#2
『バイト!』
純「夏休みにさ、どっか旅行に行きたいよね」
憂「そうだねぇ」
梓「旅行って…どこに?」
純「う~ん…沖縄とか?」
梓「行けるわけないじゃん…」
純「えぇ~、行けるよー」
純「もう高2なんだよ?遠出ぐらい楽勝だって」
憂「でも、そうなるとお金が…」
純「あっ、う~ん……」
純「…バイトする?三人で」
梓「バイト?」
純「どうせお金必要でしょ?」
梓「まぁ、そうだけど」
というわけでファミレスでアルバイトすることになりました。
純「憂はキッチンなんだ」
憂「うん」
梓「コックの服似合ってるね」
憂「えへへ…そ、そうかな」
憂「梓ちゃんたちもウェイトレスの格好かわいいよ」
ガーッ
純「あっ、早速お客さんだ」
客「すいませーん」
梓「はーい!」
客2「あのー」
純「はいはーい!」
憂(うわぁ…大変そうだなぁ)
ピピッ
憂「あっ、注文だ……」
憂「えっ、こんなに!?」
憂(一人で大丈夫かな…)
純「ねぇ梓…ファミレスやめておけばよかったね」
梓「うん…」
純「忙しすぎるよー!」
ガーッ
梓「あっ、いらっしゃ…」
律「ちーっす」
梓「うわぁ…」
律「何だようわぁって」
唯「本当に働いてるんだー」
梓「先輩達…なんで来たんですか?」
澪「ごめん、私は止めたんだけど…」
紬「ごめんね」
梓「あっ、お二人はいいんですよ!」
律「なんだそれー!」
唯「差別差別ー!」
純「どうぞ澪先輩、私が案内します」
澪「ありがとう、純ちゃん」
純(やった!名前で呼ばれた!!)
梓「ムギ先輩もどうぞ」
紬「ありがと」
唯「あれ~?憂は?」
梓「憂はキッチンですよ」
テパキテキパキ
憂「えっと、フライを揚げておいて…」
憂「お肉焼かないと…」
ピピッ
憂「あっ、また来た」
憂「サラダって結構注文されるんだ…今のうちに下ごしらえしとかないと」
同僚「すげぇ…初日でお昼のピークをさばいてるぜ」
店長「もう、あの子一人でいいんじゃないかな」
…
梓「ところで純」
純「なに?」
梓「先輩の接客は私がやるからいいよ」
純「え~、澪先輩ともっと話したいよ~」
梓「私だって…」
澪「それにしても二人とも、制服似合ってるな」
純梓「「ありがとうございます!!」」
律「ほんとほんと、可愛いな」
梓「はぁ……」
律「なんで私にはため息なんだよ!?」
…
純「とりあえずパフェ4つ頼まれたけど、これって私たちが作るんだよね?」
梓「うん、パフェやアイスは表の人がやるんだよ」
純「じゃあ澪先輩にはちょっと多めに盛ってあげよう」
梓「いいの?そんなことやって」
純「いいっていいって」
純「盛るぜぇ~!超盛るぜぇ~!」
梓「じゃあ私もムギ先輩の盛ってあげよう」
憂「あっ、お姉ちゃんのもよろしくね」
梓「うわっ!憂いつのまに!?」
憂「えへへ」
梓「お待たせしました」
純「ご注文のパフェで-す」
唯「わぁ!すっごいいっぱい盛ってる!」
澪「なんか…写真のと違うんだけど」
紬「すごいわ~」
律「……おい」
梓「はい?」
律「なんで私は少ないんだよ!?」
梓「気のせいです」
律「気のせいじゃありませんよ中野さん、あきらかに少ないです」
梓「律先輩こそドリンクバー頼んでないのになんでジュース飲んでるんですか」
律「ばれたか」
梓「ちゃんとお会計に入れておきますからね」
律「ツケで」
梓「ないです」
純「澪さん、美味しいですか?」
澪「あ、あぁ…」
純「よかった~」
澪「なぁムギ…」ヒソヒソ
紬「ちょっと…多すぎよね」ヒソヒソ
唯「美味しい~♪」モグモグ
憂「お、お姉ちゃんの食べてる姿可愛い!」
同僚「平沢さん、仕事してください」
休憩中
梓「はぁ、やっと落ち着けるよ」
純「ウェイトレスってさぁ…思った以上に大変だね」
純「お客さんは容赦なく呼んでくるし、その上偉そうだし…」
梓「いいお客さんもいるけどね」
憂「二人ともお疲れ様」
純「憂は余裕そうだね」
憂「そんな事ないよ、結構いっぱいいっぱい」
憂「料理もマニュアルどおり作らなきゃいけないし」
純「マニュアルかぁ…」
梓「そういえばさ、パフェあんなに盛っちゃって本当に良かったのかな」
純「でも先輩たち喜んでくれたし…いいんじゃない?」
梓「そっか…そうだよね」
純「はぁ、早くバイトやめたいよ」
憂「短期だし…あとちょっとだからガンバロ!」
翌日、軽音部
唯「ムギちゃ~ん、今日のお菓子は?」
紬「今日は…ナシよ」
唯「梨?」
紬「無いの」
律「えぇっ!?なんで!」
紬「ごめんね…持って来るの忘れちゃって」
唯「そんな~」
澪「い、いいじゃないかたまには」
律「ちぇっ」
澪「ムギ…」
紬「澪ちゃん…」
澪「昨日…やぱっり増えてたか?」
紬「うん…食べすぎたみたい」
澪「だよな…あきらかに量が多かったもんな…」
紬「しばらくお菓子は控えましょうか…」
#2
『バイト!』 おわり
最終更新:2010年08月18日 01:49