梓「何だ。じゃあ結局寒がりポイントなんですね」

律「そうそう!寒がりポイント!あは…あはははは…」

梓「全く!人が寒がるポイントを探すなんて迷惑ですよね!」

律「そ、そうだよな」

梓「せーかんたいを触るなんて、唯先輩は最低ですよ!」

律澪(それはその通りだな…)

律「…ところで梓の寒がりポイントはどこなんだ?」

梓「私のせーかんたいですか?うーん…よくわかんないですけど…全身だと思います」

律澪(お…おおぅ…)

梓「ていうか普通そうじゃないですか?冷たい手で触られたら身体のどこでも寒くなっちゃいますよ」

律「ま、まぁな」

梓「だから私のせーかんたいは全身です!」

紬「うふふ」ニコニコ

律「梓…それあんまり大きな声で言わないほうがいいぞ」

梓「え?私のせーかんたいが全身って事ですか?」

澪「そうそれ!特に人前ではあんまり言わないほうが…」

梓「なんでですか?別にせーかんたいを知られても問題ないと思いますけど」

律「いや、ほら、唯みたいな寒がりフェチの人が聞いたら寒がらせようとするかもしれないじゃん…」

梓「そんな変な人、唯先輩以外いませんよ」

律「えーと…男の人!男の人は寒がりフェチ多いみたいだから!」

澪「え?そうなのか?」

律(バカ!察しろよ!!)

律「う、うん。男の人に身体触られまくるのは梓も抵抗あるだろ?」

梓「うーん…そうですね。わかりました。せーかんたいの事はあまり言わないようにします」

律「そうそう。それがいいと思うぞ」

梓「はい。気をつけます。あ、そういえば…」

澪「ん?」

梓「やっぱり澪先輩と律先輩は仲良いですね。お互いのせーかんたいまで知ってるなんて」

律澪「…!!」

律澪「…///」カアァ

梓「私も小学校からの友達はいますけど、どこ触ったら寒くなるかなんて全然知らないですよ!」

律「あ、ああああ、梓!その話はもう…///」

澪「う、うん!その話はやめにしよう!そうしよう!///」

梓「??」

紬「うふふ」ニコニコ

唯「みんな!おいーっす!!」バァーン

律「お、おう唯!遅いぞ!!」

澪「ま、全くだ!何やってたんだよ!!」

梓「????」

唯「何って…掃除だよ?」

律「あ、ああ。そうだったな…ごめんごめん」

唯「…?」

紬「ところで…ねえ、唯ちゃん」

唯「あ、そういえば報告するんだったね!」

唯「みんな!憂の寒がりポイントは脇だよ脇!!」

律澪(…そりゃまたデリケートな部分だな…)

紬(憂ちゃんの脇をまさぐったって事ね…ふふ…うふふふふ///)ポタポタ

唯「それとね!実は寒がりポイントを触り続けると、全身の力が抜けて身体が熱くなるみたいなんだよ!!」

律澪(ちょっ…!?)

紬(そ、そんなになるまで憂ちゃんの脇を…!?///)クラクラ

梓「へえー!そうなんですか。それは知りませんでした!」

唯「でしょ!?これってスゴイ発見だよね!!」

梓「はい!スゴイですよ!ただの迷惑な人かと思ってましたけど…唯先輩スゴイです!!」

唯「でへへ~。もしかしてノーベル賞とっちゃったりして~」

梓「寒がりポイントを触り続ければ熱くなる…。人間の身体って不思議ですね」

唯「ね!よーし、今日はさわちゃんの寒がりポイントを見つけるぞ~!!」

梓「唯先輩、寒くするだけじゃ先生が可哀想ですから、ちゃんと熱くなるまでやってあげてくださいよ?」

唯「あたぼーよ!!」

律澪(ダメだこいつら…)

紬(うふ…うふふふふふふ…///)


ガチャ

さわ子「ちょりーっす」

唯「きたぁ!!さわちゃん確保ーっ!!」グァッ

さわ子「むっ!?」ヒョイ

唯「…うぐ!失敗した!」ドデーン

さわ子「甘いわ唯ちゃん。私を捕まえようなんて。…で、何なの?」

唯「えへへ…実はさわちゃんの寒がりポイントを調べたくて…。私、寒がりフェチなんだ~」

さわ子「さむ…?え?どういう事?」

澪「せ、先生!ちょっとこっちに…」

さわ子「??」

律「実はかくかくしかじか…」ゴニョゴニョ

さわ子「ふむふむ」

澪「ナニがこーなって…あーなって……というわけなんです」ゴニョゴニョ

さわ子「な、なるほど…」

さわ子(人の性感帯を強引に調べてまわるなんて…流石の私でもそんな事しないわよ…!)チラ

唯「??」ニコニコ

さわ子(この子…呆けてるようで侮れないわ…)ゴクリ

さわ子「…」

さわ子「…ところで、澪ちゃん達の寒がりポイントはどこなの?」ニヤリ

澪「んなっ!?」

律(ああ…そういう人だったなこの人は…)

さわ子「寒がりポイントを教えるくらい、別に平気よね?ねえ唯ちゃん」

唯「うん。そうだよね」

澪「うぐ…!」

律「…澪は内股だよ」

澪「お、おい律!?///」

律(ふん!さっきのお返しだ)

澪「くっ!先生!律は首です!特に後ろのほうが寒がりですよ」

律「うおおおおおい!?み、澪は右内股の付け根が特に寒がりでーっす!!」

澪律(こいつ…!)バチバチ

さわ子「ふうん?あなた達、良く知ってるのねぇ?お互いのこと…」ニヤニヤ

梓「ですよね。さすが幼馴染です」

律澪「うぐっ…///」カアァ

唯「そうだねー。私もそんな細かいところまではわからなかったなぁ」

律澪「///」

梓「あ、ちなみに私は全身です!」

さわ子「ブッ!!?」

さわ子(今の高1ってこんなに進んでるの!?)

紬(あぁ…最高…///)

唯「…で、さわちゃんの寒がりポイントを調べたいんだけど…」

さわ子「う、うん…そうね…みんながそこまで赤裸々に話してくれた以上、私だけ隠してるのはフェアじゃないわね…」


さわ子「仕方ないわね…。いいわ。私の寒がりポイントは……」

さわ子「おしりの穴よ!!!」

澪(うわぁ…)

律(き、きっつー…)

紬(さすがにないわ…)

梓(お尻の穴が寒くなる事なんてあるのかな?)

唯「あー!さわちゃん言っちゃダメだよ!自分で調べるのが楽しいのに~」

さわ子「あ、ご、ごめんね?(とんでもない子ね…)」

唯「それにおしりの穴はちょっと…触りたくないから、さわちゃんはパスだなー」

さわ子「」


さわ子「そ、そう…わかったわ…」

さわ子(まぁここでおしりの穴を触られても困るけど…)

唯「じゃあ、後は和ちゃんを調べて…最後にムギちゃんだね!!」

紬「うふふ、頑張ってね唯ちゃん」

唯「おー!私はフェチの求道者になるよ!!」

唯「ううん…それだけじゃない。これは寒がりポイントを研究して、医学の発展に貢献するためなんだよ!」

唯「うおー!燃えてきた!!」

律「もう勝手にしてくれ…」

さわ子「…ねえ、ところで唯ちゃんの寒がりポイントはどこなの?」


唯「え?私?」

律「あっ!そ、そうだよ!私らのばっか調べて、自分のは言わないなんてずるいぞ!」

律(さわちゃんナイス!!)ひそひそ

さわ子(ふふふ…任せてちょうだい…)ひそひそ

唯「やだなぁ。私は手が冷たくて、おまけに手で触るのが好きなんだよ?」

唯「だから私の寒がりポイントは手に決まってるじゃん!」

さわ子「」

澪(そうくるか…)

律(ち…ちっくしょおおおおおおおおおおお!!!)



部活後

唯「じゃ、私は和ちゃんと帰る約束したから、ここでバイバイだね~」

律「行動早いな…」

澪「和…頑張れよ…」

紬「うふ…うふふふふ…///」

紬(あれ?さっきから私、うふふしか言ってないんじゃないかしら…)

梓「じゃあ、唯先輩、また明日」

唯「うん!じゃあねー!和ちゃんの寒がりポイントも報告するよー!」

律(和…ご武運を…)

澪(性感帯を探られてバラされるなんて…悪夢だ…)

澪「さて、私らも帰るか」

律「まぁ待て澪。その前に…」

律「ムギ。お前の寒がりポイントはどこなんだ?」

紬「え?」

律「私も澪も梓も寒がりポイントをバラされてるんだ。さわちゃんは自己申告だけど…」

律「ムギだけ秘密ってのはずるいと思うぞ」

梓「そうですね。私なんて全身せーかんたいなんですから」

澪「梓、頼むからもう喋らないでくれ…」

紬「ふふふ…それは唯ちゃんが明日にでも調べてくれるはずよ?それまでヒミツ♪」

律「…ちぇー。なんだよー」

紬「ねえ!それより、今から唯ちゃんの後を追っかけてみない?」

澪「…まさか唯が和の寒がりポイントを調べる所を、陰から見てようって事か?」

紬「うん♪」

律「ったく、ムギも好きだなそーゆーの。…でも、ちょっと面白そうかも」

梓「そんなの…私は遠慮しておきたいです」

律「なんだよ。梓は和がどんな風に寒がるか興味ないのか?」

梓「う…確かに…あの真面目で自分を崩さない和先輩が寒がるところは…想像できないし…見てみたいかもです…」

律「だろ?よっしゃ!行こうぜ!」

紬「うふふ///」

澪「…この部にマトモなヤツはいないのか…」



律「…と言いつつ一緒に来てしまう澪ちゃんであった」

澪「だ、だって…///」

紬「まあまあまあ」

梓「あっ!静かに…!和先輩が来ましたよ…!」


和「お待たせ唯」

唯「ううん、全然待ってないよー!和ちゃんと一緒に帰るのも久しぶりだね~」

和「そうね。しばらく唯の話聞けてなかったし、心配だったわ」

唯「えへへ~ありがとう和ちゃん!」ぎゅう

和「ふふ。はいはい」なでなで


律「さすがだ…。抱きつかれても、事も無げに対応している…」


和「じゃ、帰ろうか」

唯「うん!!」ぎゅううう

和「どこか寄っていく?」

唯「うーん…アイス屋さん行きたい」ぎゅうううう

和「またアイス?よく飽きないわね」

唯「でへへ…。…あー…この感じ久々だなあ」ぎゅううう

和「はいはい…。大袈裟なんだから」スタスタ


梓「本当にひっつかれたまま下校してる…」

澪「わ、私…和がわからなくなってきたよ…」

紬「あらあら…うふふ…///」

律(…でも唯って、ああしながら和の性感帯を探る機会を伺ってるんだよな。恐ろしい…)


アイス屋

唯「どれにしようかな~。和ちゃんはどれにする?」

和「私は…そうね…ゴマも捨てがたいけど、カボチャとミントのダブルにしようかしら」

唯「おっ?カボミントだね?和ちゃん、いいチョイスだね!」

和「いいから早く決めなさい。後ろで並んでる人に迷惑でしょ?」

唯「ほいほい!じゃあ…イチゴにしようかな~」


律「さ…寒いな…」

澪「店内が狭いから、中に入ったら見つかりそうだしな…」

梓「こんな寒い日にまでアイス食べるなんて、唯先輩…やっぱりおかしな人ですね…」

紬「それに合わせてる和ちゃんもさすがね…」

店員「お待たせしました」

唯「まいど~」

和「唯、それ逆よ?さ、早く座ろ」

唯「うん!」


澪「う…和のアイス、何かスゴイ色合いなんだけど…」

律「あれって、ミントと…カボチャか?クリスマスの時といい、和ってセンス悪いよな…」

梓「案外、和先輩はマシュマロ豆乳鍋とか平気でやりそうですね…」

澪「お弁当はいつもキレイなの作ってくるんだけどなぁ…」

唯「おいひい~」ペロペロ

和「うん。やっぱりカボミントにして正解だったわ」ペロペロ

唯「ねえねえ、一口ちょうだい!」

和「はい」

唯「ありがとう!…どれどれ」ペロリ

唯「…ん~、あんまり好きじゃないかも…」

和「そう?おいしいと思うけど…。ていうか、ほら、ほっぺた!」

唯「ん?」

和「ほっぺにアイスついてるわよ」フキフキ

唯「あー…」

和「ふふふ。こういう所は変わらないわね」


唯「和ちゃんにも一口あげるよ」

和「ありがと。どれどれ…」ペロリ

唯「おいしい?」

和「うん。おいしいよ。ありがと唯」

唯「えへへー」


紬「ふふ…いいもの見せてくれるわぁ///」

梓「何か微笑ましいですね」

澪「うん…」

律「ムギじゃないけど、眼福ってやつだなぁ」

律澪(…性感帯探りの件が無ければな)


律「しかし唯は、こっからどうやって寒がりポイント探りにもっていく気なんだろう?」

澪「さすがにアイス屋の中でまさぐったりはしないんだな」

梓「多分、今はアイスに夢中でその事忘れてますよ…」

律「かもな」

澪「ていうか、今日の部活のお菓子って…」

紬「うん…アイスだったわ…。あれだけ食べて太らないなんて…」

律「あいつさ、寒がりポイントより自分の体質を研究したほうがいいんじゃねーの…?」

梓「あっ!ふたりが店から出ますよ!隠れましょう!」ササッ


唯「あー食った食ったぁ。げぷ」

和「ちょっと、下品よ…」

唯「えへへー」ぎゅう



律「え?え?何で今抱きついたの?全然そういう流れじゃなかったよな?」

梓「抱き着きたい時に抱き着く!って言ってましたけど、本当にそうですね…」

澪「お、おい…!よく見ろ二人とも!唯の奴、抱き着きながらさりげなく和の脇や首を触ってるぞ!?」

律「ははぁ…。アイス食べて寒くなったところで一気に触りまくるって作戦か。考えやがったな…」

紬「唯ちゃんったら…///」


唯「えへへー」さわさわ

和「唯、あなた手が冷たいわよ。憂に貰った手袋はどうしたの?」

唯(さすが和ちゃん…この程度じゃビクともしない…)

唯「あー、うん。ちょっと手を冷やしたいから、今日はしてないんだ~」

和「ダメじゃない!せっかく憂がくれたんだから使ってあげないと」

唯「う…怒られた…」

和「それに風邪引いたらどうするの?」

唯「だ、大丈夫だよー!ほら、こうやって和ちゃんで暖をとればいいんだよ!」ぎゅううううさわさわ

和「はぁ…。しょうがないなぁ」なでなで

和「じゃあ、ここでお別れね。また明日学校でね」

唯「う、うん…」

唯(まずい…まだ寒がりポイントを見つけてないよ…)

和「唯?」

唯「あ…わ、私もうちょっと和ちゃんと一緒にいたい!」

和「え?」

唯「ね!いいでしょ?久しぶりなんだし、もうちょっと一緒にいようよ~!」

和「はぁ…。いいよ。じゃあウチ来る?」

唯(よっしゃっ!)

唯「うん!いくいく!わーい!」


律「あれ?あいつらどこ行くんだ?」

澪「唯の家ってこっちじゃないよな…」

梓「もしかして和先輩の家でしょうか?」

律「ええ?それってさすがに危なくないか!?家ん中で寒がりポイントを探すんだろ!?」

澪「う、うん…。いいのかな、和…」

紬「あら…それをりっちゃんと澪ちゃんが言っちゃうの?」

律澪「…///」カアァ

紬「ふふ。さ、唯ちゃん達を追いかけよう!」


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最終更新:2010年01月07日 06:44