唯「うぅ~寝れないよ~」

わたしはひとりひっそりと呟いた。
さっきから目をキツク閉じて寝ようとしているのに、わたしはなかなか寝付けないでいた。

原因はなんとなくではあるけれど、わかっていた。

唯「憂の裸が頭からはなれないよー」

目を閉じても網膜に焼き付いたかのうに憂の裸が、脳裏に浮かんでくる。

最初にぼんやりと浮かんでくるのは白い肢体。それからわたしより大きな胸。
桃色の突起が顔をチョコンと出していたのは、はっきりに覚えてる。
それから肉付きのいいむっちりとした柔らかそうな太もも。

うっすらとだけではあるけれど下の……毛も見えた。


そもそも、どうしてわたしは憂の裸なんて見てしまったんだろう。


たしか、ほんの気まぐれだった気がする。
なんとなく憂にイタズラしようと思ったのだ。ちょっとビックリさせてあげよう。
そんな軽い気持ちで、憂が入浴しているときに、わたしはお風呂に侵入した。


憂『お姉ちゃん……!?』


憂はすでに湯からあがって、身体をタオルで拭いている最中だった。

憂が驚いて、目を大きく開いた。でもそれはわたしも同じだった。

久々に見た憂の身体、いや、肉体をわたしはまじまじと凝視してしまった。

真っ先に視線がいったのは憂の乳房だった。形の整ったキレイなおっぱい。
わたしの目線は滴を垂らす胸の突端に釘付けになっていた。

ポタポタ。そんな音が聞こえてきた。

それには構わず、わたしの視線は次に憂の微妙に膨らんだお腹にいった。
キメの細かい肌は水を弾いて、つややかな光沢をはなっていた。
肉感的な肢体は思わず顔を挟みたくなるような、そんな欲望をわたしに抱かせるほどだった。
言葉では表現できない、生だからわかる質感。

気づけばわたしは息を飲んで妹の裸体をじっくり見つめていた。

憂「お、お姉ちゃん?」

わたしの視線から逃れるように、憂は身体をタオルで隠した。
それでもわたしは憂の肉体から目をはなさなかった。

憂「お姉ちゃん、鼻血出てるよ」

ポタポタ。この音はわたしの鼻から出た血が床に垂れる音だった。
わたしは憂の裸に興奮して、のぼせたのかそのまま倒れた。

憂「お、お姉ちゃん、しっかりして!」

唯「う、憂は最高よ……ガク」

そこでわたしは一旦気絶した。


そして気絶から目覚め、今現在に至る。

わたしは枕を抱えて必死に妹の裸を頭から追い出そうとした。

唯「うーいー」

ダメだ。他事を考えても全部憂の裸に変換されてしまう。
わたしの脳みそは憂の裸一色になっていた。
自分でもこのままだとなにか色々と危険な気がする。

そのとき。

まさにわたしに警告するかのように携帯電話が鳴った。

唯「こんな時間に誰だろ?」

メールの送り主はムギちゃんだった。内容はいたって普通。ただし、最後にはこう書いてあった。

紬『わたしに相談できることがあったらなんでも言ってね。唯ちゃん』

ムギちゃん。そうだ彼女ならわたしの悩みを解消できるかもしれない。
なんの根拠もないのに、そう思った。
たぶん、憂の裸が頭からはなれすぎなくて、わたしは疲れていたのだと思う。

わたしはメールをムギちゃんに返した。

唯『明日、ムギちゃんに相談したいことがあるんだ。よろしくね』


紬「話はだいたい理解したわ」

次の日の放課後。わたしはムギちゃんに憂の裸のことについて全て話した。
ムギちゃんはなかなか聞き上手で、わたしは思いのほかあっさりと事情を説明することができた。

唯「わたし、おかしくなっちゃったのかな?」

紬「ううん、唯ちゃん。それは思春期には当たり前のことなの」

唯「思春期……」

紬「憂ちゃんの裸を見て唯ちゃんは欲情しちゃったの」

唯「欲情って?」

紬「相手に対して抱く肉体的な欲望。つまり唯ちゃんは憂ちゃんとエッチしたくなっちゃったのね」

唯「そ、そんな……わたしって最低だ……!」

紬「そんなことないわ」

ムギちゃんは慈悲深い天使のような微笑みを浮かべた。

紬「憂ちゃんの裸を見たら、誰だってそうなるわ」

唯「そうなの?」

紬「ええ、きっとね」

ムギちゃんはそう言うと、椅子から立ち上がって部室の扉の前に行った。
ムギちゃんはなぜか部室のカギを閉めた。

唯「なんでカギを閉めるの?」

ムギちゃんはわたしの質問には答えず、再び椅子に腰をかけた。

紬「今日はね、りっちゃんも澪ちゃんも梓ちゃんも部活に来ないから」

唯「どうして?」

紬「三人とも用事があるんだって。だからいくらでも相談に乗るわ。いくらでも」

さっきまでの天使の微笑みが、別のなにかに変わる。

紬「それでね、唯ちゃん。唯ちゃんは今、憂ちゃんとエッチしたくてたまらないの」

唯「ほ、本当にそうなのかな?」

紬「間違いないわ」

ムギちゃんは言いつつ、わたしのティーカップを引き寄せる。
そして、手に握っていた小さなビンのフタを開けた。
ムギちゃんは戸惑うわたしに構うことなく、ビンの中の白い液体をティーカップに注ぐ。

紬「とりあえずこれを飲んで。そしたらすべてがわかるわ」

なにがわかるんだろう?

手招きする小悪魔のように、ムギちゃんはいたずらっぽく微笑を浮かべ、わたしにカップを差し出した。

わたしは恐る恐るティーカップの液体を飲み干した。

唯「ムギちゃん、これでなにがわかるの?」

もう少し待って、とムギちゃんは言った。

紬「薬の効果が出るのはしばらくしてからだから」

唯「ほぇーくすり……薬?」

紬「ええ。それ媚薬なの」

ムギちゃんは少しも悪びれた様子もなく答える。

唯「媚薬ってなに?」

紬「みんなが幸せになれるお薬よ」

唯「どういう……」

どういう意味なの、という質問をする前に身体の異変に気づいた。

身体が、熱い。

背筋をいつのまにか出た汗が伝った。
身体中の汗腺が開ききったかのように汗がどんどん出始めた。
それだけじゃない。身体にうまく力が入らない。

気づけばわたしの唇は、熱い吐息を漏らしていた。

唯「はあはあ……」

紬「思ったより、早く効いたわね」

自分の身体になにかが起きているのだけは、さすがのわたしでも理解できた。

紬「ふふ、唯ちゃん顔赤くなってるよ」

ムギちゃんの白い手がわたしのほっぺを撫でた。わたしはさらなる以上に気づいた。

乳首が誰かに引っ張られているかのように、立ち上がっている。

唯「はあはあ……」

ムギちゃんの手が、わたしの首筋を緩慢な動きでなぞる。

唯「はあはあ……んっ」

不意になにか衝撃があった。
ショーツが濡れている。肌にまとわりつく不快な感覚がわたしにそのことを教えてくれた。

火山が噴火する一歩手前。そんな光景が脳裏をよぎる。
わたしのアソコはゆっくりと、けれども確実に濡れ始めていた。
なにか刺激を――それこそ地震によって噴火する火山のように――与えられたら、我慢しているものが、全部溢れてしまいそうだった。

紬「ふふ、唯ちゃんの身体にたっぷり教えてあげる」

ムギちゃんの顔が近くにあった。吐息がかかる。
わたしの意識は朦朧として、ろくに抵抗もできないまま服を脱がされた。

紬「わたしが色んなことを教えてあげるから、帰ったら憂ちゃんにも教えてあげてね」

唯「あーっ!!」


わたしは初体験をムギちゃんと終えた。
ムギちゃんはお嬢様だったけど、色々すごくて激しくて、わたしは新たな世界を知った。


……

憂「お姉ちゃん、おいしい?」

唯「うんとってもうまいよー」

夕食。憂が聞いてきたのでわたしは素直に感想を言った。
実際料理はすごくおいしかった。
しかし、それでもあえて言うなら料理は普段のほうが絶対うまい。
なぜならわたしが普通じゃないからだ。料理に集中できない。

憂「お野菜だったらおかわりがあるから食べてね」

唯「うん」

わたしは空いている左手でポケットをまさぐった。
中にきちんと媚薬が入っているのを確認して、わたしは再び箸を進めた。

ムギちゃんからもらったお薬。
女の子をエッチにする魔法の薬。これを飲めば憂もたちまちエッチになって……

憂「お姉ちゃん、箸が止まってるよ」

唯「あ、ごめんごめん」

わたしの頭の中では憂はすでに裸にひんむかれていた。そしてアソコからいやらしい液体を出してて……

と、妄想の世界に没入しかけていたわたしをインターホンの音が呼び起こした。

憂「こんな時間に誰かな……見てくるね」

憂が席を立ち上がり、リビングからいなくなった。やるなら今しかない。

急いでビンを取り出す。手の平は汗ばんでいて危うく媚薬の入ったビンを落としそうになった。
慎重にフタを開ける。憂がまだ戻ってきていないことを確認して、わたしは液体を、憂のコップの中に全部入れた。

そこでわたしはミスに気づいて声をあげた。

唯「全部入れちゃった……」

ムギちゃんが言うには、適量は半分のはずだった。
しかし今さらどうしようもない。媚薬は一個しかもっていない。

憂が戻ってきた。

憂「お姉ちゃん、とみおばあさんが今度は切り干し大根くれたよ」

唯「う、うん、わーい」

暑くもなければ、薬を飲んだわけでもないのに変な汗が出てきた。

憂が席につく。憂は媚薬入りのお茶を手にとると、それを飲んだ。
わたしはその様子をじっと見つめた。
憂が喉を鳴らしてお茶を飲んでいく。わたしの喉まで無意識に鳴っていた。

憂がお茶を飲み干し、コップをテーブルに置いた。

憂「そういえば、切り干し大根は今日食べる?それとも明日にする?」

唯「え、えーと」

薬のことばかりに気をとられて舌がうまく回らないわたし。
憂は少しだけ、不思議そうな顔をしたけど特になにも言わなかった。

憂「じゃあ切り干し大根は明日にしよっか」

唯「うん、そだね」


それからわたしたちの話題は、学校での出来事に移った。
けれど、わたしは憂の挙動の一つ一つが気になって会話になかなか集中できない。

憂「なんだか今日のお姉ちゃん、様子がおかしいよ」

唯「そ、そうかな?気のせいじゃない?」

憂「そう?なんか絶対……」

憂の言葉はそこで途切れた。

唯「憂?」

憂「あ、うん。なあに?」

憂の様子がおかしいというのは、鈍いわたしでもすぐに気づくことができた。
目線を逸らす憂の頬は上気していて、急に艶めかしくなった気がした。

唯「憂、どうしたの?」

憂「な、なんでもないよ……うん、なんでもないから……」

憂は自分の手が股に向かって伸びていることに気づいてるのだろうかか。

憂「なんでもないから……」

薄い唇から吐息が漏れた。

間違いない。薬の効果がはっきり出始めている。

憂「はあはあ……」

憂の肩が急激に乱れ始めた息遣いに上下する。
息をするたびに鎖骨の陰影が濃くなったり薄くなったりして、それがまた妙に色っぽく感じた。

唯「憂、大丈夫?様子がおかしいよ?」

憂「大丈夫……大丈夫だから……」

わたしはムギちゃんとの情事を思い出した。
ここまでの状態になったら、たぶん大丈夫のはず。

今なら憂を犯すことができる。

わたしは椅子から立ち上がり、憂の背後に回った。

憂「お姉ちゃん……?」

不安げな声。わたしは振り向こうとした憂の首に手を回した。

憂「お、お姉ちゃん……?」

唯「大丈夫だから」

なにが大丈夫なのだろう。わたしは今さら自分が緊張していることをした。

わたしはゆっくり憂のキレイなうなじに鼻を押し当てた。


憂「……ぁ」

わたしの鼻がゆっくりと憂のうなじに沈んでいく。
憂の臭い。まだお風呂に入っていなかったためか、うっすらと汗の臭いがした。
わたしの息遣いまで荒くなり始めていた。憂の臭いを、もっと嗅ぎたくてたっぷりと息を吸う。
憂の、憂のそのままの臭いをじっくり堪能する。

憂「ぉ、姉ちゃん、ダメ……んっ……」

弱々しい声に合わせてこぼれた吐息が、首に回していたわたしの手にかかった。
吐息がかかっただけなのに、わたしの身体の奥が熱くなる。
欲望が頭をもたげだした。憂を犯したいという欲望が。

唯「憂……」

わたしは唇から舌を出した。
うっすらと首筋に浮かぶ汗。憂から出た体液。憂そのもの。
蛍光灯の明かりを浴びて輝く粒をわたしの舌がすくいとる。

べろり。

憂「ぁぁぁ…………」

憂の唇から嬌声が漏れた。憂の口から漏れ出た初めての嬌声。

憂「ぁあ……ぁ、だめぇ…………お姉ちゃん、やめてぇ…………」

憂のうなじをわたしの舌が這う。汗を絡めとり、憂の味をじっくり堪能する。
口ではそう言っているものの、憂はまるで抵抗らしい抵抗をしなかった。
薬のせいで力が入らないのだろう。わたしはひたすら憂のうなじを堪能し続けた。

憂「んぁぁ……ぁ、あ……ぉ姉ちゃん……だめぇ、わたしたちは姉妹……な、んだよ……」

唯「姉妹でもエッチはできるよ」

憂の鎖骨を指でなぞる。キメの細かい肌は触っているだけで気持ちいい。

憂「ん……そ、うじゃなくて……ぁぁぁ……」

憂の甘い声がわたしの鼓膜を振動させ、脳みそまで振動させる。
最初にあった罪悪感はもはやどこにもない。

唯「憂、もっと気持ちよくさせてあげるね」

わたしは憂の胸に右手を置いた。

わたしは憂のうなじに舌をつけたまま、右手の五本の指で胸を掴んだ。
わたしの手には少し大きい憂の胸に指が食い込んでいく。
服越しであっても柔らかい感触が指を通して伝わってくる。
憂の口から一際強い嬌声が出た。

憂「ぁんっ!……ぃやあ……お姉ちゃん……!」

唯「憂はおっぱいが大きくていいなあ。どうしてわたしよりこんなに大きいの?」

徐々に胸を揉む力を強くしていく。
憂の唇から甘い吐息となまめかしい声が何度も漏れては、消えていく。
わたしのは両手は憂の胸を揉みしだくのに夢中になっていた。

憂「ぁあん…………わかん、ないぃ……ぁああ…………だめぇ……こんなことしちゃあ……めぇ……!」

憂の喘ぐ声がわたしの脳に染み込んでいって、理性を罪悪感をどんどん溶かしていく。
今のわたしは、ただ憂をひたすら犯したいという欲望に従って行動していた。
胸の中心に指を食い込ませる。

憂「ぅうあんっ!」

憂の身体がビクリと振るえる。
わたしはその反応が嬉しくて、さらに胸に食い込まている指に力を入れた。


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最終更新:2010年09月06日 21:23