#4
『テスト!』
純「お願い!数学のノート見せてくれない?」
憂「いいよ」
純「ありがと~!」
梓「ちゃんと普段からノートとりなよ」
純「そうだ!今日勉強会しない?」
梓「え?」
憂「勉強会?」
純「梓の家で!」
梓「私の家!?」
中野家
純「ほうほう、ここが梓の部屋か」
梓「あんまりジロジロ見ないでよ」
純「あっ、この漫画読んでいい?」
梓「いいけど…勉強は?」
純「んー…あとで」
憂「じゃあ私はお茶持ってくるね」
梓「いいって!私がやるから!」
純「……」パラッ
憂「これ中学のアルバム?」
梓「そうだよ」
憂「見ていい?」
梓「は、恥ずかしいよ…」
純「……」パラッ
憂「わぁ~!中学生の梓ちゃんだ!」
梓「今とあんまり変わってないでしょ?」
憂「そんなことないよ、今の方が大人っぽい」
梓「そ、そうかな?」
純「……」パラッ
純「…ねぇ、これの続きある?」
梓「あっ、そこに……って」
純「なに?」
梓「勉強しに来たんじゃないの?」
純「あっ」
梓「憂も、アルバム見るのおしまい」
憂「あぁ、かわいいのに…」
純「じゃあボチボチやりますか…」
純「ところでさ、勉強ってなんの意味があると思う?」
梓「知らないよ」
純「その理由を見つけるために勉強するんだよ」
梓「はいはい」
純「勉強飽きたー」
憂「頑張って、純ちゃん」
純「えい」ツンッ
梓「ふにゃっ!?///」ビクンッ
純「ふっふっふ、梓はわき腹をつつかれるのが苦手か」
梓「真面目に勉強して!!」
純「お腹すいたね…」
梓「あっ、お母さんがご飯作ってくれるって」
純「本当!?」
梓「うん、それじゃあご飯の前にお風呂入ろっか」
純「…三人で入る?」ニヤリ
憂梓「えっ」
お風呂
純「憂って胸大きいよね」
憂「み、見ちゃやだよ///」
純「梓は……ふっ」
梓「笑うなー!」
純「そうだ、背中洗いっこしようよ」
ゴシゴシ、ゴシゴシ
純「私さ、姉妹いないからこういう洗いっことかやってみたかったんだよね~」
梓「そう?私はそんなの思ったこと無いけど」
純「憂はお姉ちゃんといつも一緒に入ってるの?」
憂「うーん、高校生になってからはあんまり…」
純「へぇ、なんか意外」
憂「え?」
純「だって…ねぇ?」
梓「うん」
憂「?」
チャポン
純「ふぅ、誰かとお風呂に入ると楽しいね~」
梓「そういえば合宿のときお風呂で先輩たちが…」
純「えっ」
梓「なに?」
純「梓…先輩達とお風呂に入ったの?」
梓「そうだけど…」
純「澪先輩とも?」
梓「うん」
純「うらやましいぞコンチクショー!」ザバッ
梓「だ、だって合宿だし!」
憂「まさか…お姉ちゃんとも入ったの?」ワナワナ
梓「えっ、もちろん…」
憂「酷いよ梓ちゃん!私だって我慢してるのに!」
梓「えぇっ!?」
純「お仕置きだ!」ツンツン
梓「にゃっ!?///」
梓「ど、どこつついてるの!?」
純「梓ばっかりずるい!」ツンツン
梓「ふにゃあぁぁ///」
…
純「あ~、良いお湯だった」
梓「少しのぼせた…」
純「ちょっと遊びすぎたね」
憂「梓ちゃん、髪の毛拭いてあげる」
梓「あっ、ありがとう」
純「相変わらずうらやましい髪」
梓「癖毛だって、セットしやすそうでいいじゃん」
純「むっ!今のは聞き捨てならん!!」
純「好きな髪型にセットできないから困ってるんでしょ!」
梓「そ、そうなんだ…」
純「でも濡れた直後って癖毛でもまっすぐしてるからいいよね」
純「どう?ストレートの私」
梓「誰?って感じ」
純「!?」ガーン
憂「純ちゃんは普段でもかわいいよ?」
純「そう言ってくれるのは憂だけだよ!」
食後
憂「梓ちゃんのお母さん、料理上手だね」
純「ふぅ、お腹いっぱい…」ゴロゴロ
梓「食べた後にすぐ寝ると牛になっちゃうよ」
純「あ~…牛はいやだね」
純「せめて鳥がいいなぁ」
梓「どっちにしろ体に悪いって」
純「あっ、漫画の続き読んでいい?」
梓「好きにして」
梓「もうそろそろ寝るよ」
憂「結局お泊りしちゃうことになっちゃたね」
梓「まぁ明日は休みだしうち構わないけど……」
純「……」パラッ
梓「純、電気消すよー」
純「うん、後ちょっと」
梓「もうダメ」カチッ
純「あぁ!いい所だったのに……」
純「せっかく泊まりに来たんだしなんか話そうよ」
梓「なに?」
純「うーん…コイバナとか?」
梓「うち女子高だからそんな浮いた話ないでしょ?」
純「あぁそっかぁ…それもそうだね……」
憂「私、軽音部のこともっと聞きたいな」
梓「軽音部かぁ…そう言われてもいつもお茶のんで話して……」
梓「なんかグダグダに毎日が終わるから何とも…」
憂「あはは…」
純「ぐーっ…」
梓「ていうか純寝ちゃってるし」
梓「はぁ……あっ」
憂「なに?」
梓「結局勉強あんまりできなかったね」
憂「そういえば、そうだね」
梓「このグダグダ感、なんか部活と似てる…」
憂「でもいいじゃない、悪くないと思うよ?」
憂「こういう時間を過ごせるのって幸せなんじゃないかな」
梓「うーん…まだよく分かんないや」
純「ぐーっ…」
憂「うふふ、とりあえず私たちも寝よっか?」
梓「…そだね」
梓(明日はちゃんとした一日が過ごせますように、っと)
#4
『テスト!』 おわり
最終更新:2010年08月18日 01:51