憂「もうそれ三回目だよ、お姉ちゃん」
唯「眠いんだよぉ…」
憂「遅刻しちゃうよ…ほら、朝御飯も冷めちゃう」
唯「うー…じゃあ憂がチューしてくれたら起きる。ンー」
憂「ふふっ…そんな冗談はいいから起きてお姉ちゃん、ほら」
唯「わかったよぉ…(むぅ…本気だったのに)」
……
唯「やっぱり憂の料理は世界一だね!」モグモグ
憂「そんなぁ、いつも大袈裟だよお姉ちゃん///」
唯(照れてる憂もかわいい)
憂「あ、もうこんな時間!お姉ちゃん急いで!」
唯「ひょっとまっふぇふぉ、ふゅいー!」モグモグ
憂「そんな無理して全部食べなくてもいいよぉ」
唯「んーん!」
憂「もーしょうがないんだから…」
唯「…ぷぅ、御馳走様でした!」
憂「お姉ちゃん早く」
唯「待ってー!」
──学校
唯「ぜぇ…ぜぇ…間に合った…」
律「はは、また唯は遅刻ギリギリか」
唯「これには深い訳が…」
律「どうせ憂ちゃんに起こしてもらっても中々起きなかったんだろー?」
唯「ぎっくぅ!」
律「自分で言うな!…まったく憂ちゃんもこんなお姉ちゃんじゃ苦労するよなー」
唯「がーん…りっちゃんたらひどーい」
律「それにしても憂ちゃんはいい子だよな。いっそ私の弟と交換してくれ!」
唯「それはだめ!!!」
律「おっ…」ビクッ
律「そんな大声出すなよ…びっくりしたじゃんか」
唯「ご、ごめん…でも憂は私の妹だから…」
律「わかってるっての。仲が良い姉妹だもんな」
唯「うん…」
唯「(仲が良い姉妹…か…)」
紬「あ、先生きたよ唯ちゃん、律ちゃん」
唯「あれ、ムギちゃんいたんだ!おはよう!」
紬「え?あ、あはは…おはよう、唯ちゃん…」
……
憂「はぁ…はぁ…間に合った…」
梓「遅刻ギリギリだよ憂。また唯先輩のせい?」
憂「うん…お姉ちゃんなかなか起きてくれなくて」
梓「本当に起こしてるの?憂のことだから優しく声掛けてるだけじゃない?」
憂「起こしてるよー。だけど寝ぼけたお姉ちゃんが可愛いから強く言えなくて…」
梓「だと思った。仲良いんだから…」
憂「えへへ…」
梓「そんなに仲良いと嫉妬しちゃうよ…」
憂「何か言った?」
梓「何でもない。ほら、先生きたよ」
──放課後
律「ふぅ、終わった終わった」
唯「よーしそれじゃあ部活だね」
紬「唯ちゃん、もうテスト一週間前だから部活はないのよ」
唯「えー!?そうだったんだぁ…」
律「そうだったんだて。唯はちゃんと勉強してんのかー?」
唯「う…まだです」
律「だと思った…まあ私も人のこと言えないけどな。ムギは?」
紬「私はそれなりに」
律「ムギは偉いなぁ。…そうだ!今週の土曜日に唯の家で勉強会しようぜ!」
唯「えー?めんどくさいよー」
律「そうでもしなきゃまた追試になるだろ?それにムギの美味しいお菓子も出るかもよー」
唯「ごくり…やらせて頂きますりっちゃん隊長!!」ガシッ
律「うむ!共に戦おう唯隊員!」
紬「あらあら」ニコニコ
律「じゃあ今日は帰ろう!!」
唯「イエッサー!」
──帰り道
唯「うー、さぶいねー」テクテク
律「お寒うでございますわねー」
紬「あら?あれ憂ちゃんと梓ちゃんじゃない?」
唯「本当だ!うーいー!あーずにゃーん!」タッタッタッタ
憂「あ、お姉ちゃん!」
梓「唯先輩…ぶっ」
唯「あずにゃんゲットー!」ギュー
梓「く、苦しいです!」
唯「あったかあったか♪」
梓「うぅ…(唯先輩あったかい…///)」
梓「は、離れてください!」ドン
唯「ぶー…あずにゃんのいけずー」
梓「そういう問題じゃないです!」
唯「ちぇー。いいもん、憂に抱きつくもん」ギュー
憂「きゃっ…もーお姉ちゃんったら甘えん坊なんだから」ナデナデ
唯「…(憂、いい匂い…)」
憂「お姉ちゃん…?どうかしたの?」
唯「…」
梓「お姉ちゃん?」
唯「え?あっ…あったかいからウトウトしちゃった!」
憂「クス…ほら、もういいでしょ?」
唯「えーこのまま歩こうよー」
憂「む、無理だよー」
律「みなさん仲良いっすねー!」
梓「あっ律先輩。それに…」
梓「…ムギ先輩」
律「憂ちゃん、土曜日勉強会するんだけど憂ちゃん家でしてもいいかな?」
憂「土曜日ですか?別にいいですよ」
律「よっしゃー!じゃあ澪も誘わないとな」
紬「梓ちゃんも来る?」
梓「えっでも私は学年違いますよ?」
憂「じゃあ私と一緒にやろうよ梓ちゃん」
梓「うーん…じゃあ行くです」
唯「わーい!大勢なら楽しそうだねー!」
律「おいおい…遊ぶんじゃないんだぞ」
唯「わかってるよー。えへへへ」
……
唯「誰もいないけどただいまー!」ガチャ
憂「おかえりー…なんて」
唯「…ふふっ」
憂「えへへ…」
憂「それじゃあ私ご飯の用意するからお姉ちゃんはゆっくりしててね」
唯「うーいー、いつもありがとー」
憂「クスッ…どういたしまして」
……
唯「ごちそーさまでした」
憂「お粗末さまでした」
唯「後片付けぐらいするよ!」
憂「いいよー、お皿割ったりしたらお姉ちゃんが危ないよ」
唯「むっ失礼な」
憂「ごめんねお姉ちゃん。でも手に怪我でもしたらギー太弾けなくなっちゃうし…ね?」
唯「わかった。じゃあ先お風呂入ってくるね!」
憂「うん。もう沸かしてあるからね」
唯「憂は心配性だなー。私だってお皿を片付けるぐらいできるのに」ヌギヌギ
唯「そういうところも好きなんだけどね…えへへ」
唯「あっ憂のリボン…」
唯「…」キュッ
唯「うわー憂にそっくり」
唯「…お姉ちゃん、愛してるよ♪」
唯「私もだよ、うーいー♪」
唯「えへへへへ///」
憂「(お姉ちゃん一人で何ブツブツ言ってるんだろう)」
──土曜日
律「おっじゃましまーす!」ガチャ
澪紬梓「お邪魔します」
唯「四人ともあがってあがってー」
梓「(そういえば唯先輩の家って初めてだな…)」
澪「ごめんね憂ちゃん、こんな大人数で迷惑じゃない?」
憂「いえいえ。お姉ちゃんも人が多い方が嬉しそうですし」
唯「ねー今日はリビングでやろうよー」
律「6人もいるしな…そうするか!」
……
唯律「飽きた」
澪「まだ20分もたってないだろ!」ボカッ
律「なんでわだじだげぇ…」
澪「まったく、少しは下級生を見習え」
梓「憂、ここは?」
憂「そこはここに代入して…」
梓「あっ、じゃあここはこう?」カリカリ
憂「そうそう。その調子だよ梓ちゃん」
梓「えへへ」
紬「うふふふ、仲がいいのねえ」ニコニコ
律「私だって一年生の問題ぐらいわかるぞ!」
澪「わかったわかった。いいから二年生の問題をやれ」
唯「…」
澪「唯もほら、まだこの問題途中だったろ……唯?」
唯「あ、あずにゃん!私が勉強を教えてあげるよ!」
梓「えっ…でも今は憂に教えてもらってますよ?」
唯「その…う、憂!そろそろご飯作る時間じゃないかな!?」
憂「え?まだ早いような…」
唯「私もうお腹ペコペコだから早く食べたーい!」
憂「そうなの?じゃあ皆さん、私ご飯作ってきますね」
澪「悪いな、私たちの分まで…」
憂「いえいえ。ほとんどお姉ちゃんのための勉強会ですしこれぐらい…」
律「とびっきり美味しく作ってくれよな!」
澪「調子にのるなバカ律!」ボカッ
律「うぅ…ひゃい…」
梓「(唯先輩…)」
梓「…じゃあ唯先輩、この問題教えてくださいです」
唯「先輩に任せんしゃい!どれどれ…」
梓「ここまではできるんですけどこの先が…唯先輩?」
唯「…」プシュー
梓「ゆ、唯先輩!?」
唯「ほぇ!?あ…そ、そこは…えーと…んーと…」
梓「…本当にできるんですか?」
唯「えへへ…一年生の時はできたんだけどなぁ」
律「唯は覚えたことをすぐ忘れるからなー」
唯「むー、そんなことないよぉ。えーと…」
梓「…もういいです。自分の勉強してくださいです」
唯「うぅ…ご、ごめんねあずにゃん…」シュン
梓「気にしないでくださいです」
唯「本当?ありがとーあずにゃーん!」ガバッ
梓「ちょっやめてください!(ひゃああ///)」
紬「うふふ」ニコニコ
澪「さ、唯はこの問題の続きだぞ」
唯「…こっちもわからない」
澪「だからここはこうして…」
憂「皆さん、料理ができましたので休憩にしませんか?」
律「うひょー!相変わらずうまそうだなー」
紬「まぁ、美味しそうなハンバーグね」
澪「じゃあ休憩にするか」
唯「やっと開放された…」
……
みんな「いただきまーす」
律「うめー!」ガツガツ
澪「こら、行儀悪いぞ律。…それにしても本当に料理が上手だな憂ちゃんは」
憂「そんなことないですよー」
紬「ほんとね。うちのシュフになってほしいぐらいよ」
澪律(シェフて…)
唯「憂の料理は相変わらず世界一だね!ギネス記録だよ!」
梓「それはなんか違うような…」
憂「梓ちゃんはどう?口に合うといいけど」
梓「すごくおいしいよ。ほんと憂はなんでもできて羨ましいな…」
憂「そんなことないよ。でもありがとう梓ちゃん」
律「憂ちゃんそんなしっかりしてたら唯は必要ないだろー?」
唯「りっちゃんひどーい!」
憂「そんなことないです!!」ガタッ
律「へ?」
憂「お姉ちゃん、料理手伝おうとしてくれたり、お風呂掃除しようとしてくれたり、お洗濯しようとしてくれたり…」
憂「それに私、お姉ちゃんがいるからこそ家事が頑張れるんです!」
唯「う、ういぃ…///」
澪「ふふ…憂ちゃんのエネルギー源はお姉ちゃんってわけか」
律「ごめんごめん。唯もごめんな?…って唯の顔赤くないか?」
唯「あっいやこれはその///」
憂「え!?お姉ちゃん大丈夫!?もしかして熱があるんじゃ!?」ピトッ
唯「(ひゃああああ憂の顔が目の前にい///)だだだだいじょうぶだよおお」ドキドキ
紬「あらあらうふふ」
梓「…」
最終更新:2010年01月07日 06:18