澪「…」

律「ごめん!」ダッ

律(どうしよう!!!!キスしちゃった!!!!!!!!駄目だって言われたのにー!!!)

律(でも澪が可愛すぎるのがいけないんだ!!!)

律「はよー」ガチャ

紬「おはようりっちゃん」

律「あれ?唯は?」

紬「まだ来てないわ」

律(え?だって先に行ったのに…まさか…。はは、まさかな)

紬「りっちゃん…私ずっと澪ちゃんのことみてきたの」

律「…ああそうだな」

紬「だから、澪ちゃんの見てる人もなんとなくわかるのね」

律「あいつ好きな人いないって言ってた」

紬「毎朝一緒に学校行ったり、嫌いとか好きとか言い合いながら結局は仲良しで」


律(何だよ…さっきの唯と澪まんまじゃん…他の人の目からしても唯には勝てないのかよ…)

唯「おはよう!!」ガチャ

澪「おはよ」

律「なるほどね」

紬「りっちゃんが好きなんじゃないかなぁ」コソ

律「…」

紬「だって今も澪ちゃん、りっちゃんのこと見てるでしょ?」

律「はぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!!????」

律(そんなこと絶対ないって!!!あり得ないって!!!!!なぁアリエッティ!!!!)

紬「びっくりした…りっちゃんどうしたの?」

律「違うよ…そんなことないって」

紬「そうかしら?」

律「だって…振られたもん…私」

紬「知ってる。この前音楽室でさぼった時に別れようと思った理由を聞いたの」

律「…何?」

紬「付き合い始めた瞬間だった。りっちゃんと」

律「…そんなの、偶然だろ」

紬「分かんないよ?私の考えなんだけど、澪ちゃんはりっちゃんのこと特別に思ってると思うの」

律「…ただ幼稚園から一緒ってだけの話だよ」

紬「一瞬の強い感情も素敵だけど、長年積み重ねた小さな思いも大切よね」

律(長年か…たかが17年しか生きてないけど…ほとんど澪と一緒にいたな…)

紬「澪ちゃんのベースはりっちゃんなのよ」

澪「律何話してるんだ?」

律(いつも私の傍にいて、傍に来てくれて、名前呼んでくれて、笑ってくれて)

澪「律どうした?」

律「澪はおっぱいでかいから、将来たれるだろうなっていう話!」

澪「律!」ゴツン

律「いたぁい…」

律(こうやってふざけあいながらずっと一緒にいたんだよな…これからも一緒にいられるのかな?)

澪「自業自得だ。ばか」ナデナデ

律(こうやって殴った後に頭撫でる癖も、申し訳なさそうに目を伏せる仕草も澪は何も変わってないのに)

律(変わっちゃったのは私だったのかな?他の子に感化されて焦っちゃったのかな?)

律「澪はベース好き?」

澪「どうしたいきなり」

律「いいから答えて」

律(私は、多分澪の答えに安心する。それで…もとにもどれると思うんだ)

澪「そうだな…ベースは私の全てだよ」

律(長年積み重ねた思いは、今の私をつくる全てだ)

律(今の思いも、数年後には思い出話になって、澪と一緒に笑いあえたらいいな)

律「よし!じゃぁリズム隊の特別レッスンしようぜ!」グイッ

澪「おい!もう授業始まるって!!」

律「いいからいいから!」

澪「仕方ないなー」

律「澪がいないと私駄目なんだよ。練習にならない」

澪「律のドラムは早すぎるんだよ」

律「でもいつもあわせてくれるじゃん」

澪「お前にあわせられるのは私だけだからな」

律「そうだぞ。だからずっと傍にいろよ!」

澪「当たり前だろ。律は私のベースだよ」



おわり



最終更新:2010年08月08日 03:07