♪~
唯「あれ?これ…」
澪「こんな感じになるのか…」
梓「これ…キーボードですから…」
律「ムギ!」
紬「えへへ…///」
梓「あれ?背が…って椅子の上に立っていたわけですね…」
紬「さっき届かなかったから台になるなにかを探していたら椅子にしたの」
澪「それにしても早く合わせたいな…さっきみたいな感じになるのかと思うと…楽しみだな…」
紬「ご…ごめんなさい…さっきのはいくつか音を抜いて弾いていたの…」
律「え…?どうしてさ?」
紬「指も小さくなってしまって…届かない音も出てしまったの…」
梓「そうだったのですか…」
律「どうする?指は数日で伸びるものじゃないし…」
紬「…練習で頑張ってみるわ!」
澪「そ…それでできるのか…?」
紬「やってみないとわからないけど…可能な限りやってみるわ!」
唯「ムギちゃん頑張ってね!私応援しているよ!」
紬「ありがとう。唯ちゃん」
梓「唯先輩は人のことよりも自分のことを気にした方がいいですよ」
唯「も~あずにゃんは現実的すぎるぅ~」
梓「唯先輩が現実を見なさすぎなんです!」
唯「もう下校時間だよ~!」
梓「結局、唯先輩に楽譜の読み方しか教えられなかった…」
澪「まあまあ…」
律「梓おっつー」
紬「・・・」とてとて…とん…
紬「ふぅ…終わった…」
唯「も~!かわいいから飴ちゃんをあげたくなっちゃうよ~!いる?ムギちゃん」
紬「ありがとう。唯ちゃん」
律「完全に子どもに対して飴を与えるおばさんだな…」
唯「むふふふぅ~!」ギュー
紬「ゆ…唯ちゃん…歩きにくいのだけど…」
唯「私は構わないよ~!」
梓「・・・」
律「梓良かったじゃないか?自分の代わりにムギが唯に捕まって」
梓「・・・」
律「ん?梓~?」
梓「え?あ、はい。何ですか?」
律「ははーん…梓お前、ムギに焼きもち妬いているのか~?」
梓「ち…違いますっ!!」
唯「ムギちゃんはこの方がかわいいよ~!」
紬「唯ちゃんってば…歩きにくいわよ…」
梓「……ふん…」
キキキキキキー!!
澪「ひいぃっ!!」
律「な…なんなんだ…一体…?」
唯「ほへ~…」
紬(また…)
バタン
メイド「お迎えが遅くなり大変申し訳ございません。お嬢様」
梓「え…?お嬢様って…」
メイド「紬お嬢様、さぁ車にお乗りください」
紬「・・・」プイッ
澪「やっぱりムギだったか…」
唯「ムギちゃん…呼んでいるよ…?」
紬「…あんなの…放っとけばいいのよ」
唯「へ?」
メイド「そこの方!」ビシッ
唯「え?え?私!?」
メイド「はい!お手数ですが、お嬢様をこちらに連れて来てくださりませんか?」ニコリ
唯「は…はい…」
紬「止めて。私は電車で帰るの」
唯「え?でもムギちゃん…迎えに来た人が…」
紬「良いの!」
メイド「お嬢様…またダダをおこねになるおつもりですか?」
紬「わ…私の勝手じゃない!」
メイド「いけません。お嬢様の身体が元に戻られるまでお嬢様の身の安全のために送迎するしかないのです!」
メイド(本音は幼女化したお嬢様を近くで見たいがため!!それ以上でもそれ以下でもなくお嬢様の近くで視●するため!!)
唯「ムギちゃん…」
紬「ごめんなさい…私…」ダッ
唯「あっ!」
紬(せっかくみんなと楽しく下校するつもりだったのに…どうしていっつも私のしたいことに邪魔が入るの!!)てってってっ
ザッ
メイド「お嬢様…いけません…!」
紬「・・・」クルッ
ザッ
メイド「お嬢様…諦めましょう…」
紬「・・・」
メイド「今のお身体では電車は苦痛以外のなにものでもありませんよ」
メイド(そうです。車であれば、お嬢様と二人っきりの時間を過ごせるわけです)
紬「・・・」
メイド「さぁ、お嬢様…」
紬「私…ただ…ただ…みんなと過ごせる時間を…大切にしたかっただけなのに…グスッ」ぽろぽろ
メイド「!?」
紬「なんで…なんでなの?下校の時ぐらいみんなといたっていいじゃない!」ぽろぽろ
メイド「それは…お嬢様の身の安全のために…」
紬「全部そればっかりじゃない!なによ!本当は違う理由があるんじゃないの?」
メイド「ぎくっ!?」
紬「・・・」
メイド「え…えっとその…」
紬「みんなといられるまでいたいの!せっかくの友達なんだから!私の貴重な下校の一時を奪わないで!」ぽろぽろ
メイド「・・・」
唯「ムギちゃん…」
律「そういうことだったのか…」
紬「唯ちゃん…みんな…」
澪「悪いけど、さっきの話は聞いたよ…」
梓「ムギ先輩…そこまで私たちのことを…」
メイド「・・・」
メイド(どうする?このままではお嬢様は私のことを嫌いになってしまわれる…その時の怒られた顔に痺れるものがあるが…いやしかし、お嬢様の心を閉ざしてしまうかもしれない…なら…)
メイド「…分かりました…学校までの帰りのお迎えは止めに致します」
紬「ほ…本当!?」
メイド「ですが、駅からは私がお迎え致します!」
紬「へ…?」
メイド「お嬢様の今の姿では身体への負荷は計りしれませんからね、せめてそこからだけでもご一緒させてください。これならばご友人との一時を邪魔しないでしょう」
紬「そ…それなら…みんなと別れた後だから…うん。わかったわ…お願いします」
唯「ムギちゃん良かったじゃん!帰り一緒に帰れるんだよ~!」ギュッ
紬「えへへ…ありがとう…みんな」キラキラ
梓「!?」
律「」
唯澪メイド(い…今のは良い…!!)
律「うわああああああああ!!!!私の理性カムバック!!私の理性カムバック!!」ガンガンガン
梓「!?ちょっと律先輩どうしたんですか、いきなり!?」
メイド「では…私は駅で待機しております…」
紬「ごめんなさいね…せっかく迎えに来てくれたのに…」
メイド「いえ、琴吹家に仕える者であればこれぐらい何ともありません、では!」シュタッ
澪「す…すごいな…あのメイドさん…」
唯「むふふふぅ~!ムギちゃ~ん!」ギュッ
紬「きゃっ…!も~唯ちゃん!」
唯「怒っているムギちゃんもかわいいなぁ~!」
澪「ゆ…唯…次…次は私で…///」
澪「♪///」ギュッ
紬「えーと…」
澪「唯はずるいぞ。さっきから一人占めしていて」
唯「てへへ…ごめんね~」
紬「私の意思は関係ないの?」
律「はぁ…はぁ…」
梓「大丈夫ですか?額から血が出ていますよ!というか何であんなことを…」
律「悪い…こうしないと私がある一線を超えちまう気がするんだ…」
梓「……はい?」
唯「澪ちゃん!そろそろ代わってよ~!」
澪「だ~め!唯は休み時間もしていたじゃないか。もう交替はなし」
紬「…あの~…私の意思は…?」
唯「えー!そんなぁー!」
紬(澪ちゃんまで聞いてくれない…)
紬「今日はみんなありがとう。明日元に戻っていれば良いだけれど…」
梓「確かにそうですね」
律「あまり期待してもぬか喜びするだけだからな。ま、早く元に戻ってくれることを祈っておくよ」
唯澪(正直そのままでいいと思う…)
紬「じゃあ、またね」ニコッ
律「」
唯「ほわぁぁ~///」
澪「・・・///」
紬「・・・」てとてと
メイド「お嬢様…さぁ、一緒に帰りましょう…」
紬「えぇ…」
ガタン…タタン…
乗客1「やべ…本物のメイドだ…」ヒソヒソ
乗客2「秋葉原とかそういう人じゃないよね?」ヒソヒソ
乗客3「というかあのメイドが連れている女の子スッゴいかわいい~!」
乗客4「あ、本当だ…でもあの格好、桜ヶ丘の格好じゃないか…?
ザワザワ
紬「・・・///」ギュッ
メイド「!?お…お嬢様…気になさる必要はありませんよ。それよりも私の手から絶対にはなさないでくださいね」
紬「う…うん…」ギュッ
メイド「・・・」
メイド(これは…良い…!!)
メイド(これは意外とタナボタなのかもしれない。ロリ状態のお嬢様の身体と私の身体が今一つになっているのだから…)
メイド「ふふ…ふふふふ…///」
乗客5「!?」ビクッ
紬「ねぇ…」
メイド(あぁ…今お嬢様の愛くるしい顔が私の方に全て向いている!!)
紬「ねぇってば!」
メイド「なんでございましょう?」
メイド(ふ…思わずお嬢様の世界に溺れてしまうところだった…)
紬「言い忘れていて申し訳ないけど、明日体育があって…体操服を用意して欲しいの…できるかしら?」
メイド「至急用意致します。ブルマを」
紬「え?体操服はジャージで良いわよ?」
メイド「分かりました。用意致します。ブルマを」
紬「だから…ブルマじゃなくて…」
メイド「冗談ですよ」
紬「そ…そう…」ほっ
メイド「分かっておりますとも。至急用意致しますよ。ブルマを」
紬「・・・」
……
唯「憂~あのね~今日ムギちゃんがかわいかったんだぁ~!」
憂「そうなんだぁ!美容院かなにか?」
唯「違うよ!ムギちゃんがね、これぐらいちっちゃくなってね~!」
憂「もう、お姉ちゃんってば嘘ばっかり言って…」
唯「本当だもん!!あずにゃんに聞いてみてよ!!」
憂「はいはい。お姉ちゃん、お茶いる?」
唯「うん!ちょ~だ~い!」
…
かぽーん
紬「・・・」ごしごし
ざばー
紬「ふぅ…」
紬(身体が小さくなった分、洗いやすいわね…)てとてと
紬「・・・」
紬(今私の身体は小さいということは深い浴槽は足が届かないってことなんじゃ…)
紬「!!」ぴかーん
紬「♪~」てとてと
紬「よいしょ…よいしょ…」ゴスゴス
紬「こんな感じかしら?よし!」
紬「ふっ…はっ…」よじりよじり
紬「頂上~!」ビシッ
紬「ふふふ…一度飛び込みをやってみたかったの~♪」
紬「いっせ~の!えいっ!」ぴょん
ばっしゃーん!
紬「ぷはっ…!まるでプールみたい!」
紬「身体が小さいとこんな利点があるのね~!」
紬(いつ元に戻れるか分からない…ならこの身体でも十分楽しめるようにしないと…!)
紬「うん!楽しも~!お~!」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ
メイド「8GBじゃだめね…もっと容量が大きいのにすれば良かった」
紬「あんまり遊んでいたら心配されるからもう出た方が良いよね…」ザバッ
メイド「出られるようだ…」サッ
ガチャ
紬「はぁ…良い湯だったわぁ…」
メイド「お嬢様…」
紬「きゃっ!!いつのまにいたの!!」
メイド「お嬢様がバスタオルを右手で髪を丁寧に拭いていらっしゃる時です」
紬「…そ…そうなの…」
紬「あ…ここまで来てどうしたの?」
メイド「子どもが風邪を引く主な時間は風呂上がりだそうです。原因はちゃんと身体を拭いていないからなんだと」
紬「そうなの?でも、しっかり拭いたから大丈夫よ!ほら、髪もこんなに乾いているでしょ?」
メイド「…どうでしょうか?」
紬「へ…?」
メイド「お嬢様は前の身体の感覚で拭いておられたのでしょう…子どもの身体はデリケートなのです。より丁寧に拭かないといけません」
紬「そうだったの…それならもう一回拭いておこうかしら」
メイド「いえ、私が拭いて差し上げます」
紬「…はい?」
最終更新:2010年09月01日 23:08