唯「(あずにゃんがいると居心地悪い)」


唯「(生理で体調悪いのに)」
紬「唯ちゃん、今日は具合悪そうね」
梓「どうせ仮病です。先輩はそうやっていつもサボろうとするんですから」


律「まぁ落ち着け、梓」

唯「(みんな私が具合悪いの察してくれてるのにあずにゃんだけ)
(あずにゃん、まだ生理来てないんじゃないの?いや、いつもおこりっぽいから毎日生理なのかも)


梓「唯先輩、何か言ったらどうですか!?」

唯「……ねぇ、あずにゃんって毎日生理なの?」

梓「え?」

唯「だって毎日怒ってるじゃん」

梓「それと生理が何の関係があるんですか?」

唯「えっ!?」

唯「ひょっとしてあずにゃん生理になったことないの?」

梓「!!!」

唯「その反応、本当に生理になったことないの?」

梓「……」カァァ

唯「ぷぷっ」

梓「な、何がおかしいんですか!?」

唯「だって、高校生にもなって生理になったことないとか」クスクス

梓「と、とにかく、それと唯先輩が練習しないことを怒るのは関係ありません」

唯「関係あるもん」

梓「な、何でですか!?」

唯「生理もきたことのないようなお子ちゃまにとやかく言われたくないの」

梓「……そ、そんなの屁理屈じゃないですか」ムー


唯「むきになっちゃってー」

唯「ひょっとしてあずにゃん、下の毛も生えてないんじゃないの」

梓「……」カァァ

唯「本当に生えてないんだぁ」クスクス

梓「……」プルプル

唯「胸もペッタンコだし、本当に高校1年生?」

梓「……」グスッ

唯「中学1年生の間違いじゃないのー」

梓「……ひ、ひどいです、気にしてるのに」グスングスン

梓「唯先輩のばかー」

―タタッ

唯「わーい、うるさいのがいなくなった、ムギちゃん、お菓子ちょうだい」

紬「……えぇ」

律澪「………」


梓「(ひどいです、だらしないけど優しい先輩だと思ってたのに)」グスングスン

―タタッ

―ドンッ

梓「いてて」

憂「大丈夫?」

梓「ごめんなさい、大丈夫です……って憂!?」

憂「うん、梓ちゃん、本当に大丈夫?怪我してない?」

梓「うん、大丈夫だよ……」

憂「……目が真っ赤だけど」

梓「こ、これは違うの!」

憂「他に何かあったの?そういえば慌てて走ってたけど」

梓「うん、ちょっと……」


憂「何があったの?」

梓「それは……」(憂に言っても大丈夫なのかな、唯先輩のことだし)

憂「私に言いたくないことなの?」

梓「そういうわけじゃないんだけど……」

憂「……梓ちゃん、私達親友でしょ、私梓ちゃんが困ってるんだったら力になりたい」

梓「憂……うん、ありがとう」ニコッ

梓「あのね……」
憂「お姉ちゃんがそんなひどいことを梓ちゃんに言ったの!?」

梓「……うん」

憂「いくらお姉ちゃんでも梓ちゃんにそんなこと言うなんて許せないよ」

憂「私が家でお姉ちゃん怒っとくから」

梓「ありがとう、憂」(憂が唯先輩より私のこと大事にしてくれるなんて嬉しい)

憂「じゃあ、今日は一緒に帰ろっか」

梓「……うん」

憂「梓ちゃん、手つなごっか」

梓「えぇっ!?」

―ニギッ

憂「えへへ、たまにはこういうのもいいでしょ」

梓「う、うん……」(憂は優しいなぁ)


―――唯の家

唯「ただいまー、ういー、今日の晩ご飯何ー?」

憂「……お姉ちゃん、晩ご飯の前に話したいことがあるの」

唯「えっ、なに?」

憂「梓ちゃんのことなんだけど」


憂「どうしてあんなひどいことあずにゃんに言ったの!?」

唯「……私、ひどいことなんて言ってないよ」

憂「あれのどこがひどくないの、梓ちゃん凄く傷ついてたよ」

唯「だって事実を言っただけだもん」

憂「何言ってるのお姉ちゃん!!」バンッ

唯「ひいっ」

憂「梓ちゃんは人よりそういうのがちょっと遅れてるだけでしょ」

憂「それに人の身体的特徴を揶揄するなんて最低野郎のすることよ」

唯「お子ちゃまにお子ちゃまって言って何が悪いの?」フン

憂「お姉ちゃん!!」

唯「(うるさいなぁ、こっちは生理で機嫌が悪いってのに)」

憂「お姉ちゃん!?聞いてるの!?」

唯「うるさいなぁ、話ってそんなことなの、それより早くご飯にしようよ」

憂「………」ムカッ

唯「あずにゃんなんかよりご飯だよー」

―バシン

唯「いたっ、いたいよぉ」グスッ

唯「何するの、憂!?」

憂「……お姉ちゃんがそんな人だとは思わなかった」

憂「もう、お姉ちゃんの世話なんかしない、晩御飯も自分でつくって」

唯「えっ……憂、嘘だよね」

憂「冗談なんかじゃないよ、これからは自分のことは自分でしてね」

唯「なんで憂……私よりあずにゃんの方が大事なの?」

憂「……うん、そうだよ」

唯「えっ!?」

憂「あんなこと平気で言って反省もしないお姉ちゃんより梓ちゃんの方が大事だよ」

唯「そんなぁ……憂、私達姉妹でしょ」

憂「………」フン

唯「じゃあ、せめて晩御飯はつくってよ、お腹ペコペコなの」

憂「………」ムカッ

憂「梓ちゃんにお子ちゃまなんて言うくらいだからお姉ちゃんはお子ちゃまじゃないんでしょ、それなら自分で晩御飯くらいつくれるでしょ」フン

唯「……そ、そうだよ、晩御飯くらい自分でつくれるもん」



――晩御飯

憂「………」モグモグ

唯「(ほぉら、私にだってお料理くらいできるんだよぉ)」パクッ

唯「(ま、まずい)」オエッ

憂「………」チラッ

唯「(食べられればいいんだもん)」モグモグ

憂「おいしいなぁ」モグモグ

唯「私のだっておいしいもん」モグモグ

唯「(おいしくない)」グスッ



――唯の部屋

唯「うぅっ、全然食べた気がしない」

唯「……そうだ、お菓子を食べよう、お菓子は別に憂のものじゃないもんねぇ」・
唯「おいしいー」モグモグ
唯「よーし、お腹もいっぱいになったし寝ようっと」・
唯「………」スースー



――朝

唯「………」ムニャムニャ

唯「……今何時?」

唯「は、8時30分!?」

唯「どうしよー、完全に遅刻だよ」オロオロ

唯「ういー、何で起こしてくれなかったの!?」

唯「……っていない」

唯「はっ!?そうか昨日憂と喧嘩しちゃったんだった」

唯「朝ごはんもない……」

唯「……と、とりあえず急いで学校に行かなきゃ」


……

梓「唯先輩、どうだった?」

憂「全然反省しないの、だからしばらく放っておくことにしたの」

梓「そんなことして唯先輩は大丈夫なの?」

憂「うーん……すぐに泣きついてくるから大丈夫だよ」

梓「そっか……」

憂「うん、梓ちゃんよりお姉ちゃんの方がずっとお子ちゃまだから」

梓「あはは」

憂「それにしてもこんな状況でお姉ちゃんの心配するなんて梓ちゃんは優しいね」

梓「そうかな」テレッ

憂「うん」ニコッ

梓「……///」(憂、可愛いなぁ)ドキドキ

憂「お姉ちゃんも反省してないし今日は部活行かないで一緒に遊びに行こうよ」

梓「……そうだね」

憂「思いっきり気分転換しよ」

梓「うん」

梓「(憂と二人で遊びに……楽しみだな)」



――2年2組

教師「~であるからして」

―バンッ

唯「遅れてすいません」ハァハァ

教師「何分遅刻してるんだね君は、この時間は廊下に立っておきなさい」

唯「は、はい……」

生徒A「廊下に立っとけだってぇー」ヒソヒソ

生徒B「本当にする教師いたんだねー」ヒソヒソ

生徒C「私そんなのするのドラえもんの世界だけだと思ってた」クスクス

教師「………」ゴホン

生徒「………」シーン

律「(あいつこんなに遅れてどうしたんだ)」


律「どうしたんだこんなに遅れて」

唯「憂が起こしてくれなかったの」

紬「えぇっ、何かあったの?」

唯「うん、実はね……」
唯「……ってわけなの」

律「そのことかぁ」

唯「ひどいと思わない?」

律紬「………」

唯「何か言ってよぉー」

律「えーと……まぁ、でも昨日のは唯の言い過ぎじゃないか」

紬「えぇ……梓ちゃんもちょっと怒りすぎだったけど」

唯「何それ……りっちゃんもムギちゃんも私が悪いって言うの」ムー

律紬「(その通りだろ)」

唯「………」ジー

律「さすがにペッタンコとかは言い過ぎかなぁなんて思ったり……」

唯「なんであずにゃんはペッタンコじゃん、事実を言っちゃいけないの、私はだらけてたらだらけないでって怒られるのに」

律紬「(それとこれとは全然違うだろ)」

唯「……いいもん」プンプン

律紬「………」



――放課後

律「終わったー、部活に行きますか」

紬「えぇ」

律「唯、部活行こうぜ」

唯「行かない」

律「えっ!?」

唯「どうせ私は悪者だもん」フン

紬「唯ちゃん、おいしいお菓子あるから」

唯「本当!?……って食べ物なんかじゃ釣られないもん」

律「(思いっきり釣られてただろ)」

唯「とにかく今日は行かないもん」

―タタッ

律「おい、唯!」

紬「行っちゃった……」


……

憂「じゃあ、行こっか梓ちゃん」

梓「うん」

憂「どこに行く?」

梓「うーん……」

憂「……適当にぶらぶらしよっか」

梓「そうだね」

憂「よし、そうと決まればはやく行こっ」ニコッ

梓「う、うん///」

―タタッ

純「待って、私も一緒に……ってもういない」

純「………」グスン


唯「ふーんだ、みんなあずにゃんの方が大事なんだ」

唯「誰も私味方のをしてくれない、なんでだろう」グスン

和「ゆいー!」

唯「ほぇっ!?」グスッ

和「どうしたのこんな所で、部活は?」

唯「えーと……」

和「まぁ、いいや、立ち話もなんだし、お茶しながら話そう」

唯「うん!」
和「久しぶね、唯とお茶するなんて」

唯「そうだね」

和「それで部活は?」

唯「それがねぇ、昨日私が生理でぐったりしてたらあずにゃんに仮病だなんだって言われて……」

唯「……それで私があずにゃんのありのままを言っただけなのにみんな私が悪いって言うんだよ」

和「そっか……」

唯「和ちゃんはどう思う?」

和「そうねぇ……確かに唯が一方的に悪いわけではないわね」

唯「そうだよね、さすが和ちゃんだよー」ニコニコ

和「(まぁ、唯が言ってはいけないことを言ったんだろうけど、私は唯の味方してあげないとね……1人じゃ唯何するかわからないし)」

唯「やっぱり私の一番の理解者は和ちゃんだね」

和「えぇ」(唯に頼られるのも悪い気はしないし)


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最終更新:2012年03月18日 20:46