―おまけ―

―翌日

憂「・・・よし!お姉ちゃんのお昼も作ったし、私達のお昼もこれでおっけー!」

今日は念願叶って、和ちゃんとの初デート!

そりゃ気合も入りますよね。
入りすぎて予定より大分早く起きたりもしちゃいますよね。

唯「あれ?ういー?」

憂「あ、お姉ちゃんおはよー。お昼作っておいたから、あとで食べてね」

唯「はーい。それにしても、約束の時間より大分早いのにもう出るの?」

憂「うん!あと1時間も和ちゃんと逢えないなんて、私には無理だよー」

憂「それに和ちゃんならきっと、もうとっくに準備できて読書でもしてるに決まってるよ」

唯「・・・うん、和ちゃんならきっとそうしてるね。私もそう思う」

憂「という訳で、行ってくるね!お姉ちゃん!」

唯「行ってらっしゃーい!楽しんできなよー!」


さて、昨日に続いて・・・と。

ピンポーン


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      • 今、玄関のチャイムが鳴ったわね。
まぁきっと、憂でしょう。

あの子のことだから、

憂『和ちゃんに少しでも早く逢いたくて来ちゃった!』

とか言うに違いないわ。

まぁそれだけ愛されてるのは嬉しいことよね。

      • けど、憂。
約束の1時間前は流石に早いと思うわ。
普通は準備できてないわよ、そんなに前倒しじゃ。

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ガチャ

憂「和ちゃん、おはよー!」

和「はい、いらっしゃい。いくら何でも1時間は早いんじゃないかと思うわ」

憂「だってー・・・」

和「『早く私に逢いたかった』、でしょ?」

憂「・・・うん!」

和「まぁ私も準備できてるし、早めに・・・」

憂「? どうしたの、和ちゃん」

和「・・・やっぱり、ちょっとだけ上がっていってくれる?」

憂「うん、別にいいけど」

和「私の部屋にちょっとだけ来て、あとはすぐに出るから」



憂「それで、どうしたの?」

和「ねぇ、憂」

憂「何?」

和「キスして、いい?」

憂「」

憂「・・・え?え?う、うん・・・いい、けど」

和「じゃあ・・・」スッ

チュッ

憂「~~~~!!///」

いいって言った瞬間、すぐに・・・。
こ、これは和ちゃんそんなに私とキスしたかったってこと?かな?

      • あぁーもう!初めてじゃないのにまだドキドキするよー!

和「・・・私、憂のことが好きよ」

憂「う、うん・・・///」

和「でも私達本人は良くても、きっと周囲は好意的に受け止めてくれたりなんてしないわ」

和「だから、私は外ではこういうことはできないわ・・・憂が差別の目を向けられたりするなんて、絶対嫌だもの」

憂「・・・和、ちゃん」

和「でもその分、こうやって確実に二人きりで居られる時は私も甘えさせてもらうわよ?」

憂「・・・うん!ねぇ、和ちゃん?」

和「何?」

憂「さっき私の返事が来るか来ないかくらいですぐにキスしたけど、和ちゃんは私とそんなにキスしたかったの?」

和「―――! ・・・当たり前じゃない」

和ちゃん、私に背中向けても意味無いよ?
だって、耳まで真っ赤なんだもん。

さっきの話を聞いて、今の和ちゃんを見て、確信できる。
私、本当に和ちゃんに愛されてるんだね。

和「ほら、そろそろ行きましょう」

憂「はーい」


和「で、憂は行きたいところあるの?」

憂「うん、まずぬいぐるみを買いに行きたい!」

和「あら、憂ってそんなに部屋にぬいぐるみとか置いてないのに珍しいわね」

憂「和ちゃんの部屋で見たから私も欲しくなっちゃったんだよー」

和「そっか、じゃあまずはぬいぐるみでも見に行きましょう」



憂「これ可愛いかも!あっ!でもこっちも可愛いなー」

和「ふふ、憂ってばはしゃいじゃって」

憂「久しぶりにこういうところに来たし、それに和ちゃんも一緒だしねー」

和「ありがとう、私も憂と一緒だと楽しいわ」

憂「うん!ねぇ、和ちゃんはどれが可愛いと思う?」

和「私?そうね、私は・・・これがいいと思うわ」

憂「そのうさぎさん?」

和「うん」

憂「確かに、和ちゃんが好きそうな感じだね」

和「ええ、こういうのは割と好きだわ」

憂「うん!じゃあそれにする!」

和「参考になって良かったわ」



和「さて、ぬいぐるみも買ったし次はどこに行こうかしら?」

憂「和ちゃん、その前に・・・はい、これ!」

和「? さっきのぬいぐるみがどうかしたの?」

憂「和ちゃんにプレゼント!」

和「えっ!?いいわよ、それ憂が欲しくて買ったものでしょう?」

憂「というのは、建前でね」

憂「本当は和ちゃんぬいぐるみとか好きだから、恋人になった記念に何かあげたかったんだ」

憂「部屋に置いておけば、これは私が買ったものだって思い出してくれるかなーって」

和「憂・・・ありがとう」

憂「喜んでくれる?」

和「うん、大事にするわ」

和「でも、言っておくけどね?私はこの子が居なくても、憂のことを思ってるからね」

憂「うん、知ってるよ」



和「・・・今思うと、荷物になるし後に回すべきだったかもしれないわね」

憂「・・・私、そこまで考えてなかったよ」



憂「という訳で、お昼にと思ってお弁当作ってきました」

和「うん、多分憂はそうするだろうと思ってたわ」

和「じゃあ、いただきます」

憂「はい、どうぞ召し上がれ」

和「・・・んっ」モグモグ

憂「どう・・・?和ちゃん」

和「美味しい・・・すごく美味しいわよ、憂。やっぱり憂は料理上手ね」

憂「本当!?良かったー!」

和「うん、本当に美味しい。何食べても美味しいわね」

憂「えへへへ」


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最終更新:2010年09月11日 21:55