\ ふ    わ    ふ    わ    タ    イ    ム    !! /
     _ _     _ _       __       _ _     iッ、 _,ッi
    '´,ィ==ヽ   '´   ヽ   . '´   ヽ   '´、 、 ヽ   ,'´     ヽ
   i |l'^"゙^゙l|  l |i」ハi_j」 l   !.((ノリヽ))l   i (ト八ヽリil  / )ミi リ从リ)l、
  ⊂ノw(i゚ ヮ゚ノiゞ⊂| ||l゚∀゚ノl|⊂ノj,(!|゚∀゚ノ!|、⊂ノリ(|l゚∀゚ノハ ⊂ヽ(l |゚ ∀゚ノi l
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     三 `J    三 `J     三 `J     三 `J      三 `J


唯虫「うんたんうんたん♪」

梓「なんだか唯先輩みたいな虫がいる…」

唯虫「あずにゃんあずにゃん」スリスリ

梓「わっ懐かれた!」

梓「とりあえずエサを与えてみようかな」

梓「樹液を取ってきたんだけど…」

唯虫「ぷいっ」

梓「あ、食べてくれない…」

唯「ぶーんぶーん」

梓「!」

唯虫「ぱくぱくっ」

梓「あー、私の食べかけのアイス!」

唯虫「おいしーおいしー」

梓「ひどい…」

唯虫「ぱくぱく」

唯虫「めしうまうまー」ニコニコ

梓「でも、なんだか可愛らしいから許せちゃうな…」

唯虫「ほーげー」グータラ

梓「あ、食べたら、すぐグータラしはじめた…」

梓「本当に唯先輩みたいな虫だ…」

憂虫「ぶーんぶーん」

憂虫「おねーちゃんおねーちゃん」

梓「あ、憂みたいな虫まで飛んできた!」

唯虫「ういーういー」グータラ

憂虫「おねーちゃんおねーちゃん…」

梓「なんだか憂虫も大変そう…」

梓「虫の世界にも似たような家庭があったんだね…」

唯虫「ぐーぐー」

憂虫「どうしよーどうしよー」

梓「あ、唯虫が寝ちゃったもんだから憂虫が困ってる…」

憂虫「どうしよーどうしよー」あたふた

梓「な、なんだか放っておけないな…」

梓「他人事とも思えないし…」

梓「とりあえず虫カゴに2匹とも保護してあげよう」

梓「さ、ここなら安全だよー」ひょいっ

唯虫「ぐーぐー」

憂虫「おねーちゃーん!!!」グスッ

梓「だ、大丈夫だって!虫かごに移すだけだから」

憂虫「おねーちゃん!!!おねーちゃん!!!」ズビズビ

梓「わ、凄い鳴き声!」

梓「ほんとに憂にそっくりだなあ…」

梓「な、なんとか移し終わった…」

梓「昔クワガタを飼ってたときの環境のままなんだけど、大丈夫かな」

唯虫「スースー」

憂虫「スースー」

梓「大丈夫そうだね」

憂虫「おねーちゃん…おねーちゃん…」スースー

唯虫「ういー…ういー…」スースー

梓「かわいい…」


梓「しばらく私が飼ってもいいかな…」



翌日

梓「ぐーぐー」

リンリンリンッ!!!

梓「うーん…」

梓「あ、朝の6時…」

梓「そろそろ起きないと…」

梓「あれ?でもおかしいな、目覚まし時計は6時30分にセットしたはずなんだけど…」


憂虫「あさだよーあさだよー!」

憂虫「おはよーおはよー」リンリンリンッ

梓「あ…憂虫が起こしてくれたんだ…」

憂虫「おきてーおきてー」リンリンリンッ♪

梓「凄い鳴き声…」

梓「目覚まし時計よりも目が覚めちゃった…」

梓「でも、起こしてくれてありがとね、憂虫♪」



唯虫「ぐーぐー」

憂虫「おきてーおきてー」あたふた


梓「さすが唯虫、これでも起きない!」

梓「夏休みだから学校はないんだけど…」

梓「せっかく早起きしたんだから町内のラジオ体操に参加しようかな!」

梓「それじゃ行ってくるね!唯虫!憂虫!」


憂虫「イッテラッチャーイ」リンリンリン♪

唯虫「スースー」



ラジオ体操をする広場

子供「ワーワー」

子供「ネムー」

オジサン「オハヨーゴザイマス」

オバチャン「オチャガアルカラホシイコハキテネー」


梓〈ラジオ体操に来るなんて、小学校以来だな…)

梓〈なんだか、この雰囲気も久々でちょっと慣れない…かも)

?「オネーチャンオネーチャン」

梓〈あ、後ろにいる子に話しかけられてる!?)ドキドキ

?「オネーチャンハ小学校何年生ナノー?」

梓「んなあああ!?」

梓「私は高校生ですよおおお!!」クルッ


梓「あ…れ?」

律「よっ梓!」

梓「あ、律先輩!?」

梓「いま後ろから生意気な子供の声が…」

律「それはひょっとして」

律「コンナコエ」

律「じゃなかったかしらん♪」

ゴツンッ!

律「ほ、ほんのちょっとした挨拶代わりの冗談だったのにー…」プシュー

梓「いまのは私の挨拶代わりの拳骨です!」(大体律先輩も私と体型大差ないです!)

律「へへっわるかったよーん」

律「でも、梓もラジオ体操に参加してたんだな!」

梓「むしろ、こっちの台詞です、ズボラな律先輩が参加するなんて想像も出来ませんでした」

律「なにおーう!」

律「毎日参加して手に入れる鉛筆は至高なんだぞ」

梓「景品狙い!?」

律「いや本当は、聡といっしょに行けって親がうるさく言うから仕方なくなー…」

梓「あー、聡くんもいるんですか」

律「ほれ、あそこに」


聡「…」チラッ

聡「あ、どうも…」


梓(すごく気まずそうですよ…)


子供「リツオネエチャーン、ポケモンのゲームでわからない所がー」

律「あーそこはだなー…」

子供「リツオネエチャーン、けいおん! トレーディングカードの新しいデッキを作ったよー」

律「おうっ、じゃあそのうち勝負な!」

子供「リツオネエチャーン、パンツ何色ー」

律「くっさいくっさい真っ白パンツだぞー」



梓(わ、律先輩凄い子供に人気だ…)


聡「…」

聡「…」

梓(そしてラジオ体操が始まるまで退屈でばつの悪そうな聡くん…)

ラジオ「♪~♪~」

梓(あ、はじまった!)

ラジオ「腕を前からあげて~♪」


--------------

梓(ふう…)

梓(やっぱり朝から体を動かすと気持ちいいな)


律「ほんじゃ皆ラジオ体操出席カードを持ってハンコをもってる人の前に列になってくれー」

子供達「ワー」


梓(律先輩、ハンコ係もやってるんだ…)

律「梓、ラジオ体操出席カード,カードは?」

梓「あっ私は今日が初めての参加だったので…」

律「そっか、んじゃこのカードをやるから次参加するときから持ってきてくれよ」

梓「はい」



帰り道

梓(私のカード…)

梓(ネコの形をしてる…)

梓(なんだかかわいらしいな…)ニコニコ



子供「ワー変な虫がいるぞー」

子供「ぜんぜん動かないし、死んでるんじゃねーの!?」


梓(あれ、なんだか向こう側が騒がしい・・・)


子供「動けよー」ツンツンッ

子供「つまんねー、飛べよー!」

梓「あっこらこら、あんまり虫をいじめちゃだめだよー!」


澪虫「…」フルフル


梓「って澪先輩みたいな虫!!」

梓「命あるものを粗末に扱っちゃ駄目だよ!」

子供「ちぇっ」

子供「つまんねーの…」


梓「もう大丈夫だよ」

澪虫「こわいこわい…」フルフル

梓「すっかり怯えちゃってるみたい…」

梓「このままだと、またいじめられちゃうかも…」

梓「この子も私が飼おうかな…」

梓「おいでー」

澪虫「見えない聞こえない見えない聞こえない」フルフル

梓「だめだ…すごく警戒されてる…」



律「そんなんじゃ虫は捕まえられないぞー」グイッ

梓「わっ律先輩!?いつのまに」

律「伝説のむしとり少女と言われたこのりっちゃんに任せなさい!」


律「目を回すのが鉄則やで」

律「そーれくるくるくるーっ」

梓「複眼のトンボじゃないんですから、そう上手く…」

澪虫「ココハテンゴクデスカー」バタッ

律「ほーれ!」

梓「捕まえちゃった!!??」


律「ほんじゃ私達は帰るから、またなー」

聡「…」コクッ

梓「はい、お気をつけて」


澪虫「むきゅー…」くるくる

梓「…」ぎゅっ

澪虫「うー…」

澪虫「!」

澪虫「ハ、ハズカシー…」

梓「大丈夫だよ、いたずらなんかしないから」

澪虫「モウスキニシテー…」



梓の部屋

梓「他に虫カゴがなかったからとりあえず同じ虫カゴに入れたけど」

梓「大丈夫だったかな…」


唯虫「あそんでーあそんでー」リンリンリン♪

澪虫「は、はずかしー…」リン…

憂虫「おねーちゃんおねーちゃん」リンリンリン♪


梓「とりあえず、大丈夫そうだ」

唯虫「リンリンリン♪」

憂虫「リンリンリン♪」

澪虫「リン…リン…?」

唯虫「ぶーぶー」フンスッ

澪虫「うー…」シュン



梓「うーん、澪虫はうまくやっていけてないみたい…」


澪「ハズカシー…」

唯「エヘヘー」

梓「そろそろエサの時間だね」

梓「みんなで仲良く食べるんだよー」


唯虫「あいすーあいすー」

憂虫「いただきまーす」


澪「ジー…」


梓「やっぱり澪虫は一歩ひいてるなあ…」

澪虫「うー…」グー

梓「このままじゃ孤立しちゃう…」

梓「そうだ!」

梓「エサを使ってみんなと同じ場所におびき寄せてみよう」

梓「指にアイスを塗って…」

梓「虫カゴに突っ込む」


澪虫「?」


梓「ほーら、アイスですよー」クイクイッ


澪虫「…」

澪虫「ぺろぺろ」

澪虫「ウマイ!」

梓「えへへっ」

梓「ほーら、もっと食べたかったら指についてきて~」スー

澪虫「ま…まってー」ヨタヨタ



梓「ふふ、この調子で唯虫達がエサを食べてるところまで連れて行こう」

澪虫「まってー…」ヨタヨタ

梓「あと少し…」スー



唯虫「ぺろぺろ」

憂虫「おいしーねおいしーね」リンリン♪


澪虫「…!」ピタッ

梓「あっ…」


唯虫「みおちゃーみおちゃー!」リンリンリン♪

澪虫「ハ…ハズカシー…」


梓「ああ、また恥ずかしがりに…」

澪虫「ダメ…カモ…」おろおろ

澪虫「サイナラー…」ダッ

梓「ああっ自ら孤立しようとしだした!」


唯虫「まてー」

ガシッ

澪虫「ひゃー!」


梓「あっ唯虫が澪虫を!」

梓「こ、このままじゃ喧嘩になっちゃう!助けないと!」


澪虫「ごめんなさいごめんなさいー」ガタガタガタ

唯虫「いっしょにたべよー」

澪虫「ほえ?」


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最終更新:2010年08月15日 00:08