律「澪の方が可愛いし、お嫁さんっぽいし・・・やっぱり田井中澪だろ」

澪「律の方が可愛いの」

律「澪の方が可愛いの」

律ママ「うわ、なにこいつら。親との通話中によくこんないちゃつけるわね」

澪ママ「ホント、反吐が出る」

律ママ「そんなに!?」

澪ママ「のは冗談だけど・・・澪がこんなにデレデレしてる姿、見たことないわ」

律ママ「う、うん・・・?」

澪ママ「普段はしっかり者って感じだから・・・ギャップが・・・」

律ママ「それはあんたがフラフラしてるからだ」

澪ママ「きゃっはー☆」

律ママ「誤魔化そうとしても駄目」

律「とにかく、田井中澪の方がしっくりくるだろ?」

澪「そうか?秋山律も渋くてカッコいいと思うけど」

律ママ「私は田井中澪の方がいいと思うなー?」

澪「え?で、でもぉ・・・」

澪ママ「私達じゃ結論出なさそうね・・・田井中さん、ケータイ貸してくれる?」

律ママ「え?いいけど、どうするの?」

澪ママ「パパ達に聞いてみましょう?」

律ママ「それは駄目だ」

澪ママ「えー?どうしてー?」

律ママ「こんな意味のわからないことに旦那を巻き込むのは駄目」

澪ママ「真面目かっ」スパーン

律ママ「真面目だっ」スパーン

律「よくわかんないけど、喧嘩すんな」

澪「ちょっと待ってろ」スクッ

律「え?どこ行くんだよ」

律ママ「あれ?澪ちゃんどっかいっちゃったの?」

律「あぁ、なんか真面目な顔してた・・・」

澪ママ「戻ってきたら『真面目かっ』って言って頭叩いといてくれる?」

律「いやだよ」

律ママ「トイレかしらね?」

律「うーん、違うっぽい・・・」

澪ママ「まぁいいわ。それにしても田井中なんてダメよ」

律ママ「どうして?」

澪ママ「漢字が全部小学一年生で習う漢字っぽくてカッコよくないわ」

律ママ「あんた、日本中の田井中を敵に回したからな?」

律「っていうか秋山に言われたくない」

澪「戻ったぞー」トテトテ

律「おっ、どこ行ってたんだ?」

澪「これ持ってきた」ピラッ

律「」

澪「どう?」

律「」

律ママ「おーい、りつー?」

澪ママ「ねぇ何持ってきたの?」

澪「んー?婚姻届」

律ママ「ガチじゃん」

澪「実は、こっそり書いてずっと持ってたんだ・・・///」テレテレ

澪ママ「澪、夫になる人のところになんて書いたの?」

澪「もちろん私の名前だよ」

澪ママ「よくやった」

律「ち・・・ちきしょー!」ダッ

澪「あ、律!?」

澪ママ「え?りっちゃん?」

澪「律がどっか行っちゃった」

律ママ「今度こそトイレじゃない?」

澪「はい、私もそう思います」

律ママ「・・・」ツーン

澪「私もそう、思うなー?」アセアセ

律ママ「よねー?」

澪「う、うん。・・・おばさんってめんどくさい」ボソッ

律ママ&澪ママ「あ゛?」

澪「って、律が言ってた」

律ママ「さらりと律に罪をなすりつけたよこの子」

澪「えへへー」

律ママ「澪ちゃんが秋山さんの血を引き継いでいるということはよくわかった」

律「おっーす!戻ったぜー!」

律「ほら、これ!」ピラッ

澪「こ、これって・・・!」

律ママ「もしかして、あんたまで?」

律「あぁ!婚姻届だ!」

澪ママ「夫になる人のところは・・・」

律「もちろん私の名前だ!」ヘヘン!

澪「律・・・私・・・」

律「ん?どうした?」

澪「律も、同じように思っててくれたなんて・・・私、嬉しい・・・!!」

律「そうかー」ナデナデ

澪ママ「あ、私もパパにナデナデされたい」

律ママ「見えてないのによくわかるな」

澪ママ「エスパー的な」

律ママ「秋山さんは伊藤に名前変えたらいいんじゃない?」

澪「ねぇ、ママ?」

澪ママ「な、なに?」

澪「私、田井中澪でいい」

澪ママ「なっ、何言ってるのよ!!」

澪「いいや、田井中澪でいいんじゃない。田井中澪がいい」

澪ママ「そ、そんな・・・この世の終わりだわ・・・」ガクッ・・・

律ママ「どんだけー」

律「おばさん、私・・・澪のこと大切にするよ!」

澪ママ「は?誰がおばさんだって?」ブチッ

律「おおおお姉さん!」

澪ママ「うん、澪のことよろしくねっ♪」

律ママ「チョロいなっおい!」

澪「でもさ・・・」

律&律ママ&澪ママ「なに?」

澪「女同士じゃ結婚出来ないよな」

律「」

律ママ「」

澪ママ「まあ、確かにそうね」

律「い、いや、そうだけどさ、ほら、ね、ねぇ?」

澪「うん、だからさ・・・養子縁組・・・」

律「澪・・・」

澪「駄目、かな・・・」

律「うん、ちゃんと考えていこうな。これからのこと」

律ママ「はい私達空気ー」

澪ママ「なにこれ、エアお母さん?」

律ママ「ギターじゃないんだから。っていうかそれ死人みたいだからやめて、怖い」

澪ママ「それじゃ、邪魔者はそろそろ切りますか」

律ママ「そうね」ピッ

澪ママ「ふぅ、結構喋ってたわねー」

律ママ「そうね。でも、二人とも幸せそうで何よりだわ」

澪ママ「えぇ。あ、私そろそろ帰らないと」

律ママ「夕飯の支度?」

澪ママ「えぇ、またお邪魔するわね」

律ママ「りょーかい。今日はお宅は何にするの?」

澪ママ「え?刺身だけど?」

律ママ「清々しいほどに澪ちゃんとの約束破ってるな」

澪ママ「ちなみに明日はシロウオ」

律ママ「もうぶっちぎりじゃん」

律ママ「全く・・・ぷっ」アハハハ

澪ママ「え?なに?急に笑うなよ」

律ママ「急に怒るなよ。っていうか私のは別に急じゃなかったでしょ。ここは秋山さんも一緒に笑うところだからね」



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数週間後



律「ん・・・?」

澪「どうした?」

律「なんかポストに入ってた」

澪「なんだ、この封筒?差出人は・・・母さん達からだ」

律「へー。開けてみ?」

澪「ん」アケアケ

澪「」

律「何入ってた?」

澪「これ・・・」ペラッ

律「養子縁組の書類!?」

澪「あ、これ・・・田井中澪になるように書いてある」

律「母さん達、マジなのかふざけてるのかわからん」

澪「しかも証人のところに母さん達の名前が書いてあるぞ・・・」

律「えっ?いや、嬉しいけど、えっ?」

澪「きっと、あの二人は真面目にふざけてるんだよ」

律「ゾロリかっ」スパーン

澪「いたっ」

律「ったく・・・で」

澪「ん?」

律「これ、役所に提出すればいいの?いつ行こうか?」

澪「ばっ、ばか///」




おわり



最終更新:2010年09月16日 21:26