パタパタパタ
澪「……」
律「暑いなー…」
唯「暑いねー…」
律「ったく、この部屋はクーラーも効かないし、扇風機もないしで酷いな。暑すぎて干乾びちまうよ」
唯「私も溶けちゃいそうだよー」
パタパタパタ
律「いっそのこと、誰も見てないし、服脱いで下着だけになっちゃおっか?」
唯「やだー、りっちゃんはしたなーい」
律「だーって仕方がないだろー? ここ暑いんだし」
澪「…おい」
澪「ここ私の部屋なんだけど…」
律「ん? 知ってるよ。そんなの」
澪「そうじゃなくて!」
唯・律「ん?」
澪「なんでお前らがここにいる!?」
律「なんでって…遊びに来たんだよ。ウチのクーラー壊れちゃったから」
唯「私はりっちゃんに誘われて来たんだよ。お邪魔してます! 澪ちゃん」
澪「今さら!? ていうか来るんだったら事前に私に連絡入れろよ! いきなり来られても困るだろ!」
律「澪うるさーい…暑いんだから静かにしてよぉ、ただでさえこの部屋蒸すんだから」
澪「文句あるならでてけ! ていうかで・て・け!」
唯・律「…やーん」ゴロゴロ
ゴロゴロ
唯・律「…あぢぃ」
澪(何を…何をしたいんだこいつらは…)イライラ
澪「ていうかウチに誰も居なかっただろ。どうして入れたんだ?」
律「私が何年秋山宅に通っていたとお思いでぇ? 合い鍵の場所なんて熟知しとるわぁ」ブイッ
澪「偉そうに言うな!」
唯「澪ちゃんはさっきまでどこ行ってたの?」
澪「ん? ああ…私の部屋のクーラー今壊れてて…」
律「ほんとタイミング悪ぃよな!」
澪「…ちょっと図書館に勉強ついでに涼みに…それと」
ガサガサ…ス
澪「これ買ってきた」
唯・律「おお…」
唯・律「おおぉ!」
唯「かき氷機~!」
澪「夏になるとどうしても食べたくなってな…今日は特別暑いし、そろそろ買い時だろうと思って」
唯「わかる! わかるよ! その気持ち!」
律(…どうでもいいけどやっぱりキャラ物のかき氷機なんだ)
律「とりあえず早く作ろうぜ! こっちはどうにかしてでも熱冷ましたくてたまんないんだ!」
澪「いや、氷は今から作るから」
律「なぜに買わんかった!?」
律「今から作ったら時間かかるだろ! そんなに待ってられないー!」
澪「贅沢言うなよ。だから事前に連絡入れろって言ってるのに」
律「うー…唯ぃ」
唯「りっちゃん…辛抱だ。辛抱だよ」
ゴロゴロ、ギュゥ…
律・唯「…あぢぃ」
澪「だぁーーっ!! 見てるこっちが熱くなってくるからやめてくれ!」
律「…どうでもいいから早く氷作ってきてー」
澪「はいはい…」
ガチャリ
ガチャリ
澪「今作ってるからなー。しばらく待ってて」
唯「しばらくっていつかなぁ」
澪「1時間…2時間…もっとかな?」
唯「えー、やだよぉ! めんどっちい!」
澪「文句言うのなら…」
唯「お口チャックマン!」ムッ
澪「ん」
律「でなでな、ムギ。澪ってば…」
紬「ふふ、澪ちゃんらしいよね」
澪「おい、ちょっと待て」
律・紬「?」
澪「ムギ! お前いつから…」
紬「ついさっき、りっちゃんから呼び出しをいただいちゃいました!」
紬「それで急いで駆け付けちゃったの! 澪ちゃんのおウチ、一度来てみたくて!」
律「えへっ」
澪「お前…律ぅ……はぁ」
澪「いいよ、この際一人増えようと同じだ」
律「さっすが澪~太っ腹~ついでに最近横っ腹が」
澪「わぁああーーー!! やめろっ、 言うな! それ以上さきを言うな!!」
澪「唯はいつまで口を閉じてるんだ!」
唯「ぷはぁ」
紬「あ、そうだ」ガサゴソ
紬「手ぶらじゃ悪いかと思ってお土産持ってきたの」ス
唯「んー、なにそれ?」
律「なんと」
澪「何なに? 見せて…って」
澪(なぜにそうめん…)
紬「ほら、夏といったらやっぱりそうめんじゃない!? ふふっ、 みんなでお昼にどうかなぁ!」
唯・律・澪(食べ飽きたとは到底言えまい)
律「そっか、そういやまだ昼飯食べてなかったんだな」
紬「それじゃあ丁度よかった♪」
澪「あー、じゃあ麺茹でてくるよ」
唯「澪ちゃん! 私ネギ欲しい!」
澪「はいはい。他には? 無難にシーチキンとか?」
律「納豆」
澪「…は?」
律「納豆も頼む」
澪「納豆? なんで?」
律「いや、そうめんにかけるんだろ」
澪・唯・紬「納豆を!?」
律「え…あれ?」
唯「りっちゃん! 納豆はご飯にかけるものだよ!?」
澪「そうだ!」
律「いやいや! 納豆かけるとか普通にあるだろ! 美味しいしっ」
唯「えー! 初耳だよ」
律「うそぉー!? 絶対あるって!」
紬「でもそうめんって大抵の薬味には合うからもしかしたら…」
律「だから普通に美味しいんだってば!」
澪「…じゃあそこまで言うならもってくるよ」ガチャリ
唯「謎だよーりっちゃーん」
律「えー…何でかなぁ。普通だと思ってたのに」
ガチャリ
澪「はい、持ってきた」
紬「わあぁ~…そうめん! わ、私っ、みんなでそうめんを一緒に食べるのが…」
律「あはは、わかった、わかった。それより…」
澪「ほら、納豆」
唯「おかしいよ…絶対違うよ…」
律「ほーら、見栄えも案外悪くないだろ?」ス…ヌチャー
唯「お、おかしいよぉ…」
澪「うー…」
律「なんだよ! 食ってから文句言えよー!」
紬「り、りっちゃん!」
紬「…ひ、一口プリーズ?」ソワソワ
唯・澪「ムギ(ちゃん)!?」
律「おお、いいよ。食べれば絶対美味しいんだからな」
紬「う、うん…」
パク…
唯「ど、どう?」
澪「だい…じょうぶか?」
紬「……」
紬「…美味しい」
紬「美味しい! とっても美味しいわ! りっちゃん!」
唯・澪「えー!?」
律「ほら、だから言ったろー? はい、次唯ね」ス
唯「うんー……んー…えぇいっ」パク…
唯「おいひぃ!」
澪「そんなバカな!」
律「まぁまぁ、澪もほら」ス
澪「私は…私は…絶対……」
澪「美味しいな!」
唯「ねー!」
紬「それに納豆ってとってもヘルシーだからなんかすごくいいわぁ」
唯・澪・紬「うまうま」パクパク
律「こ、ここまで絶賛されるとは思わなかったけど…これは私の大勝利だな」
唯「御見それ致しやしたー」
律「えっへん!」
律「さーて、私も食べよ…あれ?」
律「澪ー、納豆はー?」
澪「ん? あれ、もうなくなっちゃったな。ごめん律。今あったので全部なんだ」
律「え」
律「……あう」ショボーン…
唯「美味しかったねー、お腹も一杯になったよぉ」
紬「ふふ、そうね。それもこれも、りっちゃんがいい薬味教えてくれたから」
律「そのせいで私は納豆食べ損ねた!」
澪「まぁまぁ…ほら、シーチキンだって悪くなかったろ?」
律「納豆が良かったんだい!」プイッ
紬「ご、ごめんね。りっちゃん…」
律「いーよ、いーよ。その代わり、澪!」
澪「はい?」
律「私のかき氷は二杯な! イチゴシロップ練乳がけで!」
澪「あ」
律「え?」
澪「シロップウチになかったよ…」
唯「やっぱりそうだと思ってたよ~…」
律「ったく…それじゃあ、澪。いってらっしゃい」
澪「いってらっしゃいって…私一人で買いに行けって?」
律「だーって澪が忘れてたんじゃん!」
澪「一人で行くのもあれだし、みんなで一緒に行こうよ」
律「暑いしやだい!」
唯「ここも十分暑いけどね」
紬「澪ちゃん。私、着いてく」
澪「ムギぃ…ああ! 一緒に行こっか」
律「む…」
律「それじゃー私も行くよ! 買いたい物もあるしさ」
唯「え、りっちゃんも行くの? じゃあ私も」
澪「ははは、まるで芋づるだ。それじゃ、行こう」ガチャリ
ミーンミーンミーン…ジジジジジ…
唯・律「あーぢぃ…」
紬「今日は最高気温30度以上越すって
ニュースで言ってたもんね…ふぅ」
澪「早く店の中に入りたいな…クーラーも効いてるだろうし」
紬「うん…」
唯「わ、私はもうダメです…隊長…」
律「唯隊員! もうすぐだ…もうすぐで…私たちのエデンが見えてくるんだぞ! 目的地手前で諦めてどうする!?」
唯「りっ…ちゃ…ばたり」
律「うわぁー!? 唯隊員! ちくしょー! 夏のバカヤロー!」
澪「ええいっ、やかましい!」
唯・律「ふぃー…」
唯「スーパーは私たちのオアシスだね。りっちゃん」
律「ああ…おおぅ、唯~こっちの方が涼しいぞぉ」
唯「あ、ほんとだー」
唯・律「ふぃー…」
澪「ったく、あいつらは」
紬「ふふふ、とりあえず私たちでシロップ見てきましょ?」
澪「ああ、そうだな」
唯「あ、りっちゃん見てみて~!」
律「ん? おお!」
澪「えっと…イチゴにメロンにレモン…あ、ブルーハワイも売ってる」
紬「前から思ってたんだけど、ブルーハワイって…何て味って言えばいいのかな?」
澪「え? いや、ブルーハワイはブルーハワイだろ…ん、えっと…え?」
澪「よ、よく分かんないよ。とりあえずシロップはこれぐらいで…あ、練乳もか」
紬「……」
澪「ムギ? どうかした?」
紬「かき氷にも…納豆って合うかしら」
澪・紬「……ゴクリ」
澪「いや、それは止そう」
紬「そうね…」
澪「律ー、唯ー。そろそろ帰るぞー」
律「ん~」
唯「ちょっと待って~」
澪「なに見てるんだ? あいつら」
紬「澪ちゃん! 澪ちゃん!」
澪「ん?」
紬「ほら、蚊取り線香!」
澪「…ん?」
紬「私、これ買ってくるね!」トテテテ
澪「な、なんで!?」
律「やっぱりあぢぃ…てか、さっきよりあぢぃ…」
澪「涼しいところから急に暑いところにだもんな。そりゃあそうなるよ」
紬「今日は一日こんな気温なのかな」
律「うへー…ってあれ、唯はさっきから何黙って…」
唯「んー?」ペロペロパクパク
律「あー! ガリガリくん! お前いつの間に!」
唯「えへへ、どうしても我慢できなくて」
澪「ていうかかき氷今から食べるだろ」
唯「ん~別腹、別腹ぁ♪」
澪「…太るぞぉ」
唯「私、いくら食べても太らな…」
澪・紬「おだまりっ!!」
唯「うわわわ…」
唯・律「ただいま~」
澪「はいはい、おかえりなさい。ちょっと氷見てくる」
紬「かき氷楽しみね!」
唯「そうだね~!」
律「さっきまでアイス食べてたやつが何を…」
澪「やっぱり、氷もうできてたよ。さっそく作ろっか!」
唯・律・紬「はぁーい!」
ガリガリガリガリ…
澪「はい、できた」
紬「わぁ…わあぁ…♪」
紬「すごいわ! なんか…うまく言葉にできないけど…すごいすごい!」
唯「美味しそうだねぇ。あ、私メロンがいい!」
澪「ん、シロップは自分で適当にかけて」
律「唯、メロンだけだなんて…貧層だなぁ」ニッ
律「私ならメロンとイチゴ、半々でかける!」
唯「お、おぉ! その発想はなかったよ! りっちゃん!」ドバー
唯「…なんか、なんかとっても贅沢だね!」
律「あははは! 私はもっとすごい! 練乳がけだぁ!」ニュル…
唯・紬「おお~!」
紬「ん~冷たくて甘いっ」
澪「暑い分一段と美味しく感じるな!」
唯・律「うまうまうま」ガツガツガツ…
唯・律「んん~…っ! あ、頭が…」キーン
紬「? どうしたの?」
澪「ああ、いそいでかき氷食べると頭が痛くなるんだよ」
紬「へー…」
紬「よし!」ガツガツガツ…
澪「む、ムギ。頭痛くなるぞ?」
紬「うんー…っ! ほ、ほんとだわ! 痛いっ、澪ちゃん! ほんとに痛くなった! 面白いわ!」
澪「お、面白いか?」
紬「ふふふ! あいてて…」ガツガツガツ…
律「ふぅ、よし澪! おかわり!」
澪「あ、ごめん。氷あとないよ」
律「またかよ!? もー! さっき氷買ってくればよかったぁ!」
唯「りっちゃんいってらっしゃーい」
律「行かねーよっ」
紬「ふふっ」
最終更新:2010年08月06日 21:13