、分かってる。勉強します。じゃぁね!」

速効家の中入った。
有言実行!さっそく頑張ります!

ちなみに今書いているの一週間くらい前の内容ね。
結局この日は寝たwww
でも、ちょっとは勉強した。古文!
澪に会ったら頑張ったねって誉めてもらおう

澪「おはよう」

律「我が恋は 千引きの石を 七ばかり 首に掛けむも 神のまにまに」

澪「は?」

律「昨日勉強したんだ!古文!」

澪「そうなんだ」

あれ?誉めてくれない?
予想外れたんですけどwwww
歩き出す澪の右手に腕絡めると、恥ずかしそうな顔してまた前向いて歩きだした。

律「誉めてくれないの?ねぇねぇ!」

澪「偉いね」ナデナデ

澪の手大きいから、頭なでられるとすごい安心する。

律「うひひー。あっ!」

澪「どうした?」

律「今まで勉強なんてする気起きなかったけど、モチベーションあがる方法を思いついた!」

澪「おぉ。何?」

律「澪に誉めてもらえるって考えればいいんだ!」

澪「そうだぞ。律が頑張ってたらまたナデナデしてあげるからな」

律「頑張れる気がする…ちなみに撫でるのは頭?」

澪「頭以外にどこ撫でるんだ?」

律「やだ澪ったら…朝からそんなこと言わせないで」

澪「……ばかっ!頭だけだ!」

律「怒るなよー…でもやる気でた!!!頑張るよ!!!」

勉強は嫌いだけど、澪にまた撫でてもらえるなら頑張るよ!
それでもっと頑張ったらいろんなところ撫でてねwww

澪「…可愛いなぁ」

律「今何か言った?」

澪「別に」

律「何々?もう一回言って!」

澪「何でもないって」

律「可愛いなぁって言って!」

澪「あ!お前聞こえてたな!」

律「あー澪ちゃん、そう言ったんだー。当てずっぽうだったんだけど」ニヤニヤ

澪「うるさいうるさい!早く学校行くぞ!」

律「まったく照れちゃってー。澪は相変わらず可愛いね」

澪「恥ずかしいこと言うなっ!」

律「澪かわいい澪かわいい澪かわいい」

澪「静かにしろっ!唇塞ぐぞ」

律「えっ…それって…き、しゅ?」

澪「え…照れるなよ。私のほうが恥ずかしくなる」

律「だって澪がそんなこと言うなんて思ってなかったし」

澪「律が可愛いのがいけないんだ」


澪が立ち止まるのに合わせて私も止まる。
澪が周り見渡してる。誰もいないのに。
不思議がってる私の肩に澪の手が置かれた。
どんどん顔が近づく。
ちょっといきなりすぎて、びっくりして、ぎゅっと目を瞑った。
息が掛かるくらい近い距離。

澪「最近お前、可愛すぎて困る」


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最終更新:2010年09月10日 20:16