憂「おねえちゃんもういいの?」

唯「ありがと~うい~満足したよ~」

憂「えへへ、じゃあ夕飯作ってくるからもうちょっとだけ待っててね」

唯「うわ~い」ゴロゴロ

憂(う~ん、最近補給までの時間がどんどん伸びていってる気がする...)

憂(中学の時は10分くらい抱きつけば満足してたのに今は2時間...)

憂(このままだと生活に支障が出てくるんじゃないかなぁ)

唯「うーいー、まだぁ~?」

憂「あっごめんね!今持っていくね」(ま、嬉しいからいっか)



朝!

梓「唯先輩おはようございます!」

唯「あっずにゃ~~んっ!」ダキッ

梓「もう!いきなり抱きつかないでくださいっ!」

唯「えへへ~、あずにゃん分補給完了~」

梓「なんですかそれ...」

唯「かわいい子パワーが足りないんだよ~」

梓「ま、まぁたまにならいいですけど...」

唯「あずにゃん照れちゃって~愛い奴~」

梓「うぅ...///」



教室!

梓「って事が、朝あってさ~」

憂「ふふ、お姉ちゃんかわいいものに弱いからね」

純「ホント愛されてるね~梓は」

梓「ま、まぁ私も唯先輩に抱きつかれるのは嫌いじゃ...ないけど...///」

憂「お姉ちゃんあったかいもんね~」

梓「あれ?でもそういえば憂って唯先輩とあんまりベッタリしないよね?」

憂「あ、私は、恥ずかしいから...」

純「あ~でも中学時代は唯先輩って憂にベッタリだったよね」

梓「!?」

憂「あ、うん...」

梓「もしかして憂さびしい?」

憂「あっ、そういうわけじゃ!家では結構おねえちゃん抱きついてくるから」

純「あはは、学校では憂の代わりに梓が対象になったのかもねー」

梓「なんか私が憂から唯先輩を奪っちゃったみたいで悪いな...」

憂「そそそ、そんなことないよ!梓ちゃんとお姉ちゃんが仲良いのすっごく嬉しいよ!」

純(むっこれは無理してるね)

憂(あわわわ、家で2時間以上抱きつかれてるなんて言える空気じゃないよ~)

梓「なんかごめんね...憂...」

憂「えっ?う、うん・・・」



平沢家!

憂「うーん、あずにゃん分を補給したら憂分を補給する量は減るのかな?」

憂「今日は憂分を補給させずに明日様子を見てみようかな?」

唯「うーいーただぁいまぁ~」ガチャ

憂「お姉ちゃんおかえりなさ~い」パタパタ

唯「ういーー!」ガバッ

憂(おっと!)ササッ

唯「あ、あれぇ?」

憂「お姉ちゃんそれは残像だよ!もうご飯出来るから手洗って着替えてきてね!」

唯「あ、うん...」

憂(ごめんねお姉ちゃん!)

唯「ういー、着替えてきたよー」

憂「はぁい、どうぞ召し上がれ」

唯「わぁい、おいしいよ~うい~~」

憂「えへーありがと~」

唯「あのね、憂」

唯「ご飯食べた後いつもの...い~い?」

憂「ごめんね、お姉ちゃん...今日は風邪気味だから移しちゃいたくないんだ」

唯「だからさっき残像使ったんだ~!私憂に嫌われたかと思って心配したよ~」ホッ

憂「私がお姉ちゃんを?それだけはありえないよ!!」

唯「でもだったら心配しないでいいよ!憂の風邪ならむしろもらいたいくらいっ!」フンス

憂「それだと私が困るの!お姉ちゃん分かって?お願い、ねっ?」

唯「ぶー、憂分が足りない、足りないよ~」バタバタ

憂「ごめんね、じゃあ私部屋に戻ってるから」

唯「あ、うい~...行っちゃった」

憂(うん、なんとか乗り切った!寂しいけど今日だけ我慢しなきゃ!)コソコソ

唯「こんな事なら昨日2倍抱きついておけばよかったよ~」モグモグ

憂(!?憂分はストックされるの??)

憂(あっそういえば、修学旅行の前日は妙に長かったような)

唯「明日どうしよう...」ズーン


夜!
唯「ういー」コンコンガチャ

憂「なぁにおねえちゃん?」

唯「風邪大丈夫?」

憂「う、うん、ちゃんと寝れば明日には治るかも!」

唯「...あのね、大人しくするから一緒に寝ちゃダメ?」ウルウル

憂(か、かわいいっ!///で、でもここは踏ん張らなきゃ...!)

憂「風邪移したくないから、ゴメン...」

唯「わかった...憂ごめんね、無理言って」

憂「ううん、私すっごく嬉しかったよお姉ちゃん」

唯「えへへ~そう?治ったら絶対離さないからね」

憂「うん、楽しみにしてるね!」

唯「じゃあ安静にして寝るんだよ憂」

憂「あ・・・ありがとうお姉ちゃん」(やっぱりお姉ちゃんに嘘付くのは心苦しいな)

唯「おやすみ~」ガチャ

憂「うん」(明日は一杯抱きつこう!)


唯「憂、辛そうだったよぉ~心配だよぉ~~」

唯「憂分が足りない明日の私も心配だよぉ~~~~」

唯「そーだっ!明日早起きして完治してるはずの憂に抱きつこうそうしよう!」

唯「私って天才かも~むにゃ」

唯「ちょうど眠気が来たし早起きする為にもう寝よっと」

唯「目覚ましかけて~OK!寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃお~」Zzz



朝!

ピピピピピ!ピピ....

唯「ふんす!」グシャ

唯「憂分が足りないせいでしっかり眠ることが出来なかった」

唯「でもそのおかげで早く起きることが出来たぞ!」

唯「早速憂の様子を見に行こう!」

唯「うい~~」ガチャ

唯「あれ?いない」

唯「うい~~~~?」ドタドタ

憂「えっ!?お姉ちゃん?何でこんな早くに?」

唯「あ、目が覚めちゃって・・・憂こそ、こんな時間に何を?」

憂「私はいつもこの時間がお弁当作ってるよ!」

唯(まだ6時なのになんて恐ろしい子....!)

唯「大切な、大事なもの、いつも側にいてくれる。でもそれが当たり前になっていると、気づかない」

憂「えっ?」

唯「ううん!なんでもない!」

憂「ふふ、お姉ちゃんにはちゃんと栄養のあるもの食べてもらいたいからね!」

唯「でへへ~、あっ、栄養といえば憂、体調は??」

憂(あっ、やばい)

唯「朝からお弁当作ってるって事は治ってるんだねうい~~~」ガバッスカッ

唯「うおっと!また残像...!?」

憂「お姉ちゃん、私今日日直で急いでるからもう行くね!?」

唯「うい~まだ6時だよ~?」

憂「ちょっと大掛かりな仕事でね!朝御飯ここね!お弁当はここ!残像も一応置いておくからね!」

憂「じゃ、行ってくるねおねえちゃん!遅刻しないでね!」

唯「あぁーういー、結局補給できなかった...」

憂残像「おねえちゃん!朝御飯食べよう!」ニコニコ

唯「残像しゃべってるし・・・」

憂残像「おいしいねおねえちゃん!」モグモグ

唯「あぁ~~~憂分足りないよぉ~~~~」


……

憂「うぅ、まだ授業開始まで2時間もあるのに学校着いてしまった」

憂「当然まだ学校開いてない...」

憂「・・・」

憂「あ、4階の窓開いてる!!良かったぁ、あそこから入ろう」ピョン

憂「暇だし教室の掃除でもしよっと」




和「あら、唯おはよう。今日は早いのね」

唯「おは~聞いてよ和ちゃん~、昨日憂分補給できなくてさ~」ブー

和「そうなんだ、じゃあ私生徒会...」

和「え?」

和「え?ストックもないの!?」

唯「ストックしてればこんなに困ってないよ~」

和「なんで補給しなかったの!?」

唯「憂が風邪引いてたんだよ~もう完治したみたいだけどさ~」

和「で、唯の方は大丈夫なの?」

唯「うーん、たぶん」

和「ていうか早く学校行って補給してきなさいよ」

唯「憂が学校では恥ずかしいって言うんだよ~~~」

和「まぁ確かに学校で30分も抱きついてるってのは無理あるわね」

唯「最近は2時間くらいないと補給できないんだよ~」

和「ふーん、えっ?」

唯「んあ~~うい~~~~」

澪「おーい、二人ともおはよう!」

唯「あっ澪ちゃんりっちゃんおはよ~」

律「おっはよ、なんか元気ないな唯」

唯「うーん、ちょっとね~」

和「さて、どうしたものか」



憂教室!

純「憂、おはよう!」

憂「純ちゃんおはよー!」

純「なんで今日こんなに教室ピカピカなの?業者でも呼んだのかな?」

憂「さ、さぁ?」(暇だからってやりすぎちゃったよ~~)

梓「おはよー...」

純「おはー」

憂「あれ、どうかした?」

梓「憂、唯先輩なんかあったの?」

憂「えっ、お姉ちゃんどうかしたの!?」ガタッ

純「う、憂、落ち着いて」

梓「いや、朝元気なかったからさー」

純「な~んだ、そりゃ唯先輩も元気ない時くらいあるでしょ!」

憂(まさか憂分が足りないから?でもだったらあずにゃん分は?)

憂「今日はあずにゃん分は補給されたの?」

梓「それが全然抱きついてこなかった」

純「あはは、だから梓も元気なかったのか~」

梓「べ、別にそういうわけじゃ!」

純「でも心配だよね、どうしたのかな?」

憂「うーん、どういう事だろう?」

憂(・・・憂分とあずにゃん分は違うって事?)

憂(そういえば補給しないとどうなるんだろう?)



唯教室!

紬「あ、唯ちゃんおはよう」

唯「おはーよ...」

紬「唯ちゃん?」

律「あーなんか今日唯の奴ちょっと変なんだよ」

澪「和、唯はいったいどうしたんだ?」

和「憂分が足りないのよ」

律「なんだそりゃ???」

紬「!!もしかして唯ちゃんのよく言ってるあずにゃん分みたいなもの?」

和「そうね、厳密にはちょっと違うけど唯は一日に一定時間憂に抱きついてないと駄目なのよ」

澪「じゃあ憂ちゃんに抱きつけば解決するじゃないか」

和「それがそうもいかないのよ、憂は学校じゃ恥ずかしがって補給させるのを禁止してるのよ」

律「あのお姉ちゃん大好きっ子の憂ちゃんが?」

紬「だったら憂ちゃんを呼び出して部室で補給すればいいんじゃない?」

和「それも駄目ね、唯が憂分を補給するのに必要な抱きつき時間は2時間よ」

澪「なぁっ、2時間!?」

律「2時間って...学校じゃ補給しきれないな」

澪「でも、唯のピンチと知れば憂ちゃんも抱きついてくれるはずだ」

和「そうかも知れないわね、ただ授業もあるしずっと抱きついてるわけにはいかないわ」

紬「で、でもあずにゃん分はちょっと抱きついてるだけで十分なはずじゃないの?」

和「うーん、中学の時は憂分も10分くらいだったはずなんだけどね」

澪「10分も長いけど、それが何で2時間も・・・?」

和「私の予想では最近軽音部にいる事が多いでしょ?その反動で必要な補給時間も増えたんだと思う」

和「その証拠に去年は30分で十分だったはずなのよ」

律「それでも多いな!」

和「ええ、だから中学時代は学校でも補給していたけど今は家じゃないと補給できないのよ」

律「なるほどなー、休み時間にチマチマ抱きつくよりも家で2時間抱きついてたほうが効率いいしな」

澪「そうだ!あずにゃん分みたいな他の成分を代わりに多く補給させればいいんじゃないか!?」

紬「そうね!和ちゃん分なら席も前後だし不可能じゃないわ!」

澪「ん、和三盆?大切なあなたにカラメルソース」

律「違うだろ!ちょっと似てるけどさ」

和「あの、私『のどか』なんだけど...」

律「よぉ~っし、良ければりっちゃん分も力を貸そう!」

紬「りっちゃん、ムギちゃん分も手伝うわ!」

澪「あ、まぁ...澪ちゃん分も一応.....///」

律「じゃあ早速抱きつかせようぜー」

和「実は、それも駄目なのよ」

澪「どうして駄目なんだ、和」

和「例えばあずにゃん分は言い換えればかわいいもの分みたいなもんね」

和「澪でも道端の猫にでも抱きつけば補給されるものと考えていいわ」

澪「それ案外ひどいな」

和「もちろん梓ちゃんが唯のお気に入りである事は間違いないけどね」

和「でも音楽室の亀に抱きつく事が出来るなら唯は毎日そっちにも行くでしょうね」

律「そういや同じくらいかわいいって言ってたな。あずにゃん分は抱きやすさ重視か」

和「でも、憂分だけはそうはいかないのよ」

律「つまり...唯にとって憂ちゃんの代わりになるものは無いって事か?」

和「そういうこと、憂分の補給には絶対的に憂が必要なのよ」

澪「でも修学旅行の時とか一体どうしていたんだ?」

和「憂分はストックできるのよ、たぶん前日に何時間も抱きついていたんだと思うわ」

紬「ちょっと待って!そういえば憂分が足りない状態が続くと唯ちゃんはどうなっちゃうの?」

律「今の状態はまだなんとか憂分が無くても我慢できてるんだよな?」

和「私もこれ以上は見た事ないけどもうギリギリってとこね」


澪「それで、これ以上時間が経つとどうなるんだ?」

和「それは...」

澪「それは...?」ゴクリ

律「は、早く教えてくれよ...心臓に悪いって...」

和「これ以上に元気がなくなるらしいわ」

澪「えっ?」

紬「元気が無くなる・・・だけ・・・?」

和「元気が無くなるだけよ」

律「よし解散っ」

和「じゃあ私は生徒会に・・・じゃなくて」

和「まぁ待ちなさい、あの唯の元気がなくなるのよ」

紬「あそこまで落ちてる唯ちゃんは見たことないかも」

澪「確かに唯の元気がないと学校がつまらないな」

律「・・・そうだな、じゃあ休み時間に皆で憂ちゃんの教室に行こう!」

和「待って、憂分の詳しい内容は憂には伝えないで欲しいの」

紬「どうして?」

和「自分の代わりがいないと分かれば憂は心配して唯に付きっきりになるわ」

澪「確かにそうだろうな、今でも十分心配はしてると思うが」

和「ま、これ以上心配かけさせたくないっていう唯なりの気遣いなのよ」

和「だから憂分が足りなくなった事だけを伝えるようにしてくれない?」

律「なるほどな、じゃあそういう事でまた休み時間な!」

澪「ああ、唯と憂ちゃんの為だ」

紬「憂ちゃんがいないと元気が無くなっちゃうなんて、唯ちゃんかわいい!」

唯「んぁ?」


2
最終更新:2010年08月27日 22:09