「ただいま~」

今日も厳しい部活を終え、妹の待つ家の扉を開きます。

「おかえりー」

ぱたぱたと音を立て、わたしを迎え来てくれました。
いつもの調子で抱きつきます。

「うい~~~~!!」

「きゃっ…ふふ、もうご飯できてるからすぐ着替えてきてね」

「うんー」

そうは言うもののなかなか離れられません。
そうです。

「うい…はあ…はぁ・・・」

「お姉ちゃん?」

わたしの理性は限界でした。

「はぁ…はぁ…」

「お、おねえちゃん…?

憂に抱きついたままの状態で腰を動かします。

鼻で感じる甘い香り、きれいな白い肌、全てがわたしを興奮させます。

「はぁっ…ういぃ…」

「お、お姉ちゃん…はやく着替えて…ね?」

憂がようやくわたしを引き離そうと力を加えてきます。
でも、わたしはより強く憂を引き寄せます。

「はあっ!…はっ…!」

「お姉ちゃんっ!」

憂が思い切りわたしを押したので、ふたりとも倒れてしまいました。
とたんに憂の顔が青くなります。

「ご、ごめんねお姉ちゃん…その…」

「…ううん!着替えてくるね!」

「う、うん…」

あそこで止められたのは反ってよかったかもしれません。
あれ以上続けていたら、憂に不審に思われていたことでしょう。
部屋へと向かいました。

着替えを終え、しかしまだリビングへは向かいません。
することがあるのです。

「ふう…はやく…」

ごそごそと机の裏から取り出したのは写真集。
おもむろに適当なページを開きます。

「うふふ…憂…かわいい」

もちろん写真は憂が写ったものです。
さっきのほとぼりが冷めないので、これをつかって一発やっておくことにしたのです。

「…っふぅ…うい…」

下着のなかに手を突っ込み、妹を想像しながらいじります。
すぐに快感が全身をめぐります。

「ああっ…ういっ…ういいい!」

体がのけぞり、快感の頂上へと達します。
はやすぎるなんてことはありません。
なにせおかずは憂です。ごはんじゃありません。

「…ふう」

なんとかおさまったので憂のまつリビングへと向かいます。

「あっお姉ちゃん。今ご飯もるね」

「うん~ありがと~」

本音を言うと、食べてしまいたいのは憂です。
でも、憂が作ってくれた食事です。わたしを満足させるには充分です。

「あれ?お姉ちゃんなんだか顔赤いよ?」

「えっそ、そうかな…」

さすがわたしの妹、すぐに察知したようです。
ですがここはなんとしても隠し通さなくてはなりません。

「うん…具合悪いの?」

「ううん。なんでもないよー」

「ほんと?」

なかなか疑いの目を背けてくれません。
もしこのまま手の匂いを嗅がれてしまったらおしまいです。
そうです。洗ってません。

「ちょっと確かめさせてね…」

「えっ…ひゃっ!?」

憂が身を乗り出し、わたしとおでこを合わせました。
…やばい。

「う~ん。ちょっと熱いかなあ」

「う憂、だだ大丈夫だから!」

なんとかのけぞって離れようとします。
右手にはお箸、左手は先述の通りなので手はつかえません。

「だめだよ、あとでひどくなったら大変だもん」

「う、うん…」

なんとやさしい妹。
しかし今回はそれが追い打ちをかけます。

「じゃあご飯食べてお風呂入ったらなるべくはやく寝ようね」

「えっ…!」

これはもしかしてわたしと一緒に寝てくれるということでしょうか。
いえ…もしくは…同衾ということかも…。
胸が高鳴ります。

「っふう~ごちそうさまー」

「ごちそうさま」

憂の天下一品の晩ごはんをたいらげ、少し休憩します。
キッチンでせっせと働く憂の妹を眺めます。

「ん?お姉ちゃんどうかした?」

「!…ううん!」

ふー危ない危ない。気づかれるところでした。
憂の姿を見られないのは残念ですが、しかたなくテレビに目を向けます。

少し経つと憂もやってきました。

「何見てるの?」

「ん~?面白いのないんだあー」

「まあしょうがないね。…そうだそろそろお風呂入る?」

憂がさそってきました。

「えっ…それはどういう…」

「え?入るでしょ?」

わたしは憂の真意を読みあぐんでいます。
これは一緒に入ろうと誘っているのか、それともそうじゃないのか…。
しかし前者の場合、受け入れてあげないと憂をはげしく傷つけてしまうこととなります。

「よし!はいろう憂!」

憂にOKサインを出しました。

「え?わたしはまだ洗濯物畳まなきゃだから…」

「…」

どうやら読みが外れたようです。
いつも憂はこの時わたしを翻弄します。
そして毎回わたしは読み違えます。

ひとり寂しくお風呂へ向かいます。

「…くそー」

お湯につかり、考えに浸ります。

憂はわたしのことをどう思っているのでしょうか。
憂がよければわたしはいつでもいいのですが。

そんなことを考えているうち、下腹部が辛坊たまらん状態になっていたようです。
体にやさしいわたしは、おもむろに手を伸ばします。

「…うい…」

わたしはすぐに行為に夢中になりました。

「…はあ」

「あっおねえちゃんあがったの。アイス食べる?」

「うん!」

罪悪感に苛まれますが、憂の顔を見ればそんなものはどこかへ行ってしまいます。
わたしのため妹が持ってきてくれるアイスに胸をふくらませ、先ほどの行為で上がってしまった息を整えます。

「はーい。どうぞ」

「ありがとー…ん?憂は?」

「わたしはお風呂はいってから食べるよ」

これは待たないわけにはいきません。

「じゃあ憂が上がるまでまってるよー」

「ほんと?ありがとねすぐはいってくるよー」

やりました。
ここでまた好感度が上がりました。
そんなわたしは高感度。

「ふう~お姉ちゃんあがったよ~」

「お~じゃあ食べよ~」

憂がお風呂からあがりました。
すぐ股間から手を離します。

「はい。どうぞ」

「ありがと~」

ふと憂と手が触れます。
さっきまでわたしのあんなところを触っていた手が憂と…。
そう考えると、アイスに目はいきませんでした。

「どうかした?」

「…」

お風呂上がりで色っぽい憂の姿。
考えるより先に体は動いていました。

「お姉ちゃ…きゃっ!」

「うい…」

気がつくと憂を押し倒していました。
床に広がる憂のきれいな髪が憂を余計艶やかにしています。
憂は心配そうにわたしを見ています。

「お姉ちゃん…?やっぱり風邪ひいてるの?」

「ひいてないよ…」

「だめだよ。もう寝よう」

こんなときにも憂はわたしの心配をしてくれます。
でも、わたしの体は限界でした。

「憂!」

「わあっ!」

憂にのしかかり、体を預けます。
やさしく、頬に触れました。

「おねえちゃん…どうしたの…?」

「憂…まだわからない…?」

頬に触れた手を徐々に下へ動かします。
憂がびっくりしたような目でわたしを見ました。

「な、なにやってるのお姉ちゃん!」

「だめだよ…じっとしてて…」

さらに手を沿わし胸元に手をかけます。
そのとき、憂が強く目を閉じました。

「だめっ!」

憂に思い切りどつかれて、わたしは床に倒れました。

「あ…ごめんね…ごめんなさい!ごめんなさい!」

「うい!」

憂は逃げるように部屋へと走って行きました。

わたしはしばらくなにも考えられませんでした。


その夜、わたしは激しい後悔に襲われて眠ることができませんでした。


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最終更新:2010年08月10日 23:07