文化祭が終わり数日が経った。
今でも律先輩とは仲良く過ごしている。
今日も学校で会えるのが楽しみだ。
梓母「あっ昨日言い忘れたけど、今日お父さんとお母さん帰ってこないから」
梓「え?」
梓母「お父さんは仕事、私は友達とちょっと旅行にね。明日の夜までいないわ」
梓「そうなんだ…」
梓母「もう子供じゃないし、一人で留守番ぐらいできるでしょ?」
梓「もちろんだよ」
梓母「じゃ、今悪いけどよろしくね」
梓「うん、分かった」
キーンコーンカーンコーン
憂「梓ちゃん、お昼食べよ」
梓「ごめん、今日はちょっと先約があるんだ」
憂「え?」
純「おっとー、お熱いですなぁ」ニヤニヤ
梓「う、うるさい」
憂「よく分からないけど、それなら仕方ないね」
梓「ごめんね、明日は一緒に食べるから」
憂「うんっ」
純「妬けちゃうな~」ニヤニヤ
梓「もう、純は黙ってて!」
屋上
梓「律先輩、お待たせしました!」
律「来たか!我が愛しのジュリエット!」
梓「誰がジュリエットですか!ていうか、ジュリエットは律先輩でしょ?」
律「いや~、私にはやっぱ似合わないよ」
梓「そんな事ないですよ、すっごい綺麗でした」
律「ほ、本当?///」
梓「はいっ!」
律「嬉しいこと言ってくれるじゃないかこの~!」ギュ~ッ
梓「きゃー♪」
律「さ、早く飯食べようぜ」
梓「そうですねっ」
律「ほら、お前のために弁当作っておいたぞ」
梓「わぁっ!ありがとうございます!」
律「感謝するがいい」
梓「ははーっ」
律「へへっ…味はどうだ?」
梓「モグモグ…美味しいです!」
律「おいおい、もっと具体的に言ってくれよ」
梓「律先輩の味がします!」
律「それなんかエロいな…・」
梓「い、言われてみれば///」
梓「でも、美味しいのは本当ですよ?」
律「ありがとな…って、お前ほっぺにご飯ついてるぞ」
梓「え?」
律「ほら、とってやるよ」ヒョイ、モグモグ
梓「あっ…」
律「ん?」
梓「なんか今の…恋人っぽい」
律「恋人だろ?」
梓「そ、そうでした///」
律「まぁ、まだ実感がわかねえのは分かるけどさ」
梓「ですよね」
律「まさか私と梓が付き合うなんてな~」
梓「本当ですよ、私なんて最初は澪先輩のことが好きだったのに」
律「私の第一印象はどうだった?」
梓「えっと、澪先輩にくっついてる…アホ?」
律「んだとコラ中野ーッ!!」ギュ~ッ
梓「きゃー♪」
律「ったく、相変わらず失礼なやつだな」
梓「えへへっ」
梓(最近気づいた事がある。律先輩は、からかえば抱きついてくる)
梓(だから私はたまにからかったりする。抱きつかれたいから)
梓「あっ、そういえば今日うちの両親いないんですよ」
律「なんで?行方不明?」
梓「違います!それぞれ都合があるんですっ」
律「ふーん…」
梓「はぁ…今日一人で大丈夫かなぁ…」チラッ
律「……」
梓「……」チラチラッ
律「…なんだ?私に来て欲しいのか?」
梓「べ、別にそういうわけじゃないですけど…」
律「あっそ、じゃあ一人で頑張れよ」
梓「あっ…」シュン
律「…行ってやろうか?」
梓「!」パアァァ
律「やっぱやーめたっ」
梓「!?」シュン
律(やっべ、超楽しい)
梓「うぅ…」
律(でも流石にイジワルすぎるか)
律「しょうがないなー、かわいい恋人のために一肌脱いでやるよ」
梓「律先輩だいすきっ!」
律「おー、よしよし。良い子良い子」ナデナデ
梓「えへー」
帰宅
律「じゃあちょっと買い物してから行こうか」
梓「え?」
律「夕飯は私が作ってやるよ」
梓「本当ですか?やったー!」
律「そんなに嬉しいか、こいつぅ~」
梓「はい、そのために呼んだようなものですから!」
律「中野ォ!!」ギュ~ッ
梓「きゃー♪」
律「ったく、作ってやんないぞ?」
梓「えへへ、ごめんなさい」
スーパー
梓「なに作るんですか?」
律「んー…カレーかな」
梓「へぇ…律先輩のカレー楽しみです」
律「お任せなさい!私が究極で至高のカレーを作ってあげますわっ!」
梓「あんまり自分でハードル上げると後々大変ですよ?」
律「ですよね」
梓「でも、大好きな律先輩の料理は私にとって世界一ですけどねっ」
律「お、おいおい…いきなり恥ずかしいこと言うなよ///」
梓「えへへ///」
律「そ、そんなことより早く買出しをするぞ!梓隊員!」
梓「ラジャーッ!」ビシッ
梓(なんか私も律先輩に似てきちゃったかなぁ…)
梓(ま、悪い気はしないけど)
中野家
律「ほぅ…ここが梓の部屋か」
梓「あ、あんまりジロジロ見ないでくださいよ」
律「いいじゃん、ここに泊まるんだし」
梓「そ、それもそうですね…」
梓(律先輩と同じ部屋で寝る…)ドキドキ
律(やっべー、勢いで言っちゃったけど、今日の夜梓と二人っきりになるんだよな…)
律(き、緊張してきた…)ドキドキ
梓「……」
律「……」
梓「あっ、り、律先輩!」
律「は、はい!」
梓「お、お茶持ってきましょうか!?」
律「よ、よろしくお願いしますっ!!」
律「梓の家はCDがいっぱい置いてあるなー」
梓「なにか聞きます?」
律「あっ、いいな。じゃあこのCDをたのむ」
梓「えー?これよりこっちの方がいいですよ」
律「ヤダ!こっちがいいっ!」
梓「私はこっちがオススメですっ!」
律「なんだとぉ…」
梓「な、なんですか?」
律「なら、勝った方が好きなCDをかけられるってことだな!」
梓「か、勝ったほう?」
律「それっ、くすぐりだー!」コチョコチョコチョ
梓「ふにゃっ!?あはははははっ!!」
梓「ひゃ、ひゃめへくらひいよ~~!!」ジタバタ
律「どうだ?私のCDをかける気になったか?」コチョコチョコチョ
梓「あははははっ!!か、かけましゅからひゃめへ~っ!!」ジタバタ
律「おっと、そろそろ夕飯の支度しなきゃな」
梓「律先輩、お願いします」
律「うむ、任せたまえ」
梓「私も何か手伝いますねっ」
律「じゃあジャガイモの皮でもむいてくれ」
梓「はいっ!」
梓(律先輩と一緒に料理するなんて楽しいな~♪)
律(梓と料理できるなんて楽しいな~♪)
梓「…律先輩、なにニヤけてるんですか?」
律「梓こそ、なに考えてるんだよ?」
梓「別になにも考えてませんけど?」
律「こっちこそ」
梓「…ふふっ」
律「なんだよー」
梓「なんでもありませんっ」
律「よし、下ごしらえは大体できたな。梓、後は私が全部やっておくから」
梓「分かりました」
律「まってろよー、美味しいの作ってやるからなー」
梓「……」
梓(なんか律先輩に抱きしめられたい気分…)
梓(よし、ちょっとからかっちゃおう)
梓「律先輩」
律「なんだ?」
梓「カレーにケーキでも入れちゃいましょうよ」
律「はぁ?」
梓「美味しいものと美味しいものを合わせれば、もっと美味しくなるかもしれないじゃないですか」
律「ははっ、何言ってんだよお前。そんなことあるわけないだろ」
梓「えー?でもひょっとしたら美味しいかもしれないですよ?」
律「あははっ、ありえねー」
梓「入れちゃいましょうよー、ねー」
律「やめろっての」
梓「そんな事言わないで…」
律「やめろって言ってんだろうが」ギロッ
梓「ひっ…」ビクッ
律「……」
梓「ご、ごめんなさい…調子に乗りすぎました」
律「はぁ…あのな、私はお前のために美味しい料理を作りたいんだよ」
梓「律先輩…」キュン
律「だからマジメに作ってるの!」
梓「ごめんなさい…」
律「分かればよろしい」
律「ほら、おとなしく待ってな。すぐにできるから」
梓「はいっ!」
律「おーっし!できたぞー!」
梓「わぁ、おいしそうです!」
律「ふふん、当然。なんせ私が作ったんだからな」
梓「いただきます!」
律「どうぞ召し上がれ」
梓「モグモグ…美味しいですっ!」
律「だろー?」
梓「律先輩は食べないんですか?」
律「うん?私はもうちょっとお前が食べてるところを見てからな」
梓「え?」
律「お前が美味しそうに食べてる姿がかわいくて、見惚れちまうんだよ」
梓「は、恥ずかしいこと言わないでくださいよ!食べづらいじゃないですか…///」
律「何言ってんだ、遠慮しないでいっぱい食べていいんだぞー?」ニヤニヤ
梓「もぅ///」
律「ふぅ…腹もいっぱいになったし風呂でも入るか」
梓「そうですね」
律「よし、一緒に入ろうぜ!」
梓「えっ…」
律「どうした?」
梓「一緒に…ですか?」
律「せっかくなんだからいいだろ」
梓「うぅ…は、恥ずかしいです///」
律「恥ずかしいって…合宿の時に一緒に入ったろ?」
梓「あれは…部活でしたから」
梓「でも今は…恋人同士だし…」
律「恋人同士だから一緒に入るんじゃないか!」
梓「り、律先輩…」
律「私はお前の裸が見たい!!」
梓「ストレートすぎます…」
最終更新:2010年08月23日 21:31