それではプール編でっす!


家でゲームしてたら澪から電話が来た。
今からプール行かないか、とのこと。
二つ返事で承諾して、急いで準備して澪の家へ行った。

律「お?」

澪の家の前の階段に、幼稚園くらいの男の子が座り込んでいる。

律「何してるんだ?」

話しかけると、下を向いていた男の子が驚いたように顔をあげた。

か、か、か、可愛い!!!!!!

最近はやりの男の娘ってか?
黒い髪はさらさらだし、お目々ぱっちりだし。
肌は焼けて、夏休みの少年って感じだけど、これで白かったらまるで澪だな。
ん?ってか、この子もしかして…

少年「うぅ…うぇーん…」グズグズ

律「は!?何で泣く!?」

少年「うわぁーん」ダッ

律「そしてなぜ逃げる!?」

少年は澪の家に駆け込んだ。

少年「うわっ!」ズテ

律「転んだ!」

少年「痛いよぉー…」ガチャ

少年よ。一体何がしたい…。
あっという間の出来ごとにしばし呆然としていた。

澪の家入ってたよな…
それにあの顔立ち…
やっぱり澪の…

律「…隠し子?」

澪「何した!?律!?」

澪が玄関思いっきり開けて出てきた。
今日も可愛いねマイハニーwwwwwwww
髪の毛は暑いから、ポニテで。
プール行くからシンプルにTシャツと短パンだけど、シンプルだからスタイルの良さが引き立っている。
ってか、胸がでかい。
足元はビーサンに、さっきの少年がひっついていた。

澪「こんな小さい子相手に大人げないぞ!!」

あれ?なんか誤解?

律「いや、違うんだよ!こいつがひとりで自爆したんだ!私は声かけただけだよ!」

澪「声かけただけで何でこんなに怯えてるんだ!」

律「信じてくれよぉー!!!」

少年「みおちゃ」

小さくて聞き取れないほどの声だった。
澪の短パンクイクイ引っ張って男の子が喋る。
なあああに触ってんだくそがき!!!!!

少年「このお姉さんは悪くないよ」

澪「そうか。悪いことしたな律」

律「その子の言うことは信じるんかい!」

りっちゃんは悲しいよー…

澪「律、この子は…」

律「隠し子だろ?」

澪「は?」

律「私にくらい言ってくれてもいいのに…」

澪「…」

律「それで…誰の子なんだ?」

澪「私は…律の子がほしいなぁ」

律「みおおおおおお!!!!!子作りするぞ!!!!!!!」

澪「はい。コントここまで」

律「本気だよお!!」

澪「親戚の健太君です」

律「あぁ、前言ってた子?」

澪「そう。健太、このお姉さんは私の友達のりっちゃんだよ」

健太とやらは相変わらず澪の足にひっつかまってもじもじしている。
早く離れないと堪忍袋の緒が切れちゃうぞ。

澪「健太、挨拶は?」

澪が無理矢理健太を私の前に連れ出す。
やっと離れたかこのやろう。
私は健太と目線を合わせるように座り込んだ。

健太「あ…け…け…あ…けんたです…。はじめまし…」

もじもじしすぎだよ。
泣き虫なとことか恥ずかしがりなとことか、澪まんまじゃねぇか!
澪が男の子だったらこんななのかなぁ。
ちょっと可愛く見えてきたかも。

律「健太君。はじめまして。私は澪の恋人の田井中律です」キリッ

澪「何言ってんだよ」

健太「う…う…うぁー…」ボロボロ

律「デジャブウ!なんで!!私が何した!!」

健太「澪ちゃんは僕と結婚するんだよぉ…」グズグズ

ぶっとばすぞ!!!ガキでも容赦しねぇぞ!!!!

澪「健太ぁ」テレテレ

律「お前も照れてんじゃねぇよ!」ペシ

健太「澪ちゃんを叩くなぁ!」ポコスカ

律「はっはっは。お前の攻撃なんぞ効かんわぁ!!」ヒョイ

健太「うぎゃぁああ!!!」ビエーン

高い高いしてあげただけなのに、この騒ぎよう。
あわてて下ろしてあげる。
澪に抱きついて大号泣してた。泣きたいのは私だよー。

健太「こ、こわかったよぉおおお!!」

律「泣くな!それでも男か!」ペシ

健太「うわああああんんん」

澪「りつぅ!!!」

澪に睨まれて手を引っ込める。
こいつ本当に男か?
弟いるから何となく扱い方同じかと思ったけど…やりにくい…
もっとさ、わんぱくなもんじゃないのかぁ?
それにしても澪に睨まれたよ


澪「よしよし。守ってくれてありがとうな」

健太「でも、大魔神にやられちゃったよ…」

澪「泣いてたらもっと負けちゃうぞ。健太がいなかったら誰が私を守ってくれるんだ?」

律「私だよ!」

澪「健太に守ってもらいたいな」

律「スルーだよ!」

健太「うん。もう僕泣かないよ」ゴシゴシ

澪「よし。プール行こうか、健太。大魔神も」

律「さっきから酷い扱いだよ!」

澪は子供の扱いがうまい。
人見知りするけど、子供は大丈夫なんだよな。
聡が小さいときもこんな感じだった。
すっかりお姉さん気取り。
健太はもうすっかりご機嫌で、澪の手くいぐい引っ張っている。

二人きりじゃないのは残念だけど、たまにしか見れない澪のお姉さんっぷりが見れるからいいかな?

プールは混んでいた。
まぁ夏休みなんだから当たり前なんだろうけど。
澪が着替え終わるのを、健太と二人で待っていた。

視線がささる。
初めて見るお姉さんに興味があるけど、話しかけるのは恥ずかしい?
ちらりと健太を見ると、あわてて目をそらされた。
本当に男か?ちんこついてんのか?

でも子供相手にいらいらするのも恥ずかしいから、優しいお姉さんが話しかけてあげよう。

律「健太」

健太「…なに?りっちゃん」

律「お前触ったことある?」

健太「何を?」

律「みおのおっぱい」

健太「お…おっぱ…」

律「なんだぁ?照れてんのかぁ?」グリグリ

健太「触ったことないよ」

律「それは勿体ない。柔らかいんだぞ」

健太「りっちゃん触ったことあるの!?」

律「おお。毎日のように触ってるぞ」

健太「すごいねりっちゃん!」

律「はっはっは」

澪「お。楽しそうだな?」

澪が出てきた。


この前見せてもらった白の水着が恐ろしく似合ってた。
相変わらず胸がでかい。
最近もっと大きくなってきてないか?
愛の力かな?
もっと揉んでやるぞ

健太がぽーっと見とれてる。
お主、やはり男だな。

周り見渡せば皆澪を見てる気がする。
そりゃこんだけ美人でスタイル良ければ見ちゃうよな
これ、私の彼女なんすよ

おい、そこのDQNは見るな。

私が、周りの敵を視殺(睨んでひるませること)していた時だった。
油断していた。
あまりにも近くに敵が潜んでいたんだ。

走りこむ健太。
それに合わせしゃがむ澪。
スローモーションのようだった。

健太「えい」プニュ

澪ーーーーーーーーーー!!!!!!!!


危ないと思ったときには遅かった。
澪の放漫なおっぱいに健太の小さな手がくっついていた。

健太「本当だ!柔らかい!」

澪「」

澪は笑顔のままだ。
あれ?怒らないの?

律「澪?」

あちゃ、どこかの世界に言ってしまったようだ。

律「健太、離してやれ」

健太「うん。澪ちゃんどうしたの?」

澪「あ…あ…」

健太「うぁ…ごめんね。ごめんね澪ちゃん」

澪「…構わないさ」プルプル

必死に笑顔作って健太の頭をなでる。
持ち堪えたな!澪!
私も触っていいかな!

澪「もうこんなことしちゃ駄目だぞ」

健太「うん。ごめんなさい」

澪「どうしていきなり?」

健太「りっちゃんが澪ちゃんのおっぱい柔らかいって言ってたから」

スローモーションのようだった。
澪の胸へと私の伸ばした右手が澪に気づかれる。
きゃあと叫んだ澪にびっくりして動いた健太の後頭部を右手でキャッチ。
そのまま澪の胸へ健太の顔を押し付けた。

律「ぬわぁああああああああ!!!!」

澪「きゃぁああああああああ!!!!」

健太「」モゴモゴ

澪「お前は何がしたいんだ!!」ゴツン

想定以上のパワフルげんこつが降ってきた。
踏んだり蹴ったりだよ…

健太「りっちゃんありがとう」

律「皮肉かこのやろう!!!」

澪「健太、りっちゃんのおっぱいは触らなくていいのか?」

律「うーん…どこにあるの?」

もう我慢の限界だ。
健太抱きかかえて子供用プールに沈める。

律「参ったか!」

健太「ぶはっ」

律「大魔神の攻撃はまだまだ終わらないぜ!」

水面に顔を出した健太の顔面めがけて水掛けた。

子供用プールに女子高生がいるのは珍しいだろう。
周りにいたがきんちょどもがわらわらと寄ってきて大魔神に水を浴びせる。

大魔神「うわぁぁぁ」

健太「りっちゃーん」グズグズ

大魔神「健太、助けてくれ…」バタッ

健太「りっちゃーん!!!」ヒシッ

大魔神「かかったな!」ガバッ

健太「うわぁあああん」

大魔神「こいつの命が惜しけりゃ大人しく…」

がき「人質が取られた!水をかけろぉ!」

大魔神「うわ、ちょっと待てって」

人質が取られたら攻撃すんなよ!
これだから子供は困る。はー。
とりあえず健太置いて一時撤収した。

大魔神「澪ー。助けてー」

澪「律!助けて!」

大魔神「は?」

DQN「助けてってひどいなぁ。ひとりで寂しそうだったから声かけたのに」

澪「もう友達来ましたから」

DQN「友達も一緒でもいいよ」

大魔神「じゃぁ連れの男も一緒でいいですか?」

DQN「え?彼氏いんのかよ?それなら早く言えよ」

なんかグチグチ言いながら男が離れて行った。

澪「ありがとう律」

大魔神「だから!この前も言ったけど!なんで断らないの!」

澪「断った!」

大魔神「大体お前はもてるんだからもっと危機感持てよ!」

澪「それを言うなら律だって子供たちに囲まれてたじゃん!」

大魔神「いや、関係ねーし!」

澪「律が私の傍から離れなければこんなことにならないんだ!」

律「澪ちゃん…」

澪「…律」

律「澪、キスしたい」

澪「私も…」

律「じゃぁ…」

澪「でも、ここじゃ…」

律「あっちの影なら大丈夫だから…」

澪「…うん」

健太「りっちゃーーーーーーー!!!!」

大魔神「どうした健太!今行くぞ!」ダッ

澪「えっ!律!?」

健太に呼ばれて再び子供どものお遊びに参戦。
子供ってどうしてこんなに元気なんだろうね。
途中で澪も交じって、一日中遊んで、帰り道。

遊び疲れた健太は私の背中で眠ってた。

律「重い…」

澪「健太、りっちゃんに遊んでもらえて良かったね」ナデナデ

律「澪ー。私もナデナデして」

澪「…嫌」

律「何で!?」

両手塞がってるから澪に迫ることもできない。

律「ねぇさっきの続きは?」

澪「…」プイ

律「何怒ってんだよ」

澪「怒ってない」

律「じゃぁこっち見て」

澪「見ない」

律「怒ってんじゃん」

澪「怒ってないって」

私何したんだろう?
さっきまでいい雰囲気だったのに。

なんとなく気まずい雰囲気のまま澪の家着いた。

澪「よいしょっと」

私の背中から健太をあずかって、抱きかかえた。

健太「うーん…」

健太が澪の首に手を回す。
お前!!!こっちは我慢してるっていうのに!!!

澪「今日はありがとう」

律「どういたしまして」

澪「じゃぁまたな」

律「ああ」

澪が玄関の奥へ消えた。
久しぶりに思いっきり体動かして遊んだ。
ぐるぐると首と肩を回すとごきごきと音が鳴った。
日曜日のお父さんって感じ。家族サービス。
たまにはこんな日もいいかな?

なんて思うわけねーし!!
キスさせろや!!!
むきーって地団駄踏んでると、通りかかったおばちゃんに変な眼で見られた。
帰るか…

とぼとぼ歩いてると後ろから誰かの足跡が聞こえた。

澪「律!」ギュッ

体丸ごと抱きしめられて身動きできない。

律「み、澪?」

澪「ばか律」

律「な、やっぱり怒ってんじゃん!」

澪「律」

澪が手離して、私の向き変えて向かい合う。
少し顔が赤い。
日焼けしたからかな?

澪が目瞑った。

胸がドキドキしてる。
これってやっぱりあれだよな。
アレしちゃっていいんだよな!!??

私も目瞑って勢いよく顔を近づけた。

律「ん!」ムニュ

澪のおっぱいに思いっきり顔を突っ込む。
健太ばっかりにいい思いさせられないし
やっちゃったやっちゃった
相変わらず柔らかくて気持ちいい

澪「な…何して…」

律「へ?違うの?」

澪「さいってい!」バチン

律「いて!」

思いっきりビンタして、澪が走って家の中はいった。



何が悪かったのか分からないけど、メールでひたすら謝ったら許してくれた。
損した気分だ。
でも気持ち良かったからいいや。

プール編おわり。



20
最終更新:2010年09月10日 20:30