学園祭終了後の話


――学校

純「ねえ、梓」

梓「なに?」

純「この前ライヴの前夜軽音部徹夜するって言ってたじゃん」

梓「あ、結局寝たよ」

純「え……寝たの?」

梓「うん」

純「なーんだ」

梓「なんで?」

純「なんでもなーい」

梓「え~」

純「じゃあさ、私と梓と憂で徹夜しようよ」

梓「え?なんで」

純「だって一晩中遊べるんだよ?」

梓「いやです」

純「え~やろうよ~」


純「……じゃあ憂とやるよ」

梓「憂もやらないって言うと思うよ」


――教室

憂「へー、おもしろそー」

純「え!?やる!?やる!?」

憂「うん!」

純「そっか~、憂もやるか~」チラッ

純「梓はやらないんだもんな~」ニヤニヤ

梓「なっ……」

梓「わ、私もやる!」

純「そうかそうか」

梓「むう……」

憂「?」

憂「でも明日も普通に学校だよ?」

純「憂よ」

憂「は、はい」

純「それは甘えた考えだ」

憂「す、すみません」

純「じゃあ学校終わったら、私の家に集合ね」

憂「純ちゃんの家でいいの?」

純「うん」

純「この前は憂の家に泊まったしね」

純「ちなみに次やる時は梓の家だから」

梓「えっ」

純「はい決定~」

梓「また勝手に……」

梓(というか次もあるのか)

純「あ~、楽しみだな~」


――放課後

純「じゃあ夜の8時位に私の家に来てね」

梓「わかった」

憂「何か持っていく物とかある?」

純「うーん」

純「そういえば、今日宿題多かったよね?」

憂「たしか各教科から出てたと思う」

純「じゃあみんなで終わらそう!」

憂「うん!」

梓「写しちゃだめだよ」

純「え?何?」

梓「だから宿題を写しちゃだめだよって」

純「聞こえな~い」

梓「うざっ」

純「今のはしっかり聞こえた」

梓「あっそう」

憂「あはは」

純「あ、ご飯は家で食べよー」

憂「え、いいの?」

純「私に任せなさい!」


――夜 純の家

ピンポーン

純「はいはーい」ドタドタ

梓「きたよー」

憂「おじゃましまーす」

純「入って入って」

純「ご飯出来てるから食べよう」


――リビング

梓「おお、豪華」

憂「このご飯純ちゃんが作ったの?」

純「いや、お母さんだよ」

梓「えっ」

純「え?」

梓「いや、『私に任せなさい!』って言ってたから純が作ってくれるのかと思ってた」

純「私は料理できないよ」

梓「ええ~……」

憂「でも純ちゃんの料理も食べてみたいな~」

純「いつかね」

梓「いつかっていつ」

純「いつかはいつかだよ」

梓「あっそう」

憂「あはは」


――21時 純の部屋

純「はー、食べた食べた」グデー

梓「食べてすぐ寝ると牛になるって誰かが言ってた」

純「もお~」

憂「純ちゃん牛になっちゃった~」

純「私が牛で」

純「梓が猫」

梓「なっ」

純「だってもう猫にしか見えない」

梓「まあ……」

純「否定しないのか」

梓「いや、もう慣れたっていうか」

純「あずにゃん2号」ププッ

梓「も、もうそれはいいの!」

純「憂は何の動物かな?」

憂「え、私?」

梓「憂は……犬?」

純「単純だなあ」

梓「じゃあなに」

純「セーブルアンテロープとか」

梓「存じ上げません」

純「ちとマイナーすぎたか」

梓「憂は自分でなんだと思う?」

憂「え、うーん……」

憂「ウサギとか?」

純「いや、憂は……」

その後も議論は続いた


――21時30分 純の部屋

純「じゃーん」

あずにゃん2号「にゃあ」

憂「可愛い!」

梓「久しぶり~」ナデナデ

あずにゃん2号「にゃ~」スリスリ

純「お、梓なつかれてるね」

梓「えへへ」

憂「いいなー」

純「さて、君はそろそろ寝る時間だ」ヒョイ

梓「おやすみ」

憂「ばいばい」

あずにゃん2号「にゃー」


――22時

梓「ねえ、そろそろ宿題やろうよ」

純「ええ~」

純「最初なんかして遊ぼうよ~」

純「夜は長いんだから」

梓「いや、純は絶対途中で寝る」

純「絶対寝ない」

梓「この前憂の家ではすぐ寝たじゃん」

憂「純ちゃん一番最初に寝ちゃったよね」

純「今日は寝ないもん」

梓「じゃあ寝たら罰ゲームね」

純「いいよ!」

純「その代わり梓が寝て、私が起きてたら梓が罰ゲームね」

梓「の、望むところ!」

純「よし」

純「とりあえず」

憂「とりあえず?」

純「遊ぼう」

梓「遊ぶんかい」


――23時 純の部屋

純「あーー!その『のび太』ポンッ!ポーーン!!」

純「ドンジャラーー!!のび太のび太のジャイアン3!!」

憂「純ちゃんすごーい」

梓「もうドンジャラ飽きた~」

純「そうだね」

憂「そろそろ宿題する?」

純「まあ……そうだね」

梓「やろうやろう」

憂「じゃあ国語から」

梓「えーと……」ペラペラ

純「やるか……」ペラペラ

梓「そういえば憂」

憂「何?」

梓「唯先輩って大丈夫なの?」

梓「今家に一人でしょ?」

憂「う、うん」

憂「多分……大丈夫だと思う」

憂「ご飯も作ったし、目覚ましもセットしてあげたし、明日の学校の用意も
  してあげたし、お風呂も沸かしてきたし、着替えも用意してきたし、
  ご飯も朝炊けるように予約してきたし……」

梓「わ、わかった」

憂「でもちょっと心配だなあ……」

梓(一人だったら何もできないのか……?)

純「憂のお姉ちゃんってさー」

憂「うん」

純「面白いよね」

憂「うん!しかも優しい!」

梓(多分半分バカにされてるんだろうけど言わないでおこう)


――23時30分

憂「国語終わった~」

梓「次は……数学か」

純「もう疲れた~」

梓「じゃあ早く終わらしちゃおう」

純「う~」

憂「よし」ペラペラ

梓「……」カリカリ

憂「……」カリカリ

純「ねえ、憂ー」

純「この問題どうやるの?」

憂「ええとこれは……」

憂「こうでこうで……」

梓「……」カリカリ

純「おおー」

純「じゃあこれは?」

憂「こうだよ」

梓「……」カリカリ

純「じゃあこれは?」

憂「えーと」

梓「ねえ、純」

純「んー?」

梓「一問一問聞いてたら写してるのと同じじゃん」

純「ばれたか」

梓「ばれるよ」

梓「自分でやりなさい」

純「ちぇ」

憂「あはは」


――0時30分

憂「宿題終わった~」

梓「みんなでやると早いね」

純「そうだね」

梓「ふわ~あ」

憂「梓ちゃん欠伸した」

純「お?」

純「眠い?眠い?」

梓「ね、眠くない!」

純「でも欠伸した」

梓「今のは私流のくしゃみです」

純「うそつけ」

憂「でも、私もすでにちょっと眠い……」

梓「憂は寝ちゃっても罰ゲームとかないよ」

憂「ううん……起きてる」

純「最初の脱落者は誰かな~?」

純「梓だったりして!?」バッ

梓「起きてるもん」

純「ふ~ん」

梓「コーヒーとかないの?」

純「あ、やっぱり眠いんだ」

梓「コーヒーが飲みたいだけ!」

純「わかったわかった」

純「持ってくるよ」

純「砂糖とかいる?」

梓「牛乳もいる」

純「はいはい」ガチャ

憂「……」

梓「……」

憂「梓ちゃん眠いでしょ」

梓「実は……」

憂「やっぱり~」

梓「でも寝ないもん」

純「持ってきたよ~」ガチャ

梓「速っ」

純「はい」カチャカチャ

純「ミルクに…・・・砂糖ね」コトッ

憂「ありがとー」

梓「……」ジョバ

梓「……」サラサラ

憂「梓ちゃん結構砂糖いれるね」

梓「うん」

憂「お姉ちゃんもたくさんいれるよ」

純「憂はお姉ちゃん好きだねえ」

純「もしお姉ちゃん居なくなったらどうするの?」

憂「そんなの考えたくない」

梓(憂……表情が……)

純「ご、ごめん」

純(なんか一瞬……)ゴクゴク

梓「純、砂糖とかいれないの?」

純「そ、ブラックで」

純「私は梓と違って大人だからね」

梓「あっそ」

純「ふんだ」ゴクゴク

純(苦い……)


――1時

純「梓ー」

梓「ん?」

純「ひまー」

梓「たしかに」

憂「しかもちょっと眠い」

純「……」

純「気分転換に散歩でもいこうか」

梓「散歩?」

純「そ、夜の散歩」

憂「でも危ないんじゃない?」

純「大丈夫大丈夫」

純「眠気覚ましにもなるでしょ」

梓「そうだね」

憂「うん!」

純「よし!じゃあ行こう」


――外

梓「で、どこ行くの?」

純「う~ん」

純「学校にでもいってみよう」

憂「え、学校?」

純「私も夜の学校行ってみたい」

梓「え~」

純「よし!いこう!」

梓「勝手に……」


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最終更新:2010年09月06日 20:36