メイド「さぁ、バスローブを取ってください」
紬「え?え?じ…自分で拭くからそんなことしなくても良いわよ!///」
メイド「まだ分かておられないようですね…風邪をひいてしまわれましたらご友人達が心配されますよ?」
紬「う…そん…だけど…///」
メイド「さぁ…さぁ…これはれっきとした予防なのですよ…」ハアハア
紬「!?よ…予防の時に鼻血を出す人なんていません!///」
メイド「これはあの日、あまり血が出なかったからですよ。医学的によくあることです」
紬「ほ…本当なの…?」
メイド「本当です」
メイド「そんなことよりも早く身体を拭かないと!」
紬「そ…そんなことまでしなくても…は…は…はくちんっ!」
紬「あ…///」
メイド(Oh,year…)
メイド「ほらお嬢様申し上げた通りのことになったでしょ」
紬「うぅ…///」
メイド「大丈夫です…恥ずかしがることはありません」ふきふき
紬「・・・///」
メイド「はい、できました…」
紬「…ありがとう…私もう部屋に行きます…」てとてと
メイド「お休みなさいませ」
バタン
メイド「…さてこれらを家宝にせねば…」
バタン
紬「ぐす…やっぱり私の言うこと分かってくれない…」
紬(あれぐらい自分でできなきゃ…ライブとかできるわけないじゃない…)
紬「そうだ…練習しないと…」とてとて
紬「うーん…とうっ」パチッ
♪ー
紬「うん。これぐらいの音量なら大丈夫でしょ」
♪ー
紬「弾ける音は少し増えたけど…本番まではほど遠いわぁ…」
紬「もし間に合わなかったら…」
紬「・・・」ぶんぶん
紬「だめっ!そんなことを考えちゃ…必ず間に合わせるんだから!グスッ」
♪ー
翌朝
コンコン
メイド「お嬢様ーお目覚めの時間ですよー」
ガチャ
紬「すやすや…」
メイド「なんと…キーボードに寄りかかって寝てしまうとは…」
メイド(昨晩は遅くまで楽器の音が聞こえたからやはり…頑張られたのですね…)
紬「すやすや…」
メイド「!?」きらーん
メイド(シャッターチャーーーンス!!!!)
紬「あ…もう朝…」むくっ…
メイド「」
メイド「あ…お嬢様…おはようございます…」
メイド(あ…危なかった…ほっ…)
紬「うん…おはよう…」むにゃ
メイド「朝の食事がまもなくできますので顔を洗われてください」
紬「ね…ねぇ!私戻ってる…?」
メイド「…残念ながら昨日のままです…」
紬「そうなの…」シュン
メイド「だ…大丈夫です!いつか元に戻りますよ!」
紬「元に戻ればいいのだけれど…」
洗面所
紬「えっほ…えっは…」ずるずる
紬「ほっ!」ぴょん
じゃー
ばしゃばしゃ
きゅっきゅっ…
紬「ふぅ…」ふきふき
紬(やっぱ一日経てば元に戻れるわけじゃなかったのね…)
紬「はぁ…」
紬「・・・」
紬(だめだめ!このままじゃ私頑張れないじゃない!)
紬(とにかくこの身体で楽しみながら頑張るしかないのよ!うん!)
紬「頑張れ~私~!」
メイド「お嬢様どうされましたか?何か大声が聞こえましたが…」
紬「な…な、な、なんでもない!!///」
メイド「?」
カチャカチャ
紬「ごちそうさまでした」
メイド「お嬢様、体操服が届いております」
紬「あ…そういえばそうだったわね…」
メイド「お嬢様…大変申し訳ありませんが…」
紬「どうかしたの?」
メイド「お嬢様サイズのジャージズボンを注文していたはずなのに、手違いでブルマに…しかも3つ…」
紬「・・・」
紬「もう…それしかないならそれで良いわよ…」
メイド「了解致しました」
紬(うぅ…ただでさえみんなと違って目立つというのに…///)
メイド「さぁ、お嬢様、出発の時間になりましたよ」
紬「はい…」
紬(いけない…!また落ち込んでいたわ私…これを逆に楽しまないと…!)
紬「ポジティブに…ポジティブに…」
メイド「・・・」
メイド(必死になにかを言い聞かせているお嬢様…これは脳髄にまで焼き付けておかなくては…)
キイイィィ…ガチャ
メイド「さぁ、お嬢様」
紬「ドアを開けることくらい一人でできるのに…」
メイド「後続車が気になりますから」
紬「むぅー…」ぴょん
メイド「それでは頑張ってください、お嬢様」
紬「えぇ、もちろん」
メイド「失礼致します」バタン
ブロロ…
紬「よし!頑張ろうっと!」ふんす
カチャ
紬「良かった…下駄箱で私のところはもとから下の位置で…」
和「あら、ムギじゃない」
紬「和ちゃん!」
和「おはよう。ムギってこんなに早かったのね」
紬「昨日から車で…」
和「そうね。児童に対する犯罪が増えているというし…」
紬「もう!和ちゃんのいじわるっ!」
和「冗談よ、冗談」
生徒7「あ、真鍋先輩!おはようございます!」
和「えぇ、おはよう」
生徒7「あれ?先輩…この子はどうしたんですかー?もしかして先輩の妹さんですかー?」
紬「」ガーン
和「あ…えーと…どこから説明した方が良いのかしら…一応、同級生なんだけど…」
生徒7「へ…?先輩ったら冗談下手ですよーあははは…どこからどう見ても小学生じゃないですかー!」
紬「」グサッ
和「そ…そういうわけじゃなくて…」
生徒7「あ!もしかして飛び級ですか?すっごーい!」
紬「」グサッグサッ
和「と…とにかく後でちゃんと説明するから!ムギ!行くわよ!」
生徒7「?」
和「ムギ…大丈夫かしら?」
紬「ぐすん…な…なんとか…」
和「あの子は悪気があってあんなことを言ったわけじゃないから…気にすることないわよ」
紬「うん…和ちゃんがそう言うなら…グスッ///」
和「ほら、もうすぐ教室なんだから泣かないの」ふきふき
紬「和ちゃん…?」
和「あ…ごめんなさい…つい妹と同じ感覚でやっちゃったわ…」
紬「もー!和ちゃんのいじわる!」
紬「…ふぅ、やっと教室に着いた…」
和「澪から聞いていたけど、体力も落ちてしまっているのね。体育はどうするの?」
紬「一応、受けるつもりだけど…」
和「無理してケガしたら大変よ。ほどほどにね」
紬「そうね…気をつけないと…」
生徒5「あ!琴吹さんおはよー!」
生徒6「おはよー!」
紬「おはよう!…二人ともどうしたの?私の席のそばにいて…」
生徒6「まぁ、席に着いてみたら分かるって!」
生徒5「そうそう!」
紬「?」
紬「?私の席にあるこれ…なあに?」
生徒6「昨日琴吹さん椅子の上に立った時、危なっかしかったからね。揺れないように固定しておいたのよ」
生徒5「これなら安心して立てるでしょ?」
紬「二人とも…ありがとう!嬉しい!」
和「へ~良いじゃない!試しに上がってみたら?」
紬「うん!」
紬「ほっ…ほっ…」よじりよじり
紬「はっ!立てましたぁ~!」
生徒5・6「おぉ~!」パチパチ
紬「これなら先生からあてられても安心ね!本当にありがとう!」
生徒5「良いって良いって!」
生徒6「琴吹さんは今や私たちのクラスのアイドルだもの!放っとけないよー!」
紬「え…?あ…アイドル…?」
和「まぁ、あながち間違いでもないわね。ここでその姿でいたら誰もが目にしちゃうもの」
紬「え?え?和ちゃんまで?」あたふた
生徒5・6(慌てる琴吹さんかわいい…)
唯「へぇ~それでムギちゃんの席だけ違うんだぁ~!」
澪「それで朝から嬉しそうな顔をしていたのか…」
紬「えへへ…」
律「あ、ムギ~今日の体育どうするんだ?体操服とかぶかぶかじゃね?」
唯(ぶかぶかな体操服姿のムギちゃんも見てみたいなぁ~)
紬「それなら用意してあるわよ」
律「用意できるのかよっ!?」
澪(琴吹家ってすごいな…)
教員6「えー…次のところを…琴吹…読みなさい…」
紬「は…はい!」
紬「ほっ…ほっ…」よじりよじり
生徒6(頑張って琴吹さん!)
紬「よし…」
生徒5(やったね!琴吹さん!)
紬(よしっ…これなら……あ…!)
生徒6(?どうしたのかな?)
紬(どうしよう…教科書を机に置いたまま登っちゃった…)あせあせ
教員6「ん?琴吹どうしたのかね…場所は24ページの7行目からだぞ…?」
紬「は…はい…ただ今!」あたふた
紬(と…とにかく教科書がないことには始まらないから…取りに行かないと…)
生徒5(え?どうして降りちゃうの?)
ひょい
紬(教科書を持って上がって…)
生徒6(あぁ、教科書を持たずに上がっちゃったのね…どうりで降りたわけか…)
紬「ほっ…ほっ…」
教員6「琴吹…どうしたのだ…24ページの7行目だぞ?」
紬「す…すいません…!た…ただ今…!」よじりよじり
紬(よし!24ページの7行目っと…)ぱらぱら
教員6「もういい…他の人に頼む…座りなさい…」
紬「!?い…今から読みますのでっ!」
教員6「田井中起きない…今から24ページの7行目を読むように…」
律「へ…?あ…いやぁ~寝ていませんよ~!」
教員6「いいから読みなさい」
律「ちぇー」
紬「・・・」しゅん
紬「あともうちょっとだったのに…グスン」
生徒6「こ…今回は仕方なかったのよ!」
生徒5「次から気をつければ良いじゃない!ドンマイ!」
紬「二人とも…ありがとう…!」ニコッ
生徒5(その笑顔きゃっわいい~!)
生徒6(琴吹さんの笑顔を見て保育士か小学校の先生に進路を変更したくなっちゃった…)
唯「ムギちゃーん早く着替えよー!」
紬「そうね…急がないと…!」ガサゴソ
唯「はっ…!」
唯(ムギちゃんが今出したのって…ブルマ…だよね?)
唯「ねえねえりっちゃん…」ヒソヒソ
律「んー?どーしたんだー?唯ー」
唯「今ムギちゃんの出している紺のものって、ブルマだよね?」ヒソヒソ
律「はぁ?そんなわけ…」
紬「恥ずかしいと言っている場合じゃないわね!えいっ!///」さっ
律「」
唯「ね!ね!あれってブルマだよね?そうだよね?」
律「・・・」
唯「りっちゃん…?」
律(ウチの学校の体操服はブルマじゃなくてズボンだろ!いや待てよ?今のムギの身体に合うズボンがなかったからブルマになったのか?あぁ畜生…似合うじゃねぇか……って何考えてんだよ私!!
いや言っておくが私はロリコンでも変態でもない……はず…いや、絶対にそうだ!!私はロリコンでも変態でもない!本当だっ!!嘘じゃねぇっ!!あれは…そう!誉め言葉だっ!!誉め言葉以外のなにものでもねぇっ!!)
唯「?おーい、りっちゃんどったのー?」
紬「りっちゃんがどうかしたの?」てとてと
唯「あ、ムギちゃーん!ブルマとかはいちゃってかわいいなぁも~!」
紬「あ、こ…これしか用意できなかったの…あんまりジロジロ見ないで…///」
唯「ふっふーん!りっちゃん隊員!これは凝視ものですよ~!」
紬「も…もうっ!唯ちゃんったら!///」
律「・・・」
唯「あれ?りっちゃん?りっちゃーん?」
律「うわああああああああああああああ!!!!私は変態じゃねぇ!!変態じゃねぇ!!変態じゃねええええぇぇぇ!!!!」ガンガンガンガンガン
唯「なに!?りっちゃんなにがあったの!?どったの!?」
澪(律…早くお前が救われることを祈っているよ…)
結局四人は遅れましたとさ
最終更新:2010年09月01日 23:10