皆さんこんにちわ!私の名前は
平沢憂。中学2年生です!
今日は女子バスケ県大会の準決勝の応援に来ています
注目の選手はもちろん……
監督「おい!平沢は何処行った!?」
三浦茜「じ、自販機のアイスを買いに……」
監督「またか!!まったくアイツは……」
部員A「あ、帰ってきました!」
純「あ、憂!ほら唯先輩!」
憂「え?あ、ホントだ。おねーちゃーん!!」
会場の入り口からアイスの棒をくわえて、ポニーテールに結った髪を揺らしながらベンチに向かって走っているのは
私の姉で、女子バスケ部のエース、
平沢唯。自慢のお姉ちゃんです!!
憂「おねぇーちゃーん!!頑張ってー!!」
唯「あ、憂!ピーース!!」
そう言ってお姉ちゃんは私にピースサインを送ってくれました。
えへへ、学内でも結構ファンが多いお姉ちゃんだけど、独り占めしてるみたいでなんだか嬉しいです。
実は私も髪をポニーテールにしていますが、これはお姉ちゃんに憧れて……本人には恥ずかしいから言えませんけど……///
純「い~な~憂は、あんなカッコイイお姉ちゃんがいて……」
憂「そ、そうかなぁ?///家ではゴロゴロしてるんだけどね……」
純「でもそのギャップがカッコイイの!!」
そう、お姉ちゃんは普段はのんびりしてて、寝坊はするし、忘れ物多いし、勉強はしないし……ちょっと困ったお姉ちゃんです。
中学に入ってそんな自分を変えたくて、バスケ部に入ったらしいです。
(まぁバスケットボールを運動会の玉入れみたいなものだと思ってたみたいですけど……)
お姉ちゃん、好きになったコトに対する集中力は凄かったみたいで、どんどん上達していって今や県内ではちょっとした有名な選手になってしまいました。
この前、試合後に県外の女子バスケ名門校の人にスカウトされてました。お姉ちゃん、高校生になったら県外に行くのかな……そうなったら凄く寂しいです
監督「よし、いいか!この第3Qでとにかく点差を縮める。どんどん平沢にボールを集めていけ!」
部員達「ハイ!」
唯「茜ちゃん」
茜「ん?なぁに唯?」
唯「どんどん打ってくから、ゴール下ヨロシク!!」フンス!
茜「……誰に言ってんのよ、まかせなさい!」
唯「えへへ~。リバウンドを制するものはゲームを制す!だね!!」
茜「ぷっ、何それ?」クスクス
唯「なっ!バスケ部のくせに桜木様のありがたいお言葉を知らないとは~!!」ブーブー
~~~~~~~~~~
律「おーい澪~こっちこっち~」
澪「ちょっと待ってよ律~」
律「ほら、ここからだとよく見えるだろ」
澪「あ、ホントだ……おお~」
律「まったく、私はバスケとかあんま興味ないのに、澪が行きたがるから仕方なく来てやったんだぞぉ」
澪「う……だってこんな人多いの怖いんだもん……」シュン
律「で、いい歌詞が出来そうか?」
澪「お、おう、今度のは青春をテーマにだな……」
~~~~~~~~~~
純「ひゃ~、やっぱ唯先輩凄いや、あんなにキツくディフェンスに当たられてるのにどんどんシュート決めちゃってるよ……」
憂「うん!……あ、でもこの前お姉ちゃんが言ってたけど、ゴール下に茜先輩が居るから安心してシュートが打てるんだって!」
純「へ~、いいなぁ……熱い友情って感じだね!」
憂「うん!あの二人、すっごく仲良しなんだよ!!」
紬「いいわぁ」ハァハァ
純「(う、なんか後ろからとても嫌なオーラが……)」
~~~~~~~~~~
ブー!!
-「タイムアウト!○○中学!」
唯「ゼェ、ゼェ」
茜「ハァ……ハァ」
監督「最終Q、残り5秒で1点差……」
監督「スクリーンプレイで平沢にシュートを打たせる。いつも練習でやってきたプレイだが、もう一度確認するぞ。まず平沢がスローインを~……」
~~~~~~~~~~
監督「よし、残り5秒、集中していくぞ!」
唯「ゼェ、ゼェ……オスっ!!」
茜「皆!絶対勝って決勝行くよ!!」
部員達「ハイ!!」
-1・2・3・集中!! ダンッ!
純「う~…緊張する~」
憂「……う、うん」ギュッ
ブー!!
-「タイムアウト終了です!」
キュッ キュ
唯「ハァ……ハァ……」
唯「(集中っ)」フスー
キュ キュキュッ
茜「ッ!(唯!)」ダッ!
ヒュッ パシッ
唯「茜ちゃん!」ダッ
茜「唯!」シュッ
がしッ!
唯「ナイパーース!」
-ザワッ!!
純「あ!」
憂「お姉ちゃん!!」
唯「ふっ!」シュッ!
律「おおっ」
澪「……!」ドキドキ
紬「……いった」ボソ
~~~~~~~~~~
憂「おめでとう!お姉ちゃん!!」
唯「憂~!!」だきっ!
茜「おいおい、そんな汗まみれで抱きついてやるなよ」
純「(茜先輩……近くで見るとやっぱデカっ!)」ドキドキ
憂「えへへ、お姉ちゃんは頑張ったんだから良いんです!」
茜「はは、相変わらずだな憂ちゃんは……」
唯「憂~!さすが我が妹よ~」チュッチュ
茜「ごめんね憂ちゃん、これからミーティングあるからちょっと待っててね。行くよ唯」
唯「あ~い、それじゃね憂」
憂「うん!」
~~~~~~~~~~
駅前
茜「それじゃ、しっかり身体のケアをするんだぞ」
唯「え~帰ったらさっさと寝たいよぉ~」
茜「駄~目~だっ!まったくもう……憂ちゃん頼んだよ」
憂「は~い」ニコニコ
純「憂は唯先輩の専属マネージャーみたいだね」
唯「そ~そ~、私がここまで上手くなれたのも憂のおかげでございますよ~」
憂「そ、そんなことないよ!お姉ちゃんスッゴイ努力してたの知ってるもん!!私なんか何もしてない……」
茜「いやいや、唯ってば憂ちゃんが応援に来てくれた時、いつもの何倍もはりきってるんだよ?」
憂「えっ?///」
唯「も、もう!茜ちゃん言わないでよぉぉ」プンプン
茜「何照れてんのよwあ、もう電車来るわね。それじゃね、バイバ~イ」
純「あ、私も一緒に帰りま~すっ♪(これはお近づきになるチャンス!)」
憂「あ、お疲れ様でーす。純ちゃんもまたね~」
唯「ばいば~い」
~~~~~~~~~~
帰り道
憂「お姉ちゃん……高校はやっぱり県外に行っちゃうの?」
唯「う~ん……まだ分かんないや」
唯「あ!そんなことより家に帰ってアイスが食べたいなぁ~」
憂「う、うん。………あ、お姉ちゃんゴメン!アイス切らしてたんだった……」
唯「え~!しょんなぁ~~!!」
憂「ご、ゴメン……」
唯「うぅ……は!そういえばさっきの道にコンビニがあったハズ!!」
唯「ちょっと買ってくるね!」ダッ!
憂「あ!お姉ちゃん!?」
憂「もう、疲れてるハズなのに……」クスクス
~~~~~~~~~~
憂「…………」
憂「お姉ちゃん……遅いなぁ」
憂「あ、どれにするか迷ってるのかも!」
憂「帰るの遅くなっても駄目だし、私も行ってみようっと」タッタッタッ
ザワザワ
憂「あれ?何だろうあの人だかり……」
-ヒソヒソ……女の子が……
-ヒソヒソ……信号無視の車が……
~~~~~~~~~~
病院
監督「もうバスケが出来ないってどういうことですか!?」
医者「ハイ、普段通りの生活が出来るまでには回復するでしょう……しかし、バスケ等の激しい運動をすることはもう……」
監督「そんな……」
茜「憂ちゃん!!」
憂「あ、茜先輩!!……ウッ…うっ!」
茜「ゆ、唯は……」
憂「お姉ちゃん……もうっ!………バスケ……出来ないってぇっ……うぇっ…」
茜「………嘘」ドサッ
茜「一緒に……全国行こうって…ふっ…うっ!……約束したじゃない!」ドン!
憂「(私のせいだ……アイス……私が………お姉ちゃんアイス好きなの……知ってたのに……!!)」
憂「ゔぅっ!……ゔゔううゔぅ゙ぅぅ~~っ!!……」ボロボロ
~~~~~~~~~~
皆さんこんにちわ~!私の名前は平沢唯。桜が丘高校のぴっちぴちの1年生です!
和「それを言うならピカピカのでしょ。いやそれもおかしいけど」
唯「和ちゃん!勝手に人のモノローグにつっこまないでよー!!」
和「はいはい……で、もうどの部活に入るのか決めたの?」
唯「え?えへへ~まだ決めてないや……」
和「もう!そんなじゃニートになっちゃうわよ!!」
唯「ガーン!」
和「…………ま、無理して入らなくてもいいわよ……」
唯「うん……ありがと和ちゃん」
唯「でも憂に頑張ってる所見せないと!憂、あの日から元気ないからさ……」
和「唯……アンタ大人になったわね」クス
唯「の、和ちゃん酷い!大人になったら大人になるんだよ!!」ふんす!
和「何言ってんのまだ子供でしょうが……あ、この部とかは?」
唯「どれどれ~?」
唯「えーと、よゐこ部?う~ん、なんか万歩計を背負って歩きそうでヤダ」
和「なんか具体的ね。それじゃこれとか、あ、こんなのもあるわよ-………」
~~~~~~~~~~
軽音楽部
唯「えと、1年3組の平沢唯です……よ、よろしくお願いしまふ!!」
律「よろしく~私、ドラムの
田井中律。んでこっちが」
澪「ベースの
秋山澪です。よろしく平沢さん(どっかで見たことあるような……)」
唯「(あ、皆いい人そうで良かった~)」ホッ
律「それで、平沢さんは何が演奏できるの?」
唯「えっ?カスタネットとか……」
澪「…………」
紬「あ!それじゃあ好きなバンドとかミュージシャンとかは?」
唯「え~と……(や、やばい何か答えないとぉぉぉ)」
唯「こ、こーびーぶらいあんと?」
律「え?そんな奴いたっけか?」
唯「しゅ、しゅいません、いません……うう……やっぱり入部はやm」グスッ
澪「ま、まぁこれから練習してけば大丈夫だよ!!(や、やばい!)」
紬「うん、私もそう思うわ~。あ、そうだ!私たちの演奏を聴いて貰うのはどうかしら??」
律「お、いいねぇ~」
唯「演奏聞かせてくれるの!!」ワクワク!
~~~~~~~~~~
澪「……それじゃぁ始めるぞ」
律「へへ、なんか緊張するなw」
澪「えと、この曲、作曲はムギがやってくれたんだ」
唯「わっスゴ~イ!」
紬「うふふ、なんだか恥ずかしいわ~」ニコニコ
澪「それで作詞は私が作りました」
律「平沢さん、背中痒くなったらごめんな~」ニヤニヤ
澪「なんだとー!!」ゴチン!
律「いってー!!」
澪「おほんっ!……えっと、これは少女達の青春をテーマにした曲なんだ」
唯「お~!」
澪「それじゃ聞いてくれ、『青春ストロベリー』!」
律「1・2・3・4!!」
ダンッ!
ジャジャジャーン!
澪「~///♪」
唯「(うわ、秋山さんの声綺麗!あ、でもちょっと照れ臭そう……それに田井中さんのドラムかっこいいし琴吹さんのキーボードは心地良い……)」
ジャカジャカダラララ~ン♪
唯「(でも………でも……これ……)」
ボロロ~ン♪
紬「……あら?」
紬「……ちょ!ちょっと律ちゃん澪ちゃん演奏ストーーっプ!!」
澪「ど、どうしたんだよムギ!?」
律「今からが良いところだったのにー!」
紬「ゆ、唯ちゃんが……」
唯「ひぐっ……うっ!うぅぅぅ……ぐすっ……ぐすっ…」
律「うわわわわわ!ど、どうしたの平沢さん!?」アセアセ
澪「ご、ごめん!そんなに酷い演奏だった!?」アワアワ
唯「ち……ちがうよぉぉ………だってぇ……ぇううっ……ゔわあああああああん!」ボロボロ
紬「あらあらあらあら落ち着いてぇ~」オロオロ
最終更新:2010年07月31日 21:01