お風呂


律「おーい梓ー、早く入って来いよー」

梓「そ、そんな急かさなくても入りますよ…」モジモジ

律「ぐへへー、タオルで前を隠しちゃダメだぞー」

梓「な、なんですかその変態みたいな顔!!」

律「それーっ」ガバッ

梓「きゃーっ!?」

律「ふっふっふ。せっかくの風呂なんだ、裸の付き合いといこうじゃないか」

梓「うぅ…タオル奪われた…」

律「お、おぉっ…!」

梓「ジ、ジロジロ見ないでくださいよ!///」

律(なんてかわいい…裸なんだ…)

律(やばい、興奮してきた…どうしよう…)

梓「て、ていうか律先輩も!」

律「え?」

梓「目の前に裸で仁王立ちされてると、見てるこっちは恥ずかしいんですけど…」

律「いやーん、エッチー」

梓「先輩が見せてるんじゃないですか!」

律「えへっ」

梓「もう…///」

律「ほれ、背中流してやるよ」

梓「あっ、ありがとうございます」

律「痛くないか?」ゴシゴシ

梓「はい、大丈夫です」

律(梓の背中かわいいなぁ…後から襲ってやりたいぐらいだ)

梓(なんかいやらしい気配を感じる…)

ゴシゴシ、ゴシゴシ

律「よし、流すか」

梓「…なんか嬉しいです」

律「ん?」

梓「お姉ちゃんに背中を洗ってもらってるみたいで」

律「ははっ、どういたしまして可愛い妹よ」ザパーン


チャポンッ


律「あ~…湯船気持ち良いな~…」

梓「はい…癒されます」

律「このままお湯の中に溶けちゃいそうだ…」

梓「そうですね~」

律「私、ゲル状になっちゃう~」

梓「ぷっ、それムギ先輩のものまねですか?」

律「梓ちゃん、私このままじゃゲル状になっちゃうわ~」

梓「ククッ…もう、やめてくださいよ」

律「ゲル状になっちゃう~」

梓「ぷっ…ククッ…あはははっ」

律「クスクス…あはははっ」

律「のぼせるといけないし、そろそろ上がるか」

梓「はい」

ザパァッ

梓「……」

律「どうした梓?」

梓「い、いえ…」

梓(なんか律先輩の裸…魅力的だ///)

梓(好きな人の裸だからかな…?)

律「なにボーっとしてんだ?もしかしてのぼせた?」

梓「あっだ、大丈夫です」



風呂上り


律「あ~、良い湯だった」

梓「……」ポーッ

律「…なんだ?」

梓「改めて思うんですけど、カチューシャ外した律先輩って…素敵ですね///」

律「な、なんだよ急に///」

梓「いやだって、ものすごくかっこよくて美人ですよ」

律「ほ、褒めたって何も出ないぞっ!」

梓「別にそんなつもりじゃ…た、ただ」

梓「律先輩みたいな人と…付き合えてよかったなー、って思ってるだけです///」

律「梓///」

律「そ、それなら私だって!」

梓「え?」

律「梓みたいにかわいくて、めっちゃかわいくて…」

律「超かわいい恋人を持てて幸せだと思ってるぞ!」

梓「り、律先輩…」

律「梓…」

梓「……」

律「……」

梓「…や、やっぱりちょっとのぼせちゃいましたね///」

律「そ、そうだな…あはは///」

律「ふぁ…そろそろ寝るか」

梓「ですね」

律「あー、楽しい時間はあっという間だった」

梓「何言ってるんですか、また明日があるじゃないですか」

律「…それもそうだな」

梓「…律先輩」

律「ん?」

梓「抱いてもらってもいいですか?」

律「もちろん」


ギュ~っ


梓「…律先輩」

律「今度はなんだ?」

梓「私…文化祭の時、澪先輩に嫉妬してたんです」

律「はぁ?」

梓「だって、二人でロミオとジュリエットやるなんて…羨ましくて」

律「……」

梓「演じてるときの二人は、本当の恋人みたいで…悔しかったんです」

梓「律先輩と付き合ってるのは私なのに…」

律「……ぷっ、バカだなぁ梓は」

梓「な、なんですか」

律「くだらないことで悩んでるんじゃないよ。私はお前しか頭にない」

梓「…本当ですか?」

律「当たり前だろ。恋人なんだから」

梓「律先輩…///」

律「そうだ!なんなら今からやるか?ロミオとジュリエット」

梓「え?」

律「やろうぜ、二人っきりなんだし」

梓「じゃあ…やりたいです」

律「よし、なら私がジュリエットで梓がロミオな」

梓「了解です」

律「おお、ロミオ、ロミオ!あなたはどうしてロミオなの?」

梓「……ぷっ」

律「こらーっ!いきなり笑うなーっ!!」

梓「だって…クスクス」

律「なんだよぉ、お前がやりたいと思ってやったのに」

梓「ご、ごめんなさい…でもおかしくて」

律「何がおかしいんだ!」

梓「律先輩がジュリエットなところ」

律「中野ォ!!」ギュ~ッ

梓「きゃー♪」

律「ったくぅ」

梓「えへへ」

律「もう絶対やんないからな!」

梓「…律先輩」

律「なんだ?」

梓「最後に…ラストシーンだけやってもいいですか?」

律「ラストって…自殺のシーン!?」

梓「いえ、自殺じゃなくてもうちょっと前の……キ、キスシーンです」

律「あっ…」

梓「だ、だめ…?///」

律「あれは…ロミオからキスするんだし…」

梓「じゃ、じゃあやってもいいですか?」

律「…///」コクリ

梓「…ジュリエット」

律「ロ、ロミオ…」

梓「……」ドキドキ

律「……」ドキドキ



チュっ


律「……」

梓「……」

律「……///」

梓「……///」

律「も、もう寝るぞ!!」

梓「は、はいっ!!」

律(こ、これ以上のこと今したら死ぬ!!死んじまう!!)

梓(幸せすぎて死んじゃう~~っ!!)



就寝中


律「はぁ…」

梓「ふぅ…」

律(やっべー…眠れねえ…)

梓(ていうか今隣に律先輩が寝てるんだよね…それだけでドキドキしちゃう…)

律「な、なぁ梓…」

梓「はいっ!」

律「眠れないからちょっとだけ話でもしよっか」

梓「そ、そうですね」

律「なに話す?」

梓「えっと…」

律「……」

梓「……」

律「……」

梓「……」

律「…話題がないな」

梓「ですね…」

律「…やっぱ寝るか」

梓「はい…」

律「あっ、そういえばさ…」

梓「どうしたんですか?」

律「私ずっと気にしてた事があったんだ」

梓「何をです?」

律「低身長」

梓「え?」

律「私ってさ、4人の中で一番背が低いじゃん?」

梓「はぁ…言われてみれば」

律「それがずっと嫌だったんだけどさ、最近それも良いかなって思えるようになったんだ」

梓「どうしてです?」

律「だって身長が低いってことはさ、梓と一番距離が近いってことと同じと思えるじゃん?」

律「梓も身長低いし」

梓「…あんまり嬉しくいないです」

律「あれっ!?今いいこと言ったつもりだったんだけど」

梓「どこがですか、身長低いって言われて嬉しいわけありませんよ」

律「まぁ…それもそっか」

梓「そんな事より早く寝ましょ、明日も早いですし」

律「だな…寝るか」

梓「律先輩…」

律「ん?」

梓「明日も幸せだといいですね」

律「幸せに決まってんだろ?私たち二人なら」

梓「ふふっ、そうですね」

律「おやすみ、梓」

梓「おやすみなさい、律先輩…」

梓「……」

律「……」

梓「すぅ…すぅ…」

律「ぐ~…」

梓「すぅ…すぅ…」

律「うぅん…」ゴロッ

ドスッ

梓「うぐっ!?」

梓(り、律先輩の膝蹴りがお腹に…)

律「う~ん…」ゴロゴロ

梓「!?」

ズゴッ

梓「おごぉっ!?」

梓(ま、また…)プルプル

律「ぐー…すー…」






律「ふあぁぁ…よく寝た」

梓「……」

律「梓?なにお腹かかえてるんだ?」

梓「…律先輩のせいです」

律「私の…私が何を……はっ!」

律「も、もしかして陣痛か!?でも私そんなことして…」

梓「この…アホーッ!!」ボカッ

律「いてえっ!?」




おわり



最終更新:2010年08月23日 21:34