唯「あーずーにゃーん」

梓「ひゃあ!?」

唯「あったかーい」

紬「ジュルリ」

澪「こらこら、梓は唯の抱き枕じゃないんだぞ」

唯「じゃあ抱き猫?」

律「なんだそりゃ」

梓「猫だってやられてばかりじゃないんですよー、がぶり」

唯「うわわわ」

律「おーおー、飼い猫に手を噛まれるってな」

紬「あらあら」

唯「助けてー澪ちゃんー」

澪「一回唯は痛い目みた方が良い。許可するぞ梓」

梓「ふぁいふぇす」

グッ

唯「痛っ!」

梓「あ、ごめんなさい……」

唯「う~やりすぎだよあずにゃん~」

梓(甘噛みで我慢するはずだったのに……先輩の味なんて我慢出来ない)


唯「そんな悪い後輩にはおしおきだー!がぶー!」

梓「んぁ!?」

律「おい首筋噛むのは……」

澪(なんかいやらしいな)

紬「えーと、カメラはどこだったかしら」

唯「ぎゅー」

梓「んっ……」

唯「あむあむ」

梓(あ、頭がぼーっとする……)

唯「ふぅ」パッ

梓(や、やっと解放された……)

唯「先輩の技で骨抜きにしてやったぜー」

澪「大丈夫か梓?あぁ、跡残ってる」

梓「は、はい」

紬「まるでキスマークね」

梓(これ良い……するのもされるのもたまらない)


帰宅路

梓(結局全然練習に集中出来なかった……)

唯「じゃあ私こっちだから」

律「おうまた明日な」

澪「遅刻するなよ」

梓「お、お疲れさまです!」

紬「また良い写真を撮らせてね」

律「写真?」

紬「こっちの話よ」

律「?」

梓「あ、あの、話は変わりますけど」

澪「ん?」

梓「皆さん好きな人とかいますか?」

律「今は」

澪「特に」

紬「いませんね」

梓「昔はどうです?」

律「んー、そりゃ片思いとか無くはなかったけど」

澪「小学生なんて恋愛とも言えないしな」

律「えっらそうに。男子と全く話せなくていつもプルプルしてたくせに」

澪「うるさい!」

紬「好きな人がどうかしたんですか?」

梓「はぁ、私片思いもしたこと無いんですけど、好きな人が出来るってどんな気持ちなのかなぁと」

澪「経験豊富な律が教えてくれるそうだ」

律「え?いや、そのゴニョゴニョ」

澪「私をからかうくらいだから、的確なアドバイスをくれるとおもうぞ」


紬「まぁまぁ、一先ず梓ちゃんのお話を聞きましょう?」

律「おう話せ話せ」

梓「何でも無いです。ちょっと興味本位で訊いただけです」

律「なんだそりゃ」

梓(唯先輩を食べたいんですが、どう思います?なんて訊けるわけない)

澪「まぁクリスマスも近いしな。そういう気持ちになるのもわかるよ」

律「どーせまた夜中に『おい律、クリスマスを市中引きずり回して打ち首獄門にするから手伝え』とか電話してくんだろ?」

澪「む、昔の話だろ!」

紬(澪ちゃんって、意外と恋愛主義っぽいものね)


翌日

憂「おはよー、梓ちゃん」

梓「おはよ」

憂「眠そうだね。隈が出来てるよ」

梓「あー…ちょっと寝不足なの」

憂「ギターの練習?」

梓「ま、まぁそんなとこ」

憂「あ、そうだ。梓ちゃん今日の夜予定ある?」

梓「ううん。部活が終わったら暇だよ」

憂「じゃあウチに来ない?お父さん達はお仕事だし、お姉ちゃんもクラスメイトとお泊まり会だから、一人で家にいてもアレだし」

梓「私は良いけど、迷惑じゃない?」

憂「全然。なんなら泊まっていって、どうせ明日は休みだし」

梓「うーんじゃあお言葉に甘えようかな」


平沢家

憂「いらっしゃーい」

梓「お菓子買ってきたよ」

憂「ありがと」

唯「私の分はー?」

梓「すいません、無いです」

唯「がーん」

憂「もうお姉ちゃん、そろそろ約束の時間じゃないの?」

唯「ほんとだ、行ってきます!」

憂「車に気をつけてねー!」

唯「はーい!」

梓「家でも変わらないんだね先輩」

憂「可愛いでしょ」

梓「うん」

憂「お風呂は?沸いてるよ」

梓「あ、入ってきたからいいよ」

憂「私まだだから入って来て良いかな?」

梓「もちろん」

憂「適当にくつろいでてね」

梓「うん。ごゆっくり」


梓「さて、と」

ガチャ

梓「ギー太があるって事は……唯先輩の部屋はここだよね」

ボフッ

梓「唯先輩のベッド唯先輩の枕唯先輩の布団唯先輩の匂い匂い匂い匂い匂い!!」

梓「唯先輩の……下着とか……あるよね?」

梓(いやそれはさすがに変態過ぎる)

梓「でも制服着るくらいなら……」

ガチャ

梓「あ!憂が上がっちゃう!」


憂「ふぅー、良いお湯だった。あれ梓ちゃん?どうしたの?」

梓「う、うん。トイレを探してたんだ」

憂「ごめんごめん。言うの忘れてたね。こっちだよ」

梓「あ、ありがと」

梓(危ない危ない)


深夜

憂「そろそろ寝る?」

梓「私はどこで寝たら良いかな?」

憂「うーんさすがにベッドに二人は狭いから……リビングに布団引くから、ちょっと待っててね」

梓「あ、手伝うよ」

憂「良いから良いから。お客さんに手伝わせられないよ」

梓(ええ子や)

憂「準備出来たよー」

梓「髪結ばないの?」

憂「寝るときくらい下ろすよ」

梓「ほんとに唯先輩そっくりだよね」

憂「えへへ」

憂「電気消すよー?」

梓「どうぞー」

カチ

憂「うぅ、寒い。入ったばっかりの布団ってなんでこんなに冷たいのかな」

梓「殿、暖めておきましたって係の人がいたら良いのにね」

憂「えー、そこは姫が良いなぁ」

梓「そこが突っ込むとこなの!?」

憂「でも人肌って落ち着くよね」

梓「うん、恥ずかしいけど、小さい頃とかよくお母さんと一緒に寝てた」

憂「私の場合お姉ちゃんかな」

梓「一人っ子だからそういうのって羨ましいかも」

憂「……」

梓「……憂?」

憂「ねぇ梓ちゃん、そっちに行って良い?」


梓「え?」

憂「ダメ?」

梓「いや、良いけど……」

憂「お邪魔します」

モゾモゾ

憂「あったかーい」

梓(髪下ろしてそんな台詞言ってたら唯先輩にしか見えない……)

憂「あーずにゃん」

梓「!?」

憂「えへへ、お姉ちゃんの真似」

梓「う……憂、ダメだってそんな事したら」

憂「ご、ごめん、バカにする気は無かったんだけど」

梓「そうじゃなくて」

ガバッ

梓「抑えが効かなくなる」

憂「梓ちゃん?」

梓「う、憂が悪いんだからね!そんな私を挑発するような事ばっかりするから」

憂「な、何の話……んむっ?」

梓「ん……ちゅ」

憂(うわぁ……梓ちゃんとチューしてる)

梓「んぅ……ぷは」

憂「ふぁ……」

梓「なんで抵抗しないの?」

憂「しなきゃいけないの?」

梓「いやだって女の子同士だし、憂だって初めてだったでしょ?」

憂「してからそんな事言わないでよ」

梓「ごめん」

憂「梓ちゃんなら……いいよ」


憂「ほんとはちょっとこういうの期待してたの」

梓「憂……」

憂「お姉ちゃんの代わりでも良いから……今だけ、ね?」

梓「それは……」

憂「もう言わないで、お願い」

梓「うん……いただきます」

憂「どうぞ……あ……ん!」

梓(憂の肌……白くて甘い……)

テーレーレレーレッテテー


よくあさ!

憂「梓ちゃんが噛むから全身跡だらけだよ」

梓「つい……一応服で隠れる部分にはしておいたけど」

憂「そろそろお姉ちゃんが帰ってくる頃だ。じゃ、私は適当に散歩でもしてくるから、頑張ってね」

梓「う、うん」


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最終更新:2010年01月16日 02:15