澪(え?シーツ血ついてる!!!私どこも痛くない…律の血!?え!?なんで!!?)
律「さっき50m走ってたら転んだんだ」
澪「うう…痛そう…」
律「消毒しようと思って保健室来たんだけど忘れてた…」
澪「早く消毒しなきゃ」
唯「澪ちゃんいる?」ガチャ
澪「唯!?」
唯「澪ちゃん大丈夫?」
澪「ああ…もう平気」
澪(近づいてくるな!!!!!カーテンは開けるなよ!!!!!!)
唯「ねぇ、そこにりっちゃんいるかな?」
律「…」フルフル
澪「い、いないよ」
唯「いないの?本当に?」
澪「本当だよ!唯は私を疑うのか?」
唯「じゃあ開けてもいいよね」
シャッ
唯「りっちゃんが戻ってこないから連れてこいって先生に言われたんだけど、どこ行ったんだろう?」
澪「律のことだからどっかでさぼってるんじゃないのか?」
澪(律ベッドの下に隠して、掛け布団かぶったから制服の乱れも見つからなかったけど…まだ油断できないよな?)
唯「短距離疲れちゃった。ちょっと休んでいい?」
澪「ああ…」
澪(走れよ!!!!!もっと汗だくになるまで走ってこいよ!!!!!!今すぐに!!!!)
唯「澪ちゃんリボン床に落ちてるよ」ヒョコ
澪「あ、唯!拾わなくていいから!!」ガバ
唯「…澪ちゃんなんでボタン外してるの?」
澪「これは…その…」
唯「…直したら?」
澪「…暑かったから」クイクイ
唯「そっか。夏だもんね」
澪「そうだ」
唯「あれ?シーツ血ついてるよ?」
澪「…それは…」
律「もういいよ、澪」
唯「りっちゃん何でベッドの下から出てくるの?びっくりしたよーもう」
律「唯、私たち付き合うことになったんだ」
唯「えええ!!??そうなんだー!おめでとう!」
律「で、なんていうか、そういう雰囲気になっちゃって…夏だし、はは」
唯「あ!じゃぁ私お邪魔だったのかな?ごめん!で、出てくから!!」
澪「まって唯、誤解だ!!」
唯「誤解なの?何が?」
澪(何が?律と付き合うことになったのは本当だし、そういうことしてたのも嘘じゃないし)
澪(でもこの血はその時のじゃないぞ!!でもそんなこと今言うことでもないよな?)
澪(変なこと言っても律に疑われるし、なんて言ったらいいんだろう。うああーーーーーーーー!!!!)
唯「あ、りっちゃん!もう時間だよ!早く戻らなきゃ怒られちゃう!!澪ちゃんごめんね。後でいいかな?」
澪「え?あ、ああ」
唯「りっちゃん行こう!」
律「おう。じゃ後でな澪!」ダッ
澪「…」
澪(もう嫌…)
澪(唯…なんて思ったんだろう?傷ついたよね?ごめんね…)
…
律「今日も一日頑張った!よーし部活行こうぜー!」
紬「りっちゃん張り切ってるわね、行きましょ澪ちゃん?」
澪「あ、うん」
唯「私今日掃除当番だー先行ってて」
律「了解!」
澪「あ…私も用事あるから先に行っててくれ!」
紬「そうなの?早く来てね」
澪「ああ」
律「行こうぜムギ」
紬「うん」トコトコ
唯「澪ちゃん用事って何?」
澪「えっと…」
唯「私のこと待っててくれてるんだよね?話したいことあるのかな?」
澪「…うん」
唯「今日の掃除場所保健室だから、終わるころに来てくれる?」
澪「保健室…」
唯「思い出しちゃった?」
澪「違う!」
唯「そう。じゃあ後でね」
澪「唯…何でいつもと同じ表情なんだろう…怒ってないのかな?」
澪「唯、終わった?」
唯「うん。ちょうど終わったとこ!お待たせしました!話って何?」
澪「あの…誤解なんだよ」
唯「誤解って体育のときのこと?何が誤解なのかな?」
澪「えっと…」
唯「りっちゃんとは付き合ってないの?」
澪「唯、ごめん…付き合うことになった」
唯「そうなんだ」
澪「そうなんだって…怒ってないの?」
唯「澪ちゃんが誰と付き合うかは私には関係ないって前に言ったもん。りっちゃんが好きなんでしょ?」
澪「…でも、唯も好きだよ」
唯「うん。嬉しい」
澪「唯が一番好きだよ」
唯「えへへ」
澪「だから、私と付き合っててくれる?」
唯「いいよ。澪ちゃん大好きだもん」
澪「私も好き」チュ
唯「じゃありっちゃんとエッチなことしてるときも私のこと考えてくれてたのかな?」
澪「唯!違うんだよ」
唯「さっきから誤解とか違うとか、澪ちゃんどうしたの?」
澪「律とは…してないよ」
唯「あの格好で?」
澪「途中までだったんだ!最後までしてない!あの血だって…」
唯「りっちゃんの膝の怪我でしょ?」
澪「気づいてたのか?」
唯「気づいてたよ。付き合うことになったことも、キスマークついてることも、澪ちゃんが嘘ついたことも」
澪「…」
唯「りっちゃんと付き合うのは嫌だけど、我慢する。でも…嘘ついたり隠したりするのは止めてほしいな」
澪「ごめん」
唯「澪ちゃんが嘘ついたときすごい悲しかったんだ」
澪「唯、ごめん」
唯「私、澪ちゃんのこと信じていいんだよね?」
澪「信じて…唯が一番なんだよ…」
唯「じゃぁ嘘つかないで言ってほしいんだけど」
澪「何?」
唯「りっちゃんとしてるときどんな気持ちだったの?」
澪「え、それは…なんていうか…」
唯「嬉しかったの?ドキドキしてたの?好きだって思ってたの?」
澪「…う、ん」
唯「そうなんだ」チュ-
澪「…ぅ」ビク
唯「ここにキスマーク付けられて、りっちゃんだけのものだよって印つけられて喜んでたの?」
澪「私は…唯のものだよ?」
唯「じゃぁもうひとつ質問。澪ちゃんは誰とでもこういうことするの?」
澪「…」
唯「私ともしてくれるの?」
澪「…唯がいい」
唯「澪ちゃん…今、二人きりだよ」
澪「うん…そうだね…」
…
唯「遅くなりました!」ガチャ
律「唯!遅いぞー!何分掃除してんだ!」
唯「ごめんごめん」
澪「遅れてごめん」ガチャ
唯「あ、澪ちゃんも今来たんだ?」
澪「唯もか?」
唯「うん。偶然だね。ねぇ今日のお菓子何?」
紬「今日はプリンです!澪ちゃん好き?」
澪「ああ」
紬「良かったー」
澪(私、普通の顔出来てるかな?唯はあんなことした後なのに自然なんだな…まだドキドキしてるの私だけなのかな?)
澪「すごいな。プリンアラモードか」
紬「果物も生クリームも家に丁度あったの」
律「二人とも遅いからもう食べちゃったよー。澪ちょっと分けて」
澪「自分の分は食べたんだろ?」
律「澪ちゃーん。お・ね・が・い」
澪「はいはい、ちょっとだけな」
梓「律先輩ばっかりずるいです!」
澪「梓も食べたいのか?いいぞ」
紬「じゃあ私も!」
澪「お前ら何なんだ…」
唯「澪ちゃん私にもありがとう!」
澪「唯は自分のを食べろ!」
唯「けちー」
澪(あ、なんかいつもの部活の雰囲気だ。良かった!!!ドキドキもおさまってきたぞ!!!)
唯「それでね、りっちゃんがクラウチングスタートの体勢からそのまま前つんのめってね」
律「唯!言うなよー!!!」
梓「それで、律先輩の膝怪我してるんですね。あははは」
律「笑い事じゃないぞー痛かったんだから」
紬「唯ちゃん、クリーム顔についてるわ」
唯「え?どこ?」ペタペタ
澪(唯可愛いな。そんなに必死になって食べなくてもいいのに。ふふ)
律「もっと右だよ」
唯「あ、これ?」クイッ
律「お。とれた」
唯「…」ジー
梓「唯先輩」
唯「もったいないよね」ペロ
澪「唯!!!!」ガタン
唯「え?」
澪「あ…」
澪(唯が自分の指舐めただけなのに…いつもやってることじゃないか!!!)
澪(あの時の唯が触った感触とか舐めた感触とか蘇ってきて、ぞくぞくする…どうしよう…皆いるのに胸の奥がざわついて…)
唯「澪ちゃん?」
澪(そうやって名前何度も呼んで…どんどん呼吸荒くなって…駄目だ!!!思い出したら駄目だよ!!!!またおかしくなっちゃう!!!)
澪「ごめん…なんでもない」ポロ
律「え?澪?」
澪「何でもないんだ…ごめんね…」ポロポロ
律「何でもない事無いだろ!ちょっと来い!!」グイ
澪「…ひっく…ごめん…」
律「教室なら誰も居ないから」
澪「うん…どうしたんだろ私…ごめんね…」
律「何かあったのか?」
澪「ううん…」フルフル
律「私にも言えない事なのか?」
澪「ごめんねごめんね律」
律「謝らなくていいよ。無理に話さなくてもいいから」ギュ
澪「ありがとう…」ギュゥ
澪(律は優しすぎるよ…私、律に内緒で唯と…それなのにどうして律は私の事抱きしめてくれるの?私は律にはふさわしくないよ…)
律「落ち着いた?」
澪「うん…ありがと」
律「今日はもう終わりにしようって皆に言ってくるよ」
澪「大丈夫だよ。もう大丈夫、練習したい」
律「…本当?」
澪「うん!早く戻ろ?」
律「何かあったらすぐに私のところに来いよ」
澪「ありがと。律は頼りになるね」
律「違うよ。本当は…澪のこと独り占めしたくて、泣いてるときの顔も慰めるポジションも全部自分のものにしたいんだ」
澪「律…」
律「澪、キスしていい?」
澪「…ごめん。…音楽室行こう」
律「……おう!今日もどんどこ鳴らすぜ!!」
…
梓「今の演奏良かったですね!」
唯「うん!楽しかった!!」
律「今日の練習はここら辺にしとくかー」
紬「じゃぁ澪ちゃん始めましょう?」
澪「ああ」
律「へ?この後なんかするのか?」
紬「新曲二人で考えようって昨日約束したの」
律「あーそうなんだー」
澪「だから、皆は先に帰っててくれないか?」
唯「分かった。じゃあねー」
梓「わ、私も曲作りし…」
唯「あずにゃんと一緒に帰りたいよー」
澪「唯がそう言ってんだから今日は帰りなよ梓。律も」
律「じゃーな」
梓「澪先輩が言うなら…」
最終更新:2010年08月08日 02:54