紬「起きて朝よ」
唯「うーん……もう少しだけぇ~」
紬「もう!……でもこういう時ってどうしたらいいのかな?」
唯「むにゃ……」
紬「放置かな? それとも大声で起こしちゃっていいのかな? 無理矢理布団を剥ぎ取る? いっそ一緒に寝ちゃうとか!」
唯「うーん……」
紬「どうすれば……」
私と唯ちゃんは今2人暮らしをしている
なぜこうなったかというと、唯ちゃんが大学入学を機に一人暮らしをするとなったのだが部屋探しが難航
それならとウチ(琴吹家)が持っている空き部屋があるマンションを紹介
家賃がすこし高めなことに戸惑っていた唯ちゃんの為に、私が一緒に住もうと提案して今に至るのです
紬「唯ちゃーん」ユサユサ
紬が唯を揺さぶる
紬(やっぱりこれが無難よね)
唯「はい、ただいま~」
紬「もう。今日は足りない家具とか家電見に行くって決めたのにぃ……」
唯「うい~あと10分だけ~」
紬「実家と勘違いしてるし、くすっ」
紬「……じゃあ朝ごはん用意して来ようかな」
唯「……くー」
キュッ
紬が長い髪の毛を後ろで一本に縛る
紬「さて、何がいいかな」
紬「と言ってもお米といでないからパンになっちゃうわね、スクランブルエッグとサラダでいいかな」
タンタン
キッチンに野菜を切る包丁の音が響き始める
紬「よしと。後はパンが焼けるのを待つだけね」
チーン
紬「グッドタイミング~」
トースターからパンを取り出し皿に乗せる
紬「今度こそ唯ちゃん起こしてこなきゃ」
スルッ
パサッ
スタスタ
そう言うと紬はエプロンを外して寝室に向かった
カチャ
紬「唯ちゃん起きてー、朝ごはんできたわよ」
唯「あ、むぎちゃん……」
紬「今度はちゃんと起きてくれたね」
唯「えへへ、なんか新鮮だね~。おはよう」にこっ
紬「うん。おはよう」にこっ
唯「はむっ……もぐもぐ」
紬「どうかな?」
トーストを食べる唯を見ながら紬が尋ねる
唯「むぎちゃんが作ってくれたからとっても美味しいよ~」
紬「嬉しい」にこっ
唯「美味しい」にこっ
唯「ごちそうさまでした」
紬「ごちそうさまでした」
唯「じゃあ洗い物は私が!」
紬「いいよ、唯ちゃんは休んでて」
唯「ダメだよー。共同生活なんだから仕事は分担しないと!」
紬「そう?」
唯「うん!むぎちゃんは先に出かける準備しててよ」
紬「わかったわ、それじゃあお願いします」ペコッ
唯「はい。お願いされます」ペコッ
キュッキュッ
カチャカチャ
ジャー
洗い物をしている唯
唯「ふぅ」
スタスタ
紬がキッチンにやって来る
紬「唯ちゃん大丈夫?」
唯「あ、むぎちゃん。大丈夫だよー」
唯「あ、むぎちゃんその服可愛いー!大学生のお姉さんって感じだよ」
紬「そうかな?」
唯「そうだよ、可愛いよー綺麗だよー」
紬「ありがとう」にこっ
唯「洗い物あと拭くだけだからあとちょっとだけ待っててね」
紬「それなら私が拭いておくから唯ちゃん着替えてきて」
唯「いいよ、洗い物は私が引き受けたんだし私が拭くよ」
紬「洗い物はでしょ?だから拭くのは私がやるわ」
唯「でも」
紬「共同生活よ唯ちゃん」にこっ
唯「……ありがとうむぎちゃん、じゃあお願いします。着替えて来るよ」
紬「はい、どうぞ」
スタスタ
唯が自室に歩いていく
紬が流しを改めて見る
ビショビショ
ダラダラ
紬「あらら……これは……」
紬(食器類はちゃんと洗えてるけど周りを濡らしすぎね……唯ちゃんっぽいけど)
紬「くすっ」
ふきふき
―――
紬「これでよし」
唯「むぎちゃーん」スタスタ
紬「あ、唯ちゃん準備できた?」
唯「うん」
紬「こっちも終わったから」
唯「ありがとー」ぺこっ
紬「いえいえ」ぺこっ
唯「わたしゃむぎちゃんと暮らせてよかったよ。幸せだよ」
紬「私も唯ちゃんと暮らせてとっても楽しいの!」
唯「えへへ、ありがと~。なんか照れるね」
紬「ふふっ」
―玄関―
トントン
唯「うんしょ」
紬「そうだ唯ちゃん、今日買うものなんだけど食器洗い機追加ね」
唯「おぉ、それはいいね~。食べ終わった後はゆっくりしたいから大賛成だよ」
紬「でしょー」
ガチャ
唯「いってきまーす」
紬「いってきまーす」
バタン
カチャリ
―ビク橋カメラ―
唯「何を買うんだっけ?」
紬「掃除機とオーブンレンジ、それから食器洗い機に体重計、ドライヤーももう一個」
唯「けっこう買うね~」
紬「ポイントが楽しみだわ。むふー!」
紬の鼻息が荒くなる
唯「あっ」
紬「どうしたの唯ちゃん」
唯「ほら見てパソコンだよむぎちゃん」
紬「唯ちゃんパソコン欲しいの?」
唯「うん!パソコン使って私も作曲したいんだ!」
紬「じゃあ……買っちゃおっか」
唯「わーい!」
ウィーン
下りのエスカレーターに乗っている2人
唯「疲れたー」
紬「私は喉が渇いちゃった。ちょっと遅くなったけどお昼にしよっか」
唯「そうしようー」
紬「それにしても今日一日でポイントだいぶ貯まったわね」
唯「ねー。むぎちゃんそのポイントで何買うの?」
紬「えーと……何に使うのは決めてないの」
唯「そうなんだ」
紬「唯ちゃん欲しい物があったら言ってね」
唯「えぇっ!?自分で使わないのっ!?」
紬「うん。ポイントを貯めることのほうが楽しいから」
唯「むぎちゃんそれは変だよ~」
紬「変かな?」
唯「やっぱり貯めたポイントは使わなきゃ!安く買えるんだよ!お得なんだよ!」
紬「……そうよね」
唯「そうだよ!」
紬「じゃあ何か買っちゃおう!」
唯「オー!」
紬「何がいいかな」
唯「んっふふふ……むぎちゃんそれはねUiStation3だよ!」
紬「UiStation3?」
唯「澪ちゃんと律ちゃんが来た時にみんなで遊べる物があったほうがいいよ!あとtorudeってのを買えばテレビ番組も録画出来るんだよ」
紬「なるほど……じゃあそのゲーム機買っちゃおうっか」
唯「やたー!」
唯「ゲーム機は持ち帰ろうね~」
……
店「いらっしゃいませー」
唯「禁煙席2人で」
店「ではこちらにどうぞ」
唯「はーい」スタスタ
トスッ
唯「はぁ~」
紬「ずっと立ったままだったからね」
唯「うん、しばらくここで休んでよう」
紬「そうね」
唯「取りあえずドリンクバー頼もっか」
紬「うん」
カチッ
唯がボタンを押す
唯「ごちそうさまでした。ふひぃー」
紬「唯ちゃん口にミートソースがついてる」
唯「ありゃりゃっ、お恥ずかしい」ふきふき
紬「反対反対」
唯「こりゃりゃ」ふきふき
紬「もうちょっと下」
唯「なんかわかんなくなってきちゃった、あはは」
紬「んもぅ。くすっ」ふきふき
紬が紙ナプキンで唯の口を拭いてやる
紬「はい、綺麗になったよ」
唯「ありがとう」
―2時間後―
唯「ちょっとゆっくりしすぎたね」
紬「うん」
唯「これから家具見て帰ったら夜だよ」
紬「ご飯どうしよっか、外で食べて帰る?」
唯「なるべく自炊しようって決めたからね……迷うところだね」
唯「鍋やっちゃう?」
紬「鍋?」
唯「そう!自炊の定番と言えばお鍋だよ」
紬「そうなんだ」
唯「律ちゃんと澪ちゃんも呼ぼう」
紬「なんか楽しそう」
唯「鍋だったら材料切るくらいでいいしさっと出来るよ」
紬「じゃあ律ちゃんと澪ちゃんに電話しなきゃ」
カチカチ
トゥルル……トゥルルル……トゥルッ
律「はいもしもし?」
紬「律ちゃん鍋パーティーよ!」
律「あぁ?鍋パーティー?」
紬「そうなの。今日の夜はお鍋やるから律ちゃんと澪ちゃんを呼ぼうって唯ちゃんが」
律「おーそかそか。いいよ、行く行く。なんか鍋に入れるもん持ってくな」
紬「あ、うん。わかった」
律「んじゃ、また夜になー」
プポッ
紬「律ちゃん来るって」
唯「澪ちゃんも大丈夫だって」
紬「それじゃ買い物の続きに行こっか」
唯「うん」スッ
唯がテーブルの上の伝票を取る
紬「私の分いくら?」
唯「あ、いや、いいよ。ここは私が」
紬「ダメよ」
唯「いいのいいの。むぎちゃんに買ってもらってばっかりだからね、たまには私が。ね?」
紬「でも……」
唯「いいからいいから」
店「3,780円になります」
唯「お、おぅふ……けっこうするなぁ……」
紬「唯ちゃん、やっぱり私も――」スッ
唯「だーめっ!」
唯が財布を持った紬の手を抑える
唯「さて、行きますか」
紬「うん」
唯「帰りに鍋の材料も買わなくちゃ。むぎちゃんどんなのが食べたい?」
紬「やっぱり鶏かな、あときのこも」
唯「ほうほう。しめは?」
紬「しめ?」
唯「最後だよ、うどんを入れたりごはん入れたり」
紬「うどんかな」
唯「今日の鍋の方向性決まったね」
紬「味付けとかは唯ちゃんがやるの?」
唯「ううん、律ちゃんにやってもらうつもりだよ」
紬「ずこー」
最終更新:2010年09月20日 22:22